※22/23 イングリッシュプレミアリーグ
マンチェスター・ユナイテッドvsウエストハム・ユナイテッド戦の記事です。
タフなゲームを見事勝ち切ったユナイテッド。苦戦理由の一端は自滅に近い形でポゼッションを失い続けた事にもあるので無条件に喜べる内容ではないものの、屈強な選手の多いウエストハム相手に空中戦で一歩も劣らなかった事はポジティブに捉えたい。唯一のゴールを決めたラッシュフォードはこれでクラブ通算100得点目のメモリアル。
— Manchester United (@ManUtd) October 30, 2022
【Match Review】
Starting lineup
アントニーは怪我でベンチ外とテン・ハフが明らかにし、先日のプレーとは関連性がないと強調。右ウイングにはアンソニー・エランガが入る。
前半
2-3ビルドアップも大分手慣れたものになってきたマンチェスター・ユナイテッド。ウエストハムは高い位置からプレッシングを行い、GKまで詰めてくる事もありましたが少ないタッチでパスを回し上手に網の外へボールを移動させる事が出来ていた。ただ、それ以外のそれほどプレッシャーのかからない場面で不用意なエラーが多く、攻撃のリズムが中々作れなかった。
先発出場のマグワイアに関して、やはりボールを持った後の判断が遅く、ヴァランと比較すると余裕のある状態でのロングフィードでは上回るものの、それ以外では離脱したフランス代表CBに軍配が上がる。更にダロトが中盤にスライドした際にそのスペースをカバーする場合、どうしても被カウンター局面になった時のスピード不足が露呈してしまうので、この点についてはカゼミロを右に落とす等の回避策が求められる。
16分、ペナルティボックス角付近からダロトの上げたクロスにラッシュフォード強烈なヘディングシュートもGKファビアンスキがこれをキャッチ、ハーフスペース間のボール移動で相手を揺さぶった良い攻撃だが得点にならず。このプレーは後の先制点に繋がるのである意味キーポイントの1つだったかもしれない。
アウェイのウエストハムは主にベンラーマのテイクオンからチャンスを狙い、25分にはクレスウェルのロブパスからCB裏を取った場面もあったがデヘアがボックス外に飛び出てクリア。この直後のスローインから逆サイドにボールを振り、RBのティロ・ケーラーのドリブル→ラストパスでボーウェンの決定機を作ったものの、シュートはブロックされて尚且つオフサイドポジション。
38分、ウエストハム陣内右サイドでのスローインからエリクセン↔ブルーノのワンツーで2ライン間を突破し、エリクセンの高めから巻いて落とすようなファーサイドへのクロスにドンピシャで合わせたラッシュフォードがクラブ通算100ゴール目を記録!!
節目のゴール ✅
— マンチェスター・ユナイテッド (@ManUtd_JP) October 30, 2022
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空中戦においては競り合いを避けがちで身体能力の高さを生かしきれなかったラッシュフォードですが、シェリフ戦に続いて頭での得点を挙げ、アタッカーとして一段上の選手になりつつある。これが出来るならばポストプレー上達も合わせてLWだけでなくCFとしても十分ファーストチョイスを任せられるでしょう。
後半
HT明けのウエストハムはファビアンスキに変えてアレオラ投入。ゴールキーパーで交代枠を使用するのは痛恨ですが、これは恐らく前半、34分にマルティネス→エリクセンへのロングフィードをボックス外でヘディングクリアした際に膝が過伸展するような着地体制となってしまった事が原因かと思われる。度重なる負傷に悩まされた選手であるだけに、深刻な怪我でない事を願います。
後半開始すぐ、自陣でのパスのズレが幾度も度重なるユナイテッド。代表戦明けやキックオフ直後など、再開して間もない試合/タイミングでの注意力散漫は以前から目立っており、このゲームでは失点に繋がっていませんが命取りになる恐れもある現象なので気を引き締めて貰いたい。
51分、中盤にスライドしたダロトのロブパスを左サイドで受けたラッシュフォードがボックス内へボールを運び、右足アウトサイドでボールをずらしてからのパンチショットで遠い方のサイドネットを狙うも枠を捉えず。
57分のアウェイチームは存在感のなかったスカマッカに変えてエースFW ミカイル・アントニオを投入。一方の赤い悪魔はエランガを下げてマクトミネイ、ブルーノを右へ移動させてマクトミネイが中央へ。
61分、エリクセンのパスを受けたショーがミドルサードから斜めにキャリーし、ボックス手前でロナウドへピンポイントクロス。しかしながらタイミングを合わせる事が出来ず頭で当てに行ったボールはゴールマウスではなくスタンドへ向かっていった。この直後にもラッシュフォードのスルーパスからボックス内でのシュートチャンスに漕ぎつけたCR7だが、ディフェンダーを交わすところまでは大分良化したものの、依然シュート精度が伴ってこない。
70分以降はウエストハムに押されがちとなり、主にセットプレーから自陣ボックス内での守備を迫られる場面が増えたマン・ユナイテッド。しかし、ダロト、マクトミネイの空中戦を中心に悉くクロスを跳ね返し、結果としてローブロック守備になった事でマグワイアも頼りになった。
83分のウエストハムはCK後のクリアボールを収め、こちらのボックス内に選手が固まっている状況でクレスウェルのクロスからニア最前ズマのヘディングシュートがゴールを脅かす。デヘアのスーパーセーブに救われた危険なシーン。
🧤 クラッチセーブ
— マンチェスター・ユナイテッド (@ManUtd_JP) October 31, 2022
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その後も押し込み続けるアウェイチームはロングスローから再びズマがシュートチャンスを迎えるも今度は大きく浮かしてしまいチャンスを逃す。マン・ユナイテッドはブルーノのキープからアタッキングサードでボールを収めるとマクトミネイの低いクロスをフレッジが頭で合わせるもポスト直撃。試合終盤は両コートを頻繁に行き来する忙しない展開に。
アディショナルタイム3分、途中出場フォルナルスのテイクオンからボックス内にボールを入れられると、ゴール前でボーウェンが右足で合わせたが利き足とは逆の足で撃ったシュートは威力乏しくマグワイアがブロック。
その後ボールを奪い返したウエストハム、ゴールまで30mを優に超える位置からライスのロングショットがゴールマウス左側へ一直線に飛んでいくが、スーパーマンのように腕をいっぱいに伸ばしたデヘアの見事な対応で失点を防ぐことに成功。
最後まで油断ならないゲームを勝ち切ったマンチェスター・ユナイテッド。チェルシーがブライトンに大敗した事もあって順位を1つ上げ5位に浮上。
データ
Standard
苦しい試合だった事が各スタッツからも分かります。特に70分以降はマン・ユナイテッドがシュート3本、ウエストハムがシュート7本と自陣で相手の攻撃を跳ね返し続ける展開となり、それだけGK+バック4にとって負荷の高い内容だったと言えるでしょう。
コーナーキック数に倍の差がついている事からも分かるように、ハマーズはボールデッドからの攻撃(FK,CK,スローイン)に勝機を見出してきましたが、昨季までセットプレー守備やクロス対応に重大な課題を抱えていたチームとは思えない程に良い対処が出来た。
空中デュエル勝率
カゼミロ:80%(4/5)
ルーク・ショー:75%(3/4)
マグワイア:66%(2/3)
マクトミネイ:100%(3/3)
ダロト:100%(2/2)
xGは1.75-1.00。
ホームチームには3回のビッグチャンスがあったものの、得点に至ったのはその内1回のみ。勿論チャンスの数も増やしていく必要がありますが、今季は常にゴール欠乏症の気配を感じながらの戦いが続いているのでそろそろドバドバっと大量点で勝てるような試合をみせて欲しい。(これに関してはマルシャルの復帰待ちの面もあると思いますが。)
期待値の面で最も危なかったケースはアディショナルタイムに自陣ボックス内から許したボーウェンのシュート。威力が弱くコース上でマグワイアがブロックした事で失点には至っていません。それでもギリギリの場面であったことは明白で、その後カウンターに移行した後にブルーノのパスがズレてボールを奪取されたこと含めまだまだ修正しなければいけない箇所は多い。
あとがき
週末の試合、ヴィラ・パークでのアストン・ヴィラ戦にブルーノがイエローカード累積で出場できない事は痛手ですが、強豪との試合以外でそれを消化できたことは長い目で見れば良かったのかもしれない。トップ下に誰を起用するかの判断はゲームの行方にも影響があると思いますが、個人的にはファン・デ・ベークが面白いのではないかと考えている。
最も、その前に重要なのは日本時間11月4日2:45キックオフ予定のレアル・ソシエダ戦です。ラ・レアルはEL5連勝中ですが、2点差以上の勝利を収めれば順位が入れ替わるのでまずはここに全力投球。因みに、前回対戦で苦しめられた久保建英選手はオモニア戦で負った左肩の負傷で欠場濃厚とのこと。