※25/26 イングリッシュプレミアリーグ
ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンvsマンチェスター・ユナイテッド戦の記事です。
ブルーノの新記録樹立、ドルグ久々の一発、アマド-エンベウモラインで得点奪取と良いことづくめだった最終節。チームキャプテンはプレミアリーグ選出のシーズンMVPにも輝いており、その栄誉に支配的パフォーマンスで応えた。
Three points, three goals and a clean sheet.
— Manchester United (@ManUtd) May 24, 2026
Perfect ❤️

【Match Review】

Starting lineup

前半

既に順位表上の争いを終えているマン・ユナイテッドと、他力ではあるが大逆転のCLが僅かながらに残っていてリスクをかけられないブライトンという構図になったので非常に大人しい試合の入りとなったリーグ最終節。
ユナイテッドとしては、ブルーノのアシストが頭に入っている状況かつ無理をする必要なく相手の出方次第ということでポゼッションを重視せず、コンパクトな4-4-2ミドルブロックでボールを奪ってからの高速カウンターで確実な得点機会を狙う。個人面では、セントラルMFとして守備時のポジショニングやボールとマーク対象とのバランス感覚などに苦戦していたマウントもシーズン最後で何とかフィットし、元々攻撃時のブルーノとの相性は良いのでリンクプレイヤーとして存在感を放っていく。
一方、ブライトンはファイナルサードに侵入するとファーサイドへのクロスを優先的に狙い、一度折り返して後ろから来た選手が合わせるという形をチーム全体の目線として共有しているように見えた。付け入る隙はダブルピボットの運動量の負荷が高い戦い方にも関わらずミルナー-グロスという平均年齢35歳オーバーのデュオを選んできた点。グロスは比較的ついていけていたが、40歳間近のミルナーはトランジション展開になるとレイトタックルで強引に止めたり、パスの乱れが目立ったりと流石に厳しい場面が多くなる。ローテンポの試合ならば彼らの知性と経験がもっと活きたと思うが。
ややブライトン優勢の流れで進んでいた試合に大きな動きがあったのは33分。自陣ボックス内で相手の攻撃を凌いだユナイテッドはブルーノのロングパス一本でCKを獲得し、チームの主な得点源になっているセットプレーからドルグが綺麗にマーカーを剥がして強烈なヘディングシュートで先制!!
🏆🏆🏆 N E W R E C O R D 🏆🏆🏆
— U-NEXTフットボール (@UNEXT_football) May 24, 2026
ユナイテッドの先制点は#ドルグ のドンピシャヘディング弾💥
このゴールで #ブルーノ・フェルナンデス は
アシスト数を21に伸ばし
リーグ新記録を樹立👏👏
🏆 プレミアリーグ第38節
⚔️ ブライトン v マンチェスター・U
📺 https://t.co/8zUgIQy6sx pic.twitter.com/03NUmejfs5
キッカーは勿論ブルーノだったのでこれで彼はティエリ・アンリ、ケヴィン・デ・ブライネというリーグ史に名を残したプレイヤー達の一歩先へ出てワンシーズンのアシスト数で歴代単独一位に躍り出た!! ドルグをマークしていたのはヒンシェルウッドで、彼は平均点が高くどのポジションをやらせても60~80点を安定して出せるオールラウンダーだが、球際の守備で少しstrength不足を感じる事が多いという特徴がそのまま出た形。
ユナイテッドのポゼッションについて少し掘っていくと、カゼミロとのユニットでは攻撃的な振る舞いが多かったメイヌーが攻撃的MF本職のマウントを相方にした事でアンカーのように動くのが中心となった。これはもしかすると来シーズンに向けた補強戦略の伏線かもしれないので頭の片隅に入れておきたいポイント。
もう1つ、口酸っぱく言ってきたアマドのポジショニングが右ハーフレーンでエンベウモが縦の奥行きを作るようになった事、マウントがNo.8として振る舞いリンクアップを意識、マズラウィが完全にInverted-WBとして内側に入り外を1人に任せた事などの相乗効果で少し改善され、ようやく3-4-3の右WBで見せていた輝きを取り戻し始めたのも良い変化。
実際に44分にはアマド,マズラウィ,マウントのトライアングルで右からボックス内へ侵入し、最後はマウントのワンツーで一瞬のうちにDFの背後に抜け出したコートジボワール代表アタッカーがエンベウモへのプレゼントボールで追加点をアシスト。ファイナルサードでは選手の裁量を大きくしているとキャリックが言及している通り、即興とシステムが交じり合う連携から芸術的なゴールが生まれた!!
Fantastic flowing football for @BMbeumo19's goal 🤌😮💨 pic.twitter.com/xPBpLUh7Vk
— Manchester United (@ManUtd) May 24, 2026
エンベウモのオフボールも一度フロントポストへの動きでファン・ヘッケの意識を前方に寄せ、そこからアマドへのスルーパスが出た瞬間に一気にバックステップで方向転換というお手本のような動き。
後半

2点ビハインドで前に出るほかなくなったブライトンはデ・カイペルを下げてより直線的に相手ゴールを脅かすミンテを投入。個人的にはファン・ヘッケが一番目立っていたというくらいに活きの悪い右サイドにテコ入れをすると思っていたが。
ユナイテッドは引き続き相手の出方を見てカウンターというスタンスで臨み、キックオフから3分と経たずマウントが起点となる右サイドの速攻でアマド→ドルグと最短で縦にボールを進め、最後はボックス手前で時間を作ったドルグの平行サポートに現れたブルーノが自らの右足でダメ押しとなるチーム3点目をマーク!!
💥記録樹立を祝う一撃💥
— U-NEXTフットボール (@UNEXT_football) May 24, 2026
ユナイテッドの追加点は
先ほどアシスト記録を更新した#ブルーノ・フェルナンデス の
素晴らしいゴール‼️
新記録樹立に自ら花を添える💐
🏆 プレミアリーグ第38節
⚔️ ブライトン v マンチェスター・U
📺 https://t.co/8zUgIQy6sx pic.twitter.com/lqE7g5XNL4
ドルグの使い方はランナーとして積極的にスペースに走りこませて身体能力を発揮させるのが一番いいという事を改めて感じた得点で、ブルーノはこの一発で今季の得点関与(ゴール+アシスト)がなんと30に到達。フォワードではない選手が30G+Aに達したのは23/24シーズンのコール・パルマー以来で、彼も半分はウインガーでの出場だったので純粋な攻撃的MFに絞ると20/21のブルーノ自身(18G12A)が達成してから5季ぶりの大記録となった。得点関与30回以上複数回はよく比較対象となるデ・ブライネですら達成していないので、正にリーグMVPに相応しい偉大なスタッツだ。
Another one.
— Manchester United (@ManUtd) May 24, 2026
🏆 @B_Fernandes8 https://t.co/XLMkGHgRzk pic.twitter.com/MiQNV669Fi
丁寧にアタッキングサードまで運ぶもフィニッシュワークの質が著しく低下するブライトン、コストをかけずにカウンターから高頻度で枠内にシュートを飛ばしていくユナイテッド、好不調がハッキリと表れている試合はそのままホームチームが中々反撃ののろしを上げられないまま進んでいき、同時キックオフの他ゲームでは、特に順位争いに直結するスタジアム・オブ・ライトのサンダーランドvsチェルシーで前者がリード、しかもチェルシーに退場者ありという情報が飛び込んできてシーガルズサポーターに絶望感が漂っていく。
一方、ユナイテッドはレイシー、タイラー・フレッチャーと新世代に出場機会を与えつつ、今季限りの退団が既に発表されているマラシアにも出番が回ってくる理想的な時間の使い方でゲームを終演させていく。
終盤の雑感としてはヨロのRBはフィジカルモンスター相手、またはターゲットになるサイドアタッカーに対する対応策としてアリかもしれない。もう1つ、タイラーの姿勢の良さも良い意味で目立った。
という事でシーズン最終戦は0-3の快勝。マンチェスター・ユナイテッドの25/26プレミアリーグは20勝11分け7敗、69得点50失点、勝ち点71得失点差+19となった。アーセナルとマン・シティは抜け出ていたが、それ以外では得失点も一番上なので得るべくして得た3位の席と言えるでしょう。
データ

Standard

スタッツはややブライトン優勢のものが多いが、オンターゲットを見るとユナイテッドが7/11(約64%)、ブライトン2/13(約15%)と大きな開きがある。この枠内シュート率の差がスコアの開きに直結しており、アマドの折り返しにエンベウモが合わせた2点目のような確実に得点に繋がるシチュエーションを創れた事も快勝の要因。
そして、ブルーノはアンリ、デ・ブライネを抜いて単独でプレミアリーグのシーズンアシスト記録保持者となり、歴史に名を残す事となった。今後、オフサイド周りのルール変更などによってフットボールそのものが大きく変化すればその限りではないが、向こう10年は破られない記録なのではないかと個人的には思う。
BRUNO FERNANDES. RECORD-BREAKER. pic.twitter.com/jWBSwmUU4O
— Manchester United (@ManUtd) May 24, 2026
なお、ホームチームはこの試合に敗れた為逆転でサンダーランドに勝ち点で抜かれ8位転落、出場する欧州コンペティションはヨーロッパリーグではなくカンファレンスリーグに回る。
xG

ゴール期待値はブライトン0.70、マン・ユナイテッド2.33と実際のスコア通りユナイテッドが大きなリードを確保。相手に一度もビッグチャンスを与えず、自分たちは4回決定機を創出したという内容も良い。時間で見ていくとキックオフから30分まで非常に締まった展開となり、アウェイチームの初シュートはドルグの先制弾まで待たされることとなった。なお、ボックス内のダイレクトプレーで完璧に相手の守備を崩し、実質オープンゴールだったエンベウモの追加点はxG:0.92と理想的なフィニッシュワーク。
あとがき

ブライトン相手にダブルを達成したのは2020/2021シーズン以来5季ぶりの事で、その間は途中リーグ戦4連敗を挟むなど近年はカモにされていたシーガルスに対する苦手意識もこれで払拭されたでしょうか。最終的に勝ち点70を突破したのは見栄え的にも良かったです。
























