いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

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football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【FA補強】DeNAから2枚獲り。果たして菅野離脱の穴は埋められるのか?

どうも皆さんこんにちは、いろ覇です。

 

巨人がDeNAからFA宣言を行使し、オフシーズンの注目の的となっていた投打の2枚、井納翔一投手と梶谷隆幸外野手との契約に合意したと先日報道がありました。

 

 

日本シリーズで8連敗しているのはセ・リーグに競争力が無いからだという論調だった割には今年もライバル球団から戦力を削ぐ行動を続けてきましたね。

 

結果が出ていれば問題ありませんが、自分でリーグ1強体制を演出しておきながらトーナメントで負けた時の言い訳にリーグレベルを持ち出すのは2000年代のバイエルン・ミュンヘンみたいで嫌いです。

 

 

井納翔一

 

井納投手は2012年、ドラフト3位でDeNAに指名され、26歳というかなり遅い段階でプロ野球への扉をくぐりました。

初年度からローテーションの一角として稼働し、2年目の2014シーズンには159.1回を投げ防御率4.01、勝利数も11勝とチームを代表する投手に成長し、2020シーズンまでに3度規定投球回に到達。通算投球回も907.1回と順調にプロキャリアを歩んでいる最中。

 

内容としては2018年辺りからやや下り坂の傾向がありますが、それでも先発投手でストレートのアベレージが145程度出せるので全く使い物にならないという事はほぼないと見てよろしいかと。

また、人的補償の発生しないCランクの年俸だと各所で報じられているので仮に怪我などで戦力構想に入らなかったとしても、サラリーキャップや贅沢税などの戦力均衡制度が存在しないNPBではほぼダメージがありません。

 

 

梶谷隆幸

 

梶谷選手は2006年の分離ドラフト会議で当時の横浜ベイスターズから3位指名を受けプロ入り。(当時は高校生と大学・社会人のドラフトが別々に開催されるルールが試験的に導入されていました。)

 

初年度は2軍でも1割台とプロの壁に直面し、芽が出るまでには長い時間を要しました。

転機は2013年8月。同シーズンの梶谷と言えば語り草になっている”消えた二塁手事件”の当事者となってしまい、その責任を負う形で2軍調整が続いていましたが、8月に1軍へ呼ばれると今までの貧打が嘘かの如く打って打って打ちまくり月間打率4割7厘、8本塁打、22打点と普段なら月間MVP間違いなしの好成績を残しました。(この月はそれぞれ新記録となる月間18本塁打バレンティンと月間46安打の村田修一という2人の記録達成者がいた為に選出されることはありませんでした。)

 

翌シーズン以降は外野手にコンバートされ、2014~2017年までは4年連続で規定打席に到達し、毎年OPS.7点台後半から8点台前半の安定した打撃成績を残し続けていました。

守備でも強肩と俊足を生かしたプレーで得点抑止を連発し、UZR(同じ守備機会を同じ守備位置の平均的な野手が守る場合に比べてどれだけ失点を防いだかを表す守備の評価指標。0が平均で+が大きければ大きいほど優秀、-の場合はその逆。)でも上位にランクインする年が殆どでした。

 

しかしながら2018、2019はどちらも41試合の出場に留まり限界説も取り沙汰された中で迎えた2020シーズン、彼はキャリアハイを記録することとなりました。

首位打者争いをチームメイトの佐野恵大と共に最終盤まで盛り上げ、最終成績は打率.323、本塁打19本、出塁率.387でOPSは規定到達ではキャリア最高となる.913とどのスタッツでもリーグ屈指の好成績を残しています。

 

以前は生涯横浜でプレーしたいという発言もしていましたが今オフ、FA権を行使し4年8億の長期契約で巨人に加入することが決定しました。

 

 

来季は一番梶谷&井納には先発フル回転を期待

 

巨人・原監督 「理想の」1番・梶谷&先発・井納「中4日も」 ダブルFA入団会見で来季プラン明言― スポニチ Sponichi Annex 野球

二人の加入会見は14日に行われ、髭がトレードマークであった梶谷選手は嘗ての小笠原道大選手のように髭をそった状態で会見の場に登場していました。

これを見て改めて決別を実感した横浜ファンの方も多いのではないでしょうか。

ひげ禁止(実際には禁止とはなっていませんが高校野球の坊主と同じく同調圧力が非常に強い)の理由が”紳士たれ”というのは相も変わらず意味が分かりませんが、マスクが必須となっている現在の生活様式では、髭が無い方がウイルスの入り込む隙間を減らせるので強引ですがそういう解釈をしておきます。

 

原監督は梶谷選手にはチームの一番打者、井納投手には先発で150~200イニングを投げてもらうつもりと語っていましたが、後者に関してはおそらくリップサービスだったと思います。

 

井納投手が最後に150イニングを投げたのは3シーズン前の2017年。

来年には35歳になるベテラン右腕に求める実際のノルマはおそらく80~110イニング程度ではないでしょうか。

 

監督の甥っ子でもある菅野智之投手が担っていた役割をそのまま引き継げというのは残念ながら無理な話。

彼がポスティングでMLBに移籍する穴はそうそう埋まるものではないのでそれを野手力で補うための梶谷選手の補強でしょう。

 

今シーズンの成績をそのまま足し引きするとWAR(Wins Above Replacementの略。日本語にするとそのポジションの代替可能なプレイヤーと比較してどれだけ勝利を上積みしたか)では丁度梶谷+井納が菅野と同じくらいの数字になるので梶谷選手が今シーズン並みの成績を残せれば理論上は補填可能となります。

 

来年33歳で過去数年は怪我に苦しんだ梶谷選手が果たして成績を維持できるかどうかは不明ですが、補強方針としては正しい方向に向かっていると思います。

 

 

あとがき

 

同一リーグの移籍はファンにとっては辛いですよね。

 

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私もテベスがシティに移籍してユナイテッドに対して挑発的な発言を繰り返していた頃には大分ダメージを食らいました。

 

幸いDeNAには梶谷選手の穴を埋められそうな外野手が神里和毅選手、細川成也選手と二人ほど待ち構えているので、彼との別れを受け入れられないファンの方はこの2人に希望を託すというのも1つの手段。

 

この補強と関連して批判の対象となっているプロテクト逃れの育成契約についても後日記事にする予定。