いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

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football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【 #EURO2020 】ドイツに完勝!! 新たなステージに足を踏み入れた #ThreeLions

*EURO2020 ラウンド16 イングランドvsドイツ戦の記事です。

 

 

トーナメントに入り強豪国の敗戦もちらほらと出始めてきた中、現状無失点を継続しているのはスリーライオンズのみ。

攻撃力という点ではあれだけのタレントを有しながらグループステージ3試合で僅か2ゴールと些か不満を感じるところではありますが、ガレス・サウスゲート監督の言う"トーナメント・マネジメント"が一体どれだけの効果をチームにもたらすのかに注目しつつ、ラウンド16全体でも屈指の強敵同士の対決を見ていこうと思っています。

 

イングランド代表のグループステージ3試合

 

 

 

 

スタメン

 

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ベンチ入りイングランド:7グリーリッシュ、8J.ヘンダーソン、11ラッシュフォード、13ラムズデール、15ミングス、16コーディ、17サンチョ、19マウント、20フォーデン、23ジョンストン、24R.ジェームズ、26ベリンガム

ドイツ:3ハルステンベルク、9フォラント、10ニャブリ、12レノ、14ムシアラ、15ズーレ、17ノイハウス、19サネ、21ギュンドアン、22トラップ、23E.ジャン、24コッホ

 

攻撃時には5つのレーンにアタッカーを配置するような形になるドイツの3バックに対しポルトガルと同じ轍は踏むまいとスリーライオンズは実質ミラーの3-4-3で対抗。

ここまで僅か6分少々の出場に留まっているジェイドン・サンチョに関してはブンデスリーガバイエルン勢を始めとするドイツ代表メンバーの多くと対戦経験がある為、この試合では先発起用もあるのではないかと考えられていましたがRWにはチェコ戦同様ブカヨ・サカが入ります。

 

また、WBを採用するならば左はベン・チルウェルがスターターになるのではないかとも思いましたが、ルーク・ショーが3戦連続スタメンで完全にサウスゲートの信頼を掴んだようです。(内容を見れば当然ではあるが)

 

 

ドイツはここまでのグループステージ3試合同様3-4-2-1ですが、守備強度を意識したのかトニ・クロースの相方にはイルカイ・ギュンドアンではなくBtoBタイプのレオン・ゴレツカを起用。

 

カギになるのはイングランド代表のチャンスメイクの起点となっているルーク・ショーとマッチアップするヨシュア・キミッヒ。

彼自身もマンシャフトの攻撃の核を担うプレイヤーなので守備は勿論攻撃でも圧をかけて対面するショーを守備に奔走させて仕事をさせない事が求められます。

 

また、ニャブリに代わり1トップのスタメンに入ったティモ・ヴェルナーは大一番で得点を挙げて自身に纏わりつくゴール欠乏症の印象を払拭したい。

 

 

試合内容

 

前半:両チーム一度ずつ決定機があったが得点は生まれず

 

開始10分はドイツが主導権を握る展開でスタート。

デクラン・ライスが少し不安定で3CBもビルドアップ時の距離感が近すぎる場面も時折見られました。

 

8分にはミュラーがセンターサークル手前で潰れながらも前線に駆け上がるゴレツカにスルーパスを通しカウンターになりますがこれはライスがカードと引き換えにボックス内への侵入を阻止。

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イングランドは守備時5-4-1の形を取ることが多く、立ち上がりこそドイツに手こずりますがその後はサカのライン際での仕掛けやマグワイアの持ち上がり等でドイツにプレッシャーをかける時間が増えていきます。

 

16分にはラヒーム・スターリングミドルシュートゴールマウスに飛びますが流石はマヌエル・ノイアーというセーブに阻まれコーナーへ逃れます。

直後のCKでは4人の選手が中央に固まりそこから一斉に分散する動きで最後はマグワイアがフリーでヘディングシュート。

イングランド代表がサウスゲート就任後セットプレーに重きを置いているのは有名な話ですが、その成果が出たようなサインプレーでしたね。

この後もマグワイアには幾度かセットプレーからヘディングのチャンスがあり、ゴールネットを揺らすには至らなかったものの確実にドイツの脅威にはなっていたはず。

 

24分にはここまで比較的攻撃参加を抑え目にしていたルーク・ショーが後ろにDFを背負ってスターリングの縦パスを受けると、ターンについていけなかったマティアス・ギンターのイエローカードを誘い好位置でFKを獲得。

 

ドイツと対戦した国がいずれも苦戦していたカイ・ハヴァーツの広いプレーエリアとスペースへの動きにもイングランドマグワイア中心に適切に対処出来ており、流石は今大会ここまで唯一の無失点チームといったところ。

 

32分にはハーフフェーでボールを奪取したドイツのカウンターからティモ・ヴェルナーに汚名返上の機会がもたらされますが股抜き狙いのグラウンダーはピックフォードの好セーブに阻まれます。

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AT1分にはミュラーのバックパスが短くなったところからイングランドにも決定機が生まれますが、ディフレクションからフリーでボールを貰う形になったハリー・ケインはダイレクトシュートではなくトラップを選択し、ややボールが流れてしまったところをフンメルスが素晴らしいクリアでドイツはこの危機を脱します。 

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前半はスコアレスで折り返し。

内容としてはイングランドがやや優勢だったと思いますがデクラン・ライス-カルバン・フィリップスのセントラル2枚がイエローカードを貰ってしまった事もあり、後半はドイツにもまだまだ勝機がある展開。

 

イングランドペースで試合が進んだ一因としてはトリッピアーのポジショニングが考えられます。

彼が常にサイドハーフのような高い位置を取り、右CBのカイル・ウォーカーも時折攻撃参加してくるのでドイツの左WBロビン・ゴセンスはほぼ4バックのLBのような動きを強いられて持ち前の攻撃力を発揮する機会は殆どありませんでした。

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後半:ルーク・ショーの独壇場、途中起用グリーリッシュも決定的仕事を果たす

 

前半同様後半も立ち上がりのチャンスはドイツ。

中央を崩して一度左のゴセンスへボールを預けるとクロスのこぼれ球にハヴァーツのボレーシュート

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前半の課題として挙げたゴセンスもこのプレーでは最前線に顔を出し、ドイツとしてはようやく"らしい"攻撃。

 

その後50分台後半から10分程度は両チームシュートが無くやや手詰まり感を覚える時間が続きドイツは68分にヴェルナー🔁ニャブリ、イングランドも69分にサカ🔁グリーリッシュと攻撃のカードを切ります。

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ライン際から斜めに侵入するドリブルへの意識が強すぎて周りの動きを活用できない事も多かったスターリングからハーフスペースに陣取って周りを活用するグリーリッシュにLWが変わった事もあり、ここからは左サイド中心にイングランドのビッグチャンスが続きます。

 

 

75分、RWに移ったスターリングからケイン→グリーリッシュと前線3名のトライアングルでバイタルエリアを崩したイングランド

最後はグリーリッシュのパスを受けたルーク・ショーからDFとGKの間に入る完璧なラストパスが供給されてスターリングが先制点をゲット。

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批判も多いスターリングですが、利き足サイドに配置転換された事で一時的にプレー選択がシンプルになってより脅威になるユナイテッドでのラッシュフォード現象でこの得点は彼のドリブル突破が非常に大きな役割を果たしました。

 

ルーク・ショーのクロスはただただ美しい。

 

 

リードされたドイツも長年に渡ってイングランドの壁として君臨したプライドがあり、77分にはフンメルスロングフィードからキミッヒがボックス手前でマグワイアのイエローを誘いFKを獲得。

更に81分にはスターリングの余りにも不用意過ぎるパスミスからトーマス・ミュラーにこの試合最大の決定機が生まれますが、EUROで未だに得点を挙げたことのない彼のシュートは枠の外に消えドイツは追いつくことが出来ず。

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そして86分にはそんなマンシャフトに追い打ちをかけるように86分にはフンメルス→ニャブリへのパスをカットしたルーク・ショーがそのまま無人の中央を持ち上がり、今度は一点目とは逆にショー→グリーリッシュそして最後は折り返しにケインが頭で押し込んでイングランドの突破を決定づける2点目が生まれています。

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ショーは対面のキミッヒを抑え、更に2得点に絡む見事な活躍。

2点目のグリーリッシュへのパスもワンテンポ遅らせてフンメルスに足を出させて彼に戻る時間を与えなかった事が効いていたのでお見事としか言いようがない。

 

2点差となったドイツはパワープレイに持ち込みますが単純なハイボールマグワイアの前に余りにも無力。

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試合はイングランドが2vs0で勝利。

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因みにスリーライオンズはEUROが現行のフォーマットになってからトーナメントでの90分の勝利はこれが初めてのこと。

 

 

更に国際大会でドイツに勝利したのもEURO2000のグループステージ以来21年ぶり、トーナメントでは何とサー・ボビー・チャールトンらの活躍で優勝を果たした1966年の母国開催W杯まで遡るというのですから本当にイングランドにとっては歴史の針を進める大きな1勝でした。

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選手交代

イングランド

69分 in:グリーリッシュ out:サカ

88分 in:J.ヘンダーソン out:ライス

 

ドイツ

68分 in:ニャブリ out:ヴェルナー

87分 in:E.ジャン、サネ out:ギンター、ゴセンス

90+2分 in:ムシアラ out:ミュラー

 

 

データ

 

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シュート数はドイツが4本上回り、xGもSofascoreのデータではイングランド1.35-ドイツ1.36と非常に拮抗した結果となりました。

 

勝負を分けることになったのはビッグチャンスを決めたか否かという点。

ミュラーは前半ATのイングランドの決定機を誘発するパスミス、後半にはピックフォードとの1vs1を決めきれないなど敗戦の大きな要因になってしまいました。

 

ワールドカップでは通算10得点と決してビッグマッチに弱い選手ではなく、寧ろ勝負強さが目立つ方なのですが不思議な事にEUROでは3大会で1点も挙げられぬまま大会を去る事に。年齢的にもこれがおそらく最後のEUROだったでしょうから本人にとっては非常に悔しい結末。

 

 

イングランドではハリー・マグワイアルーク・ショーマンチェスター・ユナイテッドでも攻守両面で多大な貢献を見せるペアがこの試合でもMoMに最も相応しい活躍でチームの勝利に貢献。

 

 

Star of the Matchはマグワイアが受賞しましたが、個人的にはこのトロフィーを2つに分けたいくらいにショーのパフォーマンスにも賛辞を送りたい。