どうもこんにちは、いろ覇です。
CLグループリーグ最終戦、突破がかかるライプツィヒ戦についての記事となります。
ホームで行われた前節のパリ・サンジェルマン戦はフレッジの退場やマルシャルの致命的な決定機でのミスなどが重なり1vs3で敗戦してしまったユナイテッド。
それゆえにこの試合では難敵ライプツィヒ相手に勝ち点をもぎ取る必要があります。
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試合プレビュー
アウェイに乗り込んで引き分け以上が要求されるユナイテッドはカバーニ、マルシャルを怪我で欠きますが、ルーク・ショーが復帰するという嬉しいニュースもあります。
出場停止組はユナイテッドはフレッジ。ライプツィヒはウパメカーノとそれぞれ守備の要をこの試合では使えないので、攻めるしかないライプツィヒの事情も重なりある程度スペースのある撃ち合いが予想されます。
ユナイテッドとしては慌てずに前線の高速カウンター狙いで試合をコントロールしていきたいところ。
本来なら試合に向けて集中したいところですが、またあの悪徳代理人ミーノ・ライオラがチームの結束にヒビを入れるような発言をかましてきました。
ポグバに関しては移籍先がほぼ存在しないので売るに売れない状態だと思います。
チームに残るつもりがあるなら取り敢えずライオラみたいな人間とは縁を切って欲しいですね。
スタメン
RBライプツィヒ
ベンチ入り
9Y.ポウルセン、13チャウナー、14T.アダムス、19セルロート、21J.クライファート、23ハルステンベルク、33J.マルティネス、45E.マルテル、47J.ボッシュ
3-4-2-1予想。
直近のリーグ戦ではバイエルン相手にドローと好調を維持するチームですが、この試合では純粋なフォワードを先発起用せず本来なら中盤のダニ・オルモを最前線に配置してきました。
注意が必要なのは大外に構えるウイングバックの2人。
今のユナイテッドはサイドチェンジに脆さを見せているのでそこをケア出来るかどうかが勝負の分かれ目。
マンチェスター・ユナイテッド
ベンチ入り
3バイリー、6ポグバ、8マタ、13グラント、14リンガード、21D.ジェームズ、24フォス=メンサー、25イガロ、26D.ヘンダーソン、33ウィリアムズ、34ファン・デ・ベーク、38トゥアンゼベ
こちらも怪我から復帰のルーク・ショーをすぐさまスタメン起用し昨シーズンから度々使ってきた3-5-2を選択してきました。
何度も何度も申し訳ないのですが、なぜ先の試合で好パフォーマンスを見せたヘンダーソンを差し置いて怪我の影響が色濃く残るデヘアを起用しているのか自分には理解が難しい。
今シーズンのデヘアはただでさえ持ち味であった瞬発力やとっさの反応に陰りがみられ低空飛行を続けているので、そこに怪我も考慮すれば確実にヘンダーソンの方が上だと思うのですが……
このフォーメーションは本来なら最終ラインを5人で守れるので現在主流になりつつある5レーン理論に対して有効的な守りが出来るはずなのですが、実際に試合を見るとWBの選手が過剰に内側に絞りすぎてしまいかえって守りが緩くなるという現象に苛まれているので正直あまり賛成はできないのですが、フレッジ不在という事実を考慮すればこれが今とれる最良の作戦かもしれませんね。
試合内容
試合開始を告げたホイッスルの余韻がまだ微かに残っていた2分、早くも試合が動きました。
試合前の不安要素に挙げていたWBのポジション取り問題がそのまま反映されてしまいました。
ライプツィヒ右サイドからのアーリークロスに過剰に内側へ絞っていたワン=ビサカの反応が遅れ、フリーになっていたアンヘリーノがストライカー顔負けのボレーで勝利が絶対条件のホームライプツィヒが電光石火の先制点を手にしました。
稚拙なディフェンス
失点シーンはこのような感じで、ワン=ビサカのポジショニングは中のフォルスベリを警戒するでもなく、ただただ中途半端な位置取りをして外の相手をフリーにしているだけなのでハッキリ言って最低の失点でした。
そもそも百歩譲ってフォルスベリのマークをしていると仮定してもその判断には疑問が残ります。
彼は二人でマークして大外を放置してでも警戒が必要な選手だとは思いません。
勿論リンデロフの空中戦には懸念が残りますが、彼が後塵を喫してきたのはプレミアリーグの屈強なFW達です。177㎝でどちらかと言えば接触プレーを好まないタイプのフォルスベリならば1vs1でも十分に対応できていたでしょう。
ワン=ビサカのポジショニングはこれまでにも何度か指摘されており、プレミアリーグ第2節、対ブライトン戦でも相手左アタッカーのS.マーチを何度もフリーにしてしまい、相手の決定力不足に助けられ勝利しましたが内容では完敗という試合の一因となっていました。
ワン=ビサカに関してはタックルの上手さは間違いなく世界最高クラスですが、それ以外のDFとしての基本的な判断がかなり悪いというのが浮き彫りになってきましたね。
クロスボールの対応も毎度毎度ヒヤヒヤさせられるので早急に手を打たないとリーグに戻っても毎回同じ失点の仕方を続けてしまう予感……
またも大外をフリーにしてしまう
(https://twitter.com/ChampionsLeague/status/1336406931993468928より)
13分、今度は先程とは反対のサイドからクロスを許し右WBのハイダラがまたもやフリーの状態でシュートを放ちユナイテッドに絶望の2失点目。
ワン=ビサカが容易にクロスを許してしまった事も一因ではありますが、今回は数的優位だったので本来なら完全に防げる失点でした。
3CBの左で起用されたルーク・ショーが何故か後詰めのいない中央付近に漂っていたせいでまたもや相手のWBがフリーになってしまう状況が生まれてしまいました。
位置的にはマティッチの方が近いので普通ならばどちらか一人がハイダラのケアに回るべきところですが、彼ら二人はボールが宙を浮いている間も急いでマークに回る気配すら見せずにただ行き先を見つめ、結局ハイダラのダイレクトシュートがゴールになってしまいました。
この場面ではGKのデヘアの対応にも疑問が残ります。
フリーで撃たれたシュートとはいえ、コースは甘く以前の彼であるならば容易にストップ出来たシュートに見えましたし、そもそもクロスが上がる前段階で適切なコーチングが出来ていたのかどうか。
やはりそろそろ世代交代を真剣に考えなければいけないのかもしれません。
4バックに変更
その後もオフサイドになったオルバンのシュートを含め、中々いい場面が無かったユナイテッドは後半頭から交代カードを切り陣形を変えてきました。
やはり3バックをやるには練度が足りませんでしたね。
一つ注文をつけるなら交代するのはテレスではなくショーが適切だったと思います。
試合中に何度も容易くマークを外してしまっている場面が見られ、尚且つ復帰初戦でしたのでこの交代はどうだったのかな。
3度目の致命的ミス
信じられないエラーが発生したのは69分、ユナイテッド右サイドでボールロスト後にグラウンダーでペナルティエリアに転がった何でもないボールをニアサイドで対応したマグワイアがまさかのスルー。
その後のデヘアの飛び出しが遅れたこともありライプツィヒに3点目のゴール。
元オランダ代表でバルセロナ在籍時にはリバウド、フィーゴと共に強力3トップを形成したパトリック・クライファートの父親に持つサラブレッドがチームの勝利をほぼ確定させるダメ押しゴールを奪いました。
このゴールは図解するまでもないので省略します。
わけがわからないよ……
その後PKとコーナーキックから2点を奪い返したものの、この失点が致命傷となり試合は3vs2でホームのライプツィヒが逃げ切りました。
この結果によりユナイテッドはGL3位が決まり、チャンピオンズリーグのトーナメントステージ進出は叶いませんでした。
動画ハイライト
交代選手
56分 in:J.クライファート、Y.ポウルセン out:D.オルモ、フォルスベリ
75分 in:T.アダムス out:カンプル
87分 in:ハルステンベルク out:アンヘリーノ
46分 in:ファン・デ・ベーク out:テレス
61分 in:ポグバ、ウィリアムズ out:マティッチ、ルーク・ショー
77分 in:フォス=メンサー、トゥアンゼベ out:ワン=ビサカ、リンデロフ
データ
スタッツを見ると後半残り15分辺りから一転攻勢に出たユナイテッドがホームチームを圧倒しています。
ライプツィヒの戦法はこれらのスタッツでもわかる通りひたすらワン=ビサカの空けた大外のレーンにボールを供給し続けるというもので、流石はナーゲルスマン監督ユナイテッドファンなら多くの方が一度は危機感を抱いていたであろうチームのウィークポイントを明確に突いてきました。
それを差し引いても枠内シュート4つで3失点というのはDF陣があまりにもお粗末すぎる……
sofascoreやWhoScoredといった主要採点サイトを覗いてみても彼らは軒並み5点台から6点台前半の数値が算出されており、人の目で見ても機械採点でみてもいずれも低評価でした。
特にデヘアに関しては何度も口酸っぱく言ってきたように、ディーン・ヘンダーソンという若くて優秀なGKが既に手元にあるのでスールシャール監督も決断するタイミングなのではないでしょうか。
同い年のライプツィヒGKグラーチは素晴らしいセービングを幾度も見せていたので一概に年齢を理由にすることは出来ませんが、デヘアのように反応特化型の選手はパフォーマンスの大部分を身体能力で補っている為に通常より衰えが速く来るのかも。
この試合でも余裕がある状況で相手ボールにしてしまう場面がみられたようにパス技術はあまり高くないので肝心のセーブ率が低下してしまうと擁護のしようがありません。
マグワイアやワン=ビサカは代替選手のパフォーマンスや日頃酷使されている件である程度同情的にならざるを得ないところもあるので今後の奮起に期待するしかないでしょうね。
ELのトーナメントに回ることになりましたが、そちらは普段出場機会に乏しい選手のアピールの場に割り切ってプレミアリーグに集中してほしいというのが私の意見。