いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【 #SOUMUN 】連勝!! 劣勢の時間が長かった苦しいゲームを勝ち切る

※22/23 イングリッシュプレミアリーグ

サウサンプトンvsマンチェスター・ユナイテッド戦の記事です。

 

辛勝という言葉が相応しいタフな試合でしたが、セント・メリーズでのサウサンプトンとのアウェイゲームを最少スコアで制したユナイテッドは2試合連続勝ち点3獲得。

 実は敵地での勝利は今年2月のリーズ戦(2-4 Win)以来約半年、無失点試合ともなると昨年12月のノリッジ戦(0-1 Win)まで遡り公式戦では14試合ぶりという有り様で、昨季より継続中だったアウェイ連敗を7でストップ!!

 

 

 

 

【Match Review】

 

リバプール戦でも決勝点のアシストを記録し期待が最高潮に達していたアントニー・マルシャルでしたが、アキレス腱を痛めたとの事で再び故障者リスト入り。テン・ハフの要求に適うNo.9は彼以外に考えられないのでこれは非常に痛手です。

 

新加入カゼミロの背番号はかつてポール・スコールズが背負い、昨年までブルーノ・フェルナンデスが身に着けた18番に決定。

 

 

Starting lineup

 

ベンチ入りサウサンプトン
1 A.McCarthy, 4 Lyanco, 6 Romeu, 15 R.Perraud, 17 S.Armstrong, 18 Mara, 27 I.Diallo, 35 Bednarek, 43 Valery

マンチェスター・ユナイテッド
5 Maguire, 7 Ronaldo, 17 Fred, 18 Casemiro, 22 Heaton, 23 Shaw, 29 Wan-Bissaka, 34 Van de Beek, 49 Garnacho

 

現地予想は4-2-3-1ミラー。

前節よりもボールを持つ/持たされる時間が増えると予想されるセント・メリーズでの試合でポゼッションに不安要素を指摘されるアカデミー出身達(ラッシュフォード、エランガ、マクトミネイ)は新たな側面をアピール出来たのか、この点に注目しました。

 

前半

 

今回も芝と同化して視認性が悪いことでお馴染みのサードユニフォーム。

 

キックオフプレーから分かりやすくマルティネス-マラシアの左サイドへロングボールを蹴ってきたサウサンプトンは過去の対戦でユナイテッドを苦しめたファーストプレッシング(GKにまで厳しくプレッシャーを与えるようなハイプレス)を採用せず、ミドルゾーンから守備を始めるという事で意表を突いてきた形。

 

スローインはモハメド・サリスのロングスロー、セットプレーはウォード=プラウズ、ボールデッドからの得点に試合展開を委ねるというセインツ。上手かったのは先述のミドルプレスで一旦は相手バックラインに時間を与える事で最も警戒したいカウンターをケアし、前線でタメを作れる選手がサンチョ1人のユナイテッドは思うように主導権を握れず。また、ブルーノ,ラッシュフォード,エランガは完全にカウンター仕様のプレー選択が目立っていた事もそれに拍車をかけた。

 

10分、ロングスローを跳ね返しカウンター。味方の上がりを待ちながら左サイドのライン際でサンチョがウォード=プラウズを交わすと、一度後ろに戻し右サイドへ再展開。外で幅を取っていたダロトのクロスは中の選手に合わなかったもののようやくユナイテッドらしい攻撃。

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19分から20分にかけてユナイテッドは2列目から最前線に顔を出し、CB裏をとったブルーノへのダロトのクロスをキッカケにゴール前で複数回のチャンスを得るが、いずれもセインツDF陣とGKがブロック。これは決めきらなければいけない決定機でした。

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これらのように単発的な得点機会こそ生まれたものの、思惑通りに試合を進めていたように見えるのはボールデッド+ロングパス一本からというパターンを徹底したサウサンプトン。31分にはCKからベラ=コチャプにゴール前でビッグチャンスが訪れるが僅かに枠の上に逸れてアウェイチームは命拾い。全体的に停滞感の強い前半となった。

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後半

 

ハーフタイムでエランガ、ラッシュフォード辺りを下げて手を加えてくるかとも予想しましたが交代無しで残り45分スタート。

 

メンバーは同じでしたがテン・ハフの助言があったのか前半大外でボールを受けても縦突破しか選択せず手詰まりだった右サイドに改善傾向。スペースが空きがちだった相手の左DM,ロメオ・ラヴィアの脇を有効活用出来なかったエランガはドリブルでもフリーランでも斜めを積極的に使うようになり、ダロトも持ち前の推進力を生かし相手マークを2枚剥がして次の展開に繋げるプレーが飛び出す。

 

49分のセットアップは最初の縦のボールが入った時点で意識の共有が出来ており、マクトミネイのフィニッシュワークこそ得点に結びつかなかったが横幅をとり相手を絞らせなかった逆サイド含め、チーム全体で生みだした見事な得点チャンスでした。

 

同様に"斜め"を活用しボックス内に侵入した51分のチャンスはシュート前に潰されますが、3度目の正直とばかりにエランガ斜めのテイクオン→サンチョポストプレーで右サイドを崩し最後はダロトの低く速いクロス,決して簡単なボールでは無かったものの、これをブルーノがダイレクトでネットに沈めユナイテッドが先制!!

 

偶発的な攻撃が目立った前半に対し、先述のように明確な意図を持って得たこのゴールは正に対照的なプレー。まだまだボールプレーの質やトランジションの甘さが見えるものの、中断を挟み修正が出来たという点で私は後半のエランガを評価しています。

ブルーノのシュートは一言、magnifico につきる。

 

その後は一転してサウサンプトンの圧に押されたユナイテッド。ジョー・アリボの至近距離からのヘディングは紙一重で失点していたかもしれない危険な場面でしたがデヘアの反応が勝った。

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ミッドウィークの試合を見越してか早めにサンチョを下げてロナウド、終盤に入るとエランガ🔁カゼミロ、エリクセン🔁フレッジと消耗の激しい選手を入れ替えながらDMを投入していき、最終的にはカウンター要員2枚を前に残し後ろ8枚でセインツのパワープレイを凌ぎなんとか逃げ切りに成功。

 

 

データ

 

Standard

 

チームスタッツは17本のシュートを浴びせられたアウェイチームの苦戦がよく分かる内容で、ポゼッションを見ても思うようなゲーム展開にならなかった事が伺えます。

 ファウル14回及びイエローカード3枚は主審のジャッジにも問題があった結果と考えていますが、それでも早くもシーズン3枚目となったマクトミネイは危険なペース。

 

Team of the Matchにはサイドに流れたアリボやLBにコンバートされたムサ・ジェネポの仕掛けに粘り強い守備を見せ、攻撃面でも決勝ゴールのアシストやそれ以外にもスイッチを入れる楔のボール等で貢献したダロトを推したい。スタッツでもゴールライン上のクリア1回,タックル+インターセプト6回,地上デュエル6/9と非の打ち所がなく、得点後に連発した低い位置でのミスを差し引いても素晴らしい90分だった。

 現在のチーム編成においては左サイドがマルティネス、右はダロトが起点になるケースが多く、彼が不在になった場合を考えると恐ろしくなる。

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xG

参照:

Southampton 0 - 1 Manchester United (August 27 2022) | EPL | 2022/2023 | xG | Understat.com

 

ゴール期待値は僅か0.02差。ビッグチャンスの数はユナイテッドが勝っていますが、全て前半の18~19分のゴール前での混戦なので、それを決められなかった事を踏まえると勝ち点3を手にする事が出来たのは幸運だったのかも。

 

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決勝点のxGは0.07、見た目からも分かるように非常に難しいシュートを決めきったブルーノはこれで調子を取り戻してくれると心強いですが……

 持ち味の1つでもあった時にギャンブルにも映る奇想天外なパスはテン・ハフのチームでは裏目に出る事も多く、プレースタイルの変化を受け入れる必要に迫られている状況ですが、セカンドストライカーとしての嗅覚が最大の強みだと私は思っているので、また1,2シーズン目の得点ラッシュを見せてくれると信じています。

 

 

あとがき

 

問題点を挙げればキリが無く、ラッシュフォードのCFは間違いなくポゼッションスタイルには不適格でビルドアップを考えればGKのアップデートも必ず必要になってくるでしょう。それでも難しい試合を勝ち切って勝ち点3を加えたという事実がもたらすチームへの好影響は大きいはず。未だ未勝利、現在最下位に沈むレスターとの第5節では快勝に期待したい。

 

 

【 #FPL 22/23 】Gameweek3 波乱多し。サンチョに感謝!!

 

今季はジェイドン・サンチョのブレイクスルー、そう予想していた私としても大変喜ばしい結果がでたGameweek3を振り返っていきます。

 

Gameweek2はこちら

【 #FPL 22/23 】Gameweek2 贔屓クラブ以外の取捨選択は良かったが……

 

 

 

 

スカッド

 

 

月曜日のビッグゲーム マンチェスター・ユナイテッドvsリバプールを残した段階でチーム得点が38Ptsしかなく、当時の情勢ではユナイテッドが不利とされていたので正直終わったかもしれないと一瞬思いました。

 

しかし、終わってみればキャプテン指定のサンチョがゴールを決めて20Pts加点、アベレージからも11点余裕が生まれる充実のGameweekに。

 

 

クラブ

(スタメン)
マンチェスター・ユナイテッド:サンチョ、ブルーノ
ブレントフォード:リコ・ヘンリー、トニー
アーセナル:ジンチェンコ
マンチェスター・シティ:カンセロ
トッテナム:ケイン
ブライトン:グロス
フォレスト:ヘンダーソン
チェルシー:リース・ジェームズ
アストン・ヴィラ:ワトキンス

(リザーブ)
ジョゼ・サ、ダロト、ウォード=プラウズ、リンガード

 

IN:イヴァン・トニー
OUT:カラム・ウィルソン

 

入れ替えを判断したのはまだウィルソンの負傷が判明する前の出来事でしたが、Gameweek3ではウィルソン:6pts、トニー:8ptsと今と未来の両面でこの交換は成功と評価できるものでした。

 

 

対戦カード

(自チームスタメンのみ)

トッテナムvsウルブス
 ↪1-0トッテナム勝利

フラムvsブレントフォード
 ↪3-2フラム勝利

クリスタル・パレスvsアストン・ヴィラ
 ↪3-1アストン・ヴィラ勝利

エバートンvsフォレスト
 ↪1-1ドロー

ボーンマスvsアーセナル
 ↪0-3アーセナル勝利

ウエストハムvsブライトン
 ↪0-2ブライトン勝利

リーズvsチェルシー
 ↪3-0リーズ勝利

ニューカッスルvsマンチェスター・シティ
 ↪3-3ドロー

マンチェスター・ユナイテッドvsリバプール
 ↪2-1マンチェスター・ユナイテッド勝利

 

 

FWの上手な選び方

参照:fantasy.premierleague.com

 

  1. アベレージの高い選手を早めに見つけ出す
  2. 好調の選手を積極的に加えていく

この2点につきる。

 

まず1についてですが、FWにおけるアベレージとはそのまま得点貢献の安定感と言い換える事が可能で、ここ数年のFPLではSalah,Kane,Vardyの3選手が特に人気を集めていました。基本的にはシュートチャンスの多い強豪クラブのレギュラーが試行回数の面で有利になりやすいですが、ご覧のように今シーズンの序盤は荒れに荒れているので過去の人気選手をそのまま選んでいるだけでは上位に進出できません。

 また、得点能力の上下に関わらずゴール数を積み重ねる事が出来るPKも重要な要素となり、各クラブのPKテイカーを把握しておく事もシーズンを戦い抜く上では大切。

 

2は短期的な見極め力。

現在のトップは25Ptsでガブリエウ・ジェズスとイヴァン・トニーが同率で並んでいますが、前者は2→19→4、後者は8→9→8と獲得点数の推移に関しては全く別の中身で、3節までを比べると爆発力のジェズス,安定感のトニーという結果。

 次に、今後の対戦カードを見ていくとジェズスはフラム(H),アストン・ヴィラ(H),マン・ユナイテッド(A)、トニーはエバートン(H),クリスタル・パレス(A),リーズ(H)を予定しており、これを見ればトニーにより多くの獲得Ptsが見込めると予想する方が多いのではないでしょうか。クラブの調子で言えばアーセナルに分がありますが、その中でジェズスはフィニッシャー特化ではなく寧ろチャンスメイクの貢献が大部分を占めています。

 

結論としてはそのような選手個々の特性や対戦チームとの相性なども考慮しつつ、長期と短期両方の視点をうまく使い分けていくのがポイントを上積みするために必要なモノと私は考えている。

 

 

「取りあえずLiverpool」が通用しないシーズン?

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イングランド北西部を代表する2つのメガクラブが衝突したオールド・トラッフォードのマンデーナイトでは、戦前の予想を覆したマンチェスター・ユナイテッドが2-1でリバプールを下しシーズン1勝目を手にしました。

 


【 #MUNLIV 】今季初勝利!!!! 鋭いカウンターでリバプールを強襲

 

2節終了時の順位表ではユナイテッドが最下位だったという事もあってクローズアップされていなかったものの、実はリバプールもまだリーグ戦の勝利がありません。過去シーズン、3節までの戦績は13勝2分けと絶大な強さを誇っていたので、今季もFPLプレイヤーは"序盤のリバプール"というブランドに信頼を寄せていたのだろうという事は選出率からも推測する事が出来ますが、その期待に応えているのは現状サラー1人。

 

昨季の個人獲得点数でDF部門の1位アレクサンダー=アーノルド、GK部門1位のアリソン・ベッカーは共に4Ptsに甘んじており、特に半数近いプレイヤーが選出しているアーノルドのスタートダッシュ失敗はFPL全体にも小さくない影響を与えていると考えられます。そんな彼らの日程はここからボーンマス(H),ニューカッスル(H),エバートン(A)と続き、4節のチェリーズ戦が正念場。

 

 

あとがき

 

現時点のOverall Pointsは174。

Gameweek4最初の試合はサウサンプトンvsマンチェスター・ユナイテッド(日本時間8月27日20:30キックオフ)なので、締め切りは土曜日の19時です。

 

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FPL視点ではリーズとブライトン、好調なクラブの直接対決も注目したい。リーズのロドリゴが更に得点を積み上げるのか、或いはここで一旦ストップとなるのかどうかに関心を持っています。

 

 

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FPL-記事一覧

【 #UCLDraw 】グループステージ組み合わせ決定。気になるクラブはOM

2022-2023シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ グループステージの組み合わせが以下の通りに決定しました。

 

グループAのPot1に入ったのはエリック・テン・ハフ、リサンドロ・マルティネス、ドニー・ファン・デ・ベークの古巣で近年マンチェスター・ユナイテッドとの関係が深いアヤックス。今夏も多くの主力が国外のクラブへ移籍していますが、リーグ戦では3試合10得点と攻撃力の高さは維持。

 

中でもスパーズから加入のステーフェン・ベルフワインは驚異的なゴールラッシュには目を奪われますが、個人的に注目しているのは過去Goal NxGnにもノミネートされたセントラルMFのケネス・テイラー。

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 バイエルンへ移籍したライアン・グラフェンベルフに替わる中盤のキーパーソンになる事が期待されており、彼が昨季背負った背番号8を継承したこのプレイメーカーは実際に今季リーグ3戦2ゴールと目に見える結果も残しています。ユナイテッド加入が間近と伝えられるアントニー含め、まだ選手流出が続く可能性のあるアヤックスですがテイラーが新世代の旗手となって引き続きヨーロッパを席捲する未来があるかもしれない。

 

 

WOWOWでこの抽選会を解説したベン・メイブリ―、戸田和幸両氏はグループA(双方)、グループG(ベン)、グループD(戸田)を注目のグループに挙げていましたが、私も戸田市と同じくグループDに一番強い関心を抱いています。

 元ユナイテッドの選手が今季複数加わったマルセイユがCLでどのようなパフォーマンスを見せるか楽しみという至極単純明快な理由。センターバックの層が厚く弾きだされる形となったものの、プレシーズンでも高パフォーマンスを見せたエリック・バイリーが新天地で持ち前のアグレッシブさを発揮しポジションを掴むことを願いたい。

 

今夏Man Unitedを退団した選手について

 

 

UEL

 

チャンピオンズリーグDrawの翌日、ヨーロッパリーグのグループステージ組み合わせも決定!!

CLに比べれば所属リーグが個性豊かで、中には日本のフットボールファにとってあまり聞き覚えのないクラブもちらほらあると思います。

 

マンチェスター・ユナイテッドのグループEは20/21シーズンのELノックアウトステージで対戦したラ・レアル、昨季CLグループステージでレアル・マドリーを下したシェリフ、そしてキプロスオモニア・ニコシアという顔ぶれが集いました。

 

下馬評ではユナイテッドが圧倒的1番人気である事に疑いはありませんが、週中水曜~木曜日に組まれる事の多いELで尚且つこの移動距離の長さは想像以上にチームへの負荷となる恐れもあるので上手にターンオーバーを組みながら乗り切りたいところ。

 

 

【 #MUNLIV 】今季初勝利!!!! 鋭いカウンターでリバプールを強襲

※22/23 イングリッシュプレミアリーグ

マンチェスター・ユナイテッドvsリバプール戦の記事です。

 

前後半を通じてポゼッションをライバルに握られる苦しい展開でしたが、鋭いカウンターと自陣ゴール前での球際の強さ,オーレ期のビッグゲームによく見られた最後の粘りを見せてリバプールとのノースウエストダービーで今シーズンの初勝利を達成!!! 

 

 

 

 

 

【Match Review】

 

注目度の高いライバルマッチという事もあって試合前にはグレイザーファミリーへの抗議運動が活発に行われましたが、ゲーム自体は予定通り進行。

 

試合前の週末に入団が発表されたカゼミロはスタジアム内で試合を観戦しており、昨年のヴァランと同じような形でお披露目が行われました。

 

なお、この試合はMUTVにてフルマッチが無料配信されています(8/23日現在)

 

 

Starting lineup

ベンチ入りマンチェスター・ユナイテッド
5 Maguire, 7 Ronaldo, 9 Martial, 17 Fred, 22 Heaton, 23 Shaw, 29 Wan-Bissaka, 34 Van de Beek, 49 Garnacho

リバプール
3 Fabinho, 13 Adrián, 21 Tsimikas, 28 F.Carvalho, 42 B.Clark, 43 S.Bajčetić, 47 N.Phillips, 72 Van den Berg, 95 H.Davies

 

試合前コメントによればプレッシングが出来る11人を選び、マグワイア→ヴァランの理由に機動力と俊敏性を挙げたテン・ハフ。

相手に主導権を渡す事は織り込み済み。結果的にカウンターベースで前掛りになったリバプールの隙を突いてスコアを有利に進めたいという想定通りの試合運びでした。

 

前半

 

ブレントフォード戦の後テン・ハフの怒りを買い、いわゆる罰走を課せられ運動量とスプリントの欠如を再認識したであろうトップチームのメンバー達。それが良く伝わってくるような前線からの組織的なプレッシングが序盤から機能していたように見えます。

 GKからのビルドアップは完全に放棄し、一応素振りだけ見せてウインガーへのロングフィードを徹底。パスの精度や長さ,キックの強さが十分では無く相手にセカンドボールを回収される事が多かったものの、上述したプレスもあって失点のピンチになる事は無かった。

 

対してリバプールはボールに多く触りながらリズムを作り自ら散らして左右の揺さぶりが出来るチアゴ不在、更にフィルター役が抜群にうまいファビーニョもベンチスタートという構成。エリオット,ミルナーのIH2枚はチャンスメイクの面ではさほど脅威になり得ず、ホームチームはサイド攻撃のみに意識を集中しやすい状況であったと思う。

 

また、ユナイテッドのバック4はいずれもスピードがある陣容なので多少裏に出たボールを追いかけさせられる形になっても脆さは感じません。左のマルティネス,マラシアは最警戒のサラーがライン際で斜めにボールを持つ形になってもゴールへの道を開けず、業を煮やして縦に行った所を刈り取ってほぼ完封。RBのアーノルドがエランガのマーク+中盤構成の問題で普段ほど高い位置に進出しなかった事も赤い悪魔にとってプラスに働いたかもしれない。

【Heatmap】 Alexander-Anorld
参照:sofascore.com

 

最初の決定機はユナイテッド。

ダロト,サンチョが右サイドで厳しく寄せ、ロバートソンの苦し紛れの縦パスを誘うとこれをマクトミネイがカット。すぐさま相手CB間の広大なスペースに走り込むブルーノへボールを送り、8番は倒れ込みながら横にボールを繋いでエランガのシュートチャンス。残念ながらインサイドでファーを狙ったキックは右ポストに嫌われたが、連動したプレスでサイドに追い込み得点機会に繋げるという一連の流れはラングニックが標榜したスタイルを想起させる見事なモノ。

 

自陣深い位置までリバプールに侵入されるがボックス内で跳ね返し一転攻勢に出たユナイテッド。アタッキングサードで隙を伺いながらボールを動かし16分、エリクセンとのワンツーでアーノルドを突破したエランガのマイナスクロスをサンチョが受け、足裏で一度ボールを舐めて対面のミルナー,守護神アリソンに尻もちをつかせてゴールマウスに空白地帯を生み出し無人のネットに流し込んで先制!!

  抜かれた後に歩くアーノルド、ブロックするわけでもなくただ立っているファン・ダイクに助けられた面もあったが、この状況でワンタッチ多く挟んで相手の裏をかいたサンチョの判断は恐ろしいまでに冷静でした。

 

更に、この得点シーンはDFラインの設定や位置取り、Inverted Fullbackとして振る舞ったマラシアなどテン・ハフの意向が現れているのではないかと思われる部分がいくつも存在し、今後の参考になる可能性もあるのでピックアップ。

ユナイテッドの攻撃は対人守備に隙のあるアーノルド-ジョー・ゴメスの裏,あるいは2者間への配球を徹底。24分にはボックス手前で前者のイエローカードを誘発するファウルを獲得するなど、香車タイプのエランガを上手くチームの中に組み込んでいたように思います。

 

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41分にはリバプールのCKで枠を捉えなかったミルナーのヘディングシュートに何を思ったかブルーノが自陣ゴール方向へ蹴ってしまい、ポストを守っていたマルティネスの身体を張ったカバーリング九死に一生を得るというプレーもありましたが、最初の45分で本当に危なかった場面はこれくらい。全体としてはリバプール相手によく守っていたと評価できる。

 

 

後半

 

HT明けのユナイテッドは先制点アシストのエランガに替えてマルシャル投入。

意図としては中央での起点とアーノルドへの負荷を更にかける為によりテイクオンの脅威があるラッシュフォードを左に配置したかったという事だと思います。勿論デメリットとしてプレッシングの強度低下の懸念はあり、実際にそうなりましたが後述する追加点は正にこの交代策がハマったと言えるでしょう。

 

キックオフ直後のサインプレーに失敗し、早速嫌なボールの失い方をした始まった折り返しの45分でしたが、アーノルドのアーリークロスをヴァランが跳ね返しセカンドボールをヘンダーソンが後ろにミスコントロール。これを拾ったマルシャルが中央でDF2枚を背負いながらタメを作り、左サイドの広大なスペースへラストパスを送ると最後はラッシュフォードがニアサイドに流し込んで2点目!!

 フットワークが軽くライン外への飛び出しが高く評価されるアリソンですが、この場面に限って言えばゆっくりとバックステップを踏みながら後退した方がアタッカーとしてはやりづらいシーンだったかもしれない。とはいえ、ラッシュフォードのオフサイドラインギリギリの抜け出しで1on1を作られた時点でGKの責任が問われる失点ではない。

 

失点直後のリバプールはRB,IH2枚,RWが少ないタッチパスを繋ぎボックス内へ侵入しますが、最後ルイス・ディアスのシュートはゼロ距離でデヘアがブロック。ここも元を辿ればこちらの左ウインガー(この時はラッシュフォード)が相手についていかず自由にさせた所から始まっているのでまだまだツメは甘い。

 

65分辺りからはリバプールの猛攻をしのぎ続ける時間が続き、テン・ハフはすぐさまサンチョに替えてフレッジを投入。マクトミネイをDMに置き、ブルーノ真ん中からを右へずらし4-3-3へ陣形を変更。

 

フレッジが入った事で左サイドのプレッシング強度に関しては多少改善が見られ、76分のラッシュフォードのパワーショットでアリソンを脅かしますがそれでも試合はアウェイチームのペース。

 81分のリバプールはアーノルドのクロスが流れた所を逆サイドでロバートソンが拾い、再び中に折り返しますがマルティネス,デヘアが気迫の守備で失点を阻止。

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その直後、CKのセカンドボールから途中出場ファビオ・カルバーリョのシュートのこぼれ球をサラーに押し込まれ1点差。センターサークルにボールを戻そうとしたサラーとその前に自らボールを掴んでいたブルーノがひと悶着。

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試合終盤には残り3枚のカードを使用し、(恐らく)セントラルMFを4枚並べて4-4-2ブロックへ移行し逃げ切りを図ったユナイテッド。

 

可能性の低いボレーを選択したロナウドやATに時間稼ぎではなくカウンターの危険を孕んでいるパスを選択したブルーノ等プレー選択に疑問の浮かぶ場面もありましたが、最後は気持ちの面でも相手を上回り勝ち点3を獲得!!!!!

 

 

データ

 

Standard

 

カウンターベースとはいえ、Park the busではなく高い位置からプレッシングをかけて真っ向勝負を選んだユナイテッド。ポゼッションで大差を付けられた割りにシュート数で4差、枠内を捉えた回数は同じであったように決して運だけでもぎ取った勝利ではありません。特に相手の枠内を0に抑えた前半は完璧な試合運びでした。

 

全選手にMoMを与えたくなるようなチーム一丸の勝利でしたが、特に相手両ウインガーにほぼ自由を与えなかったダロト,マラシアのフルバック2人、楔のパス,カバーリング,最終局面での球際の粘りといずれのシーンでも高い貢献を示したマルティネス、そしてDFリーダーとしての資質を改めて顕示したヴァランのバック4は本当にお見事。

 

また、エランガのシュートチャンスを演出するスルーパスや守備時のポジショニングに改善傾向が見られたマクトミネイもテン・ハフ自ら言及したように良いパフォーマンスだったと思います。球離れがワンテンポ遅い事やボールを受ける前の準備などの課題はまだ残ったままですが、カゼミロ加入で出場機会減少が予想される中で更なる奮起を期待したい。

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ブレントフォード戦後のランニングを選手と共に行ったというテン・ハフ。それに選手が感銘を受けたという報道もありますが、正に効果てきめんだったのかこのゲームではチーム総走行距離、スプリント回数の両方でクロップのチームを上回る結果。

 

 

xG

参照:

Manchester United 2 - 1 Liverpool (August 22 2022) | EPL | 2022/2023 | xG | Understat.com

 

得点期待値で上回ったのはビッグチャンスを4回作ったユナイテッド。

その内試合回顧の方で触れなかったブルーノのシュートは相手にエアポケットが生まれたプレーで、決まっていてもオフサイドだったかもしれませんが失点シーンで批判を集めたアーノルド,ファン・ダイクのみならず全体的に集中力を欠いているように見えるシーンが何度も見られた。

 

因みに、決勝点のラッシュフォードはリーグ戦で今年1月のウエストハム戦以来7カ月ぶり、出場時間にしておよそ1,000分ぶりのゴール。ようやく長いトンネルに出口が見えてきたのかもしれない。

 

 

あとがき

 

 

発表当初は不評だった22/23シーズンの1stユニフォームも、公式戦初勝利がリバプール戦になるという結果で後々好意的にみられるようになるかもしれません。そうなる為にも今後の反撃は必須で、過去5シーズンの優勝チームの勝ち点を平均すると95.2Pts。残り35試合で92.2ポイントを上積みするには1試合平均約2.63点が必要。つまり、ここから負けられる試合は2~3試合しかありません。

 

CL争いまで水準を落とせばもう少し余裕が出ますが、いずれにせよこの勝利をキッカケにチーム全体が生まれ変わって連勝街道に乗れる事を願っています。そして信じたい。

 

 

【 #EPL 】各地で波乱巻き起こるMatcheday3。

第3節までを消化した22/23イングリッシュプレミアリーグの順位表は以下の通りになっています。

 

クリスタル・パレスサウサンプトンマンチェスター・ユナイテッドの3クラブがシーズン初勝利を挙げ、残る未勝利組は16位リバプールから20位ウエストハムまでの5クラブ。

 

中でもここ数シーズン安定してヨーロッパ争いに参加していたアイアンズや、昨季もリーグタイトルを最終節まで争ったリバプールの出だし不調は驚きをもって伝えられる事も多く、後者はマン・ユナイテッドとのライバルマッチでもまんまとカウンターの餌食にされて敗戦。同じく不振に苦しんでいた赤い悪魔の手助けをするような形となった。

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一方、開幕3試合で無敗を継続しているのは暫定首位アーセナルから7位フラムまでの7クラブ。3戦3G,遂にトップフライトでも実力発揮かというアレクサンドル・ミトロビッチを抱えるコテイジャーズは次節首位チームと直接対決を予定。

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また、ブレンダン・アーロンソン,タイラー・アダムスらレッドブルグループから補強の新戦力や、それまで天職が見つからずポテンシャルを発揮し切れていなかったロドリゴが充実の夏を送るジェシー・マーシュ2季目のリーズ。イヴ・ビスマ,マルク・ククレジャら主力の退団が相次ぎながらもそのマイナスを感じさせないブライトン。更に今夏もバックラインを中心に実力者を加え、3節では最終的にドローとなったものの一時はマン・シティから2点リードを奪ったニューカッスルなど昨季までの中下位勢力の台頭も多く、序盤の戦いぶりを見るに今季は荒れるシーズンとなる予感。

 

 

【 #MUFC 】カゼミロ加入で得する選手損する選手

名前が取り沙汰されてからあっという間に交渉成立に至ったカゼミロ。

 

言わずとしれた世界最高クラスのDMですが、最大の特徴は何といっても1人でコートの大半を支配下に納めてしまうカバー範囲の広さで、就任してからこれまでのテン・ハフがトップターゲットに指定していたフレンキー・デ・ヨング全く異なるタイプ。

 データから推測するに、言われているほど攻撃性能が低い訳ではないと思われますが、それでも低い位置でボールを受けて2,3人のプレスをドリブルで交わしてしまうデ・ヨングと同じ使い方でフィットする選手ではありません。

 

 

今回は彼の加入で誰が恩恵を受けて誰が厳しい立場に追い込まれるのかを考えていこうと思います。

 

 

 

 

【その1】4-3-3(4-1-2-3)をメイン戦術にする可能性が高まる

 

理由としては大きく分けて2つ

  1. カゼミロのカバー範囲の広さ
  2. GKが2-3ビルドアップに耐えられる水準ではない

 

1,カゼミロについて

 

カゼミロのプレス・タックル・インターセプト・ブロックといった守備時の中心となる指標の質は比較的これらの面で評価の高いMcFredを凌ぐ内容で、プレミアリーグの選手で例えるならばエンディディ、ファビーニョといったホールディングMFに類似する部分が多い。

参照:fbref.com

低い位置でのプレーに重要なキャリー能力,受け手としての上手さという部分でも決してユナイテッドの既存DMに劣っておらず、4-3-3のアンカー起用の場合彼以上に適性のある選手はそう多くない(というか思い浮かばない)。

 ショート~ロングレンジのどの長さのパスを見ても成功率は高く、得点の可能性を高めるようなパス・キャリーについて大きな期待こそできないものの、ボールプレーに関与した時に明らかにチームの流れを停滞させるといった事を心配する必要は無いだろう。

 

参照:sofascore.com

また、フレッジ,マクトミネイと明確に差があるのがプレッシングの傾向で、タックル+インターセプトの回数で分かるように積極的な守備スタイルを持つカゼミロだが、彼らのように持ち場を空けて無暗やたらとボールホルダーに突っ込んで危機を増大させる事は滅多に無い。勿論のことカバーできるエリアも極めて広大であり、こういった傾向から、突如としてフィジカルの衰えが来るといった事でもない限りはセンターラインの守備を彼1人にある程度依存させても問題なさそう。

 

 

2,デヘアのボールプレー

 

2人のフィールドプレイヤー+GKを最後方に置いて自陣ボックスからボールを繋ぐとき、プレシーズンから2節までのユナイテッドは下がってくる中盤の選手に一度預け、ダイレクトで左右にはたいてから前進を始めるというやり方をかなり強く意識していたように見えます。

 2-3ビルドを採用する場合、ゴールキーパーは数的優位を作る為にフィールドプレイヤーの1人として振る舞いボールプレーに積極的に参加したり、時には相手のスルーパスをボックス外に出てカウンターを未然に処理する必要があります。これを得意とする選手を"sweeper goalkeeper"と呼称したりしますが、現実問題として今のユナイテッドのスカッドにはそのsweeper goalkeeperが存在しません。

 

また、相手がオールコートマンツーマンを採用しパスコースを全て塞いできた場合の対策として、サイドアタッカーの裏に生まれるスペースへ正確なパスを送る能力も必要。到達時間を考えれば弾道は山なりではなくライナー気味が理想で、言い換えれば純粋なキック力の高い選手の価値がより高くなる。そういう意味でMan Cityのエデルソンは正にモデルケースの1人で、仮に外部から即戦力を加えるならばFCポルトディオゴ・コスタが理想的だが、フォレストへローン中のディーン・ヘンダーソンが来季デヘアと世代交代する形でチームに戻ってくるならばそれでもいい。

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アカデミー出身の連続先発出場記録が途絶える?

 

McTominay

 

直接的な打撃を受けるのは同じDMで、カゼミロとプレースタイルが近いスコット・マクトミネイだと考えられます。双方ともにボール奪取から攻撃の選手に素早くボールを繋ぐことが求められ、キャリー能力で上回るものの、時に持ちすぎてカウンターの逆起点になるなどそれが短所にもなり得るマクトミネイは安定感の差から恐らく出場機会を減らしていくことになる。

 

また、Transfermarktの集計では今夏のマーケットでカゼミロ獲得までに€143M強の移籍金を支払っていますが、これは例年通りの推移だと補強打ち止めの数字。

 ただ、昨季限りで退団した選手に高年俸が多かった事や明らかに機能していないポジションが複数存在する事を踏まえ、更にグレイザーファミリーへの批判が高まりを見せる状況も考慮すると最低でも1人はシニアチームの即戦力獲得に動く可能性が高いと思われます。

【獲得】夏の移籍ウィンドウ参照:transfermarkt
16/17→€185.00M
 ポグバ(€105.0M),ムヒタリアン(€42.0M),バイリー(€38.0M),ズラタン(Free) 

17/18→€164.40M
 ルカク(€84.7M),マティッチ(€44.7M),リンデロフ(€35.0M)

18/19→€82.70M
 フレッジ(€59.0M),ダロト(€22.0M),グラント(€1.7M)

19/20→€159.80M
 マグワイア(€87.0M),ワン=ビサカ(€55.0M),ダン・ジェームズ(€17.8M)

20/21→€62.50M
 VDB(€39.0M),テレス(€15.0M),ペリストリ(€8.5M),カバーニ(Free) 

21/22→€140.00M
 サンチョ(€85.0M),ヴァラン(€40.0M),ロナウド(€15.0M),ヒートン(Free)

22/23→€143.02M(22年8月21日時点)
 カゼミロ(€70.65M),マルティネス(€57.37M),マラシア(€15.0M),エリクセン(Free)

 

Rashford


さて、更なる補強を考えた場合、テン・ハフの基準に適った選手がダロト1人しかないRB、先述のようにデヘアのボールプレー不安からGKなどが挙げられますが、未だオウンゴールからの1点のみのクラブ状況,他クラブの加入/放出なども踏まえ残り少ない期間で最も成功する可能性が高いのはマーカス・ラッシュフォードが低水準のプレーを続けるウイング。

 

 

報道が過熱するアントニーはテクニカルな左利きRWで、タッチライン際からの斜めの侵入が最大の持ち味。プレーの質を大幅に落としている2021年以降のラッシュフォードと比較するとアタッカーに求められるほぼ全ての要素で彼を上回っており、フルバックが内側に位置取りし大外がウインガー任せになる事も多いテン・ハフ流において個で崩せる良質なテイクオン(仕掛けのドリブル)は欠かせない能力。

 獲得に成功した場合、恐らくサンチョがLWの一番手にシフトすると思われるので、カゼミロの余波を受けるマクトミネイ同様にアカデミー出身のスターが出場機会を減らす事になるだろう。個人的には苦しい状況からの奮起を期待したいが……

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Ronaldo

 

厳密に言えばアカデミー出身とは言えないかもしれませんが、以外にもホームグロウンやクラブ内育成選手という括りにすると当てはまるのがクリスティアーノ・ロナウド。退団希望を頻繁に報道されたものの、レアル・マドリーで数々のタイトルを共に手にしたカゼミロの入団が決まったことで、意思が変わる可能性はある。

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しかし、現実問題としてアントニー・マルシャルとのCF1番手争いを考えると、スコアラーとしての力量はやはりCR7が完全に上を行っていますがポストプレーやプレッシングといった所では苦しいものがある。また、これはどちらを選ぶかですが加入以来多くの得点に関与したブルーノ・フェルナンデスを特徴を活かしたい場合、降りてきてチャンスメイカーにもなれるマルシャルに分がある事は確か。

 

Casemiro加入で得をするであろう選手

 

まずは守備時にフィルター役が存在せず相手アタッカーの脅威を正面から受けていたCBはポジション全体で以前よりも大分楽になると思われます。特に瞬間的なスプリントで劣勢に回る事が多かったマグワイア,リンデロフは弱みを晒される場面が減り、待ち構えた状態のディフェンスが増加すれば失った評価を取り戻せるかもしれない。

 

次に、不慣れなアンカーを任せれ相手ゴールに背を向けてのプレーが多かったエリクセンも平均のプレー位置が前に向かう事でプレイメーカーとしての仕事に専念する機会が増えると予想されるので、ブレントフォード時代に記録した特筆すべきスタッツ(昨季キーパス/90 : 2.8。これはブルーノを上回る数値)をユナイテッドでも再現できる可能性が高くなった。

 

 

他にも、セレソンでユニットを組むフレッジ辺りも得をするかもしれないが、レアル・マドリーモドリッチ-クロースのようにプレイメイカー2枚を並べるようになった場合、ブルーノ-エリクセンの強力タッグに真っ向から挑んでポジションを奪うのは至難の技と言える。

 

フレンキー・デ・ヨングからのカゼミロ、全くプレースタイルの違う補強となった事で当初は困惑もあったが、ワールドクラスのホールディングMFを獲得出来たという事実を冷静に考えてみると当然メリットは多く、この取引が赤い悪魔復活のきっかけになる事を心から祈っている。

 

 

 

【 #FPL 22/23 】Gameweek2 贔屓クラブ以外の取捨選択は良かったが……

 

 

Gameweek1はこちら


【 #FPL 22/23 】開幕!! 早速の空回りでスタートダッシュ失敗

 

 

 

 

スカッド

 

 

アベレージを10点上回るというトータルの結果をみれば上々の週末でした。

ただ、10Pts越えが3人いながら67Pts、1人辺り約6.1点に留まった最大の要因であるマンチェスター・ユナイテッドの絶望的なチーム状況は今後のGameweekで大きく足を引っ張る事になるかもしれません。

 

トップ下から4-1-2-3の2に一列下がったブルーノ・フェルナンデスの得点機会も減少する事になると思われるので、FPLでもこれまでのやり方を変える必要が出てきた。

 

 

クラブ

(スタメン)
マンチェスター・ユナイテッド:ブルーノ、サンチョ
マンチェスター・シティ:カンセロ
アーセナル:ジンチェンコ
トッテナム:ケイン
ニューカッスル:カラム・ウィルソン
チェルシー:リース・ジェームズ
ブライトン:グロス
アストン・ヴィラ:ワトキンス
フォレスト:リンガード
ウルブス:サ

(リザーブ)
ヘンダーソン、ダロト、ウォード=プラウズ、リコ・ヘンリー

 

IN:パスカルグロス
OUT:アンドレアス・ペレイラ

 

Gameweek1でニューカッスルのファビアン・シェアと並び個人最多のポイントを取得したグロスペレイラに替えて投入。グロスは安定してチャンスクリエイト数上位10傑に名を連ねてくる隠れたPL優良選手で、ポリバレント性も踏まえシーガルズの心臓とも言える選手。

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対戦カード

(自チームスタメンのみ)

ウルブスvsフラム
 ↪0-0ドロー

マンチェスター・シティvsボーンマス
 ↪4-0マンチェスター・シティ勝利

ブライトンvsニューカッスル
 ↪0-0ドロー

アーセナルvsレスター
 ↪4-2アーセナル勝利

アストン・ヴィラvsエバートン
 ↪2-1アストン・ヴィラ勝利

フォレストvsウエストハム
 ↪1-0フォレスト勝利

ブレントフォードvsマンチェスター・ユナイテッド
 ↪4-0ブレントフォード勝利

チェルシーvsトッテナム
 ↪2-2ドロー

 

 

2節までに早くも昇格3クラブが勝ち点獲得

 

過去10シーズンで14/30、昇格クラブのうち半数近くがストレートに降格しているイングリッシュプレミアリーグ。内訳をみると3クラブ全て降格は0ですが、2/3降格が5回,1/3降格が4回。3クラブ全てが昇格シーズンに残留出来たのはニューカッスル,ブライトン,ハダースフィールドの17/18シーズンただ1度であり、2節までに昇格クラブが全て勝ち点を獲得したのはその前年度、2016/2017以来6季ぶりの快挙となっています。

 

特にマン・ユナイテッドファンとしてはヘンダーソンがローン、リンガードが完全移籍で加わったフォレストへの関心が強く、2者は格上ウエストハム相手にそれぞれPKストップ含む4セーブ、決勝点アシストと勝利を手繰り寄せる貢献。

 FPLでは更に1Pts上回ったジョゼ・サをスタメンにしていたので若干影が薄くなってしまいましたが、大型補強でスカッドを刷新したクラブの中で立ち位置を掴んでいるのは非常に嬉しい。

 

【Forest vs West Ham】

 

 

 

GKの活躍が目立ったGameweek

 

二桁以上を取得した13選手のうち、ゴールキーパーはウルブスのジョゼ・サ、フォレストのディーン・ヘンダーソンミームとなり話題を集めたニューカッスルのニック・ポープの3人。前節は10試合28ゴール,1試合辺り2.8点、今節は10試合で27ゴール,1試合辺り2.7点と総得点自体に大きな変化はなかったものの、サ,ヘンダーソンはそれぞれPKストップ成功、ポープもゴールエリア内からの決定的なシュートを3つ阻止するなど、試合結果に直結する大きなピンチを直接防いだ事がこの3人の高評価に反映された。

 

【Brighton vs Newcastle】

 

 

 

あとがき

 

2節の合計は115Pts。平均50越えという目標にむけてまずは15Ptsの貯金を作る事が出来て良かったです。

 

因みに、今節のTeam of the Weekはこのような陣容。

ユナイテッドに大勝したブレントフォードからはCKから3点目を決めたMee、ビルドアップに対しプレッシャーをかけ、決定的なボール奪取を複数回みせたJensenの2人が選出される。

 Jesus,De Bruyneといったシーズン前から期待の高かった選手を差し置いてここまでのトータルポイント1位のRodrigoは£6.1Mという手ごろな価格も踏まえ、今後しばらく買いかもしれない。

 

 

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FPL-記事一覧

 

 

 

 

また交渉決裂? テン・ハフに申し訳が立たない移籍ウィンドウ【 #MUFC 】

待望のフットボール・ディレクター設置後もクラブ内に抵抗勢力が存在しているのかと疑う程にスピード感に欠け、特に売却に関しては移籍金を獲得できた取引が未だアンドレアス・ペレイラのみ。挙句の果てにはイーロン・マスクのおもちゃにされる等、プレミアリーグ2節終了時点で最下位に沈むピッチ上のみならず、スタジアムの外でも迷走を続けるマンチェスター・ユナイテッド

 

CBの補強を訴えながら叶わなかった2018夏のモウリーニョ、相思相愛とされながら熱望したジェイドン・サンチョを結局そのオフでは獲得出来なかった2020夏のオーレ(1年後にようやく実現)、10人の新戦力が必要と現有戦力を一刀両断したラルフ、そしてフレンキー・デ・ヨングをチームの柱にしたかったであろうテン・ハフと暫定指揮のキャリックを除く直近4名の指揮官はいずれも移籍ウィンドウで適切なサポートを受けたとは言えません。金額だけ見れば確かに世界トップクラスの支出を記録していますが、オーナーの援助/理解もあって希望する選手をその時に獲得できるマン・シティのグアルディオラリバプールのクロップらとは明らかに内情が異なるのではないでしょうか。

 

スペシャル・ワンが17/18シーズンにチームをPL2位へ導いた事に関して偉業であると自画自賛したのもあながち間違っていなかった。そう後年になって気づかされるのは何たる皮肉。

 

 

 

 

【RabiotとGarner】ホールディングMFのパニックバイを避けたい

 

本題のアドリアン・ラビオについて、彼単体で見れば確かにスコット・マクトミネイとそう変わらぬスタッツで、リーグが変わる事も踏まえれば大きな戦力強化になるとは考えにくいのですが、左利きで体格に優れるという希少性、PSG→ユベントスとその国のチャンピオンチームでプレーし続けたという経験も込みで今のユナイテッドに足りないモノをもたらす選手であったはず。

 

確かにブルーノ並みあるいはそれ以上とされる年俸を支払うのは給与バランスの更なる悪化を招く恐れが強かったですが、現場の指揮官からすればそれは全く関係のない話。(そういう意味ではバルセロナのシャビ・エルナンデスがしきりに補強を要請するのも私はある種当然の権利だと思っている)

 

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一方、ラビオと並行して進んでいたとみられるジェームズ・ガーナーの売却オペレーションに関してはフランス代表MFの交渉が凍結した事で一旦見直される可能性が高いと考えられます。プレシーズンのラージョ戦でも垣間見えたように彼はチャンピオンシップのタフな環境でタックラーとしての資質を開花。尚且つ昨季はフォレストで8アシスト,90分辺り2.0回のキーパスを記録しているように元はボールプレーに強みを持つ選手でもあり、186cmという高身長も合わせてラビオに期待した役割のうち利き足以外は彼でカバー出来得ることから私は断固として彼の売却にはNo!!を突き付ける。

 

なお、ラビオ破談のニュースが流れてから直ぐにカゼミロをセカンドターゲットに設定したという類の報道が出回っていますが、30歳という年齢,獲得に必要であろう高額な移籍金やサラリー,プレースタイルといったあらゆる面で適当とは思えない。無理筋だと分かっていてもデ・ヨングを最後まで追っかけつつ、どうしても叶わないというならばせめてボールキャリーや連携プレーといった彼と同じ長所を併せ持った選手をリストアップする必要がある。

 

 

負の連鎖、一番上に立つ者たちの責任は?

 

上記はフットボールとビジネスの関係についてブログやソーシャルメディアに投稿するSwiss Ramble氏(@SwissRamble)がツイートしたマンチェスター・ユナイテッドとグレイザーに関するスレッド。

 

マルコム・グレイザーが2005年にユナイテッドを買収した際、LBO(レバレッジドバイアウト)という手段を用い自らの懐を痛める事無くクラブを手に入れた事は広く知られ、フットボールファンの批判の対象になってきました。Ramble氏によれば、後を継いだジョエル、アヴラムに代表されるマルコムの子供達からなるグレイザーファミリーは毎年クラブから配当を受け取っており、2016年~2022年の6年間で£166M、年間平均2,200万ポンドという大金が彼らに吸われているとのこと。

 

また、LBO時に借り入れた買収資金の利払いもクラブにとって大きな負担となっており、過去12年間の利払い金は2番目に多いアーセナルの約3倍、プレミアリーグの他のクラブの合計とほぼ同じという圧倒的なもの。ローン自体の返済もリーグで最も高額で、改善を約束したとはいえ設備投資を怠ってきた(オールド・トラッフォードの雨漏りは悪い意味でその象徴)事を踏まえても”良いオーナー”ではないと断言できる。

 

 こうしてオーナー一家の実態を改めて思い知らされると、献身性に欠けプレーに見合わない高額年俸を受け取っている選手が多数という今のトップチームの状況とまさに似通った部分が多く、コーチを監督を選手を入れ替えたとしても、今の風土を作り出すこのトップがこのままでいる限り延々と同じことが繰り返されるだけなのかもしれない。

 

 

【 #BREMUN 】立て続けの凡ミス。問題点を誰の目にも明らかに出来た今こそ大鉈を振るう時

※22/23 イングリッシュプレミアリーグ

ブレントフォードvsマンチェスター・ユナイテッド戦の記事です。

 

アウェイに赴いてビーズと対戦したユナイテッド。全体のトランジションの改善や課題の右サイド RB-IH-RWの三角形でのパス&ムーブやダイレクトプレーとプレシーズンで機能したモノが通用しなかったというならばともかく、それら出来ていたことが出来なくなっているというところにこのクラブの大きな問題があります。

 

 

 

 

【Match Review】

 

Starting lineup

 

ベンチ入りブレントフォード
11 Wissa,14 Ghoddos,15 Onyeka,22 Strakosha,23 Lewis-Potter,24 Damsgaard,26 Baptiste,27 Janelt,29 Bech

マンチェスター・ユナイテッド
12 Malacia,19 VAarane,22 Heaton, 29 Wan-Bissaka,34 Van de Beek,36 Elanga,37 Garner,39 McTminay,49 Garnacho

 

ブライトン戦の後半から継続路線でエリクセンを底に置いた4-1-2-3。

3センターの構成はスペース管理の部分に大きな不安を抱えていますが、果たしてそれがどのような結果を招いたのか、振り返っていきます。

 

 

前半

 

フルバックに高い位置を取らせ、CB2枚を基準にエリクセンが時折降りる前比重のビルドアップを選択したユナイテッド。右で起用されてもブルーノは知らず知らず左側に寄っていくので右のIHがいる場所をダロトがカバー、サンチョはWBを押し下げる位置取りをしますが、このような状況なので彼の作るスペースを使う人間がおらず右サイドの横幅を完全に自滅で使えなくなったのが手詰まりの一因。

 

また、LWのラッシュフォードはそもそもボールに関係していない時の貢献を見込めない。まずは首を振って周囲の状況を頭に入れるところから改善を始めなければならず、ボールを持ってから毎回プレー選択をしているのが得意のドリブルすら突っかかるようになった理由だと私は考えています。

 そしてLBのショーはエンベウモが全力でプレッシングに来ているにも関わらず悠長にボールに向かい結局相手ボールのスローインになった4分のシーンに代表されるように動きが鈍く、(特に守備時の)身体の使い方が不安定なところを身体能力で補っていた選手なので、今の彼は強みが消え弱みが一層際立っている状態。

 

これらを前提に置いた上に、プレッシング耐性の低いIH2枚(そもそもパスの精度が高くないという事もある)+急造アンカーエリクセン、フィルター役不在の中盤逆三角形も相まってロングボールとカウンター主体のブレントフォードの攻めを前に無力、奪い返してもボールホルダーに一番近い味方しかパスコースが存在しない場合が多く何もかもが上手くいかないのはある種当然でした。

 

 

最初にスコアが動くのは10分。

ビルドアップに失敗し低い位置でスローインからプレー再開。サポートが薄くロングスローで陣地回復を狙ったダロトからのボールをロナウドが収め切れず失いカウンターを受けるユナイテッド(この時フレッジが不用意に前へ出ている)。

 

ボールを持ったジョシュ・ダシルバはこちらの左サイド方向へ流れながら前に運び、ゴールからはまだ距離が離れていたがミドルシュート。グラウンダーのキックは決して処理の難しいボールには見えなかったがデヘアがまさかのトンネルで失点。

 

2失点目も同じく自陣で生まれたミス由来。

大元になったプレーは16分、ビルドアップ局面でマグワイアは3人にチェックを受けるエリクセンにパス。(1人に3選手が向かうという事は他が空いているのだが……)

最悪の状況でボールを受けたエリクセンはダイレクトでダロトに渡そうと試みますが後ろから機会を伺っていたイェンセンにカットされボールを失った。その後、キッカケを作ったマグワイアがボックス手前で退場覚悟のファウルで何とかプレーを止め、イェンセンのFKが枠を越えた事で一度は命拾いした。

 

しかし、ゴールキックからのリスタートで人が変わっただけで内容の同じエラー。つまり爆弾ゲームのようにボールを扱いエリクセンに全投げしようとした所を突かれ、今度は先程よりも場所が悪く失点に直結した。尚、マグワイアorショーに出しても根本的な解決とは言えず理想的にはマンツーマンプレス相手にはDF裏へのロングボール、つまりフィードのレンジ・スピード・精度を兼ね備えた選手の補強が必要である事を示唆する場面でした。

 

 

ちょっとした機転で防げるような失点が続き、パニックに陥ったチームはCK守備からマルティネスの競り合い不安が露呈する3失点目。

 

更に、相手ボックス内でボールを奪取され、右サイドDFライン裏にロングパスを通されるとこれを拾ったトニーのスルーパス→エンベウモ、僅か3本のパスでGKとの1on1を許し4失点目。

 また、パスに飛び出して処理を狙うかじっとライン上に構えるか判断が遅れたデヘア。その後ブレントフォードGKラヤがラッシュフォードへのスルーパスをボックス外で果敢にクリアした事も踏まえ、ラ・ロハ(スペイン代表の愛称)との縁が遠くなった理由を自ら証明してしまった。

 

 

後半

 

結論から言えば、前半に比べ主導権を握る事が出来るようになったのはひとえにブレントフォードがペースを落としたからにつきる。優しく言えば引いた相手からゴール前まで侵入するチャンスを複数回創出したとも評価できるのだろうが、マンチェスター・ユナイテッドに要求される基準はもっと上。

 

ピッチ上の選手が放棄したのか、テン・ハフが諦めたのかは知りませんがGKから繋ぐビルドアップは見られなくなり、敵にボールが渡るデヘアのフィードというお馴染みの風景が戻る。

 

選手交代はとりわけ試合に入る事が出来ていなかった左サイドの3選手で、試合後の会見では身長の問題ではないといったものの、マルティネス🔁ヴァランの入れ替えに関しそれが最大の理由でしょう。

 

51分~52分にかけて、ダロト→ロナウドポルトガルネットワークでヘディングシュート2本、67分には相手ゴールキックを自陣で収め、中央をダイレクトプレーで突破しエリクセンのヘディングと偶発的にチャンスを作ったものの継続して相手陣内で圧力をかけ続ける事は出来ず。

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終盤、80分にはこの試合唯一の決定機となった相手ゴールエリア近辺からのエリクセンのボレーも得点には結びつかず、結局ユナイテッドは無様な4点差の大敗を喫した。

 

 

データ

 

Standard

 

13本中7本を枠内に収め、更に4/7で得点に結びつけたブレントフォードはしてやったりの会心の勝利。ポゼッションこそ低い数値ですが、ミドルレンジのパスが全く機能しないユナイテッドがボールを持っていたとしても、展開をスローに持ち込めば脅威にはならないという割り切りを開幕節での戦いぶりから決断したのかもしれません。

 

 

数少ない収穫としては今季最も重要な選手の1人になると予想しているダロトがボールキャリー,パスと攻撃面でチームNo.1の貢献を見せたこと。彼は何故か過小評価されがちですが、プレーに見合わない高年俸が多いユナイテッドにおいて数少ないお得な選手でもある(Sportac.comによれば今季の週給は£25K。アマドよりも少ない)。

 

しかし、Skysportsによればチーム総走行距離はブレントフォード:109.4km、マンチェスター・ユナイテッド:95.6kmと10km以上の大差負け。技術的な欠陥を抱える上に勤勉性にも欠けるようではハッキリ言ってどうしようもない。正直に言って失望しました。

 

 

xG

参照:

Brentford 4 - 0 Manchester United (August 13 2022) | EPL | 2022/2023 | xG | Understat.com

 

スタートからハイプレッシングをかけて、特にボールプレーが苦手なデヘアと判断の遅いマグワイアを詰めれば高確率で自分たちのボールに。また、攻撃に転じる場合はGKをパスワークに参加させて相手のマークをずらしながらタイミングを見てマルティネス-ショーの左サイドへロングレンジのキックで陣地回復。このたった2つの簡単なルールだけで脆くも敗戦し続けるユナイテッド。

 

ゴール期待値は実際のスコア程差が生まれませんでしたが、ビーズは1.19/1.39、約86%を30分過ぎまでに稼ぎ出しており、この結果はセーフティーリードになった後に戦い方を変えたという事実を補強するのみ。

 得点に近づいたチャンスらしいチャンスは80分のエリクセンボレーシュートくらいしか無く、ロナウド、ラッシュフォード、サンチョ、ブルーノといった攻撃の選手は軒並みxG0.2以下に留まった。

 

 

あとがき


かつて世界最高のスタジアムであった場所は老朽化が進み腐りかけ、世界最高の選手の質と監督を保持していたチームは今や競争心なく肥大化するのはエゴイズムばかり。まるでクラブの富を貪るばかりのグレイザーファミリーの姿勢が反映されているかのような体たらくで、最もスピリットを感じた選手が途中出場で更に今夏加入のマラシアというのが本当に虚しくて悲しくて悔しくて仕方がありません。

 


次節、リバプールとのホームゲームで更なる醜態を見せるようであればファンの怒りはあらゆる場所で爆発するかもしれない。或いはその気力すら最早残っていないか……

 

 

【 #FPL 22/23 】開幕!! 早速の空回りでスタートダッシュ失敗

 

ギリギリになってからの選手入れ替え、大抵裏目に出る事が多いですが、それでも期限が迫るとどうしても手を加えたくなってしまうのが性というやつなのでしょうか。

 

開幕前に仮組みしたスカッド


【 #FPL 】22/23シーズン開幕に向けて始動

 

 

 

 

スカッド

 

 

James,Zinchenko,Ward-Prowseといった縁の下の力持ちを期待したバイプレイヤーは結果を残したものの、ユナイテッドの3人やKane等、中軸としてチームに組み込んだ選手が非常に低い獲得点数に落ち込みアベレージからは9点差を付けられてしまいました。

 

 

クラブ

(スタメン)
マンチェスター・ユナイテッド:サンチョ、ブルーノ、ダロト
チェルシー:リース・ジェームズ
トッテナム:ケイン
アーセナル:ジンチェンコ
ウルブス:ジョゼ・サ
ニューカッスル:カラム・ウィルソン
アストン・ヴィラ:ワトキンス
サウサンプトン:ウォード=プラウ
フォレスト:リンガード

(リザーブ)

フォレスト:ディーン・ヘンダーソン
マンチェスター・シティ:カンセロ
ブレントフォード:リコ・ヘンリー
フラム:アンドレアス・ペレイラ

 

 

対戦カード

(自チームスタメンのみ)

クリスタル・パレス vs アーセナル
 ↪0-2アーセナル勝利

ニューカッスル vs フォレスト
 ↪2-0ニューカッスル勝利

ボーンマス vs アストン・ヴィラ
 ↪2-0ボーンマス勝利

リーズ vs ウルブス
 ↪2-1リーズ勝利

トッテナム vs サウサンプトン
 ↪4-1トッテナム勝利

エバートン vs チェルシー
 ↪0-1チェルシー勝利

マンチェスター・ユナイテッド vs ブライトン
 ↪1-2ブライトン勝利

 

 

安定のMan Cityブランド

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ファンタジープレミアリーグで上位進出を狙う為に必要なものは、その時の旬の選手を逃さない事がまず1つ。更に、大崩れせずにポイントを積み重ねて行く選手を序盤の内に一定数確保する事も大切。そういう意味でペップ・グアルディオラの要求する高い技術水準を一度クリアしている他クラブへ移った元マン・シティ主力というのは真っ先に獲得しておきたいところ。

今夏、Man City からプレミア他クラブへの移籍

(2022-08-12時点)
ラヒーム・スターリング:チェルシー
ガブリエウ・ジェズス,オレクサンドル・ジンチェンコ:アーセナル

(U-23)ギャヴィン・バズヌ,(U-23)ロメオ・ラヴィア:サウサンプトン

開幕節では先制点アシスト(3pts),82分間出場(2pts),クリーンシート(4pts),更にボーナス(3pts)の合計12点を稼いだジンチェンコが断トツで、他の選手はいずれも1~3ptsに留まりましたがゲーム内価格が£4.5Mと手ごろなセインツの2人は今後コスパ良の選手として重宝出来るかもしれない。

 

 

 

出だしの躓きを取り戻すのは大変

 

開幕節のFPLで個人最多得点を記録したのは15ptsで並んだブライトンのパスカルグロスニューカッスルのファビアン・シェアの2名。また、二桁に到達した12人のうち所謂BIG6所属は5人に留まり、ポイントを積み重ねる難易度は比較的高かった週だと考えられます。

 特に、10点以上の12人の中でロイド・ケリー,レルマ,デューズバリ―=ホール辺りの何れかをチームに加えていたプレイヤーの皆さんは審美眼が冴えていたと自慢できるのではないでしょうか。

 

さて、この中に誰1人として名前が入っていない事から察した方もいると思いますが、マンチェスター・ユナイテッドは"The Theatre of Dreams"でのホーム開催ながらブライトンの力負け。個人最多は2pts止まりで、チーム全体でも僅か17ptsと対戦チームのブライトンで2ゴールを記録したグロス1人と競っている有り様。

 

そして2節以降もブレントフォード(A)→リバプール(H)→セインツ(A)……と厄介なカードが続いており、立て直しに手こずれば9月を前に新指揮官エリック・テン・ハフの進退にまで話が及んでしまう恐れも。

 

スタートを上手く切れるかどうかでシーズン全体の結果が左右されるというのは、何もFPLだけではなく現実のリーグ戦でも同じ。次の3試合で2勝以上を達成し、8月最後のレスター戦までに少なくとも勝ち点6は欲しいところ。

【振り返り】Man Utd vs Brighton 

irohasesun-fm-foot.hatenablog.com

 

 

あとがき

 

思えば、昨シーズンの開幕戦はリーズ相手にブルーノのハットトリック、ポグバ4アシストのゴールラッシュで5-1の大勝、FPLでは前者をキャプテンに指定していたので1人で40Ptsという好調な出だしでした。

 

しかしながらその後はスコアの振るわない日々が続き終わってみれば1節辺り約48.6Pts。今シーズンは平均50Pts越えを最低限の目標として設定し、好調ならば更に上を狙っていきたい。

 この基準で考えると、今節は48Ptsなので悪いなりには纏めることが出来たという評価が出来るのかもしれない。

 

 

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