マンチェスター・ユナイテッドvsバーンリー戦の記事です。
新年あけましておめでとうございます^_^
といっても今こうして編集している時点ではまだ年が明けていませんが、マンチェスター・ユナイテッドの2021年最後の試合はリーグ戦。オールド・トラッフォードでクラレッツと対戦します。
21年最初の試合はアストン・ヴィラ戦、この時は2-1で勝利していますからバーンリーに勝てばリバーシ理論で全部白星……
しょーもない冗談はさておき、1年の締めくくりを勝って終えるかそうでないかでは精神的にも大きく状況が違ってくるでしょうから、選手・スタッフ/関係者・サポーター、そして翌日に80歳の誕生日を控えるサー・アレックス・ファーガソンまで、全員が笑顔になれるような快勝で翌年を迎えてほしい。
プレビュー
マンチェスター・ユナイテッド
ポール・ポグバ
ヴィクトル・リンデロフ
ブルーノ・フェルナンデス
バーンリー
アシュリー・バーンズ
コナー・ロバーツ
マクスウェル・コルネ
スタメン
先日、2026年までの新契約を結んだアンソニー・エランガはマルシャルを差し置いてベンチ入り。今後トップチームでの出場機会増加が予想されます。
バーンズ、コルネとアタッカーを欠くバーンリーは純粋なFWがクリス・ウッド1人というラインナップ。予想ではレノンが彼の相方に入るものが多いですが、これまでのデータを見ると、4-5-1や4-2-3-1の可能性も僅かながら残っています。
●各クラブのフォーメーションについて
試合内容
前半
これまでのようなラングニック流をそのまま流用した4-2-2-2というよりも、クラブ伝統のワイドアタックを取り入れた4-4-2気味のシステムを選んだユナイテッド。これは単純にブルーノ不在という事で真ん中の2がウインガー2人になったが故の偶然かもしれませんが。
一方、アウェイのクラレッツはお馴染みの4-4-2ですが、アシュリー・バーンズ不在の影響からかクリス・ウッドの相方には本来ウインガーのレノンが入り、ストライカー+衛星タイプの珍しい組み合わせになりました。
最初のチャンスは6分、ルーク・ショーからCB間に斜めに走るロナウドへ絶好のロブスルーパス。頭でボールを右足の前、絶好の位置に置いたロナウドでしたが最後のシュートを抑える事が出来ずボールは枠上に消えます。
やや意気消沈の夢の劇場でしたが、続く8分に右サイドから相手陣内深い位置に侵入しグリーンウッドからマイナスのパスを受けたロナウド。パス或いはトラップミスだったか真相は分かりませんが結果的に1タッチ目が後ろにいたマクトミネイへの絶好のお膳立てとなり、流石は元FWというマクソースのゴラッソで先制ユナイテッド!!
𝑷𝒓𝒆𝒄𝒊𝒔𝒊𝒐𝒏 🎯
— Manchester United (@ManUtd) December 31, 2021
𝑷𝒂𝒔𝒔𝒊𝒐𝒏 💪
Step forward, @McTominay10... #MUFC | @RemingtonUK pic.twitter.com/bTrjYb0Gt8
スコアボードが動いた直ぐ後、10分には左サイドからクロスを入れられ、中ではマクトミネイ、ワン=ビサカ、バイリーが立て続けにボールを後ろに通してしまいシュートを許しますが、ヨハン・グズムンドソンの一撃はワン=ビサカが足でブロック。
20分にはハーフウェー手前からドリブルを開始したショーがそのままボックス手前まで進みサイドネット直撃の強烈なシュートをお見舞い。テレスと比較すると独力での打開力で大きく勝っており、低調だった守備面もこの日は昨季の水準を取り戻したように見えたShawberto Carlos。やはりLBのファーストチョイスはこの人です。
バーンリーは彼ら視点右サイドからロングボールを入れて逆サイドのワン=ビサカにハイボールを競らせる事を徹底しており、実際に90分を終えて彼の空中戦勝率は1/5と大きく負け越しています。
1つのパターンを貫く相手に対し、ユナイテッドは1点目と逆のサイドから2点目。
27分、ショーとサンチョで左サイドを突破し、ゴール方向に向かいながらボックスに侵入したサンチョのパス或いはシュートがベン・ミーにディフレクション。
Jumping for joy! 🌟
— Manchester United (@ManUtd) December 31, 2021
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当初はサンチョのゴールだと認められたかに思われましたが、その後ミーのOGに修正されています。
30分にはマクトミネイがタックルをものともしない重戦車のようなドリブルでチャンスを創出し最後はロナウドの足元へピタリと吸い込まれる完璧なお膳立て。その後CR7はシュートに行くまでに時間をかけてしまい得点にはなりませんでしたが、得点チャンスへの関与という点でこの日のマクトミネイはブルーノ不在を埋める見事なパフォーマンスでした。
35分にはそのマクトミネイがサンチョのバックパスにダイレクトシュート、ポストに直撃して跳ね返ったボールをロナウドが押し込んで前半のうちに3点目を追加。
しかし、38分には相手の縦パスをカットしたバイリーのトラップが大きくなってそのままレノンがボックス内にドリブルで侵入。シュートブロックに入りマグワイアが、結果的にデヘアの視界を遮ったその一瞬を見計らって放たれた見事なグラウンダーで1点を奪い返され、前半は3-1で折り返し。
前2戦の反省を活かしたのか、ハマらない前線からのプレスに見切りをつけてミドルプレスを選び、攻撃時も中央を無理やりこじ開けるのではなくグリーンウッドのサイドチェンジに見られるように左右の揺さぶりを意識していたように感じます。
後半
50分、カウンター攻撃でショー→ロナウドがボールをスルー→カバーニと繋ぎ、最後はグリーンウッドが左足インフロントでゴールを狙いますがGKの好セーブに阻まれます。
57分にはバーンリーが自陣で得たFKから、ロングボールに合わせたウッドが後ろ向きのヘディングシュート。
63分のユナイテッドはCKを凌いだところからカウンター始動。グリーンウッドのDF裏へのパスがサンチョに通り前に誰もいない状態でサンチョはビッグチャンスを得ますが、ドリブルのスピードが付かず中途半端なプレーに。その後ロナウドのパスをマクトミネイがこの日3度目のダイレクトミドルシュートでゴールマウスを捉えますが、本来はサンチョがそのままGKと1on1を作っていなければいけない場面。
65分には定例イベントバイリー負傷が発生、代わって入ったのはラファエル・ヴァラン
その後は荒くなってきたバーンリーの競り合いとそれをジャッジし切れないジョナサン・モスにフラストレーションを溜めながら時間が経過し、終盤にはやはりセットプレーから相手に複数回チャンスを与えてヒヤヒヤしながらも得点は許さずタイムアップ。
翌日に80歳を迎えるサー・アレックスに無事勝利を届ける事ができました
ハイライト
選手交代
マンチェスター・ユナイテッド
66分 バイリー🔁ヴァラン
81分 ダロト🔁グリーンウッド
バーンリー
58分 コーク🔁D.スティーブンス
74分 レノン🔁ヴィドラ
84分 マクニール🔁ピーテルス
データ
ラルフは、リーグ戦4試合目にしてようやく複数得点なしの呪いから解き放たれてほっと一息。自身が就任時の会見で言及した失点の多さに関しては就任以来1つの試合で1失点までに留めており、内容にはまだ改善の余地が大いにあるものの着実に結果として表れているように見えます。
イエローカード累積の非常に多いユナイテッド(ニューカッスル、リーズに次ぐ3番目,チーム全体で40枚)にとって与えたファウル5回、イエローカード0というクリーンな90分は大きなプラス。主審ジョナサン・モスが試合展開に追いつけず取り損ねたファウル疑いが何個かあったとはいえこれは誇れるデータでしょう。
ルーク・ショー、スコット・マクトミネイ、メイソン・グリーンウッド、クリスティアーノ・ロナウドらが優秀なスタッツを残したこの1戦ですが、個人的MoMはプレビューでも挙げたDM問題をまるで感じさせない攻守の貢献でチームを支えたマクソース。
ドリブルから直結、または自分でトラップしてからのシュートはあまり得意ではない印象ですが、リダイレクトに関してはチーム内でもロナウドに匹敵するくらい信頼できるのかもしれない。こういった飛び道具があると得点機会も増加するので、味方だけでなく相手チームにも強烈なインパクトを与えたこの試合は彼にとってターニングポイントの1つになるのでは。
今後も活躍を期待しています!!
xG
被xGを1.00未満に抑える事ができたのは僥倖。
ただ、FK,CKからゴールエリアで何度も危険なヘディングをクラレッツの長身選手、主にターコウスキとウッドに許していたのでセットプレー守備は相変わらず課題として残ったまま。
攻撃面ではクリスティアーノ・ロナウドの実力ならばもう1、2点決めていてもおかしくはないチャンスの数と質で本人は納得いっていないはずですが、それでもマクトミネイのポスト直撃シュートにオンサイドに留まって真っ先に反応した熟練の技は見事。
ごっつぁんゴールと一言で評するといとも容易い場面に思われがちですが、隣にいたカバーニを見れば分かるように、オフサイドにならないギリギリの位置取りをオンプレーでし続けるのは難しい技術です。
あとがき
下記は丁度1年前の記事ですが、この日の彼は正にマクソースという愛称に相応しい活躍でしたね👍
彼の好不調の波が少なくなれば守備的MFのポジションに関しても大きく状況が好転するので、後は身体が思い通りに動かない日のパフォーマンス低下をどこまで食い止めるかが勝負。 幸い、チーム内には身体維持のスペシャリストともいえるクリスティアーノがいるので、トレーニングでも仲良くする場面の多い彼からフットボールに関わる全てを吸収して欲しい。
2022年最初の試合は1月3日のウルブス戦。
前回は劣勢の時間を多くすごしながらグリーンウッドの曲芸ともいえる決勝点で不思議にも思える勝利を手にしましたが、今度は質で上回っての勝ち点3獲得を。