いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

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football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【 #EURO2020 】無失点継続4得点快勝の #ThreeLions まるで往年のセレソンのような安定感

*EURO2020 準々決勝 ウクライナvsイングランド戦の記事です。

 

 

準々決勝最後の試合はグループステージ3位通過でラウンド16では同じ黄色に青のチームカラーのスウェーデンを延長戦の末退けたウクライナと今大会未だ無失点のイングランドのマッチアップ。

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イタリアはローマ スタディオ・オリンピコで行われるこのベスト8はここまでウェンブリーでの試合が続いたスリーライオンズにとっては初の遠征試合ですが、アムステルダムブカレスト2試合⇒グラスゴーと移動が続いたウクライナからすればかなり恵まれている日程。 

 

ウクライナはこの移動の負担に加え負傷者多数、試合自体の消耗も激しいので戦前予想ではイングランド優勢との見方が強い試合ですが一体どのような結果を迎えたのか。

 

 

 

 

スタメン

 

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*配置が反対になっている事に後から気付きました🙇‍♂️

 

ベンチ入りウクライナ:2ソボル、3スダコフ、6ステパネンコ、11マルロス、12ピアトフ、14マカレンコ、15ツィガンコフ、18ベズス、20ズブコフ、23トルビン、24ティムチク、26ドフビク

イングランド:7グリーリッシュ、8J.ヘンダーソン、11ラッシュフォード、12トリッピアー、13ラムズデール、15ミングス、16コーディ、18キャルバート=ルーウィン、20フォーデン、21チルウェル、23ジョンストン、26ベリンガム

 

ウクライナはEURO予選でも多くの試合で採用していた3-5-2。

守備時は5-3-2でブロックを固めてくるので鍵を握るのはWBの運動量とジンチェンコ、シャパレンコのスライドでしょう。

 

アタランタのルスラン・マリノフスキがベンチからも外れた理由に関しては情報が錯綜しており、ウォームアップ中の負傷という説が一番有力ですがハッキリとしたものは今のところ分かっていません。

 

 

イングランド新型コロナウイルスの濃厚接触判定で一時チームを離れていたメイソン・マウントがスコットランド戦以来のスタメン復帰。

また、RWには先日マンチェスター・ユナイテッドの移籍合意が発表されたジェイドン・サンチョが今大会初スタメンと前線の陣容を変更してきました。

 

元々ウクライナがこのフォーメーションで来ることは予想されており、どうしてもサイドアタッカーの優位性に頼る必要が出てくる試合になる事は濃厚だったのでサンチョ起用は極めて正しい選択でしょう。

 

そしてラウンド16でようやく大会初ゴールを決めたハリー・ケインの大暴れにも期待。

 

 

試合内容

 

前半:幸先よくゴールを奪ったイングランド。4バック変更後に同点への気配がましたウクライナ

 

まずは4分、サンチョとマウントのワンツーで右サイドを切り崩したイングランド

ここから続くアタッキングサードでの攻撃で逆サイドのスターリングはカットインからハリー・ケインへゴール方向へ縦のスルーパス

この決定機でスリーライオンズはあっという間に先制に成功。

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ふいうちのような形でリードを奪ったイングランドですが基本的にはウクライナの守備陣形を崩す事に苦戦しており、U字と揶揄されるブロック外でのパス回しの時間も多かったです。

 

やはり起点となるのは左サイドのバックス2人。

後述するようにチャンスメイクで決定的な仕事を連発したルーク・ショーマグワイアがボールを運ぶスペースを確保するためにあえてライン際からダイアゴナルランでWBを釣り出すなど見えない所での貢献も大きかった。 

 また、イングランドのウイング2枚は時折サイドを入れ替えていましたが、サンチョもLWの方がやりやすそうにみえました。(後ろの選手の問題か彼個人の適性かは分かりません)

 

 

17分のウクライナイングランド陣内でカイル・ウォーカーのパスが短くなったところをすかさず付けこみカウンターからヤレムチュクにチャンスが生まれますが、ピックフォードの好セーブに阻まれこのシュートを得点につなげる事は出来ません。

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33分、スターリングのライン際からの折り返しのこぼれ球にデクラン・ライスの強烈ミドルが襲い、このプレーの直後にウクライナのCB真ん中セルゲイ・クリフツォフが何らかの原因で脚を負傷し彼はそのままピッチを退きます。

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代わりに中盤のヴィクトル・ツィガンコフが入った事でウクライナはそれまでの3-5-2から4-3-3にフォーメーションを変更。

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この変更が功を奏し、ウクライナは36分からのおよそ10分間試合を優勢に進め、同時間帯でのスタッツはポゼッション65%、シュート2本(イングランドは0)と同点に追いつく希望を感じさせる内容。(data:Whoscored.com)

 

対するイングランドはリードしている状況ながら劣勢に追い込まれますが、40分には左サイドのパスワークからDFの背後でフリーになったルーク・ショーの折り返しにサンチョの決定機がありましたがオフサイドの判定。(決めていればVARでオンサイドが認められていたかも)

 

 

前半はイングランド1点リードで折り返し。しかしながら終盤の内容はウクライナの同点ゴールを十分に期待させる内容でした。

 

 

後半:Shawberto Carlos

 

キックオフ直後のプレーでイングランドは左サイドアタッキングサードでケインが足を生まれてFK獲得。

 

ルーク・ショーのキックはファーサイドに構えるマグワイアへドンピシャ。

マークについていたマトヴィエンコを手で押さえて実質フリーの状態から放たれたパワーヘッダーがそのままゴールネットに突き刺さります!!

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ユナイテッドの2人で追加点を奪ったスリーライオンズですが、まだまだ追撃の手を緩めません。

50分にはシドルチュクの縦パスをサンチョがカットしたところからカウンターが始まり、マウント→スターリングとボールが渡って最後はスターリングのヒールパスを受けたルーク・ショーのピンポイントクロスをハリー・ケインがGKの股の間に叩きつけてあっという間にリードが3点に広がります。

 

僅か4分間で2アシストをマークしたショーはセレソン(ブラジル代表)やレアル・マドリーなどで長年に渡り活躍したあのロベルト・カルロスになぞらえショーベルト・カルロス(Shaw+Roberto Carlos)と称されファンや解説者も大絶賛。 

そして試合後のショーのインスタグラムの投稿にはロベルト・カルロスからのメッセージも届いており、"Shawberto Carlos"の愛称はロベカル公認と言えるかも。

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ルーク・ショーのインスタグラム(@lukeshaw23)より

 

 

 

更に63分には交代で入ったキャプテン ジョーダン・ヘンダーソンが右からのコーナーキックでダメ押しの4点目を記録し勝負あり。

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4点リードのイングランドは大幅なメンバー交代で主力に休息を与え、70分にはピックフォードのクリアミスからヒヤッとする場面もありましたが疲労困憊のウクライナに4点のビハインドから奪い返す力は残っておらず、その後はスリーライオンズが得意の塩展開に持ち込みクリーンシートを継続。

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試合はイングランドウクライナに0vs4で勝利という結果に終わっています。

 

ゴール⚽4分:ハリー・ケイン(👟ラヒーム・スターリング)
46分:ハリー・マグワイア(👟ルーク・ショー)
50分:ハリー・ケイン(👟ルーク・ショー)
63分:ジョーダン・ヘンダーソン(👟メイソン・マウント)

 

 

選手交代

ウクライナ

36分 in:ツィガンコフ out:クリフツォフ

64分 in:マカレンコ out:シドルチュク

 

イングランド

57分 in:J.ヘンダーソン out:ライス

65分 in:トリッピアー、ラッシュフォード、ベリンガム out:ルーク・ショースターリング、K.フィリップス

73分 in:キャルバート=ルーウィン

 

 

データ

 

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イングランドは4得点を奪いましたがシュート数は10本とそれほど多くありません。

しかしながらディフェンスの安定感は大会随一で今大会唯一の無失点は未だ継続。

 

xGA/90(90分辺りの失点期待値)でも0.62と2位のオランダ、イタリアに0.1の差をつけて単独一位。これまでの結果がフロックではなく実力によるものだと裏付けるような堅守はデータにも表れています。

 

 

また、この試合では強みの1つであるプレースキックからビッグチャンスを2回創出出来た事がこの大勝に繋がりましたが、これは就任直後からセットプレー強化に熱心に取り組んだサウスゲート監督のお手柄。

 

ジョゼ・モウリーニョからセットプレーのキッカーとしての資質を始めありとあらゆる批判を受けたルーク・ショーはこの日もマグワイアのヘディングをアシストする完璧なデリバリー+オープンプレーでもケインの2ゴール目を演出して2アシスト。

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大会通算でもスイスのシュテフェン・ツバーに次ぐ3アシストでデンマークのホイビェアと並ぶ2位タイとアシスト王を狙えそうな好位置につけており、デンマークとは準決勝で直接対決が予定されているのでこれも試合の見どころの1つ。

 

また、完全に自身の発言が誤りであったと証明されたスペシャル・ワンが今後どのような弁明を図るのかどうかにも注目が集まります。 

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