どうも皆さんこんにちは、いろ覇です。
サウサンプトン戦はまさかの圧勝となったマンチェスター・ユナイテッド。
今回は中3日で臨むプレミアリーグ第23節、vsエバートン戦についての記事です。
試合プレビュー
サウサンプトン戦で前半終盤に受けたファウルによって足首を痛めたとされるエディンソン・カバーニは問題なく出場できるとスールシャール監督は語りました。
一方で1月20日のフラム戦以降4試合出場機会がないエリック・バイリーについてはトラブルを抱えているようで、このエバートン戦には欠場が濃厚とされています。
どうやら今回の怪我はフットボールで負ったものではなく、車の事故が原因との報道がなされているので呪いでもかけられているのかと邪推したくなります😰
そして、この冬の移籍市場でも結局新天地へ行くことが叶わなかったセルヒオ・ロメロについても言及し、"練習には参加しているがデヘア、ヘンダーソン、グラントが控えている以上メンバーに入れる事は困難”としています。
ロメロの売却についてはフロントの責任なので指揮官を攻めるつもりはありませんが、それでも彼の心境を考えると胸が痛くなります。
エバートンはGKのピックフォード、中盤のアラン、グバミンの欠場がほぼ確実と見られています。
最終日にボーンマスから獲得が決まった元マンチェスター・ユナイテッドのジョシュア・キングは前節のリーズ戦で既にデビューを済ましており、古巣との対戦でも出場機会が巡ってくるかもしれません。
スタメン
マンチェスター・ユナイテッド
ベンチ入り
9マルシャル、17フレッジ、21D.ジェームズ、26D.ヘンダーソン、27テレス、31マティッチ、33B.ウィリアムズ、34ファン・デ・ベーク、38トゥアンゼベ
休養十分のポグバがスタメン復帰。
そして事前情報で怪我の具合が思ったほど悪くなく起用可能だと語られたエディンソン・カバーニもラインナップに入っています。
エバートン
ベンチ入り
8デルフ、10シグルズソン、11J.キング、13ミナ、17イウォビ、18N.エンクンク、20ベルナルジ、23コールマン、31J.ヴィルジニア
ピックフォードはやはり間に合わずオルセンがゴールマウスを守ります。
そしてセントラルの選手を3枚起用で4-3-1-2を採用し中央での主導権を得るという狙いでしょうか。
ハメス、ルーウィン、リシャルリソンはそれぞれ独力でゴールを奪う実力を持っているので強い警戒が必要です。
試合内容
立ち上がりから状態の良さが伺えたマンチェスター・ユナイテッドは試合を優位に進めていきます。
リンデロフがドリブルでペナルティエリアまで侵入する場面など、これまでにない新たな一面を見れて見ていても楽しい時間でした。
今日も頭で得点エル・マタドール
先制点はマンチェスター・ユナイテッド。
24分、ラッシュフォードのアーリークロスからエディンソン・カバーニがまたもやヘディングでゴールを挙げました。
ラッシュフォードがボールを蹴る瞬間のカバーニの動き出しは世の中のFWの方々が是非とも参考にするべきものでした。
トレーニングではグリーンウッドやラッシュフォードにビデオ映像なども使いながらポジショニングの指導を行っているという記事を目にしましたが、本当に素晴らしい補強になりましたね😙
ポグバが太もも裏の痛みを訴えプレー続行不可
35分過ぎだったでしょうか。
ポグバがバックパスをした後に動きを止め、しばらくユナイテッドがDFラインでボールを回していましたがワン=ビサカがボールを外へだしました。
ただ事ではないなと思っていたのですが、この日非常にコンディション良好に見えたポグバは太もも裏おそらくハムストリングの痛みでこれ以上プレーを続けるのは不可能という判断でピッチを後にしました。
試合後にスールシャール監督が『MUTV』で応じたインタビューによれば、ポグバの負傷は筋肉の損傷なので明日検査を行うと語っていたようにハムストリングの怪我で離脱となれば最低でも3週間程度戦列を離れるでしょうから1月のクラブ月間MVPを失ってしまったのは大変大きな損失。
そしてポグバと交代で入ったのはフレッジです。
ブルーノ・フェルナンデス、フェノーメノ
追加点は45分。
右サイドでのパス回しからブルーノにボールが渡ると、クロスフェイントで目の前のマークを外しエリアの外からそのままロングシュート
GKオルセンの頭上を越えたボールはそのままゴールネットに吸い込まれました。
ゲームでも中々決める事が出来ないスーパーゴールでしたね😄
この得点の数分後、前半ATには縦パス1本であわや失点というピンチを招きますがルーウィンのシュートはゴール右に僅かに逸れて前半はユナイテッド2点リードで折り返し
しかし、今思えばこのプレーが伏線だったのかもしれません。
致命的なセーブミス
2点リードで迎えた後半ですが、マンチェスター・ユナイテッドは余裕ある状況にも関わらずハイラインを敷いていたので正直嫌な予感満載でした。
そして49分、案の定カウンターのピンチを招くとマグワイアがキャルバート=ルーウィンと並走する形を作られてしまいルーウィンがペナルティエリア内深い位置でアウトサイドのクロスを入れるとデヘアがこの処理を誤りボールは詰めていたドゥクレの目の前に転がってしまいました。
💪 | @abdoudoucoure16 getting us right back in it!#MUNEVE
— Everton (@Everton) February 7, 2021
全てのプレーが酷いものでしたが、やはりデヘアの対応は飛びぬけて悪かったです。
カウンターが発動している時点でエバートン側はエリア内にドゥクレしか詰め切れていなかったので安全にコーナーに逃げるか或いはトップクラスのGKならそもそもキャッチングして欲しいボールでしたね。
瞬く間に同点に追いつかれる
そして先程の失点のショックがまだ残る52分にはこれまた緩慢なディフェンスから最後はハメス・ロドリゲスのゴラッソでマンチェスター・ユナイテッドは僅か3分で2失点と最低の後半立ち上がりに。
James Rodriguez 2020/21 stat update:
— Everton (@Everton) February 7, 2021
Games: 18
Goals: 5
Assists: 7
Pre-assists: 11
Idea balls: ∞ 😏
Another major impact from @jamesdrodriguez. 🎯 pic.twitter.com/RM73V3x4pk
この映像ではチラッとしか映っていませんがドゥクレの折り返しに対するフレッジの対応はペナルティエリアでするにはリスキー過ぎました。
彼が飛び込まずに冷静にシュートブロックを頭に入れた行動を取っていればこの失点も防げたのでは。
ハメスのシュートはワントラップ置いてからのものだったのでおそらく飛び込まなければ十分に間に合うタイミングかと思われます。
そもそもチャンス開始のところでマクトミネイがあっさり縦パスを許してしまったのが大本と言えばそうなのですが、後述の通り彼は自らの手で取り返してくれたので。
マクソース!!
マクソース(McSauce)ことスコット・マクトミネイが値千金の勝ち越しゴールを挙げたのは70分、ルーク・ショーのFKからゴールに背を向けた状態で頭でボールの軌道を変える芸術的な得点となりました。
今のチームで最もキャプテンの資質を兼ね備えているのは彼でしょう。
これでシーズン4得点目。
4‐2‐3‐1の2センターとしては優れた得点ペースですね😊
オールド・トラッフォードのマモノ
後はこの1点を守り切れば何とか勝ち点3というユナイテッドでしたが最終プレーでその思惑が無に帰してしまいました。
後半AT4分を過ぎた頃、ワン=ビサカが不必要にリスクを犯した縦パスを狙いこれが相手ボールになると途中出場ジョシュア・キングに嫌な形でボールが渡り、これに思わず同じく後半終盤にピッチに入ってきたアクセル・トゥアンゼベが戦術的ファウルでプレーをストップ。
ラストプレーなのでエバートンはGKオルセンも前に上がり総動員。
そして左足のキックはリーグトップとの評価もあるルカ・ディーニュが蹴ったFKはワン=ビサカの頭を掠めてペナルティエリア中央に落下。
このボールをキャルバート=ルーウィンが前に出るのを躊躇したデヘアの散漫な対応をあざ笑うかなの如くゴールマウスに流し込みエバートンは土壇場で試合をイーブンに戻しました。
90+5' @CalvertLewin14 🙌#MUNEVE pic.twitter.com/8W31yXaBIB
— Everton (@Everton) February 7, 2021
この場面で身体を張れないのはゴールの最終防波堤となる守護神としての精神的資質に疑問を抱いてしまいます。
0vs3で敗れてチャンピオンズリーグ敗退が決まったアウェイでのライプツィヒ戦の3失点目も同じような展開でしたが、このような勇気のないプレーをこう何度も見せつけられてしまうとディーン・ヘンダーソンにメインGKを譲って欲しくなります……
そしてマグワイアもラインコントロールを誤りこの失点の直接的要因となりました。
The world’s most expensive defender played the whole Everton team onside in the 95th minute of the game and then appealed to the referee that it was an offside when he was the one who made it possible for Everton to score. 😂🤦♂️ pic.twitter.com/BSwmRgVn95
— FutbolBible (@FutbolBible) February 6, 2021
この日の彼は他にもボールを持ちすぎてあわや失点というピンチを作ってしまったり全くと言っていい程精彩を欠いていました。
フィールドプレイヤ―ではチーム唯一フル出場なので疲労の影響ですかね?
FAカップでは休養を与えても良いのでは。
試合は3vs3のドローに終わっています。
動画ハイライト
ゴール⚽
24分:エディンソン・カバーニ(👟ラッシュフォード)
45分:ブルーノ・フェルナンデス(👟ワン=ビサカ)
49分:ドゥクレ
52分:ハメス・ロドリゲス(👟ドゥクレ)
70分:マクトミネイ(👟ルーク・ショー)
94分:キャルバート=ルーウィン(👟M.キーン)
交代選手
39分 in:フレッジ out:ポグバ
93分 in:トゥアンゼベ out:グリーンウッド
75分 in:イウォビ out:T.デイヴィス
81分 in:J.キング out:ドゥクレ
データ
マンチェスター・ユナイテッドは14本のシュートで枠内シュート5本、ビッグチャンス3つを作り出して3点と攻撃陣は良い活躍だったと思います。
一方でエバートンはシュート6本、枠内シュート3本で3得点ですからユナイテッドの守備陣はとにかく酷かった。。。
sofascoreの採点を見るとマグワイアが6.1、デヘアに至っては5.1という極めて低い数値を叩き出しています(採点は10.0満点)。
そのデヘアですが、この試合は被枠内シュート3本で3失点とシュートストップ0で先制点に至っては相手にゴールをプレゼントしてしまうキャリアワーストと言ってもいい内容になってしまいました。
(https://twitter.com/goal/status/1358174634823278595より)
彼のパフォーマンスの転換点はやはり2018ロシアW杯のグループステージ第1戦、対ポルトガル戦でしょうか。
この試合で彼はクリスティアーノ・ロナウドにハットトリックを許す事になったのですが、その中の2点目は何でもないミドルシュートをファンブルした結果の失点で、リーグ戦のデータを見てもこの2ヶ月後から始まった18‐19シーズン以降セーブ率やPSxG±/90(90分辺りでxGに対してGKがどのくらい失点を防いだか)でも数字が低下していて、今シーズンはプレミアリーグ内でもボトム3になる程にパフォーマンスが落ちてしまっているので私としてはディーン・ヘンダーソンにチャンスを多く与えて彼にレギュラーGKをシフトすべき時が来たのではないかと考えています。
xデータ
(参照:Manchester United 3 - 3 Everton (February 06 2021) | EPL | 2020/2021 | xG | Understat.com)
xGはマンチェスター・ユナイテッド1.72に対してエバートン1.56と拮抗する内容になりましたが、失点の質を細かく見ていくとエバートンはミス絡みの失点は厳しくみて2点目のブルーノのゴールにたいするオルセンの状況判断で1つに対してユナイテッドは全て不用意なロストから始まっているのでこういった集中力欠陥の失点をしているようではプレミアリーグ制覇など夢のまた夢。
イギリス国内の解説者によく指摘されているように"追う側から追われる側になった途端に自信を喪失する”という展開がここ数年続いてしまっているのでこの負のスパイラルを早く断ち切る選手・コーチの補強が求められます。
それこそ『キング』エリック・カントナのように他の選手のメンタリティに強い影響を与える強烈なキャラクターが欲しいですね。
例えばリオ・ファーディナンドの入閣であったり或いは最近噂になっている(いつも通り給料アップのための当て駒かもしれませんが)セルヒオ・ラモスのようなトロフィーを数多く獲得したベテランの補強もアリ。
あとがき
この引き分けはタイトルレースに向けて痛恨の足止めとなってしまいました。
正直に言ってしまえばマンチェスター・シティを止めるのはこの有り様では不可能に近いので本当は明日のリバプールvsマンチェスター・シティはリバプール勝利の方が好ましいかなと考えていましたが、逆にマン・シティが勝ってCL権争いが楽になる方が得かもしれない……
現在は解説者を務めているスコールズの発言含め何故かリンデロフに批判が集まっていますが、この試合はどう見てもマグワイア、デヘアで落とした試合なのでその辺りはしっかり見定めないといけない。