いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

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football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【マンチェスター・ユナイテッド】補強すればチームに大きなプラスをもたらしそうな選手

どうも皆さんこんにちは、いろ覇です。

 

irohasesun-fm-foot.hatenablog.com

 

一カ月前の記事では現在のトップチームのデプスから補強ポイントとそれに合致するプレイヤーを何人か選出させていただきましたが、その中の中盤の底に関して今シーズン目まぐるしいスタッツを記録している選手がいたのでピックアップしました。

 

もしも該当選手や所属するクラブのファンの方で気分を害してしまった方がいたら申し訳ありません。

1ファンの戯言として受け流してくれると幸いです。

 

 

 

 

アンドレ=フランク・ザンボ・アンギサ(André-Frank Zambo Anguissa)

 

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国籍:カメルーン

出身地:ヤウンデ

生年月日:1995年11月16日

身長:184㎝

ポジション:MF(CM、DM)

 

チャンピオンシップからの昇格組フラムの中盤で攻守のフィルターとして大活躍中のザンボ・アンギサ選手。

 

今シーズンはここまでセントラルハーフではプレミアリーグナンバーワンと言っても差し支えのない優れた成績を残していますが、まずは彼のキャリアから。

 

 

経歴

 

 カメルーン国内の強豪クラブ、コトンスポール(Coton Sport)から2014年にフランスのスタッド・ランスリザーブチームに加入するとその僅か1年後にはフランスの名門マルセイユへ引き抜かれます。

 

マルセイユでは2015年9月17日のヨーロッパリーグフローニンゲン戦で初キャップを記録し、これが彼のプロデビューとなりました。

 

デビューシーズンは全コンペティションで13試合445分に出場し主にバックアップでしたが一定の信頼を掴みました。

 

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翌16‐17シーズンは彼にとって飛躍の年となります。

セントラルハーフのレギュラーポジションを獲得し、リーグアンでは33試合に出場。

スカッドに入らなかったのは僅かに1試合とチーム内でも重要な役割を与えられるまでに成長し、2017年3月24日には国際親善試合のカメルーンvsチュニジア戦で母国代表での初キャップを記録するなど順風満帆なシーズンでした。

 

 17‐18シーズンも前年同様クラブの中心選手としてリーグ37試合に出場し、これらの活躍が認められてシーズンオフの2018年8月9日には計2500万ユーロとされる高額移籍金でプレミア昇格組のフラムへ移籍しました。

 

この時のフラムは他にもアンギサと同じリーグアンのニースであのシャビ・エルナンデスと比較される程の活躍を見せていたジャン・セリを3000万ユーロで獲得するなど、かなり積極的な補強を見せていたので当時の移籍市場では注目を集めるクラブの1つでした。

 

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ここまでは順調なキャリアを歩んできたザンボ・アンギサでしたが、フラムでの一年目は12月に負った怪我で2カ月戦線を離れたこともあり、マルセイユ時代のようなパフォーマンスを見せる事が出来ませんでした。

チームも勝ち点26、19位でチャンピオンシップへ逆戻りとなってしまい彼にとっては停滞のシーズンとなりました。

 

 

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そのままチャンピオンシップでプレーするかと思いましたが19‐20シーズンはイエローサブマリンことスペイン、ラ・リーガビジャレアルへレンタル移籍。

 

ビジャレアルではシーズン序盤から定位置を掴みリーグ戦36試合に出場。

うち28試合がスタメンとその能力が錆びついていない事を証明する働き。

 

データを見てもパス成功率はキャリアハイの89%を記録し、クラブは彼の完全移籍への移行を検討しましたが2500万ユーロのオファーは拒否され、今季再びプレミアの舞台へ戻ってきたフラムに復帰しています。

 

ビジャレアルサポーターのSNSには彼との別れを惜しむ声が多数あったことからもその貢献ぶりが伺えます。

 

 

プレースタイル

 

プレイヤーとしての特徴としては比較的シンプルなショートパスを好む傾向。

短~中距離のパス精度は比較的高く、どのコンペティションでも90%前後の数字をキープし続けています。

 

また、守備面ではインターセプトに強みがあり、退場もキャリアで1度だけなので比較的クリーンなプレーでボールを奪えるという意味でも優秀な選手ですね。

 

得点能力に関してはキャリア通算で僅か2ゴールなので期待しない方がいいと思います

 

ドリブルで持ち上がることも得意なのでビルドアップやミドルサードでの主導権争いには滅法強い選手ですね。

 

 

今シーズンのデータ

 

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https://twitter.com/FulhamFC/status/1333844311922802688より)


 今シーズンのスタッツを見ると、これまではあまり得意ではなかった得点に直結するプレーにおいて大きな向上を見せています。

 

キーパスは第13節時点で11をマーク。

これまでの自己最高記録が17‐18シーズンの23なので、ペース的にはそれを大きく上回るペースで数字を積み重ねています。

 

試しにマンチェスター・ユナイテッドで比較すると、このチャンスクリエイト数はブルーノの37、ラッシュフォードの18に次ぐ数字。

 

 

前述の通り一番の強みである守備面のスタッツを見ると

インターセプト数は26でカンテに次ぐ第2位。

タックル成功数でも26とホイビェア、ビスマに次ぐ第3位の数字でどちらもリーグ内トップクラスの結果を残しており、最近怪我がちなエンディディを抑えてプレミアリーグで今最も優秀なディフェンシブハーフだと私は思っています。

 

 一つだけ懸念があるとすれば、体格の割に空中戦はあまり得意ではないというデータ。

暫定データですが空中戦勝率は52.2%とリーグの丁度平均程度の数字で過剰な期待は禁物です。

今シーズンのマンチェスター・ユナイテッドでいえば大体ポグバくらいの空中戦勝率ですね。

ちなみに、普段ハイボール対応の脆さで批判を受けているリンデロフの数値は57.8%。

 

 

あとがき

 

マンチェスター・ユナイテッドの移籍情報を追っていると中盤に関してはブライトンのイヴ・ビスマに興味を示しているというニュースもありますが、マンチェスター・ユナイテッドにより合致するのは今回紹介したザンボ・アンギサのように感じます。

 

守備貢献だけでなく攻撃でも間違いなくチームの底上げになるので、現有戦力に怪我や移籍でスカッドから外れる選手が出た場合には彼の獲得を推薦したい。

 

ただし、プレミアリーグのクラブから特に冬の移籍市場で選手を獲得する事は何か事情が無ければかなり難易度が高いので現実的にはあまり実現しなさそうな話ですね😶

 

 

 

 

【試合レビュー】不満は残るものの、赤い悪魔はアウェイでの好調さを維持

どうも皆さんこんにちは、いろ覇です。

 

ミッドウィークに行われているプレミアリーグ第13節は各地で波乱が巻き起こる展開となっており、チェルシーはウルヴスに敗北して日曜日のエバートン戦から2連敗。

マンチェスター・シティも試合後に監督交代が発表されたウエストブロムにドローと上位陣がこぞって勝ち点を落としています。

 

マンチェスター・ユナイテッドは敵地ブラモール・レーンに赴いて今シーズン、未だリーグ戦未勝利のシェフィールド・ユナイテッドとの試合に臨みます。

 

 

  

試合プレビュー

 

カバーニセインツ戦後にインスタグラムに投稿した”Gracias Negrito"という差別的ともとれる表現を含んだメッセージに関してFA(イングランドフットボール協会)は規約通り処分を下すと発表しました。

 

1月4日まではこの決定に異議申し立てをすることが可能ですが、過去の例を見ても3試合程度の出場停止処分が濃厚。

 

 

良いニュースもあります。

ラブレジェンドウェイン・ルーニーの長男kai君がクラブのアカデミーに入団したとルーニーTwitterから報告がありました。

 

 

前日には自身が暫定監督を務め、このブログでも度々取り上げているダービー・カウンティが上位スウォンジーに2vs0でアップセットを果たすなど彼にとっては良い事づくめですね。 

 

 

怪我人情報

シェフィールド・ユナイテッドはオコネル、K.ブライアン、マクバーニーがアウト。

マンチェスター・ユナイテッドカバーニが欠場。

 

 

 

 

 

スタメン

 

シェフィールド・ユナイテッド

 

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ベンチ入り

10B.シャープ、11L.ムセ、15ジャギエルカ、16ノーウッド、21M.フェリプス、23B.オズボーン、24ブリュースター

 

 

お馴染みの3-5-2システム。

 

右CBのバシャムが攻撃時に高い位置を取って人数をかけた攻めをするのが特徴的でしたが、今シーズンは深刻な得点力不足に苦しみ未だリーグ戦で複数得点を挙げた試合がありません。

 

ロングヘアが特徴だったチェルシー出身のアンパドゥは髪を短く切り不調に苦しむチームの中で数少ない希望を感じさせる選手に成長しています。

 

全体的に重い空気がのしかかっている状況ですが、何かキッカケを掴んでまずはリーグ戦初勝利を目指して団結していきたいところ。

 

 

マンチェスター・ユナイテッド

 

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ベンチ入り

1デヘア、8マタ、17フレッジ、21D.ジェームズ、23ルーク・ショー、34ファン・デ・ベーク、39マクトミネイ

 

 

GKにはヘンダーソンを起用。

昨シーズンは相手方のチームでその躍進を大いに支えましたが、今度は大きな壁として古巣相手に待ち構えます。

 

中盤2枚は過密日程を考慮してかポグバ、マティッチの組み合わせを選択。

次のリーズ戦はテンポの速い試合が予想されますので、そちらに運動量の多いマクトミネイ、フレッジの温存したのではないでしょうか。

 

 

試合内容

 

立ち上がりから激しいプレスを敢行するブレーズ(シェフィールド・ユナイテッドの愛称)。

 

ユナイテッドの苦手とするビルドアップやセットプレーの綻びを重点的に狙っている様子でした。

 

 

バッドスタート

 

すると試合開始間もない5分、マグワイアからの危険なバックパスをヘンダーソンが適切に対処出来ず、一度トラップしようとしたところに待ち構えていたO.バークがボールを奪取します。

 

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そのボールを長いあご髭がトレードマークの17番マクゴールドリックが無人のゴールへ蹴りこみ、ブレーズに待望の先制点が生まれました。

 

今日も防げるエラーが出てしまいましたね……

勿論ヘンダーソンが最も悪いのですが、敵が近くにいる状態でバックパスをするマグワイアの判断もよくなかったですね。

こういったミスは減らして下さい。

 

 

最高の試合展開となったブレーズですが残念なアクシデントが先制直後の7分に発生します。

 

昨シーズン冬の移籍市場でチームに加入し、名だたるクラブからも注目される中盤のキーマン、サンダー・ベルゲが太もも裏を痛めてピッチ外へ。

結局彼は試合続行不可能という事でベテランのジャギエルカが交代で入り、早い段階で交代カードを1枚消費する事となってしまいました。

 

クリス・ワイルダー監督はプレミアリーグの交代枠増加に対して明確に反対の声を上げている人物の1人ですが、これで考えを改めて選手を守る方向に舵を切ってほしいというのが私の本音。

 

16分には左サイドを突破され最後は逆サイドの4番フレックに決定的なチャンスが生まれますが、シュートは枠の外で命拾い。

 

 

リードしている状況でしたがホームチームはバスを止めずにハイラインを維持して戦っていたので徐々にマンチェスター・ユナイテッドのカウンター攻撃が相手ゴールに近づき始めます。

 

高いDFラインの代償

 

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試合が動いたのは26分、リンデロフから前線へフライパスが放たれると、ラッシュフォードがまるでデニス・ベルカンプ氏のような精密なトラップからパワーショットを繰り出しアウェイのユナイテッドが同点に追いつきました。

 

リンデロフ、やればできる男なのでこれからもどんどん縦のボールを供給していって欲しい。

ベンフィカ時代にはセットプレーのキッカーを担当することもあったくらい本来はキックに自信を持っている選手だと思うので、これをいい機会にしたいところ。

 

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33分にはポグバのロングパスに対しやや中途半端な対応をしたブレーズGKラムズデールの隙を突き、マルシャルが今シーズンのプレミアリーグ初ゴールを奪いました。

 

あえて辛辣な意見を述べますが、遅すぎる。

本来の彼なら既に6、7得点していて貰いたい試合数なのでここから逆襲してファンの信頼を取り戻していきましょう。

 

 

流れるような見事なカウンター

 

51分、自陣深い位置からポグバがドリブルで持ち上がり前方の相手をルーレットで交わすと、ここからポグバ→ブルーノ→グリーンウッド→ラッシュフォード→ブルーノ→マルシャルとダイレクトパスで敵陣ペナルティエリアまでボールを運び、マルシャルのトラップがやや左へ流れた所に詰めていたラッシュフォードがこの日2点目となる得点を挙げました。

 

テキストでは伝わり切らないとおもうのでこのゴールに関しては是非自らの目で確かめてほしいです。

シーズンベストゴールの有力候補になる素晴らしいゴールでした。

 

〈ポグバのルーレット〉

 

 

 

今日もコーナーから失点……同点の危機も

 

2点リードを保持して危なげなく試合を終えたいマンチェスター・ユナイテッドでしたが87分、右からのコーナーキックでマクゴールドリックの2点目を許してしまい、試合の行方は分からなくなります。

 

今回はリンデロフが一度頭で触れたボールの跳ね返りがたまたま相手の頭に当たって不運な形での失点となりましたが、これでプレミアリーグ直近4試合5失点のうち、4ゴールがセットプレイから生まれたものとなりました。

 

ただし、得点後のリプレイを見るとコーナーキックのきっかけとなったテレスのクリアの場面はテレスが触れた後、相手の足にボールが触れていたので本当ならば存在しないゴールでした。

 

 しかしながらセットプレーの対応に問題があることに変わりはありません。

この悪夢は一体いつまで続くのでしょうかね。

 

 嫌な形で試合終盤を迎えたユナイテッド。

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90分にはロングボールからペナルティエリア内に侵入を許し最後は途中出場のムセがジャンピングボレー。

 

これは同点に追いつかれてしまったと絶望しましたが、ヘンダーソンがスーパーマンばりの横っ飛びでボールをパンチして何とか1点のリードを守りきり、勝ち点3を得ることが出来ました。

 

試合は2vs3でアウェイのマンチェスター・ユナイテッドが勝利しています。

 

 

 動画ハイライト

 

 

 

交代選手

 

シェフィールド・ユナイテッド

12分 in:ジャギエルカ out:ベルゲ

63分 in:L.ムセ out:ジャギエルカ

73分 in:ブリュースター out:O.バーク

 

マンチェスター・ユナイテッド

74分 in:マタ out:グリーンウッド

80分 in:ファン・デ・ベーク out:ブルーノ

90分 in:マクトミネイ out:マルシャル

 

 

データ

 

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ポゼッションではアウェイのマンチェスター・ユナイテッドに分があったものの、シュートの数ではその差は僅かに2本。

 

パスのスタッツに両チームのスタンスが顕著に表れており、ブレーズは362本中77本がロングパスでこれは割合にすると2割を超えているので執念深くマン・ユナイテッドのウィークポイントであるマグワイア以外のDFのハイボール対応を狙ってきていたことが伺えます。

 

ちなみにアウェイチームは557本中66本、約11%という数字だったので、この差を見てもその一貫した狙いは明らかですね。

 

 

xデータ

 

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(参照:Sheffield United 2 - 3 Manchester United (December 17 2020) | EPL | 2020/2021 | xG | Understat.com)


xGを見ると枠内シュート数で相手に差をつけたアウェイのマンチェスター・ユナイテッドがやや優勢という試合になりました。

 

しかしながらホームのシェフィールド・ユナイテッドにもペナルティエリア内から9つのゴールチャンスがあったので、今後に希望を持てる一戦となったのではないでしょうか。

 

一方でマン・ユナイテッドとしては3点を奪ったものの決定機を逃してしまった場面が3回あったので安定してポイントを積み重ねる為にはもう少しシュート精度を求めたい。

 

この試合で輝いた選手は両チームのスコアラー、マクゴールドリックとラッシュフォードですね。

共に5つのシュートを放ち2ゴールと点取り屋として十分な仕事を果たしました。

 

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また、低パフォーマンスが続いていたマルシャルも久々に合格点の出来。

xG:0.91、xA:0.64と共にこの試合トップの数値を稼ぎ出しました。

 

決定機のミスが2度あったのはマイナスポイントですが、1ゴール1アシストは自信を取り戻す良いキッカケになるかもしれません。

 

 

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https://twitter.com/ManUtd/status/1339852400543338497より)

 

バックラインではリンデロフがその存在を強くアピールしています。

地上戦勝率は9分の7で約77%、課題のハイボールに対してもこの日は7分の5で約71%と奮闘を見せてくれました。

それでもなお失点シーンに関わってしまう不運さが少し不憫ではありますが。

 

攻撃面でもパス成功率は88.7%、先制点のアシストとなるロブパスを繰り出すなどマグワイアのおまけ扱いされてしまっていた頃とは別人のような出来栄えとなっています。

 

 

あとがき

 

これでアウェイのリーグ戦は昨年12月8日のマンチェスター・シティ戦から続く連勝記録を6に伸ばしました。

 

新型コロナによる特殊日程を考慮しても一年間アウェイで勝ち続けているというデータは素直に誇っていいのではないでしょうか。

 

年内はカップ戦込みで残り4試合。

全勝で走り抜けて優勝争いに食い込める事を願っています。

 

 

 

 

【新監督】WBAが監督交代に踏み切る。後任にはビッグ・サム

どうも皆さんこんにちは、いろ覇です。

 

遂に今シーズンも第一号の解任者が出てしまいました……

 

 

 

解任第一号はウエストブロムから

 

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対象となったのはウエストブロムのスラベン・ビリッチ監督

つい先日行われたプレミアリーグ、対マンチェスター・シティ戦ではアウェイながら勝ち点1をもぎ取った試合の直後だったのでこの一報を聞いた時には思わず耳を疑いましたが、どうやら試合前にビリッチ氏の更迭は既に決まっていたというのが事の真相。

 

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https://twitter.com/WBA/status/1332808662642028545より)

エストブロムは現在勝ち点7でリーグ19位に沈んでいますが、戦力層やデータを見ても正直言って特に上振れも下振れもしていないシーズンだと思うので、彼が一番最初に解任されたのは意外でしたね。

 

期待との落差で見ればアーセナルのアルテタ監督、マンチェスター・ユナイテッドスールシャール監督辺りが一人目になるのではないかと考えていました。 

 

 

 解任理由は試合内容だけではなく補強を巡る争いも関連?

 

イギリス国内の報道によればビリッチ氏はクラブの今夏の補強体制に不満を抱いており、クラブを所有する中国企業側や首脳陣の一部と深い確執があったようですね。

 

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エストブロムは夏の移籍市場で4500万ポンド強を費やしましたが、その金額のうち1350万ポンドをウエストハムからローン加入のディアンガナに、825万ポンドをスポルティング・リスボンから同じくローン加入していたマテウスペレイラの完全移籍への移行に費やしたので実質的な戦力の増強はハダースフィールドから1650万ポンドで獲得したカーラン・グラントくらいです。

 

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そのグラントもここまで9試合出場で1ゴール。xGも1.8で90分辺りのゴール期待値が0.26と高額な移籍金に見合った働きをしているとは言えない内容なので確かに補強に不満を持ってもおかしくない現状ですね。

 

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更に今シーズンはクリスタル・パレスのエベレチ・エゼや以前取り上げたアストン・ヴィラの二人などチャンピオンシップから個人昇格してきた他の選手達が素晴らしい貢献を見せているので、より一層グラントへの失望が溜まってしまう環境が出来上がっているように思います。

 

〈ヴィラの2人についてはこちらから〉

irohasesun-fm-foot.hatenablog.com

 

 

後任人事はあの老将

 

後任候補には前ボーンマス指揮官でその手腕が国内外で高く評価されるエディー・ハウ氏や前ワトフォード指揮官ナイジェル・ピアソン氏など多数の名前が上がりましたが、最終的には最も有力視されていたビッグ・サムことサム・アラダイス氏の新監督就任が発表になりました。 

 

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ビッグ・サムと言えば古典的なキック&ラッシュを愛用するプレミアリーグの残留請負人であり、監督としての職場復帰はエバートンを去った2018年5月以来2年7カ月ぶりとなります。

 

そのエバートン時代には現在バルセロナで指揮を執るロナルド・クーマンの元で13位に低迷していたチームのバトンを引き継ぎ、シーズン終了時には8位まで順位を上げる成果を出しています。

 

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彼はピッチ外でも何かとメディアを賑わせる人物で、イングランド代表監督を務めていた際にはテレグラフ紙のおとり調査にまんまと引っかかって選手の保有権を第3者が持ってはいけないというルールに反し、自らもその闇ビジネスに一枚噛もうとした事が明らかとなり就任から僅か67日間で解任の憂き目にあっています。

 

ただし監督としての力量は実力十分なので、今回就任するウエストブロムでも自らのロングボール戦術に見合う選手を見つけ出せれば残留に向けて巻き返しを図ることが出来ると思います。

 

具体的にチームの戦力層を見てみると、中盤の底で起用される事が多いロメイン・ソウヤーズはロングパスを61回試みて52回通していて、成功率にすると85.2%と高いキック精度を持っているようなので彼をボルトン時代のイバン・カンポのようなボール配球役にして戦っていくのではと勝手に予想しています。

 

問題なのは中盤から前線に空中戦勝率の高い選手が殆どいないという点。

FWのグラントはどちらかと言えば裏抜けタイプで勝率は11.1%とリーグワースト3に入る低水準ですので出来れば冬の移籍期間でポストプレイヤーを一人加えたいところ。

 

補強を巡るいざこざで監督と揉めていたチームが新指揮官に十分な支援体制を整えてくれるかどうかは分かりませんが、彼を監督にしたからにはロングボールを収められる選手がいなければ話にならないのは確かです。

【FA補強】DeNAから2枚獲り。果たして菅野離脱の穴は埋められるのか?

どうも皆さんこんにちは、いろ覇です。

 

巨人がDeNAからFA宣言を行使し、オフシーズンの注目の的となっていた投打の2枚、井納翔一投手と梶谷隆幸外野手との契約に合意したと先日報道がありました。

 

 

日本シリーズで8連敗しているのはセ・リーグに競争力が無いからだという論調だった割には今年もライバル球団から戦力を削ぐ行動を続けてきましたね。

 

結果が出ていれば問題ありませんが、自分でリーグ1強体制を演出しておきながらトーナメントで負けた時の言い訳にリーグレベルを持ち出すのは2000年代のバイエルン・ミュンヘンみたいで嫌いです。

 

 

井納翔一

 

井納投手は2012年、ドラフト3位でDeNAに指名され、26歳というかなり遅い段階でプロ野球への扉をくぐりました。

初年度からローテーションの一角として稼働し、2年目の2014シーズンには159.1回を投げ防御率4.01、勝利数も11勝とチームを代表する投手に成長し、2020シーズンまでに3度規定投球回に到達。通算投球回も907.1回と順調にプロキャリアを歩んでいる最中。

 

内容としては2018年辺りからやや下り坂の傾向がありますが、それでも先発投手でストレートのアベレージが145程度出せるので全く使い物にならないという事はほぼないと見てよろしいかと。

また、人的補償の発生しないCランクの年俸だと各所で報じられているので仮に怪我などで戦力構想に入らなかったとしても、サラリーキャップや贅沢税などの戦力均衡制度が存在しないNPBではほぼダメージがありません。

 

 

梶谷隆幸

 

梶谷選手は2006年の分離ドラフト会議で当時の横浜ベイスターズから3位指名を受けプロ入り。(当時は高校生と大学・社会人のドラフトが別々に開催されるルールが試験的に導入されていました。)

 

初年度は2軍でも1割台とプロの壁に直面し、芽が出るまでには長い時間を要しました。

転機は2013年8月。同シーズンの梶谷と言えば語り草になっている”消えた二塁手事件”の当事者となってしまい、その責任を負う形で2軍調整が続いていましたが、8月に1軍へ呼ばれると今までの貧打が嘘かの如く打って打って打ちまくり月間打率4割7厘、8本塁打、22打点と普段なら月間MVP間違いなしの好成績を残しました。(この月はそれぞれ新記録となる月間18本塁打バレンティンと月間46安打の村田修一という2人の記録達成者がいた為に選出されることはありませんでした。)

 

翌シーズン以降は外野手にコンバートされ、2014~2017年までは4年連続で規定打席に到達し、毎年OPS.7点台後半から8点台前半の安定した打撃成績を残し続けていました。

守備でも強肩と俊足を生かしたプレーで得点抑止を連発し、UZR(同じ守備機会を同じ守備位置の平均的な野手が守る場合に比べてどれだけ失点を防いだかを表す守備の評価指標。0が平均で+が大きければ大きいほど優秀、-の場合はその逆。)でも上位にランクインする年が殆どでした。

 

しかしながら2018、2019はどちらも41試合の出場に留まり限界説も取り沙汰された中で迎えた2020シーズン、彼はキャリアハイを記録することとなりました。

首位打者争いをチームメイトの佐野恵大と共に最終盤まで盛り上げ、最終成績は打率.323、本塁打19本、出塁率.387でOPSは規定到達ではキャリア最高となる.913とどのスタッツでもリーグ屈指の好成績を残しています。

 

以前は生涯横浜でプレーしたいという発言もしていましたが今オフ、FA権を行使し4年8億の長期契約で巨人に加入することが決定しました。

 

 

来季は一番梶谷&井納には先発フル回転を期待

 

巨人・原監督 「理想の」1番・梶谷&先発・井納「中4日も」 ダブルFA入団会見で来季プラン明言― スポニチ Sponichi Annex 野球

二人の加入会見は14日に行われ、髭がトレードマークであった梶谷選手は嘗ての小笠原道大選手のように髭をそった状態で会見の場に登場していました。

これを見て改めて決別を実感した横浜ファンの方も多いのではないでしょうか。

ひげ禁止(実際には禁止とはなっていませんが高校野球の坊主と同じく同調圧力が非常に強い)の理由が”紳士たれ”というのは相も変わらず意味が分かりませんが、マスクが必須となっている現在の生活様式では、髭が無い方がウイルスの入り込む隙間を減らせるので強引ですがそういう解釈をしておきます。

 

原監督は梶谷選手にはチームの一番打者、井納投手には先発で150~200イニングを投げてもらうつもりと語っていましたが、後者に関してはおそらくリップサービスだったと思います。

 

井納投手が最後に150イニングを投げたのは3シーズン前の2017年。

来年には35歳になるベテラン右腕に求める実際のノルマはおそらく80~110イニング程度ではないでしょうか。

 

監督の甥っ子でもある菅野智之投手が担っていた役割をそのまま引き継げというのは残念ながら無理な話。

彼がポスティングでMLBに移籍する穴はそうそう埋まるものではないのでそれを野手力で補うための梶谷選手の補強でしょう。

 

今シーズンの成績をそのまま足し引きするとWAR(Wins Above Replacementの略。日本語にするとそのポジションの代替可能なプレイヤーと比較してどれだけ勝利を上積みしたか)では丁度梶谷+井納が菅野と同じくらいの数字になるので梶谷選手が今シーズン並みの成績を残せれば理論上は補填可能となります。

 

来年33歳で過去数年は怪我に苦しんだ梶谷選手が果たして成績を維持できるかどうかは不明ですが、補強方針としては正しい方向に向かっていると思います。

 

 

あとがき

 

同一リーグの移籍はファンにとっては辛いですよね。

 

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私もテベスがシティに移籍してユナイテッドに対して挑発的な発言を繰り返していた頃には大分ダメージを食らいました。

 

幸いDeNAには梶谷選手の穴を埋められそうな外野手が神里和毅選手、細川成也選手と二人ほど待ち構えているので、彼との別れを受け入れられないファンの方はこの2人に希望を託すというのも1つの手段。

 

この補強と関連して批判の対象となっているプロテクト逃れの育成契約についても後日記事にする予定。

 

大誤算のアーセナル。低迷の原因を探る

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どうも皆さんこんにちは、いろ覇です。

 

普段は主にマンチェスター・ユナイテッドについての記事が多いのでライバルチームの考察をする機会は多くありませんが、ベンゲルvsファーガソン時代には一番の好敵手だったクラブがあまりにも勝ち点を落とし続けているので流石に気になって形にしてみることにしました。

 

この記事を読んでいるアーセナルファンの方がいらっしゃいましたらどうぞお手柔らかにお願いします🙇‍♂️

 

 

 

リーグ直近5試合で僅か1得点

 

今シーズンのアーセナルを語るうえで見逃せない要素がこの深刻な得点力不足です。

 

もう少し範囲を広げて直近8試合まで対象にしても僅かに2得点と10月以降は苦しみ続けており、その得点もマンチェスター・ユナイテッド戦のポグバが与えたPKとウルブス戦のガブリエル・マガリャンイスのコーナーからのヘディングシュートなので、プレミアリーグでオープンプレイから決めた最後の得点は10月4日の第4節、対シェフィールド・ユナイテッド戦の2ゴールまで遡らなければなりません。

 

2カ月以上も流れの中からゴールを奪えていないのですから順位が低迷しているのも頷ける結果ですね。

 

 

アタッカー

 

チーム内のゴール期待値TOP5を見比べてみますと

  • 1位:ラカゼット xG2.7
  • 2位:オーバメヤン xG2.6
  • 3位:ブカヨ・サカ xG2.3
  • 4位:ウィリアン xG1.0
  • 4位:エンケティア xG1.0

という順になっており、全体的に数字が低いのでそもそもシュートまで持っていけない割合が多いという事が分かります。

プレミアリーグ全体の数字と示し合わせてみるとリーグトップのヴァーディはxG9.6。チーム内トップのラカゼットで何とかTOP30ギリギリなのでアーセナルは質・量ともにリーグ上位のチームからは大きく差をつけられてしまっている事が明らかです。

 

また、チーム全体で見ても3vs0で快勝した開幕戦のフラム戦のxG1.8が最高値で基本的には1点台前半がずらりと並び、実数値も90分辺りで僅か0.83ゴールとリーグの下から4番目という惨状なので、効果的な攻撃が中々出来ていないという事があらゆるデータで顕著に出る事になりました。

 

オーバメヤンのプレーの質はxGで見ても昨年より90分辺り0.2ほど減少してしまっているので、シーズン前に結んだ長期契約が裏目になってしまうかも。

 

 

中盤 

 

今度はチャンスメイクについてみていきましょう

 

ファイナルサードでのパスは378本でリーグ7位、ペナルティエリア内でのパスも100本で8位とまずまずの数字を残すものの、得点に直結する肝心のキーパス数はリーグ15位の84本(バーンリー戦で荒稼ぎする前は69本でリーグ19位 ブービーの位置に沈んでいました。)

 

ボールを保持して敵陣深くまで攻め入るまでは出来ているものの、最後の一手で詰まってしまっているというのがアーセナル大不振の大きな原因だという事が掴めてきましたね。

 

パスの傾向としてはグラウンダーや肩の下の高さのパスが多く、ハイボールの本数がリーグ最少と俗にいうポゼッションスタイルのサッカーをやろうという意図は伝わってきますが、現状の選手レベルではこのやり方を貫くのが難しいという事なのかもしれませんね。

 

もう少しサイドチェンジやDF裏へのハイボールを増やしてウインガーの個人能力を生かす戦い方を一部取り入れてもいいのではないでしょうか。

 

一部でエバートン時代に中心選手と監督という間柄だったデイヴィッド・モイーズの後継者だなどと揶揄されている通り、12試合で183本とプレミアリーグでは現時点で最もクロスを放っているチームとなっていますが、現在の選手層だと中で合わせられるタイプのプレイヤーが不在なのであまり効果的ではないと思います

 

 

ディフェンス

 

最後は守備陣のスタッツ

 

守備の評価についてはxGA(被ゴール期待値)やサッカー解説者のベン・メイブリ―さんもTwitterで取り上げたPSxG+/-(ゴール期待値に対してゴールキーパーがどれ位失点を防いだか)という指標を使って判断していこうと思います。

 

xGAは15.3でリーグ11位の数字(昇順)

PSxGは-0.1でリーグ13位とどちらもリーグ真ん中付近の結果となっています。

 

GKのレノに関してはセーブ率も66.7%とあまり高くないのでサポーターの評価ほどは優れた貢献を果たしていませんが、かといって余分に失点を許している訳でもないので可もなく不可もなくといったところでしょうか。

 

DF陣に関してはタックル数も成功率もリーグ下位の数字になっていて代わりにブロック数は多めなのでどちらかと言えばリトリート型の守備戦術を採用している傾向が現れています。

 

数字上ではそれほど致命的な問題はありませんが、失点につながるエラーが5つとリーグ4位の数字なので集中力の欠如には要注意。

 

 

 

解決策はあの男

 

今回の検証を総合すると

  • ゴール期待値がそもそも低い
  • チャンス創出能力はリーグ最低水準

 

という課題が見えてきたのでその問題を解決する策を探っていこうと思います。

幸運なことにアーセナルにはこれらの弱点を補えるカードが手元にあります。

それならば使わない手はありません。

 

勘のいい方はもう分かっていると思いますが、そうです。

 

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メスト・エジルです

 

運動量や守備貢献の低さでエメリ前監督と現アルテタ監督からは冷遇されているドイツのスターですが、現状の問題点をどうにかするには優れた個の力を持つ彼の助けが必要になってくると思います。

 

今シーズンのアーセナルスカッドを眺めてみると、パスの出し手となるクリエイティブな選手が足りないというのは火を見るよりも明らかです。

ダニ・セバージョスには一定の期待をかけてもいいかもしれませんがその次が既に思い浮かびません。

期待のホープ、ブカヨ・サカにその全てを一任させるのは流石に酷ではないでしょうか。

 

勿論外部から補強するというのも一つの案ですが、コロナ禍による経済ダメージやEUとの自由貿易交渉の結果によっては身動きが取れないシナリオも十二分に考えられるので出来るならば今ある素材で解決してしまうのが理想だと思います。

 

 

得点力不足解消には

 

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ユース育ちのエディ・エンケティアが適任ではないでしょうか。

 

体格不足を理由に14歳でチェルシーから放出されましたが、数日後に同じロンドンのライバルクラブに拾われるとその後は各カテゴリーで得点を量産。

今シーズンは遂にトップチームのスカッド入りを果たしたストライカーです。

 

先程のxGの数値を見ても出場時間は僅かに177分ながら既にチーム内4番手につけているこのヤングスター候補をもう少し起用していってみてはどうでしょう。

90分辺りのゴール期待値は0.51でチームトップ、アシストの期待値でも0.13で2番手と得点力不足のチームの中で可能性を感じさせる数値を記録しています。 

 

 

余談ですが、彼はFootball Managerシリーズをプレイしている方にとってはお馴染みの選手です。

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FM2020ではチャンピオンシップからプレミアリーグへスムーズに昇格したいなら真っ先に彼の獲得を狙うというのが一つのセオリーになっている感すらありました。

スピードがあって決定力も伸びるので怪我さえなければプレミアリーグ優勝まで貴重な戦力になってくれると思います。

 

現実でも覚醒の兆しを見せているので、今後の躍進に期待。

 

 

 

※今回使用したデータは全て

fbref.com

より引用しています。

 

データは2020年12月16日時点、プレミアリーグ第12節までのものとなっているので、最新のものとは異なっている場合もあると思いますがどうかご了承下さい。

 

 

 

 

〈第二弾〉ヨーロッパリーグ編 マンチェスター・ユナイテッドはリーガ首位ラ・レアルと対決

どうも皆さんこんにちは、いろ覇です。

 

今回はUEFAヨーロッパリーグのトーナメントステージ初戦、ベスト32のマッチアップについて書いていこうと思います。

前回はチャンピオンズリーグについて取り上げてきましたがこちらも忘れてはならない注目の大会です。

 

カップ戦の優勝チームには翌年のチャンピオンズリーグのグループリーグ出場権が与えられるので、国内リーグでうまくいっていないチームなどが血眼になって勝利を狙いに行く必死さも注目してみると面白いかも。

 

 

 

 

トーナメント表

 

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(参照:https://twitter.com/EuropaLeague/status/1338462693754286084

 

ミランレアル・ソシエダなど現在リーグ戦で首位に立っている好調なチームが顔を覗かせる一方で見覚えのないエンブレムがいくつかあるという方も多いのではないでしょうか。

 

ヨーロッパリーグでは普段目にすることのないリーグや選手のプレーを楽しむというのもオススメの見方の一つです。

 

私個人の記憶としては11‐12シーズンにマンチェスター・ユナイテッドビルバオと対決して2戦合計5vs3で敗れたベスト16の対決カードでのオスカル・デ・マルコスのプレーが脳裏に強く刻まれています。

 

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足が非常に早くSBと中盤の全ポジションをこなせるマルチロールだったので使い勝手も抜群ですし、ユナイテッドに加入してくれないかなぁなんて淡い希望を抱くこともありましたね。

 

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この試合はある種のトラウマにもなっていたので、数年後にビルバオから上記の試合の中心選手の一人であったアンデル・エレーラが加入した際には、今度は味方として戦えるのだと、とても心強く感じた事を今でも鮮明に覚えています。

 

 

そんな苦い思い出もあるヨーロッパリーグですが、マンチェスター・ユナイテッドの対戦相手に選出されたクラブはある種最悪ともいえる所を引き当ててしまいました。

 

 

マンチェスター・ユナイテッドvsレアル・ソシエダ

 

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https://twitter.com/EuropaLeague/status/1338482846525222912より)

 

 ラ・レアルことレアル・ソシエダは過去にフットボールジーニアスことデイヴィッド・モイーズウエストハム監督が指揮を執っていた事もあるので、名前を付けるとすればモイーズ・ダービーでしょうか🤔

 

ユナイテッドに馴染み深い選手としては、アカデミー産の天才ドリブラー アドナン・ヤヌザイが現在所属しています。

 

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今シーズンは流れを変えるカードとしての起用が多くファーストチョイスではありませんが、その中でも既にリーグ戦2ゴール1アシスト、xデータでは90分辺りのxG+xAが0.91とフル出場すれば大体1得点に絡む数値を示すなど、その才能は未だ健在。

 

ソシエダは13で勝ち点26と現在リーグ首位と正に絶好調のシーズンを送っています。

アトレティコが2試合少ない状態で勝ち点は並んでいるので実質的には2位相当ですが、それでもレアル・マドリーバルセロナが不振に苦しむ中で前年より順位を上げてきた事には素直に称賛の声が送られるでしょう。

 

 

データを見てみると23ゴールはリーグトップで失点6もアトレティコに次ぐ第2位とユナイテッドにとっては見たくない数字が続いています。

 

xデータでもxG22.4はバルセロナに次ぐ2位、xGA10.2はアトレティコビルバオに続く第3位と見た目だけではなく中身も伴っている良いチームですね。

 

ちなみにリーグ直近5試合は2勝3分け。

引き分け3つは11月29日のラ・リーガ第11節、対ビジャレアル戦から継続中、公式戦全体では11月26日のヨーロッパリーグAZアルクマール戦から6試合連続ドローなので調子自体はやや下降気味ですが、実際に試合が行われるのは2月なのでこれを当てにすることは出来ませんね。

 

 

警戒選手はミケル・オヤルサバル

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身長や利き足などからグリーズマン2世とも呼ばれるクラブのカンテラ一筋の若手スター選手をユナイテッドのDF陣が封じ込められるか否かがこのマッチアップの勝敗を左右うしそうです。

 

今シーズンもここまでリーグ戦13試合7ゴール2アシスト(うち5つはPK)とチーム一番のスタッツを残しており、移籍市場が開かれるたびに各国の強豪クラブが獲得する噂で持ち切りとなる人気銘柄でもあります。

 

www.transfermarkt.com

Tranfermarkt.comによれば市場価値は6000万ユーロ。

チーム内では勿論ナンバーワンの数字で世界全体で見ても第49位に入る金額となっております。

 

 

 

こうしてデータを並べてみると非常に厄介な相手ですが私はポジポジユナイテッドファンなので2戦合計3vs2でユナイテッドが勝ち上がると予想します。

 

 

あとがき

 

前回から引き続きお届けした欧州コンペティション編でしたが、隅々まで語ろうとするといくら文字数があっても足りない気がしてきました。

 

私の力ではごく一部しか紹介することが出来ませんでしたが、一人でも多くの方の楽しみや参考になってくれたら幸いです。

 

お読みいただきありがとうございました😁

 

 

データ引用元

fbref.com

※記事内に登場するデータは2020年12月15日時点のものなので、最新とは異なっている場合もありますがご了承下さい

 

CL・ELのトーナメント表が決定!!〈第一弾〉チャンピオンズリーグ編

どうも皆さんこんにちは、いろ覇です。

 

日本時間12月14日夜、UEFAチャンピオンズリーグUEFAヨーロッパリーグノックアウトステージの組み合わせ抽選が行われました。

 

チャンピオンズリーグ側のクラブ一覧にマンチェスター・ユナイテッドの名前がない事は非常に残念ですが、それはそれとして純粋にハイレベルな試合を見るのは楽しいので気持ちを切り替えて決定したマッチアップの考察をしていきます。

 

 

 

トーナメント表

 

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(参照:https://twitter.com/ChampionsLeague/status/1338445724669841410

 

流石はCLどのカードもハイレベルな試合が予想される組み合わせとなっていますが、その中で私が注目する試合は

の2試合となります。

 

他にもバルセロナvsパリ・サンジェルマンのカードなんかはおそらくこのベスト16で最も華やかな一戦なので多くの注目を集めることになるでしょうね。

 

アトレティコvsチェルシー

 

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アトレティコは何といっても堅牢なディフェンスが持ち味でリーグ戦では11試合を終えて未だ4失点という衝撃的な数字を残しています。

先日のマドリード・ダービーを2vs0で落とすまでは複数失点が無かったというのは驚きですね。

 

例年は守備の固さの代償として得点力に苦しむシーズンを送ることが多かったのですが、今季は11試合で21ゴール。90分辺りの数字に直すと1.82とリーグトップの数字を残しており攻守に隙が見当たらない最強に近いチームが完成しました。

 

xデータを見ると2試合多い状態で首位に立っているラ・レアルことレアル・ソシエダの方に軍配が上がりますが、それでも今の順位はフロックではなく彼らの実力であることは間違いありません。

 

 

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チェルシーもxG20.6でリーグ3位、xGA12.4でリーグ2位と攻守に安定したチーム作りに成功しており、見た目のインパクトではアトレティに劣りますが中身では引けを取らないものを持っています。

 

隙があるとすれば両SBの守備対応でしょうか。

右のリース・ジェームズはドリブルには比較的強く出られるものの、タックル成功率が低いのでワンツーなどには弱さを見せてしまうかもしれません。

反対に左のチルウェルはドリブラーへの対処に脆さを見せています。

 

両サイドのタイプは異なっているのでそこまで気にする必要は無いかもしれませんが、アトレティコのウイングにはレマール、カラスコ、ビトーロとドリブル成功率が高い選手が揃っているので普段は左サイドを担当することが多い彼らを逆サイドで起用されるとチェルシーがやや劣勢に立たされるかもしれません。

 

プレミアリーグのファンとしてはやはりチェルシーに勝ち進んでもらいたいですが、勝ち抜けは2戦合計2対1でアトレティコになると予想。

 

 

ライプツィヒvsリバプール

 

共にドイツ人指揮官の2チームが激突することになったこの一戦。

リバプールユルゲン・クロップ監督が世に広めた”ゲーゲンプレス”は時を経てドイツの指導者養成プログラムが生んだ秀才ユリアン・ナーゲルスマン監督の手によってポゼッション戦術との融和を果たし、新しい局面へ向かおうとしています。

 

捉え方によっては師弟関係とも取れるこの二人のチームのマッチアップは一人のサッカーファンとして純粋にワクワクしますね。

 

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リバプールは怪我人続出で特にファン・ダイクの抜けた穴は非常に大きいですが、今季も相変わらずリーグトップクラスの成績を記録するサラーや新加入のディオゴ・ジョタのブレイクなどで攻撃力は未だに世界最強クラス。

 

実際にゴール期待値を見てもリーグ戦12試合でxG25.9は2位のリーズに5点の大差をつけてダントツのリーグ一位です。

 

 

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ライプツィヒは現在首位レバークーゼンと勝ち点差1の3位。

 

実数値ではバイエルンの圧倒的な個人能力の前に霞んでしまっていますが、xデータではxG21.0でリーグ4位、xGA9.2でリーグ2位と安定した数字を記録しており、攻撃と守備のバランスはリーグで一番整っていると思います。

バイエルンは実数35に対してxG22.9とやや上振れの傾向があり、守備の数値は実際のデータでも期待値でもリーグ中位なのでかなり攻撃偏重なチームになっています。)

 

ユナイテッドと対戦したグループリーグの2試合ではラッシフォードを中々捕まえられずに苦戦していたので、同じようにリバプール左サイドのマネに対して劣勢に立たされると見ています。

 

また、ライプツィヒはヴェルナーが抜けた後に得点を積み重ねられる選手が不在となってしまい、チーム内最多スコアラ―はWBのアンヘリーノの4点なので、撃ち合いになった際にはその差が響いてくるのではないでしょうか。

 

なので私としてはややリバプールに分があると考えています。

 

 

リバプールの指標はバイエルンと共通点が多いので、もしかしたら12月6日に行われたブンデスリーガ第10節、3vs3のゴール合戦となったバイエルンvsライプツィヒの一戦が一つの参考になるのではないでしょうか。

 

ということでこのマッチアップは2戦合計5vs4でリバプールの勝ち抜け予想。

 

 

あとがき

 

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ボルシアMGのエンブレム、シンプルかつスタイリッシュで大好きです。

あわよくばマン・シティを撃破してくれたりなんてしないかな😏

 

次回の記事はヨーロッパリーグ編となります。

ついでに一緒に読んでくれると嬉しい😊

 

 

データ引用元

fbref.com

※記事内に登場するデータは2020年12月15日時点のものなので、最新とは異なっている場合もありますがご了承下さい

 

オランダ代表クインシー・プロメス逮捕……一体何があった

どうも皆さんこんにちは、朝方の急激な冷え込みに未だ対応できないいろ覇です。

今回は現在フットボール界を騒がせている報道についての記事となります。

 

 

 

傷害容疑で現役オランイェが逮捕

 

昨日12月13日の日本時間夜7時頃、衝撃的なニュースが伝わってきました。

 

アヤックス所属で現役オランダ代表のクインシー・プロメスが傷害の容疑で逮捕され、現在抑留中とのこと。

 

オランダの情報誌”De Telegraaf”によれば事の発端は今年7月末、所属するアヤックスの本拠地アムステルダムから南に十数キロほどに位置するアップカウデという街で、自らが所有する会社の敷地で開催した大規模なパーティー

親戚を多数集めて行われたこのイベント中にその中の一人と口論になり、その喧嘩の中で刃物を使って相手の膝を刺したそうです。

 

被害者の男性は命に別状はないものの膝に重い怪我を負ったそうです。

何故7月に起きたものが今頃になって捜査されたかについては、この被害者の男性が届け出を出したのが先月になってからだったのがその理由だと記事では書かれています。

一部ではアヤックスのスケジュールに配慮したために逮捕が遅れたとも噂されていますが警察はこれを否定しています。

 

そしてプロメス側の弁護士はこの件に関してコメントを発表しています。

「クインシー・プロメスは事件当時その現場にはいませんでした。そして彼は事件の捜査に全面協力しています。(意訳)」

 

本人は事件への関与を否定し、尚且つ情報が錯綜しているので現時点では静観するつもりでいますが、もしも本当にやってしまったのだとしたらとても残念です。

彼は2018年にもスペインのイビサ島で乱闘騒ぎを起こした前科があるので、もしかしたら頭に血が上りやすいタイプの性格なのかもしれないですね。

 

 

また、アヤックスはこの件に関して「彼は練習に現れなかった。我々の口から話せることはこれだけです。」と多くを語らず、発言はプロメス側の弁護士を通じて行われると説明するに留まりました。

 

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彼はこの報道が出る前日の夜に行われたエールディビジ第12節、対PECズヴォレ戦でも先発フル出場して11分にはチーム2点目のゴールを挙げていたので、ピッチ上で活躍してから24時間後には監房の中にいるという極めて奇妙な週末を送ったことになります。

 

 

クインシー・プロメスのプロフィール

 

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フルネーム:クインシー・アントン・プロメス(Quincy Anton Promes)

生年月日:1992年1月4日

出身地:アムステルダム

ポジション:アタッカー(主にウイング)

 

2002年にアヤックスユースへ入団し順調にカテゴリーを上がっていきますが16歳の時にクラブから放出されてしまいます。

理由はピッチ内外での振る舞いが悪かったというもので、アヤックスから離れた後一度はサッカーを辞めようとしますが母親に説得されHFCハールレムの下部組織に入団。

ここで一年過ごした後2009年にプロデビューを飾ることになるFCトウェンテへ引き抜かれます。

 

プロデビューは2012年4月11日のエールディビジ、対AZアルクマール戦。

2vs2の引き分けとなったこの試合の84分に交代出場を果たしました。

 

翌12-13シーズンは当時2部のゴー・アヘッド・イーグルスへローン加入。

32試合13ゴールと優れた結果を残し、オフにはトゥウェンテへ呼び戻されました。

 

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トウェンテに戻っても好調を持続し13-14シーズンはリーグ戦31試合11ゴールと上のディビジョンでも全く臆することないプレーを見せ、シーズン最中の2014年3月にはフランスとの親善試合でオランダ代表としての初キャップも記録。

この活躍にバレンシアユベントスなど多くのクラブが興味を示しその動向が注目されましたが、2014年8月8日、総額1500万ユーロとされる移籍金でロシアの強豪スパルタク・モスクワに移籍。

 

スパルタクでも初年度からエース級の成績を残し続け、加入から4シーズン連続で二桁ゴールを記録しています。

スパルタクでの通算成績は135試合66ゴール33アシストで、ゴール数はクラブの外国人選手で歴代最多の数字。

移籍期間の度に様々な噂が立ち上る人気選手でしたが、かつて本田選手がそうであったようにロシアから移籍するのは中々難しいです……

 

移籍が実現したのは2018年8月31日。

セビージャが2100万ユーロという高額な移籍金で獲得に成功しました。

大きな期待が寄せられましたが、スペインではこれまでのように得点に絡むことが出来ず公式戦43試合で僅か3ゴール9アシストと消化不良の成績。

シーズンオフにはアヤックスへの移籍が決まり、7シーズンぶりにエールディビジの舞台に戻ってくることになりました。

 

ユース時代の因縁があるアヤックスに活躍の場を移したプロメスは再び輝きを取り戻します。

チャンピオンズリーグでは5試合4ゴール1アシストと申し分のない活躍を見せ、リーグ戦では負傷離脱もあり20試合の出場に留まったものの12ゴールとチームの得点源として優秀な成績を残しています。

 

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今シーズンからチェルシーに加入したハキム・ツィエクとのホットラインは非常に強力でリーグ戦ではオーバーパワーだと専らの評判でした。

 

 

プレイヤーとしての特徴はスピードを活かしたドリブル突破とアクロバティックなプレーの数々。

オランダ代表でもレギュラーとして起用されており、46試合に出場し7ゴール7アシストを記録しています。

 

アヤックス復帰後は充実したキャリアを送っているように見えたので、このような事件を起こしているとは全く想像がつきませんでした。

今シーズンはややパフォーマンスを落としているものの、既にリーグ戦で5ゴールを挙げているのでアヤックスとしては手痛い離脱となりそうですね。

 

 

 

 

 

【試合レビュー】勝ちたいよりも負けたくないが先行したマンチェスターダービー

どうも皆さんこんにちは、いろ覇です。

 

遂に今シーズンも同じ街に本拠地を置くマンチェスター・シティとのダービーマッチがやってきました。

昨シーズンはまさかのダブル達成で久々にユナイテッドが意地を見せましたが、今回の対戦ではどのような展開になるのでしょうか。

 

 

 

 

試合プレビュー

 

irohasesun-fm-foot.hatenablog.com

火曜日のチャンピオンズリーグ、対RBライプツィヒ戦ではかねてより指摘されていた守備の欠陥によって脆くも敗戦したマンチェスター・ユナイテッド

残念ながらそちらではグループリーグ敗退が決まってしまいましたが、その落胆を引きずる暇もなく週末のマンチェスターダービーを迎えます。

 

 

ユナイテッドの指揮官オーレ・グンナー・スールシャールには解任の噂も噴出していますが、この声に対してマン・シティのペップ・グアルディオラ監督は至って冷静に「我々はそのような状況にも対処する為に高額な給料が支払われている。彼は強く、そして自分のやるべき事を知っている監督なので私が手を差し伸べることはない。」とあくまで勝負に専念するコメントを発表しており、昨年のような驕りはないと思います。

 

(ソース:Pep Guardiola says Ole Gunnar Solskjaer doesn't need his support despite mounting pressure | Football News | Sky Sports

 

 

www.manutd.com

先日のポグバの件といい、悪いニュースばかりが先行しているユナイテッドですが嬉しい知らせも舞い込んできました。

ブルーノ・フェルナンデスが2020年11月のプレイヤー・オブ・ザ・マンス、プレミアリーグ月間最優秀選手に選出され、1月の加入から僅か一年で3度目の受賞となりました。

これはプレミアリーグのリーグタイ記録で過去には2008年にヤングさんことアシュリー・ヤング(4月、9月、12月)、2017年にハリー・ケイン(2月、9月、12月)の2名が記録を作っています。

 

ヤングさんの名前をこんなところで聞くとは思いませんでした。

確かにアストンビラ時代はキレッキレのカーブシュートを何本も決めていたイメージがありますが、まさかこれほどだったとは。

 

Embed from Getty Images  

昨シーズンの冬の移籍市場でイタリア セリエAインテルへ移籍し、30半ばになって初の海外挑戦を決意したヤングさんですが、今シーズンもここまで752分とチーム11番目の出場時間を確保しており、レギュラー格としてプレー出来ているようで何よりです。

どうかお幸せに!

 

 

ちなみにブルーノの月間成績は4試合で4ゴール1アシスト、そして4つの決定機の演出という文句なしの活躍。

本当に一人で試合を決めてしまえるのですからもはやユナイテッドファンにとっては崇拝の対象にすらなり得る勢い。

 

 

 

スタメン

 

マンチェスター・ユナイテッド

 

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ベンチ入り

3バイリー、8マタ、9マルシャル、26D.ヘンダーソン、27テレス、31マティッチ、34ファン・デ・ベーク

 

 セントラルMFが本職の選手を3人先発起用してきたのでおそらく4‐4‐2ダイアモンドを採用していると予想しました。

 

 フレッジはレッドカードを貰ってしまったCL第5節、対パリ・サンジェルマン戦以来の公式戦出場。

 

 中央を厚くしてシティの波状攻撃をブロックし、前3人の高速カウンターで勝ち点3を取りに行こうという意図が見えますね。

 ミッドウィークの試合では5バックで臨んだにも関わらず守備のミスから失点してしまった苦い経験がありますが、中3日でどれほど修正出来たのかどうかにこの試合の勝敗がかかってくると思います。

 

  

マンチェスター・シティ

 

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ベンチ入り

8ギュンドアン、13Z.ステッフェン、14ラポルト、20B.シルバ、21フェラン・トーレス、22B.メンディ、47フォーデン

 

 こちらはオーソドックスな4‐2‐3‐1でしょうか。

試合に向けた会見でペップが名指しで期待を口にしたストーンズがそのままスタメン入りを果たしました。

 

 前線にアグエロがいないというのは敵目線で見ると大いに助かりますが、それでも破壊力のあるアタッカーがずらりと並んでいるので油断は出来ません。

 救いがあるとすれば1トップ想定のジェズスは空中戦に強くないのでリンデロフやワン=ビサカのウィークポイントは露見せずに済みそうだという点。

 

 LBの本職を起用していないのでもしかしたら予想だにしないシステムを採用している可能性も僅かに残りますが、基本的にはいつも通りの戦い方で来るとみていいでしょう。

 

 

試合内容

前半
両者の思惑通り、ポゼッションのシティにカウンターのユナイテッドという試合の立ち上がりでした。

フレッジ、ブルーノに対するプレスはかなり強く、両者共に試合開始間もない時間からファウルを貰う場面が幾度か見られ、フレッジに関しては15分辺りで一度治療の為にピッチ外に出るシーンも。

 

ユナイテッドはトップ下のブルーノが右に流れてフラットな4-4-2のような形になる事が多く、シティDFは彼を捉える事に中々苦労している様子に見えました。

 

これまでのユナイテッドのビルドアップはマグワイア頼りだったのですが、この試合ではリンデロフから鋭いロングパスがシティDFの裏に放たれる場面も複数回見られ、ようやく獲得時に期待役割を果たしてくれるようになった事がポジションな一面。 

チャレンジパスがカットされて危ないシーンもありましたが、それでも横パスマシーンのままでいるよりはトータルでの貢献度が高くなると思うので、この意識は今後も継続して欲しいですね。

 

チャンスの少ない前半でしたが、35分にはカウンターからシティに決定機。

完全にフリーの状態でマフレズはシュートチャンスを迎えましたがこれをGK正面に打ってしまい、こぼれ球もデ・ブライネがふかしてしまい千載一遇の好機を逃しています。

ユナイテッドとしては本当にラッキーなシーンでした。

 

前半は両チーム必要以上に深追いはせず、スコアレスで45分を終えています。

ユナイテッドの課題点に挙げられていたセットプレーに関してはやはりこの日も危ういマークの受け渡しをするシーンが見られたので、修正には時間がかかりそう。

一方、スローインに関してはシティのパスコースをうまく潰せていたのでこちらに関しては及第点をあげてもいいと思います。

 

後半 

後半開始から間もない47分にはカウンターからユナイテッドに決定機。

ブルーノのクロスをトラップしたラッシュフォードがペナルティエリア内で倒されPK……かに見えましたが、ラッシュフォードがその前のクロスの段階でオフサイドという事でVARの結果シティボールで試合が再開しました。

 

後半に入っても一定のラインを保って必要以上にリスクをかけない両チームの姿勢は変わらず、試合はスコアレスドローに終わっています。

 

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https://twitter.com/ManUtd_Es/status/1337818434676154379より)

 

ユナイテッド側では最終ラインと中盤の選手はそれなりにいいパフォーマンスだったのではないでしょうか。

 

Embed from Getty Images  

マクトミネイは不用意なボールロストもありませんでしたし、どちらが本当のデ・ブライネなのか分からなくなるくらいにボールタッチが繊細になっていて驚きました。

この選手は毎年向上しているのが目に見えてわかるので、ファンや首脳陣に好かれる理由がよく分かります。

 

 

動画ハイライト

 

 

交代選手

マンチェスター・ユナイテッド

74分 in:マルシャル out:グリーンウッド

 

マンチェスター・シティ

66分 in:フェラン・トーレス out:マフレズ

 

データ

 

f:id:irohasesun-fm-foot:20201213043703j:plain


 シュートの本数自体はどちらも10本前後放ちましたが肝心の枠内シュートは共に僅か2本と決定的な場面はごく僅かなものでした。

 

ユナイテッドのビルドアップの連携ミスを突いて何度かシティのカウンターのチャンスが訪れましたが、いずれもシュートまでに時間をかけてしまったりマグワイアにはじき返される等で得点には至らず。

 

ワン=ビサカはスターリング相手に滅法強いので相手の左サイドを自動的に機能不全に陥れることが出来るというのが彼の加入以降のダービーマッチでは顕著に表れています

今回の対戦では以前ほど圧倒的に封じ込めているわけではありませんでしたが、向こうが勝手に苦手意識を持っていくれている事もあり、シティの攻撃力を削ぐ事に成功しています。 

 

 

xデータ

 

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 (参照:Manchester United 0 - 0 Manchester City (December 12 2020) | EPL | 2020/2021 | xG | Understat.com)

 

決定機の数ではアウェイのシティに軍配。

xGでも0.59対1.28と締まった試合だった事が頷ける数字となっています。

 

ユナイテッド側は得点期待値が大きいチャンスを作れなかったので無得点で終わるのも納得の内容。

個人のxGを見てもブルーノの0.19が最高で次点に来るのがCBのリンデロフでした。オープンプレイからのチャンス創出に苦労した事が窺えるものとなっております。

 

特にビルドアップの指標では2チームで大きな差がついており、ユナイテッド側はチーム平均0.10、シティは0.47と今後の課題を明確にする事が出来たのは一つの収穫だと思います

 

 

振り返り

 

ユナイテッドのプレイヤーで効果的だった選手は

マグワイア

ルーク・ショー

フレッジ

の3名でしょうか。

他にも最終ラインと中盤の選手は全体的に良かったですが、特に高い貢献を示したのが彼らでした。

 

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マグワイアはクリア2つ、シュートブロック3回、インターセプト4回に加え空中戦では3分の3で100%競り勝つなど文字通り最終ラインの壁として君臨していました。

攻撃面でも5本のロングパスを通し、sofascoreではレーティング7.5と両チームで一番の評価を与えられています。

 

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ショーもまたマグワイアと並び最高評価を受けた選手の一人で4回のタックル成功、地上戦勝率は9分の7とマフレズと交代で入ったフェラン・トーレスの2名に殆ど仕事をさせていませんでした。

キーパスもチーム最多タイの2本を記録しており、テレスの加入に触発されたのかキックの質も向上しているように感じています。

 

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フレッジは相手の集中マークに遭い、一試合持つか不安になりましたが結果としてはフル出場で49本のパスを通し成功率は92.5%、地上戦勝率も8分の7で87.5%と無類の強さを引き続きアピール。

ピッチ中央からルーレットで敵二人を交わすシーンなど攻撃面でもセンスを見せつける一面がありました。

 

 

殆ど顔を出すことが出来なかったグリーンウッド、ラッシュフォード、マルシャルの3人にはもう少しオフザボールとディフェンスの動きを向上してもらわないとこのような堅い試合では消えてしまう状態が続いてしまうのではないでしょうか。

 

それこそ現役時代のスールシャールのようなポジショニングが出来るようになってくれれば最高なのだが……

 

 

【マギレコ】サイレントナーフ?16日からMP上限が150に変更。

どうも皆さんこんにちは、いろ覇です。

 

マギレコことスマートフォンアプリ『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』で大きな仕様変更のお知らせが舞い込んできました。

 

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 ドッペル発動に必要なMPが200→150となり、運営によればこれまでよりもドッペルを発動しやすくするようにアップデートを行うらしい。

この仕様変更はクエスト、ミラーズの全バトルで適用されるとか。

 

一見すればユーザー有利の良アップデートにも感じられますが問題は次の画像。

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ドッペルのMP消費量減少に伴ってMP上限も150に減っており、マギレコユーザーならお馴染みの鹿目まどか(ほぼ)無限マギア戦術やミラーズランキングで上位陣がこぞって起用している月出里・バレなぎペアの戦法は実用性がかなり落ちてしまいました。

 

後者はぶっちゃけそこまで気にならないのですが、まどかのマギアは資産が少ないユーザーの高難易度攻略にかなり重要な役割を果たしていたのでここを切り捨ててしまうのは同意できかねます。

 

もしも理由がミラーズにおける月出里・バレなぎ抑制が理由によるものだとするならばはっきり言っていい迷惑ですね。

それならばミラーズのみの仕様変更に留めるか、どうしてもミラーズランキングに拘りがあるのならいっその事禁止キャラにする等やり方はいくらでもある筈。

その方が競技性も増すのでミララン自体も活性化するのでは?

 

 

本当の被害者はドッペル未実装の魔法少女

 

忘れてはならないのがマギアのMP消費量が変わってない事の煽りを受け、ドッペルを使えない代わりにマギアを2連発出来る事でなんとか差別化を図ってきた初期レアリティ星2、星3魔法少女

 

みかづき荘の面々など、既にドッペルが解放されている魔法少女はまだマシ。

しかしながら、アプリリリース初日から実装されているキャラクターの中には未だにドッペルが解放されていないキャラクターが複数人います

 

  初日組でドッペル未実装キャラの一覧

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データは2020年12月12日現在のものです。

この中でも梨花、夏希、かのこ辺りはマギアの性能が優秀で高難易度のクエストや踏破イベントなどで重用されていましたが、この仕様変更によって活躍の場が奪われてしまいました。

ブラストドローの専用メモリアを持っているゆま、あやかの2人を除くと今後は姿を見る機会が大きく減少してしまう予感。

 

 

死にスキルと化したMPブースト

 

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例:十咎ももこ

昨年より導入された精神強化スキルの中でも全キャラクターに割り振られているアビリティスキルとして“MPブースト”というものが存在します。

 

MPゲージが100以上溜まっている時に通常よりも多くMPを獲得出来るというスキルですが、上限が150に引き下がった影響で相対的に価値が下落してしまいました。

 

高難易度クエストやキモチ戦などではバフを重ねがけする為に敢えてMPゲージを200手前で止めてマギアを2回放つという戦略が取られてきました。

その根幹となっていたのがこのMPブーストで、マギレコのクエストもこのスキルやMP上限が200である事を前提に作られてきたものが多かった様に思うので、仕様変更後にはこのMPブーストの中身やクエストの難易度も一から調整し直す必要が出てくると思います。

 

ただでさえユーザーが減少している中でこのような不公平感を与えてしまう行動を運営がとってしまうのは正直残念に思います。

 

16日まではまだ時間があるので、出来るだけ早くこのような疑問の声に対してきちんとした回答を出して欲しいですね。

 

一見すると程の良い仕様変更のように感じますが、その中身をしっかり見ていくと残念ながらナーフに近いものになってしまっているように私からは見えています。

運営にとってもユーザーにとっても良いアップデートに出来るようにもう少し手直しを加えてくれると嬉しい。