いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

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football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【 #MUNLEI 】見飽きた引き分け。 人員不足のストライカー補強は夏の最優先事項?

21/22イングランド プレミアリーグ

マンチェスター・ユナイテッドvsレスター・シティ戦の記事です。

 

 

試合前日にインフルエンザのような症状が出たとのことでクリスティアーノ・ロナウドを欠いた中で行われた今季リーグ戦30試合目。

エディンソン・カバーニもまたもや代表戦で離脱したのでトップチームで起用できるセンターフォワードは0人。ブルーノ・フェルナンデスのゼロトップでレスターと戦いましたが、案の定中央から相手守備網を崩す事が出来ず直近10試合で5度目のドロー決着となりました。

 

 

 

 

プレビュー

 

 

 

 

スタメン

 

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ベンチ入りマンチェスター・ユナイテッド
2リンデロフ、4ジョーンズ、8マタ、10ラッシュフォード、14リンガード、26D.ヘンダーソン、27テレス、29ワン=ビサカ、31マティッチ

レスター
4ソユンク、11オルブライトン、17アジョセ、18アマーティ、20チョードリー、21R.ペレイラ、29ダカ、35ヤクポビッチ、37ルックマン

 

両チーム共に4-2-3-1が予想されるラインナップ。

ロナウドを欠いたユナイテッドが中央で起点を作れるか否かに試合の展開がかかっていると考えます。

 

レスターはマディソンが配球役でイヘアナチョや逆サイドのバーンズがそれに合わせてくるのが基本になるだろうと思われるので、ショーはクロスを上げさせない,ダロトは斜めに走り込んでくるアタッカーへの対処が問われるだろう。

 

 

試合内容

 

前半

 

開始の布陣でこれまでと変化がありました。

CBの組み合わせに関し、マグワイア-ヴァランの場合はこれまで前者左,後者右でしたが、この試合では左右を入れ替え左ヴァラン,右マグワイアへ。

 

両者を比較した場合、ヴァランの方が左足でも展開できるのでこの判断はGood。

実際にヴァランの左足パスからサイド攻撃に繋がったシーンもあり、副次作用としてマグワイアも脆さを見せる場面が殆ど無くなったことから、今後はこの2人がユニットを組む場合左右入れ替えが基本線となりそう。

 

 

2分、レスターは左サイドでハーヴィー・バーンズがダロトに1on1を仕掛け、後者は辛抱強く守りましたがディフェンシブサードでFKを与えてしまいます。

FKテイカーは勿論ジェームズ・マディソン。彼の右足から放られたボールはニアサイドに鋭く曲がり落ち、バーンズがバックヘッドでゴールを狙いますがボールはゴールマウスを越えてゴールキック

 

再開後のキックから右サイドでボールを繋いだユナイテッドはポグバ→ブルーノへ斜めのパスが入り、ブルーノは更に右斜めのエランガへ預けバイタルエリアへの侵入を試みますが、エランガのリターンがズレてチャンスにはならず。

パス精度という意味ではマクトミネイもボール回収からキャリーまでは完璧でもその後のミドルパスがズレてラインを割る場面が開始10分までに2回あり、全体的に代表戦の疲れが残っていたのか正確さに欠けるプレーが目立った。

 

11分のレスターはフレッジパスミスから自陣中央のスペースでボールを奪うと、バーンズ、マディソン、イヘアナチョの3人でダイレクトプレーを絡めながらペナルティボックス手前までボールを進め、最後はイヘアナチョのヒールパスにバーンズがミドルシュート

 

 

シュートは枠を捉えませんでしたが、ゴールキックからプレーを再開した直後にもショー→フレッジのパスが相手に奪われデューズバリー=ホールからボールを受けたバーンズがマクトミネイの股を抜いて交わし、先ほどよりやや遠い位置からミドルシュートでゴールを狙う。最後の部分で救われているものの、失い方,崩され方は完全に失点コースで、主導権を握っていたのは完全にアウェイチームでした。

 

ほとんど見せ場の無かったホームチームは16分、ヴァランから左サイドタッチライン際のエランガへ左足のミドルパスが入ると、エランガはジェームズ・ジャスティン、ウェズレイ・フォファナを連続して交わし、フォファナが足を出してエランガを倒しボックス手前好位置でFKのチャンス。

ブルーノはファーサイドマグワイアを狙い、相手マークの頭上を越えてフリーでキャプテンの頭上までボールが到達しますが触れる事は出来ず。

Embed from Getty Images  

 

22分、左サイドでサンチョのテイクオンは防がれ、セカンドボールを拾ったショーのクロスにポグバがヘディングで合わせるもボールはカスパー・シュマイケルの正面。

 

27分、レスター陣内低い位置でフォファナの縦パスが弱くフレッジがカット。前にいたブルーノへ素早くボールを繋げるとブルーノは丁度ペナルティライン上から右足アウトでゴールマウス右側を狙いますが、やや慌てて打ったシュートはシュマイケルの右足に防がれ得点にはなりません。

 

31分、マクトミネイからフレッジを狙ったパスをティーレマンスにインターセプトされ、自陣でボールを失うと最後はイヘアナチョにゴールマウス正面でシュートチャンスを与えてしまいますが、左足のコントロールショットが枠を捉える事はなく命拾い。

 

35分にはマディソンの右サイドからのアーリークロスにバーンズがダイレクトで合わせてデヘアをヒヤりとさせますがまたしてもシュートは枠外。

 

38分、ポグバが何パリス・メンディからスライディングでボールを奪い、これを主審アンドレ・マリナーがファウルだとしてプレーが止めると別の場所で問題発生。ショーが右足のスパイクを脱いでピッチに座り込んでしまい、残りわずかとなった前半は試合に出続けましたが結局ハーフタイムで彼はテレスと交代。

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試合後のラルフ・ラングニックの会見によれば、どうやら2015年のPSV戦でエクトル・モレノの極めて悪質なタックルによって負った右足の古傷(一時は足を失う一歩手前という程の深刻な怪我だった)に問題が起きたとの事で、代表参加中にも同様のトラブルが起きていたそう。

 

 

後半

 

ゴールが生まれる気配のないまま45分を折り返し、更にアクシデントで1枠目の交代を使う事になったレッド・デビルズ。

 

46分、変わって入ったテレスにポグバが右サイドからロングパスを通し、アタッキングサードでフリーとなったテレスはチップキックでGKの手前にボールを落とします。ブルーノがこれに反応しましたが僅かに足が届かず。

 

54分、高い位置でボールを繋ぐユナイテッド。右サイドでパスを貰ったダロトがシザースでカスターニュを突破し、クロスボールがボックス内中央に待つブルーノへ通りますが、ヘディングシュートはミートし切れず枠を捉える事が出来ません。

 

直後、55分にも左ハーフスペースのサンチョからダロトへボールを展開し、今度はカットインから左足シュートでゴールを狙いますが軌道を抑えきることが出来ずボールは満員の観客席へ。プレーが切れた直後に終始試合から消えたいたマクトミネイに代わりラッシュフォードを投入。残す交代枠は1つ。

 

62分、何度目かというバーンズvsダロトの1on1。ここまでよく防いでいたダロトですが、ここではナツメグ(股抜き)を許しフィニッシュまで行かれてしまいました。ただ、そのシュートにはマグワイアカバーリングが間に合いCK。

 

そのCKをニアでブルーノが頭でクリアすると、フレッジが浮き球をうまく処理してカウンターチャンス。しかし、フレッジ→ブルーノを狙ったパスが短くデューズバリー=ホールとの50:50にブルーノが敗れると反対にレスターのカウンタ―を喰らい、最後はマディソンのクロスにイヘアナチョがダイビングヘッドでゴール左端を撃ち抜き先制はレスター。

 

失点の要因は守備陣のポジティブトランジションが遅く前と後ろに大きな分断が生まれた事だと思います。カウンターに移行した段階で素早くラインを上げていれば、デューズバリー=ホールからマディソンにパスが渡るまでの段階でプレッシャーをかけられていたはず。更にラインが高いという事はボールに飛び込むイヘアナチョもそれだけ長い距離を走る必要が出るのでシュート難易度、またクロスのタイミングも難しくなる。

 

失点から3分後の66分、まずは同点弾がほしいユナイテッドはレスターのビルドアップにプレッシャーをかけて元々あまり足元に自信がある方ではないシュマイケルのキックを乱し、中盤まで出てきたヴァランがパスカットに成功。そこからフレッジ→ブルーノと繋ぎ、ブルーノのシュートはシュマイケルが横に弾きますがこぼれ球をフレッジが押し込んで同点!!

 縦の距離を圧縮し、相手のビルドアップを乱して素早くシュートまでたどり着く。正にラルフのやりたい事が出来たであろう一連のプレー。

 

これで勢いづきたいホームチームでしたが、残念ながら再び気の抜けたような状態に逆戻り。71分にはスローイン後の流れからボールを失い、サンチョのバックパスがイヘアナチョへのプレゼントパスとなってボックス内でループシュート。更に72分にもマディソンのFKからフォファナのヘディングがゴールマウスを捉えるなど立て続けに失点のピンチ。

 

明らかに中央からの縦パスが少なく、かといって守備面でも機能していたとは言い難いことを指揮官も理解していたのか、75分にポグバ🔁マティッチ,最後のカードを使いきります。

 

すると76分、マティッチの右足ロブパスからチャンスが生まれる。ブルーノが左サイドの相手ゴールライン際からドリブルでゴール方向へ侵入しますが、折り返しのパスはレスター守備陣がクリア。

続く77分にもマティッチからの左サイドへのパスがエランガに通り、エランガがそのままボックス内へ入り決定機を迎えますが、シュートではなくパスを選択しDFにカットされ攻撃終了。最終的に折り返しを選択するのは間違っていないと思いますが、自分で撃つ意思が無い事が見ている側からしてもバレバレなのは問題。

 

80分、レスターはアタッキングサードでボールを繋ぎ、ボックス手前でイヘアナチョが潰れながらもラストパスを通しマディソンがネットを揺らしますが、リプレイを見るとイヘアナチョがヴァランの足を思いっきり蹴っ飛ばしている事が明確だったのでゴール取り消し。

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取り消しで助かったものの、この場面のマグワイアはスライディングではなくスタンディングでコースを消すべきだったようにみえる

 

AT3分、ダロトのドリブル突破から深い位置までボールを進めると、クロスに対しアマーティが転倒しボックス内のフィールドプレイヤーは2:1の数的優位。しかし、ラッシュフォードのトラップは流れ、その後サンチョのシュートも枠を捉える事はなく千載一遇のチャンスを逃す。

 

AT5分、ゴール正面からドリブルを仕掛けボックス内でラッシュフォードが倒されたように見えた場面ですが、リプレイを見るとエランガがコースを妨害する形となって味方同士で交錯しており、最後まで"精度と判断"の問題が足を引っ張ったホームチームは無念のドロー決着。

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これで対レスター戦の未勝利は5試合連続……

 

 

ハイライト

 

 

ゴール⚽63分:ケレチ・イヘアナチョ(ジェームズ・マディソン)
66分:フレッジ

 

選手交代

 

マンチェスター・ユナイテッド

46分 ショー🔁テレス

55分 マクトミネイ🔁ラッシュフォード

75分 ポグバ🔁マティッチ

 

レスター

64分 エバンス🔁アマーティ

90⁺¹分 N.メンディ🔁チョードリー

90⁺²分 イヘアナチョ🔁ダカ

 

 

データ

 

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シュート数は同数。ポゼッションは最終的に上回ったものの、見ている印象で言えば寧ろ主導権を握っていたのはレスターの方で、またしても分けるべくして引き分けたという試合に。

 

また、興味深いデータがあります。

ロナウド初先発のニューカッスル戦以降、彼が先発しなかったリーグ戦は今回を含め6試合ありますが、その全てでチームは勝利する事が出来ていません。

始めから普段とは異なるプランで挑み、勝ち点1をもぎ取ったというチェルシー戦を除けば、基本的にチャンスメイクまでは持っていけても最後が伴わないというケースが多い。更に、カバーニも起用出来ずCF抜き,ブルーノ偽9番で戦かったダービーや今節に至ってはチャンスの数と質でも相手に劣っているので、CB、DMと他にも補強したい部分はありますが最優先事項はセンターフォワードという事が浮き彫りになりました。

 

エリック・テン・ハーグがこのまま新監督に就任する場合、アントニーとユリエン・ティンバーを一緒に連れてくる事を望んでいるという報道もちらほら出ていますが、前者はウインガー,後者は上背に若干の不安を抱えるCBなので、ハーランドやダルウィン・ヌネスといったポストプレーも出来るストライカーから予算を考えた方がいいのではないでしょうか。

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そもそもCLが絶望的な来季のユナイテッドに彼らがやってくるのかどうかはまた別の話ですが……

 

 

xG

 

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参照:

Manchester United 1 - 1 Leicester (April 02 2022) | EPL | 2021/2022 | xG | Understat.com

 

xGはアウェイチームが若干上回り、ユナイテッドは1.0を越える事が出来ませんでした。2月の段階で今のクラブはゴール期待値の面でリーグトップクラスと取り上げた記憶がありますが、マンチェスター・ダービー以降の3試合ではまた低水準に逆戻り。

 

こぼれ球に見事に詰めたフレッジはこれがシーズン4ゴール目。

欧州上陸後の記録を見てもキャリアハイなので、そういう意味ではシャフタール時代の攻撃センスをようやく発揮してくれたと見てもいいかもしれない。

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ただ、4-2-3-1のDM、1ミスが失点に繋がるポジションではフィジカル面、そしてプレーの精度という意味で万全の信頼を置く事は出来ない。

 

 

あとがき

 

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プレミアリーグ30試合目にして早くも9回目のドロー。

このペースだとシーズン終了時の勝ち点は65弱なので、例年との比較で言えばチャンピオンズリーグ出場権は獲得出来ません。

 

更に、4月5日早朝にクリスタルパレス戦を控えるアーセナルがここでも勝利した場合、29試合で勝ち点57、これはシーズン終了時に70を優に超える積み上げペースです。

直接対決が残っているとはいえこの引き分けは実質最後通告のようなものでした。。。

 

ラングニックも本当に強いチームになるには5、6年のスパンを要するかもしれないという趣旨のコメントを残していますが、そんな再建期に向かうチーム状況で契約延長に踏み切ってくれたブルーノには感謝と申し訳なさがせめぎ合って本当に胸が痛くなる。もし、この人と喧嘩別れするような事があれば、それがこのクラブの終焉になるだろう。