いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【 #LIVMUN 】4-0惨敗。付け焼刃の5バックで敵う相手では無かった

21/22イングリッシュプレミアリーグ

リバプールvsマンチェスター・ユナイテッド戦の記事です。

 

 

"Apart from goalkeeping, we need to improve the squad in ALL areas"  

非常に厳しい言葉ですが、正しくあらゆるポジションに問題がある事が明瞭になったアンフィールドでのリバプール戦。

 

来たる22/23シーズンを前に既にクラブ内部では改革が進んでおり、チーフスカウトのJim Lawlor、グローバルスカウトのトップ Marcel Boutが夏のマーケットを前にチームを去る事が明らかになっていますが、あらゆるセクションで過去に例を見ない大規模な血の入れ替えが必要であり、実際にそれが行われていく事になるでしょう。

 

 

ハイライト

 

 

 

 

 

 

プレビュー

 

 

 

 

 

スタメン

 

 

ベンチ入りリバプール
5コナテ、7ミルナー、8N.ケイタ、12J.ゴメス、17C.ジョーンズ、20ジョタ、21ツィミカス、27オリギ、62ケレハー

マンチェスター・ユナイテッド
3バイリー、8マタ、14リンガード、25サンチョ、26D.ヘンダーソン、27テレス、39マクトミネイ、46ハンニバル、75ガルナチョ

 

ジョーンズ、ラッシュフォードがスタメン入り。

試合のテンポにこの中盤でついていけるかは不安ですが故障者リスト入りではどうしようもない。マクトミネイはメンバー入りしたものの、よほどの緊急事態でない限り出場はないと指揮官も語っています。

 

 

試合内容

 

前半

 

Man Utd:バックラインとシステムの構成

 

メンバー表の上では左からダロト-マグワイア-ジョーンズ-リンデロフ-ワン=ビサカという5人の最終ラインでしたが、実際に試合が始まってみるとリバプールの3トップに対しダロト~リンデロフの4枚で対処し、ワン=ビサカはLBのロバートソンをマークするのでかなり高い位置からプレスに参加していました。チームのエンゲージラインも高めに設定されていたので実質4-5-1、チャンスメイクで最も警戒しなければいけないRBのアレクサンダー=アーノルドにはエランガがつく形。

 

この非対称な可変システムがどうなったかというのが前半の明暗を大きく分けており、最初の失点にも影響が色濃く見られているので振り返ってみましょう。

 

 

1失点目

 

5分、最終ラインからショートパスを繋いだリバプールはユナイテッドの左サイドで数的優位を作り出しマネのスルーパスに抜け出したサラーが反対サイド待つルイス・ディアスに最高のお膳立て、完全にアウェイチームの守備ブロックを無力化して先制。

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得点に至るまでの一連の流れを鷹の目視点で捉えた映像をみると、アーノルドのマークを担当するエランガが彼のレイオフに全くついていけず、同サイドでダロト1人に対しTAA、サラーの2枚という状況を作られてしまった事とその後マネに楔が入った際のマグワイアの中途半端なプレッシャーが直接の要因となっています。

 

前線の横スライドも遅く、ポグバも足を庇う素振りを見せているとはいえ全く守備に参加せず、結局この数分後にリンガードと入れ替わりで早々にピッチを後にしていますが、中2日続きでも上記のような質の高いランニングを見せるホームチームの面々と比較すると純粋なフィジカル面でも大きく差を付けられていると断言せざるを得ない。

 

 

失点から2分後の7分にはこの試合の前に双子の赤ん坊のうち男児を亡くし悲しみの中にあるクリスティアーノ・ロナウドへスタジアム全体で連帯を表明し、およそ1分間拍手と(アンフィールド開催という事もあって)You’ll Never walk aloneの大合唱が行われた。

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2失点目

 

22分、1点目と同じように後方から一度もボールを奪い返す事が出来ずボールを前進させられたユナイテッド。最後はマネのフリックに反応したサラーがGKとの1on1を制しチーム2点目を加えた。実はこれがオープンプレーでは2月19日のノリッジ戦以来2カ月ぶりの得点となったエジプトのファラオ、この試合も本調子ではないように見えたがそれ以上にユナイテッドの守備が杜撰過ぎたのかもしれない。

 

またしてもリバプール視点の映像なのが悔しいですが(SNSの使い方も明確にあちらに差を付けられている気がする)、前線からのプレスと言ってもどのフェーズでもタイトなマークは付いておらず、スライドも遅いアリバイ守備である事がモノの見事に明らかになっています。

ラストパスを出すマネの前に少なくとも4つは潰しに行けた場面があったので、OB,解説者,ファンダム皆一様に感じる選手のやる気の無さのようなものはこういったプレーの積み重ねであると考える事も出来るでしょう。

 

35分にもユナイテッドのCK後、ボールをGKにキャッチされたにも関わらずダラダラと歩くライバルクラブの選手をよそにパントキックからカウンターを仕掛けたリバプール。一度ボールを奪取されるも高い位置で取り返しルイス・ディアスが再びネットを揺らしますが、今回はオフサイドに救われる。

 

38分、リンデロフのドンピシャロングフィードが裏抜けを試みるラッシュフォードに通りますがトラップする事が出来ずこのお膳立てをフイに。結局前半は一度もシュートを打てず2点のビハインド以上の絶望感を伴って折り返し。

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後半

 

サンチョ投入、完全なる4バックに変更し一時は優位に立つが

  • ジョーンズに替えてサンチョin
  • 中途半端な陣形からお馴染みの配置に戻す
  • 中盤の構成はマティッチ底の1+2と上記の2+1を併用しているように見えた
  • 前半最後の方から継続して(主にサラー対策)フルバックの左右を入れ替え

 

HTで喝が入ったのかプレス強度とボディコンタクトの強さがいくらか改善され、攻撃も主にサンチョの仕掛けからボックス内に侵入するシーンが増えて55分にはそのサンチョがようやくチームの初シュートを記録。

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プレビューで指摘したように日程の厳しいリバプールは2点リードという事もあってペースを落とし付け入る隙が生まれます。63分~64分にかけて、カウンターから相手陣内でボールを繋ぐユナイテッドはサンチョの中への切り込み、そこからDF裏へのスルーパスでラッシュフォードの決定機が訪れますがアリソンとの1on1を決めることが出来ず、こぼれ球に反応したエランガも同じくGKにボールをぶつけてこの好機を逃す。

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結果的にこのプレーは最初のパスでオフサイドフラッグが上がっていたので例え決めていても無効となっていましたが、そうだとしてもこれを決められないようではアタッカーとして失格の烙印を押されても致し方ないくらいの場面。

 

 

3,4失点目、ハリー・マグワイア

 

67分、リンデロフからの縦パスをエランガが壁になれずあっさり奪われるとリバプールのカウンター。ロバートソンがインに切れ込む素振りを見せながらキャリーし外のマークを緩めると、ルイス・ディアスのグラウンダーにバックステップでフリーになっていたマネがインサイドで合わせて3点目。

 

 勿論、結果的にパスミスとなった最初のシーンがキッカケである事に違いはありませんが気になるのはマグワイアの後退守備。ロバートソンのキャリーにバックステップで戻る所では一度も首を振って後方をケアする仕草を見せず、配置的に自分が担当するべきマネの動きを全く追えていません。ショー、ワン=ビサカらと共にこのスキャンニングを怠る傾向は昨季以前からちょくちょく指摘されていましたが、トップレベルの選手が見せていいプレーではない。

 

 

そして85分、それほどタイトなプレスがかけられている訳でもない場面で途中交代で入ったばかりのハンニバルへあまりにも不親切なマイナス方向へのロブパスを送り、そこからボールを奪われ4失点目。これに関してはシンプルに理解不能、何故あのパスを選択したのか本当にわけがわからない。

 

終盤には更なる追加点の危機をワン=ビサカが持ち前のスライディングタックルで防ぎ前回よりも失点を少なく終えたとはいえ、対リバプール2戦合計9-0はリーグ創設以来のワースト。

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スコアラー⚽5分:ルイス・ディアス(👟モハメド・サラー)
22分:モハメド・サラー(👟サディオ・マネ)
65分:サディオ・マネ(👟ルイス・ディアス)
85分:モハメド・サラー(👟ディオゴ・ジョタ)

 

選手交代

 

リバプール

70分 L.ディアス🔁ジョタ

80分 チアゴ🔁N.ケイタ

86分 ファビーニョ🔁ミルナー

 

マンチェスター・ユナイテッド

10分 ポグバ🔁リンガード

46分 ジョーンズ🔁サンチョ

84分 エランガ🔁ハンニバル

 

 

データ

 

 

これは本当に同一ディビジョンのクラブ同士の対戦なのかと思わず顔を背けたくなるようなリバプールの完全支配。

 

スタートから出ている選手のタッチ数を比べるとGKのアリソン(70回)を上回るユナイテッドの選手が誰1人いないという惨状で、もし日程に余裕がある状態で彼らが試合に入っていたら一体どうなっていたのだろうというのは考えたくもない。

アウェイチームの選手で辛うじて通用していたのはサンチョと左右を入れ替えた後のフルバック2人くらい。

 

 

xG

 

参照:

Liverpool 4 - 0 Manchester United (April 19 2022) | EPL | 2021/2022 | xG | Understat.com

 

これが今の力の差。

xGは実際のスコアほど開いていませんが、このレベルの相手にペナルティボックス内ゴール正面で7回ものシュートチャンスを許せば4失点も当然。

 

翌日の試合でアーセナルチェルシーに勝利したので勝ち点3差のリードを許し直接対決を迎える事になりましたが、正直に言えばこの故障者大量状態、試合毎の戦い方もバラバラな状態でどうすれば勝てるのか、最早ロナウドの3度目のハットトリックくらいしか無いのではなかろうか。

 

 

【 #LIVMUN 】リベンジを誓うダービーマッチを予想。

21/22イングリッシュプレミアリーグ

リバプールvsマンチェスター・ユナイテッド戦をプレビュー。

 

 

オールド・トラッフォードで0-5という屈辱的な敗戦を喫してから半年あまりが経過し、リバプールは首位マン・シティとの熾烈なタイトルレース,マン・ユナイテッドは3~4クラブが譲り合いのように停滞する翌シーズンのCL圏争いとイングランドを代表するライバル関係には明暗が分かれていますが、赤い悪魔はアンフィールドで勝ち点を獲得し何とか望みをつなぎたいところ。

 

 

 

 

チーム状態

 

まずはホームのリバプール

3月8日のCLラウンド16 インテル戦2ndlegでウノゼロを喰らって以降公式戦8戦無敗、2022年の負けもこの1試合のみとプレミアリーグはおろか4大リーグ78クラブでも1番調子が良いのではないかという絶好調っぷり。

直前の試合はFAカップ準決勝でマン・シティを3-2で下し2試合前のリーグ戦でドローに終わり順位を上回れなかった分のリベンジを果たしています。

 

 

トップチームの主要メンバーに出場できない怪我を抱える選手はおらず、ディオゴ・ジョタとモハメド・サラーは万全ではないものの既に試合に復帰しており、ダービーマッチには先発出場が予想される。

 

 

一方、敵地に向かうマンチェスター・ユナイテッドは不安定なディフェンス面を覗かせながらもクリスティアーノ・ロナウドの今季2度目、キャリア通算60回目のハットトリックノリッジに辛くも勝利。

 

残念ながらノリッジ戦を欠場したヴァラン、ショー、マクトミネイ、フレッジカバーニは全員まだ復帰できなさそうなので非常に苦しい戦いになると想定される。

 

この試合を前にピッチ外で不幸なニュースが続いており、ブルーノは無傷で即日トレーニングに参加したとはいえ試合前日に車同士の衝突事故。ロナウドはパートナーのジョルジーナさん男児と女児の双子を出産したことを報告しましたが、男の子の赤ちゃんが亡くなった事を発表。彼の不在はチームにとって大きな穴ですが、このような悲痛な経験の直後で試合に出てくれとはとても言えません。

 

 

直近の試合からの間隔はユナイテッドの方が30分程度早いですが誤差程度。ただ、インターナショナルブレイク明けからの中期的な試合日程を比べてみると、リバプールは中2日→中4日→中2日→中2日→中2日であるのに対し、レッド・デビルズは中6日→中7日→中2日と疲労の蓄積には小さくない差がついていると考えられます。

 

そうなるとバスを止め引いて守るよりもプレスをかけて消耗戦になるような試合展開にする方がアウェイチームとしては有効的な手段になるかもしれませんが、Mcfred抜きの構成で果たしてそれが何分間可能なのかと言われると現実的には5バックでラインを低く戦う事になりそう。

 

 

ラインナップ予想

 

 

マイケル・キャリックが暫定指揮をしたチェルシー戦の5-3-2をベースに予想したラインナップ。3CBの3枚目はジョーンズorバイリーどちらになるかと悩みましたが、バスストップの場合には気持ちを全面に押し出す前者の方が向いていると判断。

 

こう並べてみると、いくら日程面に有利があるとはいえ完全体リバプールにどう立ち向かうんだという絶望的な感覚に陥る事が無いとは言えませんが、ライバル関係の試合では普段の実力差とは全く異なるゲーム展開になる事がままあるので、兎に角がむしゃらに90分間走り抜いて欲しい。

 

 

 

【 #MUNNOR 】ロナウド今季2度目のハットトリックで1ヶ月ぶりの勝利も課題山積

※21/22イングリッシュプレミアリーグ

マンチェスター・ユナイテッドvsノリッジ・シティ戦の記事です。

 

 

クリスティアーノ・ロナウドのプロキャリア60回目の1試合3得点 ハットトリックで3試合ぶりにプレミアリーグで勝ち点3を獲得したマンチェスター・ユナイテッド

 

アーセナルトッテナムが共に足踏みをしたので順位表の上では再び4位の可能性が見えてきましたが、この試合でも垣間見られた集中力、身体的強さの欠如をどうにかしなければ今後の試合で勝利を積み上げていくのは困難でしょう。最後のその瞬間まで諦める事無く、フルスロットルで目の前の1戦に全力を尽くさなければならない。

 

 

 

 

 

プレビュー

 

 

欠場{(疑い含む)怪我、病気、出場停止etc.}

マンチェスター・ユナイテッド
ラファエル・ヴァラン
ルーク・ショー
スコット・マクトミネイ
フレッジ
エディンソン・カバーニ

ノリッジ
オザン・カバク
アンドリュー・オモバミデレ
ブランドン・ウィリアムズ
アダム・イダー
ジョシュ・サージェント

 

 

 

スタメン

 

f:id:irohasesun-fm-foot:20220417184722p:plain

 

ベンチ入りマンチェスター・ユナイテッド
3バイリー、4ジョーンズ、8マタ、10ラッシュフォード、26D.ヘンダーソン、29ワン=ビサカ、31マティッチ、46ハンニバル、75ガルナチョ

ノリッジ
2アーロンズ、6ジマーマン、7ルップ、8ギルモア、11プワヘタ、18ツォリス、19J.ソーレンセン、28A.ガン、46J.ロウ

 

リンガードが2月のリーズ戦以来約2カ月ぶりの先発出場。

前回はグリーンウッドの件も影響し直前に移籍にNoのサインが出た事もあってかモチベーションを感じられずじまいでしたが、彼自身のキャリアの為にも久々に訪れたチャンスを活かして結果を残したいところ。

 

報道通りハンニバルとガルナチョがベンチ入りしていますが、出来れば彼らに出場機会が回ってくるような余裕のある試合展開を見せて欲しい。

 

 

試合内容

 

前半

 

中盤構成は底にポグバが入り、ブルーノとリンガードが脇を支える形で始まりましたが、ブルーノが普段の癖か左寄りに流れ、リンガードはリンクマンとして自由に動き回るので実質4-2-3-1のような形を取る事も多かったです。

 

また、CBは右にマグワイア左にリンデロフと普段とスイッチし、ヴァラン-マグワイアのユニットで一度試したレスター戦の流れを踏襲。結論から言えば大きな効果は得られなかったのですが、マグワイアのビルドアップ以外にも左右で比べると守備面でより不安のあるテレスのサイドにカバーリングに長けたアイスマンを配置する事でカウンターのケアを図ったのかもしれない。

 

 

開始間もない3分に高い位置でボールを奪いきれずカウンターを喰らい、プッキの決定機を許すなどこの日も落ち着きのない守備を覗かせた赤い悪魔ですが、8分には後方でのパス回しでもたついたベン・ギブソンからエランガがボールを奪うと、そのまま中央のロナウドにプレゼントパスを送りミス絡みで先制。

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RBがワン=ビサカからダロトに戻り、中盤3枚も攻撃寄りの構成にしたことで事で右サイドからの攻撃の手数もエバートン戦に比べれば大きく増加し、全体的にダイレクトプレーも多く久々に複数得点を期待できるような展開でした。

 

31分、ポゼッションを続け長い時間ノリッジを低い位置に押し留めるユナイテッドは中央のブルーノ→右大外に張るダロトへのパスで相手DFをずらすと、そこからダロト→エランガ→ロナウド→ダロトのレイオフでボックス内に侵入し、最後は折り返しにリンガードがシュート。クルルが反応しCKに逃れられますが理想的なパターン攻撃でした。

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そしてこのコーナーキックからテレスの低弾道のキックにロナウドが身体を小さく折りたたみながらジャンピンヘッドで合わせて追加点!!

 ボールの軌道に合わせる形でランニングしながらインパクトの瞬間に捻りを入れてファーサイドに強いシュート。正にこれが点取り屋という見事な技術。

 

30分強で2点リード、後は前に出る相手の隙を待ちながらペースを落として時間を潰せば楽な試合となるはずでしたが、この日のスカッドにはバランサーになる中盤が存在せず、寧ろ不用意に前に飛び出て交わされカウンターの逆起点になってしまう場面が目立つように。36分と43分のピンチはいずれもリンデロフのカバーリングに助けられますが、AT1分には右サイドの守備が崩れボックス内でも人を捉えきれず最後はプッキのクロスがゴールエリアを横切りダウエルのオープンゴール。完全に崩された失点。

 

CBからボールを引き出すために下がってきたノルマンにプレスをかけず楽に前を向かせたこと、ノルマン→プッキへパスが通る際のエランガの中途半端なポジショニング、ダロトが1on1であっさり抜かれる、ポグバorエランガがハーフスペースのプッキへのマークを怠った。 

と10秒強のシーンでいくつもの細かいミスが重なった結果で、更に言えば①の前段階でゴールキックからのプレー再開であっさりと所有権を放棄したマグワイアのロングキックも要因の1つ。これはチーム内でビルドアップの明確な決まりが無い事が招いた失点とも言える。

 

 

後半

 

最初の何分かは小気味いいワンタッチパスやダロトの中に切り込むドリブル等から主導権を握ったホームチームだったが、50分を過ぎた辺りからトラップやパスの乱れが目立つように。そして52分、サンチョのテイクオンからロナウドへのスルーパスを相手GKにキャッチされると、その後のネガティブトランジションの遅れから縦方向のパスを連続して通され最後はプッキがインサイドキックでニアポストに当てながらゴールネットを揺らし同点。

何故全力で戻らない……集中力、スタミナのいずれか或いは両方にあるのか。就任してからのラルフの言葉を聞く限りでは後者の比重が大きいように推察されますが、何故この規模のクラブでそのような問題が継続的に起きているのか私には理解できません。思えば、オーレも就任当初にそのような身体的強さの欠如を指摘していた記憶がありますが、少なくともサー・アレックスの時代にこのような事は無かった筈。

 

失点直後の56分にも敵陣深い位置でボールを失いカウンターからラシツァに決定機を許し、ここは守護神のセービングで紙一重で失点を回避しますが、ノリッジのアタッカーが中央を全速力で駆け上がるのに対しユナイテッドの中盤,前線は中央にポッカリと広大なスペースを空けたまま誰1人として戻ってくる気配がありませんでした。

 

63分には中央の問題を解決するべくリンガードに替えマティッチを投入。ただ、この日のパフォーマンスで言えば替えるべきは低い位置でのロストの目立つブルーノだったかもしれない。リンガードに関して、守備時のポジションに課題は残ったものの、ようやく彼らしいボール保持者をサポートする動きやフィニッシュワークを一部垣間見る事が出来てまずまずの内容だったと思います。

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更に74分にはテレス🔁ラッシュフォード、ポグバ🔁マタと交代枠を使い切ってオフェンスの選手を増やし、これによりダロトがLB、エランガがRBにポジションを変更。

終盤の配置

 

75分、一列下がったエランガのテイクオンで相手のファウルを誘い、ゴールからおよそ24m程の位置でFKのチャンスを得ると、ロナウドの弾丸シュートがシュートストップに優れたティム・クルルの指先に弾かれながらもそのままゴールネットに刺さりハットトリック達成!!

まるでモーセの海割りの如く決まっていたかのように丁度壁が間を空けた所を逃さず、キャリア60回目のハットトリックは58回目の直接FKで達成。

 

マタ、マティッチのベテラン2人が入りバランスを取り戻したチームはその後89分に一度ボックス内に侵入された場面を除きノリッジに大きな得点機会を与える事無くリードを守り切って3試合ぶりの勝利。

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ハイライト

 

 

 

ゴール⚽7分:クリスティアーノ・ロナウド(👟アンソニー・エランガ)
32分:クリスティアーノ・ロナウド(👟アレックス・テレス)
45⁺¹分:キーラン・ダウエル(👟テーム・プッキ)
52分:テーム・プッキ(👟キーラン・ダウエル)
76分:クリスティアーノ・ロナウド

 

選手交代

 

マンチェスター・ユナイテッド

63分 リンガード🔁マティッチ

74分 ポグバ🔁マタ

74分 テレス🔁ラッシュフォード

 

ノリッジ

73分 K.マクリーン🔁ギルモア

74分 ダウエル🔁プワヘタ

82分 レース=メル🔁ジョナサン・ロウ

 

 

データ

 

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シュート数は20。これはゴールレスドローに終わった2月26日のワトフォード戦以来リーグ戦では5試合ぶりの事で、枠内シュートも9本とノリッジのミスに助けられたとはいえ久々に攻撃陣が仕事をした試合でした。

 

ただ、一方で被シュート15本とディフェンス面では課題も多く、付け焼刃のブルーノ-ポグバ-リンガードの中盤3枚は総じて攻→守のリスク管理の意識が甘く縦のボールが簡単に前線へ供給されていたのでバックスには負担の大きい90分。

 

秀逸なカバーリングを連発したリンデロフ以外のDFには批判が集まっているようですが、単純な彼らの守備能力を超えた部分で致し方のない要因もあったのでそれを差し引いて評価する必要があるでしょう。

 

そして、74分よりピッチに入ったマーカス・ラッシュフォードはこれがクラブでの300試合目というメモリアルで、通算ではジョージ・ベスト(23歳149日),ライアン・ギグス(24歳22日)というクラブ史に残るレジェンドに次ぐ史上3番目の達成スピードでした。

この日もパフォーマンスは低調だったとはいえ、彼がクラブを背負う存在になるべきなのは火を見るよりも明らかなので、ここで腐らずもう一度ポジションを奪う意気を見せなければいけない。

 

 

xG

 

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参照:

Manchester United 3 - 2 Norwich (April 16 2022) | EPL | 2021/2022 | xG | Understat.com

 

xGは3つのビッグチャンスを作ったノリッジに軍配が上がる。

特にダウエルの得点は完全にゴール前にパスを通されオープンゴールになってしまっているので出場していたすべての選手には気を引き締めて貰いたいところ。

 

ロナウドはゴール期待値0.83でハットトリックを達成し、特に25m程の位置から決めた3点目の弾丸FKはxG:0.03でした。

因みに、これがチームの今季初のダイレクトフリーキックでの得点で、記憶の限りでは恐らく昨季のFA杯4回戦リバプールに勝利した試合のブルーノ以来1年3か月ぶりだと思われます。

 

その時のゴール

 

 

あとがき

 

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ロナウドはホーム戦で連続ハットトリック

これはクン・アグエロ以来およそ3年ぶりの記録で、デヘアも含めスケープゴートにされる事の多い2人の活躍がその実チームがこの順位に留まれている最大の要因である事を端的に表している記録です。

 

1つ発見だったのは途中でRBに回った後のエランガが1on1の守備でほぼ全勝していた事。あくまでサブプラン止まりですが、パワープレーに転じるビハインドの終盤には十分採用圏内に入る水準。

 

次節はミッドウィーク開催、アンフィールドでのリバプールという最難関であり絶対に勝たなければいけない因縁のライバルマッチです。日程面ではこちらに分があるとはいえ、同じような状況下で行われたエバートン戦のような体たらくを見せた場合、本当に2ケタ失点してもおかしくない。

彼らの攻撃陣を無失点で抑える事は難しいでしょうが、最少失点に抑えてカウンターで沈めて一泡吹かせて貰いたい。

 

 

【 #MUNNOR 】予想。閉塞感を打開するために何が必要なのか

21/22イングリッシュプレミアリーグ

マンチェスター・ユナイテッドvsノリッジ・シティ戦をプレビュー。

 

 

ここ5試合で僅か1勝、逆転でのCL圏という目標は有名無実と化し、前節は降格圏ギリギリのエバートンにアウェイとはいえ完封負け。

 

早くも目線は噂の新指揮官の方を向いているようにも見えるレッド・デビルズですが、一体どうすれば隙の無い勝ち方が出来るのだろうか。

 

 

 

 

チーム状況:怪我人多発、若手抜擢の可能性大いに

 

ラルフ・ラングニックは試合前の会見でノリッジ戦にラファエル・ヴァラン、スコット・マクトミネイ、ルーク・ショーフレッジエディンソン・カバーニの5選手が出場できない事を明かし、右足の古傷に問題が発生し4~5週間の離脱を強いられるショーを筆頭に何人かは複数の試合に跨って欠場するだろうとも話しています。

 

一方、ノリッジのマネージャー ディーン・スミスはビリー・ギルモア、プシェミスワフ・プワヘタの2名がスカッドに復帰すると語り、ジョシュ・サージェント、アンドリュー・オモバミデレそして今回の対戦相手からローン中のブランドン・ウィリアムズを欠くとは言え、思い通りに近い編成をできるのはアウェイチームの方でしょう。

 

 

上記の通りユナイテッドの怪我人は後方のポジションに固まっており、特に元々選手層が厚いとは言い難かった守備的MFでは、今季いっぱいでクラブから退団するとInstagramで発表したネマニャ・マティッチに残り試合フル稼働が求められる事になりそう。

新天地での活躍を祈りますが、その前にどうか今の赤い悪魔の惨状を救ってください

 

また、今回の招集メンバーにはハンニバルやアレハンドロ・ガルナチョといったU-23で目覚ましい活躍を見せるティーンエイジャーが含まれていますが、創造性と献身性を兼ね備えたプレイヤーが多めに見てもサンチョ1人のウインガーは実質1席空いている状況なので、出場機会を得ればそれを活かしてアンソニー・エランガのようにトップチームへ定着して欲しい。(彼らが出番を得るには安心できるリードが必要だと思われるので、これが最大の難関……)

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ラインナップ予想

 

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トップチームの常連で選出を考えると、ほぼこれしか選択肢がないというのが実情なので、予想という言葉が適切なのかは怪しいですが、マティッチ-ポグバのユニットがスタミナ・集中力の面で何分間保つかに全てがかかっていると言えそう。

 

スカッドの層という意味では、ハンニバルやガルナチョに続き残りシーズンをテレス1人で回さざるを得ないLBでアルバロ・フェルナンデスにも今後ベンチ入りの機会が巡ってくる可能性は高い。

Embed from Getty Images  

スペインのメガクラブ(アルバロはレアル・マドリー、ガルナチョはアトレティコ・マドリー)からユナイテッドに入団してくれたこの2人。将来トップチームで左サイドの黄金ペアになる未来もあるのかもしれない。

 

【 #MUFC 】来季に向けたスカウティングとリクルート

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2021-2022シーズンのマンチェスター・ユナイテッドプレミアリーグで勝ち切れない試合が多く、更にカップ戦もすべて早期敗退。ファン/サポーターは週のほとんどを憂鬱な気分で過ごしている事でしょう。

ライバル達が欧州コンペティションで熾烈な戦いを繰り広げる中、このままただ次の試合を待っているだけだと精神が持ちそうにないので、来季の事について考えていこうと思います。

 

 

 

 

ピッチ外でも遅れている?

 

Metroより、マンチェスター・ユナイテッドリクルートメントチームがラルフ・ラングニックを唖然とさせたというタイトルの記事が出ています。

 

同記事によれば、今や欧州トップクラスのアタッカーであり、特にラルフがクラブに関与するようになって以降密接なリンクが噂されるRBライプツィヒウインガー クリストファー・エンクンクに関してユナイテッドのスカウトは一切のレポートを作成していなかったとのこと。

 

今は現地へ行かずとも専用のサービスを使って映像、詳細なスタッツを確認する事ができる時代。実際に獲得を狙うかどうかはさておき、フットボールピラミッドの最上部に位置するメガクラブがブンデスリーガでシーズンベストⅪ確実(MVPもレヴァンドフスキがいなければ当確レベル)の選手に関して本当に何の情報も持っていないとは考えにくく、Metro誌自体の信用度もユナイテッドの情報に関してはBBCやManchester Evening Newsに比べれば大きく落ちるので全てを鵜呑みにしたわけではありませんが、SAF勇退以後の一貫性の無いマネージャー選定、選手補強を振り返ってみるとあながち嘘ではないのかもしれない。

 

 

新監督に予算を与えたいが実情は……

 

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今シーズンのアヤックスは主に4-2-3-1ですが、場合によっては4-3-3っぽく見える時もあります。そして、ビルドアップも1つの固定化された形ではなく何種類も組み合わせているように見えるのでその全てを理解するのは難しい。ただ、1つ言えるのはボールプレーに長け,尚且つスピード・パワーに優れた選手を好んで起用するという事であり、契約切れとそれらの要素を考慮すれば恐らくこんな感じ。

やはり全体的に右側に課題が多い。

 

CBはマグワイア,リンデロフのどちらになるかという意味で未定にしましたが補強の優先順位は低い。カバーニの契約満了に加えCL圏を獲得できない場合にロナウドが退団する可能性の高いと見られるCFは質・量ともに不足。ウォールパスの壁役にもなれるオールラウンダーを求めており、ベンフィカのダルウィン・ヌニェスがトップターゲットになると想定されるが、カップ戦や移籍金でそれが叶わなかった場合はヴィランズのオリー・ワトキンス、ビーズのイヴァン・トニーといった国内の実力者に目を向けたい。

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ヌニェスの対リバプール2戦2Gというのはサポーターにとって大きな魅力。例えに出したFWは全員左に流れる傾向にある事を書いた後に気付き少し気になりましたが、致命的な問題にはならないでしょう。

 

 

RBは適性を踏まえればダロトがファーストチョイスになると考えられますが、身体能力ではワン=ビサカに分があり、結果的にチェリーズへのローンは大失敗になったとはいえ、チャンピオンシップでもドリブルは一線級のスタッツを記録していたイーサン・レアードにもチャンスが巡ってくるかもしれない。

 

DMはプレミアリーグのレギュラークラスとしてみれば十分なものの、メガクラブのスターターとしては物足りなさを感じるマクトミネイをどう勘定するかという問題。トップターゲットのデクラン・ライスは資金面でどうなるかという不安が付きまとう。

 

また、ファンダムで待望論のあるジェームズ・ガーナ―に関してはフォレストの欠かせない主力となっており(4月14日時点,Sofascoreでは平均採点リーグ4番目の7.23を記録)、クラブがこのまま絶好調で自動昇格を勝ち取った場合はもう1年ローンを継続してトップフライトでの安定した出場経験を積ませるというのも現実的な選択肢。ここが一番舵取りの難しいポイントかもしれない(マクソースとの比較では、ダイナリズムではやや劣るもののプレイメイカー適性はガーナーの方が上に見える)

 

RWは言うまでもなくメイソン・グリーンウッドの問題に加え、近未来の主軸として期待をされているであろうアマド・ディアロのローン先での停滞が非常に痛い誤算。左偏重を改善するにはRBと共にメンバーを固定してケミストリー構築したいところですが、残念ながら現時点で柱になる選手はいない。

 

LWにラッシュフォードがプレーを単純化し、よりフィニッシャーに近い形で復調、或いはエランガやガルナチョといった若い選手の台頭があれば獲得当初の目論見通りサンチョをRWにまわす事も出来ますが捕らぬ狸の皮算用は禁物。

 

GKは今シーズンダビド・デヘアが全盛期のパフォーマンスを取り戻し、シュートストップではウルブスのジョゼ・サと並んでリーグで抜きん出た存在となっています。ただ、ハイクロス処理、ボックス外でのプレーやスイーパーとしての適性は低く、ポゼッション型のチームに大きく舵を切る場合はヘンダーソンや新戦力にシフトする必要があるかもしれない。また、デヘアの場合チームの給与バランス是正の面から考えても需要が高まったこのタイミングで世代交代に踏み切るというのは効果的なようにも見える。

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無論、10年以上最終防波堤として低迷期にも孤軍奮闘していた彼への感謝と愛着は強く、別れを惜しむ感情も非常に強く抱いていますが、上記画像をみて分かるように今のレッズはチームの強さとサラリーがアンバランスな状態なので、夏に契約が切れるポグバ、そしてロナウドも含め新監督が刷新を望む場合は早めに次のクラブ探しに協力するのがお互いの為になりそう。

 

 

 

【 #EVEMUN 】心ここに在らず。中2日未満の相手に走り負ける無残な試合

21/22イングランドプレミアリーグ

エバートンvsマンチェスター・ユナイテッド戦の記事です。

 

 

怒りを通り越して呆れるほど弱く、技術的要素以前に試合に対しての情熱もまるで伝わってこないマン・ユナイテッド。もしかするとプレミアリーグで最も対処しやすいクラブなのではないか? 今のチームには思わずそんな感想を抱いてしまいます。

腐ったリンゴが1つ2つに留まっているようにはとても思えません。

 

 

 

 

プレビュー

 

 

欠場{(疑い含む)怪我、病気、出場停止etc.}

エバートン
アンドロス・タウンゼント
トム・デイビス
ネイサン・パターソン
ドニー・ファン・デ・ベーク

マンチェスター・ユナイテッド
ラファエル・ヴァラン
ルーク・ショー
スコット・マクトミネイ
エディンソン・カバーニ

 

 

 

スタメン

 

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ベンチ入りエバートン
2J.ケニー、4ホルゲイト、11D.グレイ、15ベゴビッチ、16ドゥクレ、21A.ゴメス、32ブランスウェイト、33S.ロンドン、36デレ・アリ

マンチェスター・ユナイテッド
4ジョーンズ、6ポグバ、8マタ、14リンガード、20ダロト、22ヒートン、26D.ヘンダーソン、36エランガ、46ハンニバル

 

RBにはワン=ビサカが前月6日のマンチェスター・ダービー以来のスタメン出場。

正確な意図は分かりませんが、恐らくリシャルリソンの個人能力を警戒した配置だと考えられます。

 

また、ラッシュフォードも最初からピッチに立つのはトッテナム戦以来で、ネガティブトランジションで手を抜く部分やテイクオンでDFに突っ込んで奪われる悪癖をどこまで抑える事が出来るか、そして決定的な貢献を見せてくれるかどうかに期待がかかる。

 

 

試合内容

 

前半

 

CBの並びはいつも通り右リンデロフ,左マグワイアで、ウイングに関しては左にラッシュフォード、右にサンチョという並びで始まったレッズ100回目のグディソンパーク。

さほどプレッシャーのかかっていないパス回しでミスが多発するのもいつもの事で、攻撃のエンジンがかかりきらない展開が多いユナイテッドですが、6分には左サイドテレスとラッシュフォードのワンツーから初めて相手ゴールライン際まで侵入。

 

序盤は主に左から大外ラッシュ,ハーフスペースにテレスという位置関係で後者のアンダーラップが効果的に作用しており、8分にはアタッキングサードでテレスがマイケル・キーンのファウルを誘いFKを獲得。

FKテイカーのブルーノはバックスピンでファーサイドを狙うと、リンデロフが頭で折り返して最後はラッシュフォードが中央やや左寄りから右足のパワーショットでゴールマウスを捉えますが、ピックフォードの見事なセービングに阻まれます。

 

11分のユナイテッドはビルドアップでリンデロフの縦パスがカットされボールを失いかけるものの、リシャルリソンのファーストタッチが大きくなってピンチには至らず。ただ、このシーンはマティッチがリンデロフのパスコースを確保するようにもっと素早く真ん中に降りてくれば存在しない場面で、こういった細かい味方への心遣いの欠如が失点を生む事になりがち。

 

12分、アウェイチームは前線からのプレスで左サイドライン際に相手を追い込みボールを奪うと、パスを繋いでブルーノのインスイングのクロスにラッシュフォードがヘディングシュート。枠を捉えましたがこれもピックフォードの範囲内。

 

15分、マイケル・キーン→アランへの縦パスをフレッジがカットしユナイテッドのカウンター。ブルーノとロナウドが2人でパスを回しながらボックス内まで進み、ロナウドが左足でゴールを狙いますがピンチを作ったキーンが足を出してシュートブロック。

 

21分、またしてもキーンのパスミスを誘い前線でボールを奪ったユナイテッドは素早く左サイド前方にボールを展開しますが、ブルーノのクロスはそのままボックスを横切って誰にも繋がらずラインを割ります。

 

23分、エバートンスローインからワンタッチで左サイドを突破。リシャルリソンのパスを受けたイウォビがボックス手前までキャリーし、バトンを渡されたキャルバート=ルーウィンがクロスを入れるもキックが弱くニアサイドでマグワイアがカット。

 

27分、フレッジから斜めのボールを受けたマティッチですが、直前のプレーで足を痛めたのかそちらに気取られ後方からエバートンの選手がプレッシャーをかけている事に全く気付かず最悪の形でロストすると、センターからLWのリシャルリソンへスルーパスが通り、ワン=ビサカの対応も杜撰であっさり中央へのパスを許すと最後はアンソニー・ゴードンのシュートがディフレクションしてそのままゴールネットを揺らしました。

 

この失点も長年の問題がそのまま出ている場面で、エバートンの人員はボールに向かうゴードン+ボックス内で使える駒は3枚(ミコレンコはオフサイド位置)ですが、ユナイテッドはバック4+DM2枚が全て横一線の6DFのようになっており、シュートシーンは下がり過ぎたDMの分をトップ下のブルーノがカバーする必要に迫られてマークが崩れています。更にバック4は殆ど相手選手を捉えられておらずただその場にいるだけなので、ヴァラン不在で結果が悪くなるという今季のジンクスは選手間の声かけ,コーチング面にその要因があるのかもしれない。

 

 

30分にはマティッチが自陣左サイドでファウルを取られ、ゴードンのFKにマイケル・キーンがニアで合わせるも枠上。こちらもお馴染みのやられ方で、この時キーンについていたのはラッシュフォードですが、キックの直前に手で払われて距離を取られるとそのまま追う素振りも見せず彼をフリーにしており、こういった淡白さは当事者意識の欠如がもたらすものなのだろうか。

 

直後31分には左サイドの連携,アンダーラップからのワンツーで抜け出したテレスがクロスを入れるもゴッドフリー気迫のスライディングクリアに防がれフィニッシュまで到達できません。

 

36分、エバートンはピックフォードのロングフィードがリシャルリソンに通り一気にアタッキングサードまでボールを進めると、リシャルリソンのミドルシュートがリンデロフの足を掠め強烈なドライブ回転でゴールを捉えますが、デヘアが右手で上に弾いて何とかセーブ。

 

そして、ボールが外に出て一旦プレーが切れたタイミングでフレッジに変わってポグバがピッチに投入されます。試合後のラルフのコメントによれば交代理由は彼が股関節の筋肉にトラブルを抱えたためという事で、アクシデントによるものでした。

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前半は試合間隔の不利を感じさせない気迫のこもったプレーをみせるホームチーム1点リードで折り返し。ユナイテッドはキーンを奪いどころに設定して前線でボールを奪う場面も何度か見られましたが、最終局面の精度が著しく悪くビッグチャンスを1度も作る事が出来ませんでした。

 

 

後半

 

50分、左サイドでパスを受けたブルーノから最終ラインの裏を狙うラッシュフォードへロングパスが通りボックス内でシュートチャンスを迎えますが空振り。

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56分、自陣右サイド深い位置のスローインからリシャルリソンに突破されクロスが入るもリンデロフがクリア、その後ボールを回収したエバートンは再び同サイドにボールを集め、リシャルリソンにアシカドリブルを許すプレスの緩さ。

ワン=ビサカのプレーが年々自分の1on1守備を過信してその他がおざなりになっているように見えるのは気のせいなのだろうか。この場面もさっさと寄せていれば最初のトラップが浮いた段階でカットできたはず

 

得点が生まれる気配を感じないレッズ。64分には残りカードを使いきりマティッチ🔁マタ、ラッシュフォード🔁エランガの2枚替え。

 

結論からいえば、マティッチが下がった事による守備不安とマタ投入によるパスワークの円滑化では後者に分が上がりましたが、折角マタが味方のオフザボールを促すようなパスを入れても周りの選手はその意図を把握出来ず足元で要求するばかりで、更にバランスを取る為にブルーノが低い位置に留まるようになってしまったので交代が機能したかと言われれば否。

 

10番が下がりサンチョが左へ移動し、連携で崩す彼がボールプレーに強い選手の多いサイドへ移動した事で輝きを取り戻したようにも見え、82,83分には連続してボックス内を突破しゴール前にパスを送りますが、肝心のシュートはどちらもGKに処理させる事すら叶わず。

 

AT3分には見せ場無しのCR7にようやくゴール前のチャンスが訪れますが、水かしい体勢からのボレーシュートはピックフォードが右腕で防ぎ結局マンチェスター・ユナイテッドはゴールレスで敗戦。

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ハイライト

 

 

 

ゴール⚽27分:アンソニー・ゴードン

 

選手交代

エバートン

71分 キャルバート=ルーウィン🔁D.グレイ

84分 デルフ🔁ドゥクレ

 

マンチェスター・ユナイテッド

36分 フレッジ🔁ポグバ

64分 マティッチ🔁マタ

64分 ラッシュフォード🔁エランガ

 

 

データ

 

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一見、マン・ユナイテッドが面目を保ったようにも見えるスタッツですが、攻撃は左サイドに大きく偏り、精度も不足しているので相手からすれば持たせていても脅威にはならなかったというのが実情。

 

ただ、ピッチ上の選手から言わせればそうなったのは右サイドの人員に信用を置けなかったからとも言われるかもしれない。RBワン=ビサカのパス成功率は26/44で6割を下回り、RWに起用されたサンチョも気づけば中央にポジション取りをする場面ばかりが目立ってしまった。

 

最近よく使われるようになった言葉でいえば、左サイドでオーバーロード(密集)をつくり、アイソレーション(孤立)した右サイドでドリブルが得意なワン=ビサカに1on1で突破してもらうという形にしたかったのかもしれませんが、彼の場合マークを交わすところまで上手くいってもその後ゴール方向に近づけるプレーの選択肢が無いので効果的とは言えない。このやり方ならばダロトの方が適応能力が高く、実際にラルフ体制で彼が優先されていた理由が目に見える形で現れました。

 

 

xG

 

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参照:

Everton 1 - 0 Manchester United (April 09 2022) | EPL | 2021/2022 | xG | Understat.com

 

ラルフも言及していますがそもそもここ数試合はまともにチャンスを作れていません。

一方で守備面は見た目ほど崩壊している訳ではありませんが、得点力でリーグブービーのバーンリーに3失点(xGA:2.32)の相手からゴール期待値1点未満というのは所属選手の力、年俸などから見ても恥としか言いようがない。

 

 

あとがき

 

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ここのところラルフのやりたいフットボールとはかけ離れた内容の試合が続いていますが、原因は選手の能力不足なのか或いは外部からの圧力なのか。いずれにせよ、アドバイザーとしてフロント側になった後は内部からみた問題点を改善し、後任監督がやり易いような環境作りをしてもらわなければなりません。

 

仮に、献身性を要求されるのはまっぴらごめんだ、そうは言わずとも試合中のプレーにそれが現れている選手がいるのならば誰であっても放出する覚悟が必要になる。

今節ではトフィーズのアレックス・イウォビがそれこそ気持ちを全面に出して攻守に走り回っていましたが、本来マンチェスター・ユナイテッドの選手は皆あのように勝利に対し貪欲にプレーしなければならない。ライバルクラブにそれを改めて思い知らされたのは屈辱的。

 

追い打ちをかけるように、試合終了後ロッカールームへ引き上げる際、ロナウドエバトニアンの少年の手を弾きスマートフォンを故障させたという事件も発生しており、すでに警察もこの件に関して調査を始めているとのこと。

 

 

【 #EVEMUN 】予想。100回目のグディソンパーク、ブルーノは記録継続なるか

21/22イングリッシュプレミアリーグ

エバートンvsマンチェスター・ユナイテッド戦をプレビュー。

 

 

来季CL出場権がいよいよ絶望的になったマン・ユナイテッドとチャンピオンシップへの降格が現実味を帯びるエバートンのグディソンパークでの対戦はアウェイチームにとっては同会場での100試合目、特別な試合となります。

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チーム状況

 

エバートンは直近4試合でイエローカード12枚、レッドカード3枚と大荒れ。

出場停止の選手が毎節のように出ていた事も戦績に繋がっていたかもしれませんが、今節に関してはマイケル・キーンやアランのサスペンションも空けて起用可能。

 

ただ、アンドロス・タウンゼント、トム・デイビス、ネイサン・パターソンは欠場の見込みで、ユナイテッドからローン中のファン・デ・ベークも起用する事が出来ません。

 

 

ユナイテッドは先週末のレスター戦でルーク・ショーが右足の古傷に問題が発生し前半いっぱいで途中交代。更に、スコット・マクトミネイとラファエル・ヴァランも欠場する事になるとラルフ・ラングニックは明かしており、代表戦で離脱したカバーニを含め4選手を故障によって欠く事になりました。

 

クラブでのパフォーマンスに批判の集まるハリー・マグワイアの起用法に関して、前節では右のCBとして起用する事でビルドアップ時のボールの持ちすぎから危機を招くプレーが無くなり、一定の成功を収めたように見えましたが、リンデロフと組むことになるであろう今回はどちらのサイドで使うのか、そして突発的なエラーを起こさず90分を安定してプレー出来るかに注目が集まる。

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アタッカーでは加入以来対エバートン戦に滅法強く、5試合4ゴール2アシストでPLに限れば毎回得点に関与しているブルーノ・フェルナンデスの右足に期待が高まります。

特に、このロングショットは彼の快進撃が始まった最初の一撃(流れの中からの初ゴール)でもあるので、今でも強く印象に残っています。

 

 

ラインナップ予想

 

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今季のエバートンはリーグ戦の平均ポゼッションが42.0%。

これは下から4番目の数値で、試合毎に調べてみると、プレミアリーグで支配率5割以上は2月8日のニューカッスル戦(1-3で敗戦)を最後に8試合記録していません。

 

それゆえ、ボール保持に強いラインナップを組む事が試合を円滑に進める為に有効な策であることが想定されます。ヴァランとショーを起用出来ない事は痛手ですが、3列目にマティッチ、2列目の組み合わせをポグバ-ブルーノ-サンチョと自ら展開できる選手で固めればある程度はカバー出来るでしょう。

 

また、守備面で不安のあるテレスをポグバでカバーする事で左サイドの問題も若干改善されるかもしれない。試合後半にスペースが空いて来ればラッシュフォードやエランガの決定的な仕事も通り易くなるでしょう。

 

 

【 #FPL 21/22 】Gameweek31 欠場者の情報を見誤り頭打ち

 

前節、Gameweek30はこちら

 

Free Hitの使用を示唆しましたが結局持ち越して2名の入れ替えに留めたGameweek31。

クラブ同士の勝敗予想に関してはおおよそ当たっていたのですが肝心の選手の方で上手くいかず何とも言い難い結果に。

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スカッド&マッチアップ

 

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ウルブスとブライトン、どちらがクリーンシートに近いかギリギリまで悩み後者を選択したことは吉と出ましたが、セルヒオ・レギロン、クリスティアーノ・ロナウドの欠場が響き思うような成果を得る事は出来なかった。。。

 

 

クラブ

 

(スタメンのみ)
マンチェスター・ユナイテッド:ブルーノ、ダロト
マンチェスター・シティ:カンセロ
アーセナル:サカ
ウルブス:キルマン
クリスタルパレスギャラガ
アストンヴィラ:キャッシュ
ブライトン:R.サンチェス
リーズ:ダン・ジェームズ
エバートン:グレイ
バーンリー:ヴェフホルスト

 

IN:ダニエル・ジェームズ、ヴォウト・ヴェフホルスト
OUT:ライアン・フレイザー、アラン・サン=マクシマン

 

やや状態が落ちてきたニューカッスルのチーム事情を踏まえ、マグパイズの2人を入れ替え対象にしました。ダン・ジェームズに関しては特別好調なわけではありませんが、好きな選手なのでここからの活躍に期待して投入。ヴェフホルストエバートンとの残留をかけた大一番での決定的な仕事を予想しチームに加えました。

 

 

対戦カード

 

ブライトンvsノリッジ
↪0-0ドロー

リーズvsサウサンプトン
↪1-1ドロー

ウルブスvsアストンヴィラ
↪2-1ウルブス勝利

バーンリーvsマンチェスター・シティ
↪0-2マンチェスター・シティ勝利

マンチェスター・ユナイテッドvsレスター
↪1-1ドロー

ウエストハムvsエバートン
↪2-1エバートン勝利

クリスタルパレスvsアーセナル
↪3-0クリスタルパレス勝利

バーンリーvsエバートン
↪3-2バーンリー勝利

 

 

CR7抜きでPL未勝利、実質CL争いから脱落したMan United

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【MUNLEI】詳細


インターナショナルウィークから戻り、リーグ再開初戦は直接対決で直近4試合勝ち点3を獲得出来ていない難敵レスターをホームに迎えたユナイテッド。

ハリー・マグワイアラファエル・ヴァランの左右スイッチは上手くいきましたが、直前にインフルエンザの症状が出たという事でロナウドスカッドから外れた事もあって中央で起点を作ることが出来ず、逆に好調のジェームズ・マディソンの右足に再三に渡り苦しめれられ勝ち点1をもぎ取る事が精一杯でした。

 

一応フレッジの同点弾の前にシュートを放っていたブルーノがFPLではアシスト扱いとなったので5Pts×2(キャプテンボーナス)=10Ptsと最低限のポイントを確保しましたが、個人的にはロナウドの複数得点を考えた上でのスカッドだったので大崩れ。

 

 

そんな今節の結果を踏まえ、FiveThirtyEightというデータハブのシーズン予測ではマンチェスター・ユナイテッドのCL出場権獲得の可能性は5%。現時点で上に2クラブおり、トッテナムとは直接対決も終わってしまっているので自力で権利を勝ち取る事は出来ません。選手補強やスポンサー獲得を考えればヨーロッパの舞台に出る事は必須なのですが、現実的には奇跡が1つ2つ起きないと実現できそうにない。

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参照:Premier League Predictions | FiveThirtyEight

 

 

6ポインターズを制したバーンリー、対してエバートンはいよいよ降格の危機

 

 

 

共にGameweek31では2試合が対象となっていたバーンリーとエバートン

共に1つ目は格上のクラブとの試合でそれぞれマン・シティ、ウエストハムに敗れ何としても勝ち点3を手にしたいという状況。順位表でも丁度接しており、残留最後の1枠17位と降格枠18位の関係性にある両クラブの直接対決は今季の残留争いを占うビッグマッチと戦前から注目されていました。

 

まずは12分、CKからネイサン・コリンズがインサイドボレーを決めてホームチームが先制すると、アウェイチームもアンソニー・ゴードンがボックス内で倒されPKを獲得し、リシャルリソンのキックですぐさま試合を振り出しに。

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更にトフィーズは41分にもこの日2度目のPKをリシャルリソンが決めて前半1点リードで折り返しますが、クラレッツもターコウスキが左サイドタッチライン際でマークを背中に抱えながらボールを繋ぎ、C.テイラーのクロスにジェイ・ロドリゲスが詰めてスコアは2-2の同点。

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そして終盤85分、C.テイラーの何でもないクロスボールにベン・ゴッドフリーが対処を誤りボックス内にいたマチェイ・ヴィドラへのパスにしてしまうと、折り返しをマクスウェル・コルネがゴールど真ん中に蹴り込んで勝負あり。

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irohasesun-fm-foot.hatenablog.com

(今更ですがパトリック・ヴィエラ監督本当に申し訳ございません。こことウルブスは完全に外しました)

ピッチ外のごたつきやプレシーズンの内容を見て、シーズン開幕前の段階で今季のエバートンの低迷を肌で感じていた私でもまさか降格まで行くとは思っていませんでしたが、残りカードでBIG6と4試合、それ以外もレスター2試合,ウエストハムと対戦相手がタフな相手ばかりなので恐らくこのまま沈んでしまうだろう……

 

 

あとがき

 

Gameweek32はマン・シティvsリバプールの優勝争いの大一番が予定され、FPLでもこの2クラブの選手が上位を寡占しているのでどちらの勝利を予想するかで上位勢は明暗が分かれる事になります。

 

そして、ニューカッスルvsウルブスが日本時間4月9日AM4:00キックオフなので、スカッドの締め切りは午前2:30。今のうちに編成を終えてしまいましょう。

 

 

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FPL-記事一覧




せめてE2ならば…… W杯本戦の日本代表について考えてみる

少し時間が経過していますが、カタールはドーハで行われたワールドカップ本戦の組み合わせ抽選会と強敵揃いのグループになった日本代表チームについて書いていこうと思います。

 

 

 

 

抽選会を振り返る

 

 

トッテナム等で活躍し現在は解説者のジャーメイン・ジーナス、イギリスでスポーツジャーナリストを務めるサマンサ・ジョンソン、元女子フットボール選手でアメリカ代表300キャップ以上を誇ったスーパースター カーリー・ロイドの3名が抽選のプレゼンターを担当。

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CLでもお馴染み抽選のボールコロコロは黄金期のセレソンロベルト・カルロスと共に左右で支え、一時はJリーグ移籍の噂も持ち上がったカフー、小刻みにステップを入れる特徴的なドリブルで魅了したジェイジェイ・オコチャ、W杯5大会出場の鉄人ローター・マテウスら総勢8人のフットボール界のレジェンドが行いました。

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これ程までに見事な笑顔は中々見れないだろうというくらいにカフー氏の表情は終始明るかった。

 

 

A~Hまでの8グループの組み合わせはこのようになりました。

 

ポット分けを振り返った記事でも言及しましたが、やはり今回も死の組と言われるようなタフなグループがいくつか生まれ、日本もその当事者となってしまった。。。

 

〈ポット分けについて〉

 

政治的な意味ではイングランド、イラン、アメリカ、欧州プレーオフ(ウェールズウクライナスコットランドのいずれか1チーム)のグループBが飛びぬけて火種を抱えているように見え、前回大会と4か国中3か国(スイス、セルビア、ブラジル)が同じ顔ぶれのグループGには奇妙な縁があった模様。

 

 

グループE、日本代表が取るべき対策は?

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さて、グループEに関してですが、FIFAランキング7位のスペイン、12位のドイツ、23位の日本、31位コスタリカor101位ニュージーランドと上位勢が並ぶ厳しい組み合わせ。

ドイツやスペインのメディアがどのように報じているかは詳しく知りませんが、第3者目線で見た場合、過去5大会3度のノックアウトステージ進出の日本はPot3の中でセルビアセネガルに次いで嫌な相手と言えるでしょう。4チーム目もコスタリカは2014年大会でイングランド、イタリア、ウルグアイとの死の組を1位通過した実績があります。

 

ドイツチームのボス ハンジ・フリック監督は日本代表について「ブンデスリーガでプレーする選手も多く、高いクオリティを持っているチーム」と評し、本来は大会前にテストマッチを組むつもりだったと明かしていますが、サムライブルーの視点で仮想ドイツを考えてみるとハイラインハイプレスかつ攻撃的なクラブチームと練習試合を組みたいところだろう。

(各国リーグ戦休止からワールドカップ開幕までには大体1週間強の間があるので1試合は出来ると思う)

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vsドイツ

 

直近のフレンドリーマッチ オランダとの試合では3バックを試していますが、ベースはフリックがバイエルンでも好んで使用した4-2-3-1。新指揮官になってからの試合でシュート数が10を下回った事は1度もなく、ポゼッションも全試合で60%越えと攻撃力は世界3本の指に入る強さ。

 

ただ、現時点で強豪国との経験は上述のオランダ戦のみ。劣勢になった場合の経験が不足している事はマイナスで、更にドイツ平均気温は夏の一番暑い時期でも20℃を少し越える程度である事を考慮すると気候への対処に思わぬ落とし穴があるかもしれない。

 

彼らにポゼッションで主導権を奪う事は困難なので、やはりベースは守備になるのですが、これまでの試合で明らかになっているようにただラインを低くしてバスを止めるだけでは耐えきる事が出来ず、試合を何分割かに区切って”ここではアグレッシブに前から戦う”というタイミングを見極める必要があります。

(選手とコーチ陣の連携が円滑に進まなければ成立しないので、正直不安で仕方が無いですが。。。)

 

 

一方、ルイス・エンリケのラ・ロハはペドリ、ガビといったティーンエイジャーの台頭もあってチーム内の勢力図が正に現在進行形で変化していますが、日本としては基本的に5-4,4-5ラインでバスを止める覚悟で攻撃を凌ぎ、伊東純也,古橋亨梧といったスピードのある前線の一突きにかけるという展開を狙うことになると思います。コアであるセルヒオ・ブスケツにはマンツーマンでプレッシャーを与え続けたい。

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代表常連の選手で言えば、堂安を8番か10番の位置において守備時に張り付かせるのがベターだろうか

 

vsスペイン

 

エンリケ体制になってからは今年で4年目、ワールドカップ予選では8試合15ゴール5失点とかつてのような得点力は鳴りを潜めており、エースとして期待されるアルバロ・モラタの好不調の波が激しいCFの人選には数年来苦しんでいます。

 

EURO2008~EURO2012までの国際大会3連続制覇はペップ・バルサの黄金期と重なっており、その中核メンバーが引退orキャリア晩年に差し掛かる2020年代の苦戦はその当時から一部で危惧されていたものでした。

 

採用するフォーメーションはほぼ100%4-3-3(4-1-2-3)。

つけいる隙があるとすればCBのネガティブトランジション。特にラポルトは時間を稼いだ方が良い場面でもアグレッシブにボールに突っ込む事がままあり、パウ・トーレスとのユニットの場合左利き同士になる事も不安要素といえる。

そして、そのケースでは基本彼が右側に配置されるので、ボールの奪いどころ,コースを切って追い込む先は右サイドタッチライン際がベスト。

 

 

コスタリカニュージーランドは共に守備に強みを持つチームで、上記2か国との比較で過小評価されているような気がしますが、絶対に勝たなければいけない相手と断言できるほど日本チームとの差は無く、日本が伊東への依存度を弱められず彼を徹底的に潰された場合を考えると縦のスピードが上がらないまま気づけば笛が鳴るという結末も十分あり得ます。それ故に大会までの期間で左サイドの攻撃の質を上げる必要があり、長友or中山というフルバック問題だけでなくウインガーやセントラルを含めユニットとしての相性、どのようなスタイルを採用するのかなどを詰めていかなければならない。

 

対戦順は①ドイツ→②コスタリカorニュージーランド→③スペイン。過去のデータから言えば勝ち上がりには初戦で勝ち点1以上が求められますが、個人的な感覚では日本が勝ち点を奪える可能性が高いのは②→③→①の順番に見えるのでそういう意味では抽選会の時点でE4になってしまったのは不運。

(フリックのコメントにもある通り、ドイツとスペインの比較では自国リーグでプレーしたプレイヤーの数からいっても前者の方が日本人選手への理解、対処が進んでいるので、③→①→②の順番になる大陸間プレーオフ勝者にあてがわれたE2が理想でした。)

 

 

 

【 #MUNLEI 】見飽きた引き分け。 人員不足のストライカー補強は夏の最優先事項?

21/22イングランド プレミアリーグ

マンチェスター・ユナイテッドvsレスター・シティ戦の記事です。

 

 

試合前日にインフルエンザのような症状が出たとのことでクリスティアーノ・ロナウドを欠いた中で行われた今季リーグ戦30試合目。

エディンソン・カバーニもまたもや代表戦で離脱したのでトップチームで起用できるセンターフォワードは0人。ブルーノ・フェルナンデスのゼロトップでレスターと戦いましたが、案の定中央から相手守備網を崩す事が出来ず直近10試合で5度目のドロー決着となりました。

 

 

 

 

プレビュー

 

 

 

 

スタメン

 

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ベンチ入りマンチェスター・ユナイテッド
2リンデロフ、4ジョーンズ、8マタ、10ラッシュフォード、14リンガード、26D.ヘンダーソン、27テレス、29ワン=ビサカ、31マティッチ

レスター
4ソユンク、11オルブライトン、17アジョセ、18アマーティ、20チョードリー、21R.ペレイラ、29ダカ、35ヤクポビッチ、37ルックマン

 

両チーム共に4-2-3-1が予想されるラインナップ。

ロナウドを欠いたユナイテッドが中央で起点を作れるか否かに試合の展開がかかっていると考えます。

 

レスターはマディソンが配球役でイヘアナチョや逆サイドのバーンズがそれに合わせてくるのが基本になるだろうと思われるので、ショーはクロスを上げさせない,ダロトは斜めに走り込んでくるアタッカーへの対処が問われるだろう。

 

 

試合内容

 

前半

 

開始の布陣でこれまでと変化がありました。

CBの組み合わせに関し、マグワイア-ヴァランの場合はこれまで前者左,後者右でしたが、この試合では左右を入れ替え左ヴァラン,右マグワイアへ。

 

両者を比較した場合、ヴァランの方が左足でも展開できるのでこの判断はGood。

実際にヴァランの左足パスからサイド攻撃に繋がったシーンもあり、副次作用としてマグワイアも脆さを見せる場面が殆ど無くなったことから、今後はこの2人がユニットを組む場合左右入れ替えが基本線となりそう。

 

 

2分、レスターは左サイドでハーヴィー・バーンズがダロトに1on1を仕掛け、後者は辛抱強く守りましたがディフェンシブサードでFKを与えてしまいます。

FKテイカーは勿論ジェームズ・マディソン。彼の右足から放られたボールはニアサイドに鋭く曲がり落ち、バーンズがバックヘッドでゴールを狙いますがボールはゴールマウスを越えてゴールキック

 

再開後のキックから右サイドでボールを繋いだユナイテッドはポグバ→ブルーノへ斜めのパスが入り、ブルーノは更に右斜めのエランガへ預けバイタルエリアへの侵入を試みますが、エランガのリターンがズレてチャンスにはならず。

パス精度という意味ではマクトミネイもボール回収からキャリーまでは完璧でもその後のミドルパスがズレてラインを割る場面が開始10分までに2回あり、全体的に代表戦の疲れが残っていたのか正確さに欠けるプレーが目立った。

 

11分のレスターはフレッジパスミスから自陣中央のスペースでボールを奪うと、バーンズ、マディソン、イヘアナチョの3人でダイレクトプレーを絡めながらペナルティボックス手前までボールを進め、最後はイヘアナチョのヒールパスにバーンズがミドルシュート

 

 

シュートは枠を捉えませんでしたが、ゴールキックからプレーを再開した直後にもショー→フレッジのパスが相手に奪われデューズバリー=ホールからボールを受けたバーンズがマクトミネイの股を抜いて交わし、先ほどよりやや遠い位置からミドルシュートでゴールを狙う。最後の部分で救われているものの、失い方,崩され方は完全に失点コースで、主導権を握っていたのは完全にアウェイチームでした。

 

ほとんど見せ場の無かったホームチームは16分、ヴァランから左サイドタッチライン際のエランガへ左足のミドルパスが入ると、エランガはジェームズ・ジャスティン、ウェズレイ・フォファナを連続して交わし、フォファナが足を出してエランガを倒しボックス手前好位置でFKのチャンス。

ブルーノはファーサイドマグワイアを狙い、相手マークの頭上を越えてフリーでキャプテンの頭上までボールが到達しますが触れる事は出来ず。

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22分、左サイドでサンチョのテイクオンは防がれ、セカンドボールを拾ったショーのクロスにポグバがヘディングで合わせるもボールはカスパー・シュマイケルの正面。

 

27分、レスター陣内低い位置でフォファナの縦パスが弱くフレッジがカット。前にいたブルーノへ素早くボールを繋げるとブルーノは丁度ペナルティライン上から右足アウトでゴールマウス右側を狙いますが、やや慌てて打ったシュートはシュマイケルの右足に防がれ得点にはなりません。

 

31分、マクトミネイからフレッジを狙ったパスをティーレマンスにインターセプトされ、自陣でボールを失うと最後はイヘアナチョにゴールマウス正面でシュートチャンスを与えてしまいますが、左足のコントロールショットが枠を捉える事はなく命拾い。

 

35分にはマディソンの右サイドからのアーリークロスにバーンズがダイレクトで合わせてデヘアをヒヤりとさせますがまたしてもシュートは枠外。

 

38分、ポグバが何パリス・メンディからスライディングでボールを奪い、これを主審アンドレ・マリナーがファウルだとしてプレーが止めると別の場所で問題発生。ショーが右足のスパイクを脱いでピッチに座り込んでしまい、残りわずかとなった前半は試合に出続けましたが結局ハーフタイムで彼はテレスと交代。

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試合後のラルフ・ラングニックの会見によれば、どうやら2015年のPSV戦でエクトル・モレノの極めて悪質なタックルによって負った右足の古傷(一時は足を失う一歩手前という程の深刻な怪我だった)に問題が起きたとの事で、代表参加中にも同様のトラブルが起きていたそう。

 

 

後半

 

ゴールが生まれる気配のないまま45分を折り返し、更にアクシデントで1枠目の交代を使う事になったレッド・デビルズ。

 

46分、変わって入ったテレスにポグバが右サイドからロングパスを通し、アタッキングサードでフリーとなったテレスはチップキックでGKの手前にボールを落とします。ブルーノがこれに反応しましたが僅かに足が届かず。

 

54分、高い位置でボールを繋ぐユナイテッド。右サイドでパスを貰ったダロトがシザースでカスターニュを突破し、クロスボールがボックス内中央に待つブルーノへ通りますが、ヘディングシュートはミートし切れず枠を捉える事が出来ません。

 

直後、55分にも左ハーフスペースのサンチョからダロトへボールを展開し、今度はカットインから左足シュートでゴールを狙いますが軌道を抑えきることが出来ずボールは満員の観客席へ。プレーが切れた直後に終始試合から消えたいたマクトミネイに代わりラッシュフォードを投入。残す交代枠は1つ。

 

62分、何度目かというバーンズvsダロトの1on1。ここまでよく防いでいたダロトですが、ここではナツメグ(股抜き)を許しフィニッシュまで行かれてしまいました。ただ、そのシュートにはマグワイアカバーリングが間に合いCK。

 

そのCKをニアでブルーノが頭でクリアすると、フレッジが浮き球をうまく処理してカウンターチャンス。しかし、フレッジ→ブルーノを狙ったパスが短くデューズバリー=ホールとの50:50にブルーノが敗れると反対にレスターのカウンタ―を喰らい、最後はマディソンのクロスにイヘアナチョがダイビングヘッドでゴール左端を撃ち抜き先制はレスター。

 

失点の要因は守備陣のポジティブトランジションが遅く前と後ろに大きな分断が生まれた事だと思います。カウンターに移行した段階で素早くラインを上げていれば、デューズバリー=ホールからマディソンにパスが渡るまでの段階でプレッシャーをかけられていたはず。更にラインが高いという事はボールに飛び込むイヘアナチョもそれだけ長い距離を走る必要が出るのでシュート難易度、またクロスのタイミングも難しくなる。

 

失点から3分後の66分、まずは同点弾がほしいユナイテッドはレスターのビルドアップにプレッシャーをかけて元々あまり足元に自信がある方ではないシュマイケルのキックを乱し、中盤まで出てきたヴァランがパスカットに成功。そこからフレッジ→ブルーノと繋ぎ、ブルーノのシュートはシュマイケルが横に弾きますがこぼれ球をフレッジが押し込んで同点!!

 縦の距離を圧縮し、相手のビルドアップを乱して素早くシュートまでたどり着く。正にラルフのやりたい事が出来たであろう一連のプレー。

 

これで勢いづきたいホームチームでしたが、残念ながら再び気の抜けたような状態に逆戻り。71分にはスローイン後の流れからボールを失い、サンチョのバックパスがイヘアナチョへのプレゼントパスとなってボックス内でループシュート。更に72分にもマディソンのFKからフォファナのヘディングがゴールマウスを捉えるなど立て続けに失点のピンチ。

 

明らかに中央からの縦パスが少なく、かといって守備面でも機能していたとは言い難いことを指揮官も理解していたのか、75分にポグバ🔁マティッチ,最後のカードを使いきります。

 

すると76分、マティッチの右足ロブパスからチャンスが生まれる。ブルーノが左サイドの相手ゴールライン際からドリブルでゴール方向へ侵入しますが、折り返しのパスはレスター守備陣がクリア。

続く77分にもマティッチからの左サイドへのパスがエランガに通り、エランガがそのままボックス内へ入り決定機を迎えますが、シュートではなくパスを選択しDFにカットされ攻撃終了。最終的に折り返しを選択するのは間違っていないと思いますが、自分で撃つ意思が無い事が見ている側からしてもバレバレなのは問題。

 

80分、レスターはアタッキングサードでボールを繋ぎ、ボックス手前でイヘアナチョが潰れながらもラストパスを通しマディソンがネットを揺らしますが、リプレイを見るとイヘアナチョがヴァランの足を思いっきり蹴っ飛ばしている事が明確だったのでゴール取り消し。

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取り消しで助かったものの、この場面のマグワイアはスライディングではなくスタンディングでコースを消すべきだったようにみえる

 

AT3分、ダロトのドリブル突破から深い位置までボールを進めると、クロスに対しアマーティが転倒しボックス内のフィールドプレイヤーは2:1の数的優位。しかし、ラッシュフォードのトラップは流れ、その後サンチョのシュートも枠を捉える事はなく千載一遇のチャンスを逃す。

 

AT5分、ゴール正面からドリブルを仕掛けボックス内でラッシュフォードが倒されたように見えた場面ですが、リプレイを見るとエランガがコースを妨害する形となって味方同士で交錯しており、最後まで"精度と判断"の問題が足を引っ張ったホームチームは無念のドロー決着。

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これで対レスター戦の未勝利は5試合連続……

 

 

ハイライト

 

 

ゴール⚽63分:ケレチ・イヘアナチョ(ジェームズ・マディソン)
66分:フレッジ

 

選手交代

 

マンチェスター・ユナイテッド

46分 ショー🔁テレス

55分 マクトミネイ🔁ラッシュフォード

75分 ポグバ🔁マティッチ

 

レスター

64分 エバンス🔁アマーティ

90⁺¹分 N.メンディ🔁チョードリー

90⁺²分 イヘアナチョ🔁ダカ

 

 

データ

 

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シュート数は同数。ポゼッションは最終的に上回ったものの、見ている印象で言えば寧ろ主導権を握っていたのはレスターの方で、またしても分けるべくして引き分けたという試合に。

 

また、興味深いデータがあります。

ロナウド初先発のニューカッスル戦以降、彼が先発しなかったリーグ戦は今回を含め6試合ありますが、その全てでチームは勝利する事が出来ていません。

始めから普段とは異なるプランで挑み、勝ち点1をもぎ取ったというチェルシー戦を除けば、基本的にチャンスメイクまでは持っていけても最後が伴わないというケースが多い。更に、カバーニも起用出来ずCF抜き,ブルーノ偽9番で戦かったダービーや今節に至ってはチャンスの数と質でも相手に劣っているので、CB、DMと他にも補強したい部分はありますが最優先事項はセンターフォワードという事が浮き彫りになりました。

 

エリック・テン・ハーグがこのまま新監督に就任する場合、アントニーとユリエン・ティンバーを一緒に連れてくる事を望んでいるという報道もちらほら出ていますが、前者はウインガー,後者は上背に若干の不安を抱えるCBなので、ハーランドやダルウィン・ヌネスといったポストプレーも出来るストライカーから予算を考えた方がいいのではないでしょうか。

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そもそもCLが絶望的な来季のユナイテッドに彼らがやってくるのかどうかはまた別の話ですが……

 

 

xG

 

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参照:

Manchester United 1 - 1 Leicester (April 02 2022) | EPL | 2021/2022 | xG | Understat.com

 

xGはアウェイチームが若干上回り、ユナイテッドは1.0を越える事が出来ませんでした。2月の段階で今のクラブはゴール期待値の面でリーグトップクラスと取り上げた記憶がありますが、マンチェスター・ダービー以降の3試合ではまた低水準に逆戻り。

 

こぼれ球に見事に詰めたフレッジはこれがシーズン4ゴール目。

欧州上陸後の記録を見てもキャリアハイなので、そういう意味ではシャフタール時代の攻撃センスをようやく発揮してくれたと見てもいいかもしれない。

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ただ、4-2-3-1のDM、1ミスが失点に繋がるポジションではフィジカル面、そしてプレーの精度という意味で万全の信頼を置く事は出来ない。

 

 

あとがき

 

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プレミアリーグ30試合目にして早くも9回目のドロー。

このペースだとシーズン終了時の勝ち点は65弱なので、例年との比較で言えばチャンピオンズリーグ出場権は獲得出来ません。

 

更に、4月5日早朝にクリスタルパレス戦を控えるアーセナルがここでも勝利した場合、29試合で勝ち点57、これはシーズン終了時に70を優に超える積み上げペースです。

直接対決が残っているとはいえこの引き分けは実質最後通告のようなものでした。。。

 

ラングニックも本当に強いチームになるには5、6年のスパンを要するかもしれないという趣旨のコメントを残していますが、そんな再建期に向かうチーム状況で契約延長に踏み切ってくれたブルーノには感謝と申し訳なさがせめぎ合って本当に胸が痛くなる。もし、この人と喧嘩別れするような事があれば、それがこのクラブの終焉になるだろう。