いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【アーセナル】エジルに頼りたくない場合の補強候補

どうも皆さんこんにちは、いろ覇です。

 

 

先日、現在プレミアリーグの16試合を戦って勝ち点20の13位に沈むアーセナルについて記事を書きましたが、そこで提案した解決策はメスト・エジルの再スカッド入りでした。

 

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直近2試合はトップ下に下部組織出身の20歳、エミール・スミス・ロウが入りまずまずのパフォーマンスを見せていますが、これが持続するかどうかはまだ分かりません。

 

 

〈当該記事〉

irohasesun-fm-foot.hatenablog.com

 

更にエジルに対しては拒否感を抱くファンの方も多く、クラブ内でも彼の力を借りることに強い抵抗を持つ勢力が存在しているようなので、今回はエジル抜きで主に外部からの補強で今の攻撃力不足を解消できそうな選手を探していこうと思います。

 

 

 

 エミリアーノ・ブエンディア(Emiliano Buendía)

 

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生年月日:1996年12月25日

国籍:アルゼンチン、スペイン

出身地:マル・デル・プラタ

身長:172㎝

ポジション:RW、AM

 

カナリーズことノリッジ・シティの絶対君主として君臨するアタッキングクリエイターがこのエミリアーノ・ブエンディア。

 

昨シーズンはチームのプレミア残留こそ叶いませんでしたが個人成績は36試合1ゴール7アシストと得点こそ少なかったものの、7つのアシストはボトム10のクラブに所属する選手としては一番の数字でした。

 

ゴールやアシストの実数値ではビッグクラブの選手が有利なので期待値を見ると、xAは7.2でリーグ8位のスコアを稼ぎ、そのチャンスメイク能力の高さが現れています。

 

また、シュートに繋がったパスを示すキーパス数でも79でリーグ6位の数字を残したので味方のレベルが上昇すれば更にアシストを積み重ねられる選手だと考えられます。

 

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更にパスだけではなくドリブルも得意なようで、19‐20シーズンのドリブル成功数は106。これはザハ、トラオレに次ぐ第3位の数字で、成功率では上位2人を上回る76.3%という極めて優秀な記録を残しています。

 

 

ここまでは主にアタッキング面の数字を見ていきましたが、エジルがそうであったように守備貢献が低いプレイヤーの場合には使われにくくなるケースが近年増加しています。

 

という事で守備面ではどういった傾向があるかについても調べてみましょう。

 

タックル数を見ます。

19‐20シーズンは88回のタックル試行でその内58回に勝利。

試行数はリーグ12番目、成功数はリーグ8番目というこちらもまた素晴らしいスタッツですね。

 

成功数の他の上位陣を見ますと、デクラン・ライスやワン=ビサカなどディフェンシブハーフサイドバックといった後方の選手ばかりなので、その中でアタッカーながらTOP10入りを果たしたブエンディアはかなり守備意識が高く、ボール奪取にも秀でる選手だと太鼓判を押せる成績です。

 

 

プレミアリーグでも屈指のチャンスクリエイト能力を持ち、守備でもアタッカーとしてはリーグナンバーワンと言っても過言ではない程高い貢献を果たす、という正に今のアーセナルにとっては喉から手が出るほど欲しい最良の人材がこのブエンディアだと思います。

 

起用ポジションに関しては今シーズンは全試合右ウイングでの出場となっていますがトップ下でも十分に経験がありますので問題なし。

 

弱点はその身長から空中戦に期待できない事くらい。

 

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(https://twitter.com/NorwichCityFC/status/1340286078511697922より)


 プレミアリーグでは課題を見せた得点力もチャンピオンシップでプレーする今シーズンは18試合で6ゴール(うちPK1つ)と深刻な問題にはならないと見て大丈夫でしょう。

勿論アシストも既に7つ記録しており、シーズンをまたいでも相変わらずの決定機創出能力です。

 

 

現在の市場価値は1600万ユーロと推定されており、他の優秀なアタッカーと比べれば大分安価で獲得できると思われます。

 

www.transfermarkt.com

 

しかし、夏の補強でアーセナルは移籍金だけでも8600万ユーロを捻出したので、誰かしら高バリューが見込める選手の放出が成立しなれば新たな選手獲得は厳しいというのが現状です。

 

 

 

鎌田大地

 

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生年月日:1996年8月5日

国籍:日本

出身地:愛媛県

身長:180㎝

ポジション:AM

 

ブエンディアの次点として補強候補になり得るのが日本人アタッカー鎌田大地です。

 

昨シーズンのヨーロッパリーグアーセナル相手に2ゴールを決め所属するフランクフルトの逆転勝利に貢献。

 

 

これが決定打となって当時のアーセナル指揮官ウナイ・エメリ氏が解任の憂き目に遭ったことから、一部のグーナー(アーセナルサポーターの愛称)にArsenal legend kamadaと崇め奉られている彼ですが、もしかすると本当の意味で不振に喘ぐクラブの救世主になり得るかもしれません。

 

 

今シーズンのデータを見ていきましょう。

 

まず目につくのが出場12試合で2ゴール5アシストという優れたチャンスメイク能力。

アシスト数は現在リーグ5位タイにつける数字で期待値を見るとxA4.48は暫定ながらリーグ内で一番の数値となっています。(参照:Bundesliga xG Table and Scorers for the 2020/2021 season | Understat.com

 

リーグ戦13試合39ゴールと他を突き放す圧倒的な得点力のバイエルン・ミュンヘンのアタッカー陣を抑えての1位ですから、これは大いに誇っていいです。

 

そしてキーパス数も27でリーグ4位タイと優秀なスタッツ。

 

リーグが違うので一概に比較は出来ませんがアーセナル全体のキーパス数が14試合で102、個人ではLBのキーラン・ティアニーの16がトップなので仮に今のアーセナルに加わった場合にはダントツの一番手となる数字です。

 

また、鎌田の特徴としてビッグマッチに強いという一面があり、先述のアーセナル戦は勿論のこと、今シーズンもドルトムント相手に先制点を奪うなど大物食いは継続中。

 

残念ながら今シーズンのアーセナルはチャンスの数自体が少ないチームなので彼のような大舞台でも物怖じしないタフな選手はより一層価値が上がると見ています。

 

 

守備面ではブエンディアのような高い貢献はありませんが、14回のタックル試行で8回勝利、インターセプトは11回と問題視されているエジルの守備貢献程は低くなく、プレミアリーグでもおそらく平均~やや上回る程度のスタッツを残せると思います。

 

不安要素はプレミアリーグの激しいコンタクトに耐えられるかという点。

 

ブンデスリーガ内でもデュエル勝利数は全体107位タイの91回(全394選手中)とあまり得意とは言えず、更に激しくなるイングランドの環境に適応できるかどうか問われると自信をもってyesとは言えないのが正直なところ。

 

ちなみにブンデスリーガのデュエル勝利数暫定一位はシュツットガルト遠藤航選手です。

2位に30以上の差をつける驚異的な数字を残しています。

 

彼も今シーズン素晴らしいスタッツを残している選手の1人なので、今後の動向が気になりますね。

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(参照:Bundesliga | official website

 

 

また、鎌田の市場価値はブエンディアと同じ1600万ユーロと推定されています。

 

www.transfermarkt.com

 

日本人選手では久保建英の3000万ユーロ、富安建洋の1800万ユーロに次ぐ3番目の数値で、同じポジションの選手の中では世界44番目の高さ。

 

 

アーセナルは日本人選手とも縁の深いクラブではありますが、トップチームで席を確保できた方はこれまで存在しないので、私個人としては彼がその1番目になってほしいなと勝手ながら夢想しています。

 

 

あとがき

 

鎌田大地選手の”鎌田”の発音、ちょっと前まで”かまた”だと勘違いしていました。

本当に申し訳ないです🙇‍♂️

 

これからもバンバン得点・アシストを量産して私と同じように勘違いしている方にも正しい名前をどんどんアピールしていって欲しいです😁

 

 

鎌田選手がどんな風に評価されているか調べるためにSNSを見ていたら全く同じ提案を先にしている兄貴がいました。

パクリみたいになってしまってすみません😫

 

 

 

その他データ引用元

 

fbref.com

 

 

 

 

 

マン・シティでCovid-19クラスター発生!!6日のダービーマッチ開催も危ぶまれる

どうも皆さんこんにちは、いろ覇です。

 

イギリスで確認されている感染力が強い変異型の新型コロナウイルス

 

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28日には英国内の1日当たりの感染者数が4万人を突破するなど事態は急激に悪化しているように見えます。

 

 

この影響はフットボール界にも及んでおり、既にチャンピオンシップでは10日程前にロザラム・ユナイテッドが感染者の確認によってダービー・カウンティとの試合が順延となっていたのですが、とうとうプレミアリーグでもクラスターが発生してしまいました。

 

 

マンチェスター・シティで複数の陽性者

 

Covid-19の陽性者が出たのはシチズンズことマンチェスター・シティ

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このブログで重点的に取り上げているマンチェスター・ユナイテッドとは同じ街のライバルで、10年程前から膨大な資金力をバックに急激な成長を遂げたクラブです。

 

クリスマスの段階でカイル・ウォーカー、ガブリエル・ジェズスと2人のスタッフの計4人の陽性者が判明していたのですが、その後の最新検査で更に複数名の感染が確認されたようです。

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陽性者の氏名については明らかにされていません。

 

(マンCで複数の新規コロナ陽性者、エバートン戦中止に 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News)

 

 

報道にもありますが、この影響により28日に予定されていたグディソン・パークでのエバートン戦は延期が決定。

 

シティの今後の日程を見ると年が明けて1月3日にはリーグ第17節の対チェルシー戦、6日にはカラバオカップ準決勝のマンチェスター・ダービーが予定されていましたが、この2試合ももしかしたら延期になるかも。

 

理由としては現在クラブの練習場が閉鎖され選手達はトレーニングセッションを行えていないという点、そして先述の変異型ウイルスへの懸念からプレミアリーグやシティと対戦するクラブ側も延期を望むであろうというもの。

 

陽性者が確認されながらも試合を行ってきたクラブ達にとっては不公平感もあるでしょうが、この順延によってマン・シティの日程は更に厳しくなっていくのでおそらくデメリットの方が上回っているのでは。(シティはカップ戦も全て勝ち残っているので元々試合数が多い)

 

 

スポーツ選手でも後遺症に苦しめられる

 

更にいえば、プロアスリートでもこのウイルスに罹患したことによる後遺症に苦しめられるケースが見られるのでまずは感染抑止に全力を注ぐ事が結果的に自分たちのプラスになると私は考えています。

 

 

例えば12月の始めに新型コロナによる試合順延を経験したニューカスル・ユナイテッドの場合、チームの攻撃の要であるサン・マクシマンとCBのジャマール・ラッセルズの2名が未だにトレーニングにも復帰出来ておらず、スティーブ・ブルース監督によれば2人には強い倦怠感が未だに残っており、30分歩いただけでもベッドに戻りたくなるほどに体力が落ちてしまっているそうです。

(参照:Newcastle: Allan Saint-Maximin & Jamaal Lascelles suffering from Covid-19 - BBC Sport)

 

 

日本でもイギリスや南アフリカの変異種が続々と確認されていて、感染者数のグラフも増加の一途をたどっているので正直他人事とは思えないですね。

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【マンチェスター・ユナイテッド】マクトミネイはなぜマクソースと呼ばれているのか

どうも皆さんこんにちは、いろ覇です。

 

今回はある選手のニックネームにまつわる話です。

 

 

 

 

 マンチェスター・ユナイテッドのクラブ生え抜きMFスコット・マクトミネイ(Scott McTominay)についてマクソース(McSauce)という呼び名を目にした事があると思います。

 

(例)マーカス・ラッシュフォードTwitter

 

 

 ソース?どこから出てきたその単語と不思議に思った方も多いですよね。

 私もその一人だったので、なぜ彼がそのように呼ばれているのか、キッカケや歴史について調べてみました。

 

 

Sauce(ソース)の持つ意味

 

まずはこのSauceという言葉にソース以外のどんな意味が隠されているかについて検索してみました。

 

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候補の一番上にスラングという単語が含まれているのでこの言葉について同じような疑問を持っている方が結構多いのかもしれませんね。

 

どうやら、推測通りSauceには別の意味が存在していてマクトミネイのニックネームにはそちらの意味があてがわれているであろう事が分かってきました。

 

もう少し詳しく調べてみると、このSauceはヒップホップ界などを中心に発展したスラングで、”カッコよさ”、”自信に満ち溢れている様子”などを表現するmemeらしい。

 

他の単語を修飾する形でも使用され、”awesome sauce”なら超最高、”weak sauce"ならつまらなすぎると言った具合に元の言葉を強調するような役割を持つようです。

 

 

マクソースは褒め言葉

 

Sauceに関しては何となくですがその意味が判明しましたね。

 

フットボール界ではクール、ハンサムな選手やカリスマ性を持つ選手に対してsauce playerという言葉がよく使われていて、マンチェスター・ユナイテッドではポグバがその代表的存在らしいのですが、クラブ生え抜きでそのキャラクター性がファンに広く愛されているマクトミネイもいつからか”sauce”の対象となり、マクトミネイ(McTominay)とソース(Sauce)を掛け合わせた造語である”McSauce”という愛称が段々広まっていったのだとか。

 

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ちなみに、McTominayとブスケツ(Busquets)を合体させた"McTomiquets"という愛称も存在するらしいのですが、マクソースに比べるとこちらはそれほど定着していないように見えます。

 

 

あとがき

 

皆さんもマクトミネイが良いプレーを見せた時や彼に対する愛着を語る時なんかには是非このマクソースという言葉を使ってみて下さい。

 

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私もいろ覇ソースを目指していこうかな😁

 

 

【試合レビュー】上位対決は痛み分け。赤い悪魔のアウェイ連勝記録は10でストップ

どうも皆さんこんにちは、そろそろ大掃除を始めようとしているいろ覇です。

 

 

カラバオカップ準々決勝、vsエバートン戦は後半の試合終盤に2得点を立て続けに奪いベスト4への切符を手にしたマンチェスター・ユナイテッド

 

カップ戦は抽選の結果マンチェスター・シティとのダービーマッチなりましたが、ハードスケジュールが続く過密日程の12月後半、中二日でレスター・シティとの上位対決が待ち受けています。

 

エバートン戦のハイライト〉

 

 

 

 

 

試合プレビュー

 

ボクシングデイに開催される2位と3位の直接対決。

 

マンチェスター・ユナイテッドは6得点の快勝となったリーズとのローズ・ダービーで負傷したワン=ビサカ、マクトミネイの出場が不透明です。

 

レスター・シティは長期離脱中のチャグラル・ソユンク、リカルド・ペレイラが欠場する見込み。

 

 

マンチェスター・ユナイテッドにとってはプレミアリーグ記録へ挑戦する一戦となり、もしこの試合で勝利することになれば2008年4月~12月のチェルシー、2017年5月~12月のマンチェスター・シティと並ぶ11連勝でプレミアリーグアウェイ戦連勝記録保持者となります。

 

 

スタメン

 

レスター・シティ

 

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ベンチ入り

12D.ウォード、14イヘアナチョ、17A.ペレス、18アマーティ、20チョードリー、24N.メンディ、26D.プラート、28フクス、33L.トーマス

 

 

ソユンクを怪我で欠いてはいますが、弱冠20歳ながら既にリーグ戦11試合に先発出場しているウェスレイ・フォファナと元ユナイテッドのジョニー・エバンスのCBコンビはリーグ有数の安定感を誇るユニットです。

 

そしてカスターニュ、エンディディなどの怪我人も続々復帰を果たしており、この試合で彼らの守備網を破るのは至難の技となるでしょう。

 

 

マンチェスター・ユナイテッド

 

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ベンチ入り

6ポグバ、7カバーニ、11グリーンウッド、14リンガード、26D.ヘンダーソン、27テレス、31マティッチ、34ファン・デ・ベーク、38トゥアンゼベ

 

 

マクトミネイは股関節の問題がそこまで大きくなかったようでスタメン入り。

 

ワン=ビサカが欠場となったRBにはなんとリンデロフを起用。

 

リンデロフのクイックネスをカバーする目的もあるのか、右ウイングには献身性の高いダニエル・ジェームズを配置してなんとかワン=ビサカ不在のダメージを最小限に抑える狙い。

 

 

試合内容

 

マンチェスター・ユナイテッドはキックオフ直後にブルーノのクロスからラッシュフォードの決定機が訪れましたが、フリーで放った若き10番のヘディングシュートは何と枠の外へ。

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鷹の目ブルーノ

 

ビッグチャンスを逃したアウェイのユナイテッドでしたが、22分にはD.ジェームズのドリブルからペナルティエリア手前のブルーノへいい形でボールが回り、ブルーノは潰れながらもつま先で左側のラッシュフォードへ見事なラストパス。

 

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2度目の決定機はしっかりとゴールへ結びつけたマンチェスター・ユナイテッド

アウェイ連勝記録に向けて前進する先制点を手にしています。

 

それにしてもブルーノ・フェルナンデスの視野は一体どうなっているんでしょうかね。

これまでの素晴らしいプレーの数々の中でもかなり驚かされたアシストでした。

 

 

痛恨のボールロスト

 

リードを広げたいユナイテッドでしたが、ブルーノの不用意なボールロストから最後はH.バーンズの左足ミドルが決まり試合は同点に逆戻り。

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珍しくブルーノが低い位置で軽率なプレーをしてしまい、その後のDFのチェックの甘さも響いて失点となってしまいました。

 

 一番の原因は勿論彼なのですが、個人的にはシュート直前のGKデヘアのポジショニングが気になりましたね。

 マクトミネイとバイリーが挟む形でシュートコースはGK目線ニアサイドに絞られていたにも関わらず、デヘアは真ん中に陣取り尚且つ一瞬重心が反対方向に向いていたのでこれは本来のデヘアならば防いでほしい失点でした。

 

 

得点の匂いは感じるも……

 

36分にはFKからブルーノがフリーになりヘディングシュート。

これは枠の上に外れます。

 

前半は1vs1のドローで終了。

 

 

後半に入って最初の決定機は59分。

マクトミネイがミドルサードでボールを奪うと、フレッジのスルーパスに抜け出したラッシュフォードがまたもGKと1vs1になります。

 

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しかし、思い切り右足を振ったシュートはカスパー・シュマイケルの手が届く範囲に飛んでしまい、この決定機もモノにすることが出来ませんでした。

 

 

遂に勝ち越し

 

なんとしても勝利したいユナイテッドは75分にエル・マタドール、エディンソン・カバーニを投入。

 

するとそのカバーニからDF裏へ走るブルーノへ決定的なパスが放たれこれをきっちりブルーノ・フェルナンデスがゴールへ流し込みマンチェスター・ユナイテッドが勝ち越しに成功しました。

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このようなオフ・ザ・ボールの動きがラッシュフォードやマルシャルにも出来るようになれば彼らの得点王も夢ではないですが……

 

 

ヴァーディがいた

 

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あとはこの一点を守り抜ければミッション完了だったのですが、左サイドからチャンスを作られ、マイナスのクロスに最後はヴァーディが合わせて再び試合はドローに。

 

この得点は試合後にトゥアンゼベのOGに変更されましたが、それはさておきヴァーディはもうすぐ34歳を迎えるにも関わらず一向に衰える気配を見せませんね。

 

ラッシュフォードにも彼のような抜け目のなさを求めていきたい。

 

 

試合は2vs2のドローでタイムアップ

 

 

動画ハイライト

 

 

交代選手

 

レスター・シティ

81分 in:A.ペレス out:オルブライトン

 

マンチェスター・ユナイテッド

54分 in:ポグバ out:D.ジェームズ

66分 inトゥアンゼベ out:リンデロフ

75分 in:カバーニ out:マルシャル

 

 

データ

 

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レスターは枠内シュート2本で2得点と効率の良い試合運びを見せました。

 

支配率でもアウェイ10連勝中のマンチェスター・ユナイテッド相手に優勢に戦うなど、指揮官のブレンダン・ロジャーズはリバプールで落とした評価を元に戻すどころか更に高いものにしているように思います。

 

 

対するマンチェスター・ユナイテッドはやや主導権を相手に譲る展開とはなったものの、シュート数は1差の9本、ビッグチャンスは5回と内容では上回っていたのでここは勝ち点3が欲しかった。

 ラッシュフォードがどちらか一つ決めていればという試合でしたね。

 

 

xデータ

 

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 (参照:Leicester 2 - 2 Manchester United (December 26 2020) | EPL | 2020/2021 | xG | Understat.com)

 

先述の通り、チャンスの質で上回ったユナイテッドがxGではレスターに1点以上差をつける結果となりました。

 

逆に言えばこのような試合でもしっかり勝ち点を手に入れられるからこそレスターは2位に位置しているのかもしれませんね。(xデータで毎回高スコアを出すものの、中々勝ち点に繋がらないブライトンを傍目にしながら)

 

個人成績ではブルーノが際立っています。

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https://twitter.com/ManUtd/status/1342843809537945600より)

 

xG0.83、xA0.88で合わせると1.7ゴールを創出する素晴らしい貢献度合いでした。

 

これで加入以来プレミアリーグでは28戦18ゴール13アシスト。

1試合に1つ以上ゴールに直結する仕事をしているのですから正に救世主。

 

今シーズンのプレミアリーグのパス関連のスタッツを見ると、ほぼ全ての指標を彼とデブライネとグリーリッシュの3人でトップ争い。

彼らを止められるDFは片手で数えられる程だと思います。

 

加入前の夏の移籍市場で成立寸前だったとされるトッテナムへの加入が成されていた世界線は考えたくもありません……

 

 

あとがき

 

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負傷交代となったリンデロフは以前から抱えている腰の怪我が悪化してしまったのだとか。(負傷者情報 | マンチェスター・ユナイテッド公式サイト

 

中2日で行われる16節、対ウルブス戦の出場はおそらくないと思います。

 

頼むから交代枠を5に増やして😭

ベンチ入りだけ9人になってもねぇ🙄

 

 

【更新あり】モイセス・カイセドとは一体何者なのか

(更新:2023-08-15)

 

どうも皆さんこんにちは、いろ覇です。

 

マンチェスター・ユナイテッドに関してここ数日紙面を賑わせている話題と言えば、エクアドルリーグでプレーする19歳のMF、モイセス・カイセドの獲得が近づいているというニュースです。

 

カイセドという名前を聞いて最初に思い浮かべたのはかつて過渡期のマンチェスター・シティで1シーズンレギュラーFWとしてプレミアリーグで活躍し、現在はイタリア セリエAラツィオでプレーしているフェリペ・カイセドでしたが、彼のことではありません。

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あまり聞き覚えのない(私が無知なだけかも)ヤングスターの加入が近づいているという事で、今回はそんな彼について書きだしながら私自身も予習していきたいと思っています。

 

 

  

モイセス・カイセド(Moisés Caicedo)

 

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フルネーム:モイセス・イサーク・カイセド・コロソ(Moisés Isaac Caicedo Corozo)

生年月日:2001年11月2日

国籍:エクアドル

出身地:サント・ドミンゴ

身長:178㎝

ポジション:MF(CM、DM)

 

経歴

 

 プロデビューは2019年10月1日のセリエA(エクアドル)第27節、対リーガ・デ・キト戦。

67分から途中出場を果たし、17歳でプロキャリア最初の一歩を踏み出しています。

 

2019年シーズンは計3試合に出場。

数年後の主力候補という扱いでこの時点ではトップチームのレギュラーではありませんでした。

エクアドルの国内リーグはJリーグなどと同じ春秋制

 

 

しかしながら翌2020シーズンは急成長の1年となりました。

 

リーグ開幕戦からスターティングラインナップに名を連ねると、3月12日に行われたコパ・リベルタドーレス vsアトレティコジュニオール戦では途中出場からプロ初ゴールを挙げてチームの3vs0の勝利に貢献するなど、急速にチーム内での立場を確立させました。

 

2020年は公式戦28出場で6ゴール2アシスト(2020年12月23日時点)。

主にセントラルハーフで出場する機会が多い選手にしては高い決定力を発揮しました。

 

充実のシーズンを過ごしエクアドル国内でも有数の若手有望株となったカイセドは2022カタールW杯の南米予選を戦うエクアドル代表に招集されました。

 

代表初出場となったのは9月10日に行われたアルゼンチン戦。

この試合を勝利で飾ることは出来ませんでしたが続く10月13日の対ウルグアイ戦では格上と目される相手に対し自らも1得点を挙げ、チームの4vs2での勝利に大きく貢献しています。

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19歳を迎えるシーズンでこれだけの結果を残したカイセドの元には欧州の名だたるクラブからオファ―が到着し、現在、最も獲得に近いとされるマンチェスター・ユナイテッドの他にCLグループリーグで対戦したドイツのRBライプツィヒやイタリア セリエAで首位に立つACミランも彼の確保に向けて動いていたらしいです。

Man Utd outbid RB Leipzig to close in on Moises Caicedo transfer | Metro Newsより)

 

 

プレースタイル

 

(5大リーグでプレーする選手ではなく、普段のような細かいデータを入手できなかったので動画サイトに無数に転がるプレー動画を見た感想です。)

 

 

最も分かりやすい傾向としては、ミドルシュートを積極的に放つという印象を受けました。ボールタッチは繊細で、時折ポール・ポグバを彷彿とさせるプレーも。

 

しかしながらポグバ同様低い位置でもドリブルでボールを運ぼうとしすぎるきらいがある為、当たりの激しいプレミアリーグでは失点に直結するボールロストを招いてしまう危険性も感じますね。

 

Transfermarktや各種データサイトによればセントラルハーフ、ディフェンシブハーフが得意ポジションとされているのですが、個人的にはトップ下にコンバートしても面白いのではないかと思っています。

 

次世代のCMやDMで判断した場合、現在チャンピオンシップのワトフォードにレンタル中のジェームズ・ガーナ―やU-23カテゴリーのプレミアリーグ2で得点量産中のアルナウ・プイグマルと比べると攻撃センスでは勝っているように見えますが、その反面、リスク管理が少し甘く不用意なプレーを選択している事が多い様に見えるので、特にディフェンシブハーフでは使いづらい選手かもしれません。

 

追記:原石から光り輝くダイヤモンドへ

 

ディフェンシブMFでは扱いづらいかも、そんなことを2023年夏現在のモイセス・カイセドに言う人間が居ればそれはプレーを全く見ていないか長い間眠っていたかのどちらかでしょう。そう断言できるくらいにカイセドのプレースタイルは大きく変化し、持ち前のインテリジェンスを攻守の多くの局面で発揮している。

 

参照:Player Comparison Tool: Opta Player Radars | The Analyst

 これはOptaによるカイセドの22/23シーズンのレーダーチャートだが、DMやCMで起用する際に求めたいポゼッション能力や守備アクションで中央値を大きく上回り、チャンスクリエイト能力も一定の水準で備えている事が分かる。反面としてペナルティボックス内での貢献度や得点力ではオンターゲット率28.6%という数字が示すように改善が必要だが、セカンドストライカー以外ならば中盤のどのポジションでも期待を裏切る事は無いだろう。

 

自陣でのダイレクトプレーやレイオフを多用するハイリスクのビルドアップを採用するロベルト・デ・ゼルビのブライトンにおいて、カイセドはCBからの縦のパスをテンポよく中継,或いは前へターンして自ら持ち運んでいくという最重要の役割を任されており、時間・空間的な余裕が少ない中でのボールプレーが圧倒的に多いが、それでもショートパスおよびミドルパスの成功率は9割越え、更にロングボールでも8割近い驚異的な成功率を記録。

参照:Moisés Caicedo Scouting Report for Last 365 Days Men's Big 5 Leagues, UCL, UEL | FBref.com

 

また、ブレイク前の彼を見て「ポール・ポグバのようだ」と感じさせた全身のしなやかなバネを想起させるプレーをそのままに、タックル,インターセプトといった読みが重要な守備面でもチーム内断トツのスコアを叩き出し、よくいる身体能力頼りのホールディングMFとは全く違うという事を証明している。

参照:2022-2023 Brighton & Hove Albion Stats, Premier League | FBref.com

 

それらを可能にした類まれなるフットボール的知性をもってジュード・ベリンガムと並び今後10年はフットボール界のトップ級に君臨するであろうコンプリートMFに変貌を遂げたのが今現在のモイセス・カイセド、これが私の見立て。

 

 

 

追記:万能選手に成長したカイセド、英国最高額での移籍金まで昇り詰める

 

この記事を書いた時点でのカイセドはまだ欧州フットボール未上陸、確かに当時の私の文通りプレーには若さも見られ粗削りな部分が目立っていた。獲得競争に勝利したブライトンが直ぐにトップチームで起用しなかった所にもそれは証明されている。

 

ただ、ベルギーへのローンを経てシーガルズへ復帰すると、21/22シーズンは終盤の8試合出場に留まりながらかつて憧れを語ったマン・ユナイテッドとの試合で抑えの利いたミドルシュートを叩きこむなどポテンシャルを見せつけ、同オフにイヴ・ビスマを放出する事になるクラブとしてもセントラルMFの後釜については全く心配していなかったに違いない。

 

フルシーズンを初めてプレーした22/23は前述したように期待以上の活躍を見せ、世界中のどのクラブでも予算に余裕さえあれば是非とも手にしたいプレイヤーに。

 

23年冬のマーケットの時点でアーセナル移籍の噂も流れたが交渉が纏まらず、満を持して訪れた夏の移籍ウィンドウでは当初アーセナル,チェルシーを中心とする争い、前者がデクラン・ライス獲得後はチェルシーとジャックを狙うリバプールとの一騎打ちが繰り広げられ、最終的には£100M+£15Mのアドオン、総額では英国フットボール最高額となる一億千五百万ポンドでの取引成立となった。

フットボール歴代移籍金ランキング
  1. £115M Moises Caicedo (Brighton ↪ Chelsea)
  2. £106.8M Enzo Fernández (Benfica ↪ Chelsea)
  3. £105M Declan Rice (West Ham ↪ Arsenal)
  4. £100M Jack Grealish (Aston Villa ↪ Man City)
  5. £97.5M Romelu Lukaku (Inter ↪ Chelsea)
  6. £93.3M Paul Pogba (Juventus ↪ Man Utd)
  7. £90M Romelu Lukaku (Everton ↪ Man Utd)
  8. £88.5M Mykhailo Mudryk (Shakhtar ↪ Chelsea)
  9. £86M Antony (Ajax ↪ Man Utd)
  10. £85M Darwin Nunez (Benfica ↪ Liverpool)

    (参考:Moises Caicedo transfer: Midfielder completes medical after Chelsea agree British record fee with Brighton | Transfer Centre News | Sky Sports)

 

 

若手路線への転換について

 

ファーガソン退任後のマンチェスター・ユナイテッドはそれまでと比べるとやや即戦力重視の補強が増えていたと感じていますが、スールシャール体制になってからは再びティーンエイジャーを各国から集める方針に戻った気がします。

 

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10月にウルグアイからリクルートしたファクンド・ペリストリも10代のプレイヤーなので、このまま3シーズンクラブに在籍すればホームグロウンの対象となります。

 

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 この動きは2020年に入ってからより顕著なものとなり、昨シーズンもモナコから1月に当時16歳のハンニバル・メイブリを1000万ユーロで引き抜いています。

 その彼は17歳ながらU-23の中心選手として11試合中10試合に出場とその移籍金から伺える大きな期待に応える活躍。

 

 

今シーズンもスペインの2大メガクラブ、レアル・マドリーバルセロナからSBのアルバロ・フェルナンデス、マルク・フラドを獲得。そしてその2チームに追いすがるアトレティコ・マドリーからもウインガーのアレハンドロ・ガルナチョをチームに加えるなど、国内外を問わず将来有望な選手を次々と手中に収めています。

 

アンダー18のチーム内得点王チャーリー・マクニールも同じ街のライバル マン・シティから獲得した選手で、得点ペースは92分に1点と順調に成長を見せています。

 

 

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 そんな彼らの中でもトップチームに加われるのはおそらく1人か2人なのですから本当に厳しい生存競争ですね。

 

ラッシュフォードやグリーンウッドもちょっとした歯車の掛け違いでもしかしたら今の位置にいなかったかもしれないと考えると、より一層彼らに愛着がわいてきます。

 

 

トゥヘル解任の理由をスタッツから探したものの……

どうも皆さんこんにちは、いろ覇です。

 

クリスマスイブの夜、メガクラブの監督人事に大きな動きがありました。

 

 

 

 

PSGが監督交代

 

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パリ・サンジェルマンのトーマス・トゥヘル監督が12月24日付で解任され、ヒアウィーゴーおじさんことイタリア人記者ファブリツィオ・ロマーノ氏によれば後任には昨シーズンの11月19日にトッテナムの監督を解任されて以降は現場から離れていたマウリシオ・ポチェッティーノ氏が就任する見通しとのこと。

 

 

選手としてはエスパニョール在籍時の印象が非常に強いポチェッティーノですが、2001年1月から1年半パリ・サンジェルマンに在籍していた経験があり、17年半ぶりにクラブへ戻ってくることになりました。

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ここまでのパリはリーグ戦17試合を消化し11勝2分け4敗の3位。

首位のリヨン、2位のリールとは勝ち点差1なのでまさかこのタイミングで監督人事に動きがあるとは思いませんでした。

 

国際コンペティションでも死のグループとされたチャンピオンズリーグ グループHを首位通過でトーナメント進出を決めているので、本当にまさかという感じ。

 

 

また、この監督交代によってチーム状況次第でポチェッティーノ氏を次期監督候補にと考えていたと報じられるレアル・マドリーマンチェスター・ユナイテッドら他のメガクラブ人事にも小さくない影響を与えることになりそうです。

 

もっとも、両クラブは解任危機報道が出てからは一転して好調な試合を続けているので今すぐ何かが起きるとは考えづらいですが。

 

 

解任されるほどの欠点は見当たらず

 

一部報道によればクラブのスポーツディレクターを務める”レオ様”ことレオナルド氏との不和が解任の一因とされているようですが、そちらに関しては私如きでは真実を確かめようがないので各種データからその理由を探っていこうと思います。

 

20‐21パリ・サンジェルマン(第17節時点)

 

ゴール数:39(リーグ1位)

失点数:10(リーグ1位)

 

xG:38.6(リーグ2位)

xGA:20.0(リーグ8位

 

実際のゴール、失点ではどちらもリーグトップの数字で得失点差29は次点につけるリヨンに9差をつけた大差の1位。

特に問題は見当たりません。

 

期待値を見ると、xGは1位リヨンに2.6差の6位、xGAはリーグ戦首位争いをするチームとは大きく差をつけられる8位に留まっており、スタッツを見ると今季のPSGはやや守備に難があるようです。

 

更に守備のスタッツを詳しく見ていくと決定的なシュートシーンに繋がった守備のミスが11回でダントツのリーグワーストを叩き出しています。

 

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この守備の乱れに関してはチアゴ・シウバがフリーでチェルシーへ移籍した事や、マルキーニョスの出遅れなども大きくかかわっているので、監督の責任かと言われれば微妙な気がしますが……

 

 

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そんな状況の中で実数値がリーグ最少でいられるのはGKケイラー・ナバスのお陰。

今シーズンも期待値と比べて一試合辺り0.25点被ゴールを減らしており、これはリヨンの守護神アントニー・ロペスに次ぐリーグ2位の数値。

セーブ率に至っては脅威の83.9%。

 

レバンテ、レアル・マドリー時代と比較しても、彼のベストパフォーマンスと言っても差し支えのない活躍を見せています。

 

 

総括

 

守備の不安は確かにありますが、この成績を根拠に監督交代に踏み切ったというのは少し考えづらいですね。

 

トゥヘル監督は過去にもフロントと衝突して半ば喧嘩別れのような形でドルトムントを離れているので、各国記者の言う通り今回もそちらが理由で解任されたという説に私も一票。

 

実績は抜群で戦術も選手層に合わせて柔軟に対応できる方なので、今度はプレミアリーグで指揮する姿を見てみたい。

 

 

あのロンドンのクラブとか……

 

 

 

 

 

イングランド代表トリッピアー、賭博への関与で処分

どうも皆さんこんにちは、いろ覇です。

 

耳にしたくない情報が入ってきましたね……

 

 

賭博行為への加担で10週OUT

 

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(https://twitter.com/Atleti/status/1335245157034233857より)

イングランド代表RBで昨シーズンからはプレミアリーグを離れスペインラ・リーガアトレティコ・マドリーでプレーしているキーラン・トリッピアーが賭博規制違反で7万ポンドの罰金と12月23日から10週間の対外試合出場停止処分を下されてしまいました。

 

その賭博の内容に関しては、自身が昨年夏にトッテナムからアトレティコに加入した際に公式発表よりも前に友人に情報を漏洩し、その友人達がトリッピアーの移籍を巡って賭博行為を行ったというもの。

 

仮に自らが直接賭博を行なっていなかったとしても、今回のように間接的に関わっていた事が明らかになれば重い処分が下される事となります。

 

この件に関しては今年の5月頃から既に話が出ていたのですが、長期間に渡る実態調査が丁度このタイミングで完了して処分が確定したようです。

元々は7件の違反行為の容疑がかけられていたのですが、今回されたのはそのうち4件。

 

 

今シーズンのトリッピアーはリーグ戦13試合全てでスタメンかつフル出場とクラブにとってはGKのオブラクと並んで替えが効かない選手だったので、そんな彼を3月まで起用できない事は大きな痛手となりそうです。

 

試合数でいえば13試合(国王杯の結果によって増加する可能性あり)、幸いな事にレアル・マドリーバルセロナとの対戦はありませんが、現時点4位のビジャレアル戦やチャンピオンズリーグ ラウンド16のvsチェルシー戦のファーストレグなどいくつかの絶対に落とせない試合で彼を欠いて戦うことになります。

 

特にチャンピオンズリーグは第一戦がホームなので、本来ならばここでアドバンテージを稼いでおきたいところでした。

 

 

替えの利かない存在だったトリッピアー

 

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トリッピアーのここまでのスタッツを見ていきますと、タックル勝利数は18でチーム最多、キーパス数はアンヘル・コレアの23に次ぐ21回、アシストもウインガーのヤニック・カラスコと並ぶチーム2位タイの4つとアトレティコは右サイドの攻防の大部分をこのイングランド代表RBに依存していたので、彼の代替選手を用意できないようであれば、これまでのような盤石な試合運びは見られなくなる事も考えられますね。

 

今シーズンのアトレティコ・マドリースカッドを見ていきますと、元々RBを任せられる選手がトリッピアーとクロアチア代表常連のシモーネ・ヴルサリコの2名しかおらず、他のポジションと比べて選手層が薄かったのでもしかすると誰か他のポジションの選手をコンバートすることもありそうです。

 

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そのもう一人であるヴルサリコは膝の怪我で6月から12月まで長期離脱をしていて、12月9日のチャンピオンズリーグザルツブルク戦でようやくベンチ入りを果たしたばかりの状態なのですぐさまフルスロットルで起用できるかどうかは疑問が残ります。

 

更に言えばヴルサリコの膝の怪我は今回でキャリア3度目。

その3回はいずれも復帰まで100日以上の大怪我なので、トリッピアーのように毎試合フル出場という使い方では3月まで持たないでしょう。

 

 

先日のCLトーナメント16の展望記事では、アトレティコvsチェルシー戦も注目試合の1つに挙げ、前者の勝ち抜けと予想しましたがこれでまた分からなくなりましたね……

 

〈CLラウンド16についてはこちら〉

irohasesun-fm-foot.hatenablog.com

 

 

あとがき

 

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2004年から10年以上サッカー賭博を常習的に行い、2017年に18カ月の活動停止処分を言い渡されたこともある悪童ジョーイ・バートンさんがどのような反応・コメントを見せるのか正直気になっています。

 

以前にはサッカー選手の50%は賭博行為をしているという衝撃的な発言をしたこともあるバートンの口から新しい暴露がなされる気がしてなりません。

 

 

 

プロテクト逃れ?の育成契約に関する是非

どうも皆さんこんにちは、いろ覇です。

 

 

 今回は横浜DeNAベイスターズから読売ジャイアンツに今オフ、FA権を行使して加入した井納翔一、梶谷隆幸両選手についてスポットを当てた1週間前の記事で予告した通り、育成契約の悪用ともいえる人的補償に伴うプロテクトの対象外にすることを主目的としたと疑われる契約更改にまつわる話となります。

 

〈2選手の補強に関する記事はこちら〉

irohasesun-fm-foot.hatenablog.com

 

 


そもそも育成契約の理念とは

 

日本プロ野球選手会の公式ホームページにある育成契約・選手に関する各種資料を読む限りでは、育成選手という契約形態は文字通り支配下登録選手を目指して技術・能力及び一般常識を球団の指導受けて向上を図るための制度だと記されています。

 

日本プロ野球育成選手契約書、つまり育成契約で指名を受けた選手達が目にする一番大切な書類でも以下のように定義されています。

 

育成契約について

日本プロ野球組織を構成するセントラル野球連盟の構成球団およびパシフィック野球連盟の構成球団の年度連盟選手権試合に出場可能な支配下選手登録をめざし、球団に所属し、球団の指導を受け野球の技術、能力および品位あるマナーの養成等の一層の向上を目的にプロ野球選手として育成を受ける者

 

日本プロ野球育成選手統一契約書より‐

 

 また、2011年には当時「伯和ビクトリーズ」という社会人チームに所属していた星野雄大選手を福岡ソフトバンクホークス育成ドラフトで指名しようとした際、JABA日本野球連盟。社会人野球を統括する団体)から「企業所属の選手の指名は技術向上、社会教育の理念に反する」としてNOサインを提示されたというエピソードも存在します。

日本野球連盟難色 ソフトバンク“育成枠指名”断念へ― スポニチ Sponichi Annex 野球より)

 

 

これらの情報を鑑みると育成選手というのは支配下登録選手になるために技術・精神のどちらか、あるいは両方の向上が必要な者という定義が出来るのではないでしょうか。

 

それ故に近年のプロ野球界で頻発するリハビリ目的や人的補償に伴うプロテクトの対象から外す事を目的とした運用は理念に反したものだと思うので、早くNPB日本野球機構)側から規制をかけるべきだと私は考えています。

 

 

そして新ルールを施行するにあたっては、過去何年かの違反も遡って罰則を与えるというのが統括組織として求められる姿勢ではないでしょうか。

 

 

甘い曖昧な処分は組織の信頼を貶める

 

反面教師になる例としてはマンチェスター・シティFFP違反を巡る騒動です。

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 一度はUEFA主催大会の出場停止と3000万ユーロの高額な罰金が課せられたものの、その後CAS(スポーツ仲裁裁判所)に持ち込まれ出場停止処分は撤回となり、罰金も1000万ユーロに減額されたというのがその概要。

 

そしてその罰金処分の理由もこの件に対するマン・シティ側の非協力的な態度を取ったというもので、数々の疑惑の証拠が出ているFFP違反については”ハッキングにより流出したもので法的証拠にならない”と全くお咎めなしでした。

 

元々UEFAやCASに対しては疑念の声が上がっていましたが、この一件以降その不信感はより一層強いものになっています。

 

「重大なルール違反をしても捜査妨害に全力を尽くして1000万ユーロの罰金を払えばどうにでもなる。」という悪しき前例が作られてしまったFFPについては近い将来瓦解しているのではないかと私は見ています。

 

このようにクラブ側がレギュレーションの穴を突く姑息な手法を取るのはどのスポーツでもよく見られる現象なので、彼らの善意に訴えるのでは拘束力が弱すぎてあまりに無力です。

 

 

監督自ら来季新人王の期待をかける選手が精神・技術で支配下登録の基準に満たしていないのか?

 

巨人の例ではプロ1年目の堀田賢愼投手、2年目の直江大輔投手、山下航汰選手などまだ若く判断能力が未成熟な青年達にこのような人生を左右する選択をさせて契約を飲ませているのですから悪質度は高いと思います。

 

更に直江投手に関しては指揮官の原辰徳監督自ら来シーズンの1軍戦力として計算しているかの如く発言をしているのでこれは明らかにプロテクト外しの契約変更であったと答え合わせをしているようなものではないでしょうか。

 

~中略

 

育成契約となったが、原監督の期待は大きい。今シーズン終了を待たずに手術に踏み切った背景には、来季新人王をとってもらいたいという指揮官の希望もあった。術後の経過は良好で、9日にもキャッチボールを再開する予定。順調にいけば来春キャンプには万全の状態で臨めることになりそうだ。「けがが完治して、動けるようになってからが楽しみ」と、前を見据えた。

 

【巨人】直江大輔、育成選手から新人王だ…年俸は180万円増、原辰徳監督の期待大(スポーツ報知) - Yahoo!ニュースより

 

 この発言は失言だったと思いますね。

 

これまで各球団が支配下→育成契約に変更してきたケースの建前としては「プロ野球にはDLリストが存在せず、長期離脱で戦力構想を外れた選手で70人枠が圧迫されている」というものでしたが、今回の場合には来春キャンプに間に合う程度の怪我で尚且つ来シーズンの戦力構想に入っている選手をただ単にプロテクト枠、あるいは選手登録枠から一時的に除外する為だけに取った策であることの証左となりかねません。

 

 

野球賭博騒動によるダーティーなイメージが未だに残るプロ野球界が本当の意味で信用できるクリーンな組織に生まれ変わる為には、このようなグレーゾーンを攻める狡猾な行為に対して迅速なルール改定と厳格な処分適用が必要不可欠です。

 

コロナ禍以前は週6日、6つの球場に数万人の観客が詰めかけていたように興行としてのポテンシャルは世界でも指折りのものを持っているので、どうか正しい方向に舵取りをして長期に渡る繁栄をしていって欲しいですね。

 

 

【追記】廻る因果、2年経っても制度改革の兆しはない

 

最初にこの記事を編纂したのが2020年のオフシーズン。あれから約2年経過しセ・リーグペナントレースは2021,2022とヤクルトが2連覇を達成、(失礼を承知で)当時は考えもしなかった情勢になっています。

 

当時、巨人に獲得される側としてこの育成選手制度を利用したプロテクト枠からの回避の当事者の1人であった梶谷隆幸外野手は2021年度61試合、2022年度は1軍出場無しと怪我の影響もあって結果を残せず、22年オフに自由契約が言い渡されています。FA移籍時の契約内容は推定4年8億、まだ2年の残り期間が存在する中での宣告にはおどろかされましたが、育成契約に切り替えてチームに残留する見込みとのこと。

 

プロテクト外しと揶揄された手法を駆使して獲得した選手が僅か2年で育成契約を駆使した外される側に回るというのも何らかの因果を感じるものでありますが、個人としてはこの一連の問題に関して

 

  • 現状、育成選手の理念から逸脱した運用が専らである
  • 育成契約の選手が人的補償の対象外である理由が不明瞭
  • いわゆる故障者リストのような選手を守る為の制度が存在しない

この3つが大きなポイントであると考えており、今の不満を解消するには各球団のモラル任せにするのではなくNPB側からの積極的な介入が不可欠。これらの改革は、70人の支配下登録枠を変更する事に比べればそれほど困難であるとは思いません。

 

2年前と異なるのは育成契約になるのがFA補強で加入した選手というネームバリューと億越えの年俸で評価されている程の実績者が"育成"という違和感の大きさ。

 プロ野球選手会の事務局長が日刊ゲンダイの取材に応じ、批判的な意見を述べている事からもこのやり方が問題視され、騒動が今後更に大きくなる可能性は十分考えられる。

 

 

あとがき

 

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日本プロ野球選手会の公式ホームページ、流石に古代遺産臭が強すぎるのでそろそろリニューアルしてみては?(日本プロ野球選手会 公式ホームページ

 

右スカと長年馬鹿にされてきたNPBのホームページも数年前に改修して今は大分マシになったのでこちらの時代に取り残されている感が余計に目立ちます……

 

 

【試合レビュー】久方ぶりのローズダービーは予想に反して一方的なスコアに。

どうも皆さんこんにちは、いろ覇です。

 

木曜日の対シェフィールド・ユナイテッド戦から中二日、両チームの本拠地があるリーズとマンチェスターの歴史的背景から嘗ては国内屈指のライバルマッチであったローズダービーがリーグ戦では03‐04シーズン第26節、2004年2月24日以来約16年10カ月ぶりに開催されることとなりました。

 

シェフィールド・ユナイテッド戦についてはこちら〉

irohasesun-fm-foot.hatenablog.com

 

 

 カップ戦を含めても最後に戦ってから10年が経過していますが、未だにリーズ・ユナイテッドのサポーターはマンチェスター・ユナイテッドに対して激しいライバル意識を持っているようなので、この一戦は凄まじい熱量を持った試合になる事が予想されます。

 

 

 

試合プレビュー

 

歴史

 

まずはこの2チームが何故ライバル関係にあるのかおさらい。

 

時代は中世15世紀

リーズがあるヨークシャー地域を支配していたヨーク家とマンチェスターを含むランカシャー地域を支配していたランカスター家のイギリス王室内の主権争いによって約30年間続いた闘争、薔薇戦争がその由来とされています。

 

ヨーク家は白薔薇、ランカスター家は赤薔薇を紋章としていたことからその名が付きました。

 

そんな背景もあり、この2チームの対戦は1世紀以上続く因縁関係となっており、まだフーリガンがスタジアムに溢れかえっていた1970年代には両チームの対戦後に多数の逮捕者、負傷者を出すこともあったとか。

 

マンチェスター・ユナイテッド一回目の黄金期であるサー・マット・バスビー時代には両チームの中核選手がそれぞれリーズ・ユナイテッドの兄ジャック、マンチェスターユナイテッドの弟ボビーのチャールトン兄弟だったので、それもライバル関係を白熱させる要素の1つでした。

 

 

一方でこの2クラブ間の取引は1980年代辺りから活性になり、リーズからは”キング”エリックカントナリオ・ファーディナンド、ユナイテッドからも中村俊輔選手のセルティック時代の恩師でユナイテッド在籍時にはストライカーとして活躍したゴードン・ストラカンや90年代のクラブでサイドアタッカーとして250試合以上に出場したリー・シャープ等がそれぞれのクラブに移籍しています。

 

 

試合前情報

 

マンチェスター・ユナイテッドはほぼフルメンバー。

戦列を離れていたエディンソン・カバーニもトレーニングに復帰しており、スールシャール監督も「彼はリーズ戦に出場できるであろう」と明かしています。

 

 

リーズ・ユナイテッドは今夏にフライブルクから1300万ユーロで獲得したドイツ代表CBロビン・コッホが膝の負傷で大抵でも2月まで戦線離脱。

CBでは同じく9月に2000万ユーロでレアル・ソシエダから加わったディエゴ・ジョレンテも欠場が予想されています。

 

他には中盤のアダム・フォーショウ、ガエターノ・ベラルディがそれぞれ長期離脱中でメンバー外です。

 

そして大きな変更点として、この試合からベンチ入り人数の上限が7→9に増えています。

 

 

スタメン

 

マンチェスター・ユナイテッド

 

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ベンチ入り

3バイリー、6ポグバ、7カバーニ、8マタ、11グリーンウッド、26D.ヘンダーソン、27テレス、31マティッチ、34ファン・デ・ベーク

 

 

ダニエル・ジェームズがプレミアでは10月24日、チェルシー戦以来のスタメン入り。

もっと出来ると思う選手の1人なのでこのチャンスにしっかり応えて攻守にスプリントを繰り返して欲しい。

 

今日のメンバーはとにかくスピード重視で走れる選手を多く配置してきました。

 

 

リーズ・ユナイテッド

 

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ベンチ入り

7ポベダ、11T.ロバーツ、13カシージャ、17H.コスタ、19P.エルナンデス、21P.ストライク、24L.デイビス、46J.シャッケルトン、49O.ケーシー

 

 プレビューで触れたようにCBに怪我人が続出しているため、普段は主にRBを任される事が多いアイリングをこのポジションで起用してきました。

 

彼自身はCBで100試合以上の経験があるとは言え、183㎝と上背も真ん中で起用するにはやや頼りないものなのでマンチェスター・ユナイテッドとしてはこの部分を突いていくのではないでしょうか。

 

 

試合内容

 

出会って3分で2得点

 

個人的にはリーズの強力なアタッカーに苦戦しながら入る試合序盤をある程度覚悟していたのですが、その不安は僅か1分8秒で解消される事になりました。

 

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カウンターからマクトミネイがDF、GKの裏をかく地を這うようなミドルシュートマンチェスター・ユナイテッドに先制点が生まれました。

 

 

その興奮も冷めやらぬ3分、マルシャルのラストパスに反応したのはまたしてもマクトミネイ。

 

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DFの間に侵入しGKと1on1になると今度は左足で冷静にゴールネットを揺らしました。

この一撃は流石元FWという感じのシュートでした。(飛行機パフォーマンスいいですね~)

 

ちなみに、1人の選手による試合開始から3分での2得点というのはプレミアリーグ最速記録だそうです。

 

 

ゴールラッシュ

 

瞬く間に2点のビハインドを背負わされ、プランが崩壊してしまったリーズでしたが、それでも時間経過と共にチャンスを作り始めます。

 

7分にはロドリゴのパスに反応したバンフォードにペナルティエリア内で決定的なチャンスが生まれますが、彼のシュートは外向きの回転がかかり枠外へ消えていきました。

 

バンフォードは18分にもハフィーニャのシュートのこぼれ球に反応し、今度はゴールネットを揺らしましたがこれはオフサイドの判定。

 

 

Embed from Getty Images  

リーズが中々枠内へシュートを飛ばせず機会を逃していると20分、相手ペナルティエリア内でマルシャルがボールをキープし最後はブルーノがCBの股を抜くシュートでリーズにとっては戦意を削がれる3点目が早くも追加されることとなりました。

 

 

37分にはニアサイドを狙ったコーナーキックをマルシャルが頭でうまくファーサイドへ流し、そこに合わせたリンデロフが昨年12月9日以来約1年ぶりのゴール。

出来すぎなくらいの得点量産で久々に安心して見れるリーグ戦となりました。

 

 

ここまではいい様にやられていたリーズも41分、こちらもコーナーからCBのリアム・クーパーがポストに当たってゴールネットへ向かう完璧な軌道を描いたヘディングシュートで1点を返します。

 

このセットプレーでは180㎝台後半のクーパーに対して小柄なフレッジがマークについていたので完全なミスマッチ。

 

 

 前半は4vs1、早くも5つのゴールが生まれる忙しい45分となりました。

 

 

後半に入ると開始から5分で両チームに1度ずつ決定機がありましたが、マルシャルのシュートは枠外、ハフィーニャのシュートはデヘアが往年の超反応でブロックしいずれもゴールにはなりませんでした。

 

 

走り回った21番は報われた

 

多くのゴールが生まれたこのダービーマッチで個人的に最も嬉しかったゴールが生まれたのは66分。

 

カウンターからドリブルでミドルサードを駆け上がったマクトミネイは斜めの動きでDF間のギャップへ駆け抜けるジェームズへスルーパス

 

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ジェームズは見事なファーストタッチでフリーになるとGKとの1on1で股を抜くシュートでリーグ戦では昨年8月のサウサンプトン戦以来1年4カ月ぶりの得点を生み出しました。

 

昨シーズンの終盤辺りから、ゴールを求めるあまりセルフィッシュなプレーを連発してしまう場面をよく目の当たりにしていたので、この一撃は本人のメンタルにも良い作用をもたらすのではないでしょうか。

 

この試合では51分にほぼPKなのではないかというプレーで何故かシミュレーションでイエローを提示されるシーンもあったので、鬱憤も溜まっていたと思います。

 

 

70分にはマルシャルがPKを獲得しブルーノがお馴染みのタイミング逸らしのキックでこの日2点目。

 

 

Embed from Getty Images  

73分にはリーズ15番スチュアート・ダラスのゴラッソが生まれたものの、アウェイチームの反撃もここまで。

 

 

試合はホームのマンチェスター・ユナイテッドが6vs2で勝利しました。

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https://twitter.com/ManUtd/status/1340726538770235395より)

 

 

動画ハイライト

 

 

交代選手

 

マンチェスター・ユナイテッド

60分 in:テレス out:ルーク・ショー

71分 in:カバーニ、ファン・デ・ベーク out:ラッシュフォード、ブルーノ

 

リーズ・ユナイテッド

46分 in:J.シャッケルトン、P.ストライク out:M.クリヒ、K.フィリップス

72分 in:L.デイビス out:L.クーパー

 

 

 データ

 

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マンチェスター・ユナイテッドは今シーズン最多の26本のシュートを放ち、うち14本を枠内へ飛ばす素晴らしいパフォーマンスでした。

 

対するリーズ・ユナイテッドは17本のシュートを放ったものの、枠内シュートは僅かに3とフィニッシュの精度の差がこの大差の一因となってしまった感がありますね。

 

また、リーズは普段通りボールを保持して真っ向から戦うスタイルを選択したので、赤い悪魔が最も得意とする左サイドからの高速カウンターをまともに食らってしまう場面が幾度も見られました。

 

支配率やパス成功率で上回りながらこのスコアになってしまった要因はある意味意固地ともいえるほど頑固に自らの哲学を貫いたビエルサ監督が招いたものだとも言えるでしょうね。

 

しかしながら、外野に何を言われようと自分たちの強みで勝負するという一貫した姿勢は嫌いではありません。

 

 

xデータ

 

f:id:irohasesun-fm-foot:20201221184053p:plain

(参照:Manchester United 6 - 2 Leeds (December 20 2020) | EPL | 2020/2021 | xG | Understat.com

 

こうしてみると壮絶な打ち合いですね。

 

リーズもペナルティエリア真ん中~左側、主にワンビサカのクロス対応の穴を突くような形で幾度もチャンスを生み出していたのですが、如何せん最後の精度が足らずに逃した数が多かったですね。

 

一方で歓喜の90分となったホームのマンチェスター・ユナイテッドはxG4.78で6ゴールを奪い納得の試合運びが出来ました。

 

欲を言えばマルシャル2得点、フレッジ1得点の計3つの決定機を確実に仕留めて得失点差を更に伸ばしたかったですが、まあこのスコアでケチをつけるというのも何なので、一先ずはこの勝利の喜びを堪能していきましょうか。

 

この試合のMVPはやはりマクトミネイ。

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2ゴール1アシストとゴールに直結したプレーは言うまでもなく優秀な出来でしたが、細かいスタッツに目を移しても3回のクリアにパス成功率85.2%、ボールを保持しながら相手ゴールへ移動した距離も約194メートルとチーム最多の数値を記録し、チームの心臓ともいえるパフォーマンスを見せています。

 

試合終盤にハッスルプレーが過ぎて股関節を痛めてしまったのは気がかりですが、試合終了後には普通に歩行していたのでそこまで重くはないと信じたいですね。

 

 

影の優秀選手はマルシャル。

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2つの決定機を逃してしまった事はマイナスですが、この試合ではなんと6ゴール中4ゴールで決定的な貢献を果たしており、チャンスメイカーとしての新たな一面を覗かせました。(20分のブルーノのゴールは公式記録こそ付きませんでしたがほぼ彼のアシストと考えていいと思います。)

 

この試合で稼ぎだしたxG+xAは2.37という素晴らしいスコアとなっており、WhoScored.comの機械採点では9.9。ほぼ完璧に近い評価が付きました。

(参照:https://www.whoscored.com/Matches/1485319/Live/England-Premier-League-2020-2021-Manchester-United-Leeds

 

 

振り返り

 

ここ最近のスールシャール監督は選手起用の組み合わせの妙によって試合を優位に進められる事が増えてきましたね。

 

元々プランAを構築することは割と得意である印象を持っていたのですが、ここにきてそれが一段と冴えわたっているように見えます。

 

後は試合展開によって臨機応変に策を講じられるようになると、もしかしたら長期政権を築き上げる人物になるかもしれない。

その為にも、アシスタントコーチにモウリーニョにおけるルイ・ファリアのような戦術眼に優れた参謀を配置して欲しいと心の隅で願う日々。

 

 

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大敗したリーズとしては単なる敗戦以上に重くのしかかるかもしれないのが72分に交代で退いたCB リアム・クーパーの負傷度合い。

 

もしも彼の離脱期間が中~長期に及ぶものとなると遂に本職CBがチームから消滅する緊急事態となるので、今回の試合のように守備崩壊で大量失点してしまう試合が今後増加してしまうかもしれませんね。

 

この試合でもユースの選手が何人かベンチ入りしていましたが、場合によっては以前に未来のスター候補としてこのブログでも名前を挙げたノハン・ケネーの大抜擢も選択肢の1つとして考えられそうです。

 

 

 

 

 

 

 

リーグ直近6戦無敗!!ルーニー率いる新生ダービー・カウンティ

どうも皆さんこんにちは、いろ覇です。

 

タイトル通り、ルーニー暫定監督の新生ダービーがリーグ6試合で2勝4分け勝ち点10の上乗せに成功しています。

 

 

 

最近のダービー・カウンティ

 

最初に書いた記事では11試合を終えて勝ち点6の最下位に沈んでいたラムズ(ダービーの愛称。町の古い伝説が元になっている。)ですが、そこから40日ほどが経過した12月20日現在、ダービーカウンティは19試合で勝ち点16、22位と大分チーム状態が上向いてきました。

 

特に前指揮官フィリップ・コクー氏が解任されウェイン・ルーニーらがチームの指揮を執るようになってからは8試合で2勝4分け2敗とそれまで1勝しか出来なかったチームが短期間で10ポイントを積み重ねています。

 

特筆すべきは12月の戦績。

トークブレントフォードスウォンジーというチャンピオンシップ内でも強力なアタッカーを擁する上位陣との3試合で無失点をキープ。

 

f:id:irohasesun-fm-foot:20201220215233j:plain

https://twitter.com/dcfcofficial/status/1339301311049822208より)

12月17日に行われたスウォンジー戦では、リーグ戦では初の複数得点を挙げ2vs0で勝利を収めています。

 

スウォンジー戦のハイライト〉

 

 

この躍進を支えているのはベテランFWのコリン・カジム・リチャーズとクリスティアン・ビエリクを中心としたDF陣の奮闘です。

 

 

チームを牽引する2者

 

 メキシコのCFパチューカを8月に退団してフリーエージェントだったカジム・リチャーズは10月15日にダービー・カウンティへ加入し7年ぶりにイングランドに帰還しています。

 

代表はトルコを選択し、クラブレベルでもフェネルバフチェガラタサライなどトルコでの活躍が印象的なプレイヤーですが、生まれはイングランド東ロンドンのレイトンストーンです。

 

前指揮官コクーの元では出場機会を得られずにバックアップ要因でしたが、新体制では4‐2‐3‐1の1トップ、あるいは4‐3‐3のセンターFWとして不動のレギュラーになりつつあります。

 

スウォンジー戦でも最前線で身体を張り、空中戦勝利数は9で両チームトップ。

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3分にはFKのチャンスから先制点となるゴールを挙げるなど、得点力不足だった攻撃陣に不可欠な存在と化しています。

 

 

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大怪我からのカムバックを果たしたクリスティアン・ビエリクもまた、チームの無失点試合連発に多大なる貢献を果たしているプレイヤーの1人です。

 

1月に負った前十字靭帯断裂の影響から出場はまだ6試合ですが、平均採点7.29はチームトップの数字(WhoScored.comより)。

 

彼が本格的にトップチームに戻ってきた事でチームの守備は著しく改善され、ストーク戦、スウォンジー戦では被シュートを5本以下に抑えるなど、シーズン当初より孤軍奮闘していたCBのマット・クラークと共に堅牢な壁をゴール前に築き上げています。

 

私のゲームデータでも彼はレギュラーとしてフル稼働してもらったかなり思い入れのある選手の一人なので、怪我の影響をまるで感じさせないプレーを見る事が出来てとても嬉しいです。

 

 

週末に予定されていた試合は延期に

 

この勢いのまま順位表では丁度真上の21位に位置するロザラム・ユナイテッドとの一戦に臨みたかったのですが、ロザラムの選手に新型コロナウイルス陽性者が出たという事で試合は翌月以降に延期されてしまいました。

 

 

 

ロザラムは直近5試合で1勝4敗と不調なチーム状態だったので、このタイミングを逸してしまった事はダービーにとっては大きな痛手。

 

ダービーの次戦は一週間後の12月27日、相手は17位バーミンガム・シティです。

 

今シーズンのバーミンガムといえば12月初旬にクラブアカデミーを巡る構造改革で一時はブレントフォードの手法を模倣して自前の下部組織を撤廃するのではないかと思わせる声明を出したのですが、すぐさま修正が入り結局はU‐18、U-23の名称がCチーム、Bチームに変更されるのみとのこと。

 

 一時は不安に駆られたファンもこれには一安心でしょう。

 

バーミンガムのアカデミーからはドルトムントへ移籍したジュード・ベリンガムやサウサンプトンの攻撃の中心ネイサン・レドモンドなど卓越した技術を持つアタッカーが何人も巣立っています。

 

 

この快進撃が監督交代による一時的な効力なのかあるいはルーニーを筆頭に現在のコーチ陣の力によってもたらされたものかはもう少し時間を置かないと分かりませんが、願わくば後者であって欲しいですね。