どうもこんにちは、いろ覇です。
先に敵地パルク・デ・プランスで行われた第一節では87分にラッシュフォードのゴラッソが生まれ1対2で勝利したマンチェスター・ユナイテッド。
今度は本拠地で迎えるこの一戦ですが、勝利すればGL突破が決定する重要な戦いになりました。
試合プレビュー
日曜日に行われた大逆転のプレミアリーグ、サウサンプトン戦では負傷の為にスカッドから外れたポグバ、マクトミネイの二人がトレーニングに参加しているということで、リスト入りの中で怪我人はLBのルーク・ショー一人になりました。(選出外のフィル・ジョーンズはいつもながらのスペランカーっぷりを発動しています……)
〈サウサンプトン戦〉
irohasesun-fm-foot.hatenablog.com
また、直前に行われたイスタンブールBBSK対RBライプツィヒ戦は後者が撃ち合いを制し3vs4で勝利したので、ユナイテッドがGL突破を決めるには引き分け以上が要求されることになりました。
スタメン
マンチェスター・ユナイテッド
ベンチ入り
3バイリー、6ポグバ、8マタ、11グリーンウッド、14リンガード、21D.ジェームズ、24フォス=メンサー、25イガロ、26D.ヘンダーソン、31マティッチ、33ウィリアムズ、34ファン・デ・ベーク
早くもチームの中心になりつつあるカバーニが日曜に引き続きスタメン入り。
前節負傷退場のデヘアがスタメンです。
ヘンダーソンで良かったのでは……
両翼はマルシャル、ラッシュフォードとなりましたが、同格か目上相手に対してこの2人をサイドで同時起用すると守備の緩さが致命傷になりかねないのでかなりギャンブルに出たなというのが私の抱いた印象。
パリ・サンジェルマン
ベンチ入り
4ケーラー、11ディ・マリア、12ラフィーニャ、16S.リコ、20クルザワ、21エレーラ、25M.バッカー、27ゲイェ、30A.ルトゥリエ、31C.ダグバ、32T.ペンベレ、37B.ファディガ
前回対戦時には不在だった主力メンバーが軒並み復帰し、ディマリアを控えに置けるほどのスカッドを揃えてきました。
やはり警戒すべきはネイマール、エンバペの2人。
圧倒的な身体能力で後者封じ込めたトゥアンゼベが累積警告で不在というのが結構痛いですね。
試合内容
ほぼ完全体のパリに対して開始直後から劣勢に立たされるユナイテッド。
6分にはサイドに流れたボールに対してユナイテッドの選手が軒並みボールウォッチャーになってしまい、ネイマールのボレーから手痛い失点を喫しました。
正直デヘアの寄せもかなり中途半端でこの失点は彼の責任が半分以上占めていたのではないでしょうか?
折角ヘンダーソンという高レベルなGKを持っているのにも関わらず、パフォーマンスの上がらない上に怪我を抱えた選手に拘るというのもなんだかなぁというところ。
このような展開になる事は正直予想できたので、もう少し守備に気を使ったメンバー選考をしても良かったのではないでしょうか。
マルシャルの守備貢献は極めて低いので、テレスがエンバペを一人で対面しなければならないのは正直酷かと。
そんな中20分過ぎにはVARが適用される場面も。
プレーには直接関係ないところでフレッジとL.パレデスがやり合い、前者が後者に頭をぶつけている場面が映像に映ったので正直レッドカードもあるかと思いましたが、ここはイエロー提示の処置ですみました。
この窮地をなんとか乗りきったユナイテッドは幸運な形で同点に追いつきます。
32分、ラッシュフォードの放ったシュートがパリ15番、D.ペレイラの足に当たってそのままゴールイン。
シュートの軌道は完全にゴールキーパーの範囲内に向かうものだったのでこれはアウェイチームとしては不運としか言いようがありませんでした。
前半をドローで折り返した両チーム。
二度の決定機
後半に入って最初の動きユナイテッドのビッグチャンスでした。
右サイドからのカウンターから最後はマルシャルにあとは枠内に入れるだけという最高のボールが渡ります。
しかしマルシャルはこれをホームラン
はっきり言ってこれでは彼を起用する意味がないです。
守備貢献が低く、走行距離もいつもチーム最下位にいる彼がスコアラーとして機能しないという事はつまりただピッチに漂っているだけになってしまうのでこの状態が続くようなら序列が下がることになるでしょう。
プレイスタイルをより献身的なものに変えるか、昨年の得点感覚を取り戻すかの2択ですが、私個人の意見としてはカバーニという見本もいるのでもっとプレスのかけ方であったりパスコースの切り方などを洗練させて欲しい。
ユナイテッド2度目の決定機。
カウンターからカバーニのループシュートは惜しくもクロスバー直撃も跳ね返りはユナイテッド側に転がります。
ブルーノは自分で打つことも出来ましたがより確実に中のマルシャルへワンタッチ。
ですがマルシャルのシュートはまたしてもゴールを奪うことが出来ず、ユナイテッドは2度の決定機をフイにしてしまいました。
またもやセットプレーで失点
嫌な展開が続く中で遂に均衡が破れます。
69分、コーナーから最後はマルキーニョスに勝ち越しゴールを許すユナイテッド。
昨年からセットプレーの守備が非常に稚拙なのですが、誰が指導を担当しているのでしょうか。
サウサンプトン戦でも先制点はコーナーキックから許していたので本当にもどかしい。
近年は専門のコーチが登場するほどにその重要性が増しているセットプレーですが、ユナイテッドにはその意識が希薄なようにも感じます。
追い討ちをかけるように直後の70分にはフレッジがこの日2枚目のカードを貰い退場。
このプレー自体はカードに値するか微妙なところでしたが、そもそもトラップミスでこの局面を作り出してしまったのは彼自身なので致し方ない……
ハッキリ言って1枚目のカードがあまりにも無駄でした。
相手の挑発に乗ってまんまとボーンヘッドをしてしまうのは要反省。
これで試合が決まってしまった感もあり、その後はATにもう1失点を加え1対3でアウェイのパリ・サンジェルマンがリベンジを果たしました。
動画ハイライト
交代選手
74分 in:ポグバ out:ラッシュフォード
79分 in:ファン・デ・ベーク、グリーンウッド out:カバーニ、マルシャル
90分 in:イガロ out:ワン=ビサカ
65分 in:エレーラ、M.バッカー out:L.パレデス、M.キーン
78分 in:ケーラー、ラフィーニャ out:フロレンツィ、ヴェッラッティ
90分 in:ゲイェ out:A.ディアロ
データ
ボール保持のスタッツでは大いに差をつけられましたがシュートの数ではほぼ拮抗しています。
フレッジの退場前までは本当にどっちに転ぶか分からない試合でしたね。
ユナイテッド側はペナルティエリア外からのシュートが多かったので得点期待値が高いプレーは多くありませんでしたが、その中で数少ない決定的なチャンスを逃してしまっているようではこのような結果になるのも当然かもしれませんね。
これは毎年のように言われていますが、プレミアリーグと欧州コンペティションではファウルの基準が大分異なるので、いつもの感覚でいると驚く事が度々あります。
この試合の審判もかなりファウルを取る方で、ユナイテッド側はなんと20ものを積み重ねました。
正直良かった選手を見つけるのが難しいですが、唯一ラッシュフォードは上々のパフォーマンスだったと思います。
運も絡みましたが今日もゴールを挙げましたし、チャンスメイクでも一度目のマルシャルの決定機は彼のプレゼントパスから生まれたものだったので。
右サイドに彼を配置するフォーメーションは今シーズンの発見の一つですね。
左サイドに置くとどうしてもカットインに拘りを持ちすぎて窮屈なプレーに陥りがちなのですが、反対側に配置するとシンプルにスピードを活かしたプレーも増えるので今の彼はこちらで起用する方がいいかも。 (まあそうすると左をこなせる選手がいなくなるので現実的にはそうならないと思います)
采配について
この試合内容でスールシャールに責任を求めるのはナンセンスだと思いますが、文句をつけるならメンバー選考そのものでしょう。
フレッジが退場に至ったのも左サイドの広範囲を彼がカバーしなければならない選手起用になったのが一因でしょうし、GKのデヘアも案の定低いパフォーマンスで最初の失点の直接的な要因になってしまいました。
既にイエローを貰っていたフレッジを変えろという意見も一理ありますが、彼がいなくなった後のことを考えると二の足を踏んでしまったのでしょう。
反対にデヘアに関しては昨年リーグ屈指の成績を挙げた選手が控えているにも関わらずトップフォームに戻らない状態でスタメンに入れてきた判断は正直承服しかねる。
CLの順位決定ルールを考慮するとかなり痛手になってしまった3失点目の場面でも明らかに身体の痛みを抱えているように見えたので、GKの選考に関しては采配ミスと言えるかもしれない。
この結果によってグループHは勝ち点9で3チームが並んでしまったので次節のライプツィヒ戦は勝利が絶対条件。
ホームでは大勝しましたが守備の要であったフレッジ抜きで戦わなければならなくなったので戦況的にはかなり苦しい。
攻撃力をある程度犠牲にしてでも献身的なプレーが出来る選手を起用していった方がおそらくいい結果に繋がりやすいと思うので、次節は走れるメンバーで固めて欲しい。