いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

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football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【 #EURO2020 】スタメン起用に応えるグリーリッシュ。怪我から復帰のマグワイアも好プレー

*EURO2020 グループD Matchday3 チェコvsイングランド戦の記事です。

 

 

優勝候補に挙げられているスリーライオンズはややスロースタート気味の2試合を送ってきましたが他グループの結果により1試合を残してグループステージ突破がきまっています。

 

チェコも同様に勝ち点4でトーナメントへの切符を掴んでいるのでそこまで球際の激しい試合にはならないと思いますが、ウエストハムの2人に続きプレミアリーグへの移籍が噂になっている何人かの選手がどのようなプレーをするか注目。

 

▼ここまでのイングランド代表

 

 

 

 

スタメン

 

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ベンチ入りチェコ:2カデジャーベク、4ブラベツ、7バラーク、11クルメンチク、13シェフチーク、16マンドウス、19フロジェク、20ヴィドラ、21クラール、22マテユ、23コウベク、24ペクハルト

イングランド:8J.ヘンダーソン、11ラッシュフォード、12トリッピアー、13ラムズデール、15ミングス、16コーディ、17サンチョ、18キャルバート=ルーウィン、22ベン・ホワイト、23ジョンストン、24R.ジェームズ、26ベリンガム

 

イングランドはメイソン・マウントとベン・チルウェルの2人が新型コロナプロトコルに基づき濃厚接触者として自主隔離。

スコットランド戦後にビリー・ギルモアの陽性が判明し、試合後に彼と抱擁を交わしたこの2名は隔離の対象となってしまいました。

 

何と言っても注目はトップ下に入ったジャック・グリーリッシュ。

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言い方は悪くなりますがイングランド人プレイヤーではないではないかと感じるボールタッチやプレー選択の創造性を持っていてフットボールに疎い方でも彼がボールを持った際のプレーを見ればその虜になる事間違いなし。

こういう感情を抱くのは同国ではポール・スコールズ以来。

 

 

チェコは2戦3ゴールのパトリック・シックの鼻の怪我がそこまで重くなかったようでこの試合に先発出場。

彼らの躍進の理由は一時期のスペインやドイツと同じように国内の強豪をベースに出来るからという面も大きいでしょう。

この日のスタメンではボジル、ツォウファル、ソーチェク、ホレシュ、マソプストの5名が過去3年以内にスラヴィア・プラハ所属経験のある選手で、ベンチにもアレックス・クラールやアントニン・バラークを始めとして数多くの同クラブ出身・現所属選手を抱えています。

 

代表戦ではどうしても連携面を構築するのに時間がかかるのでこのようにある程度ベースがある状態のチームだとその点でリードを得る事が可能。

 

両チーム今後を見据えてあまりテンションの高い試合にはならない見込みが強いですがどのような結果になるのか楽しみです。

 

 

試合内容

 

前半

 

イングランドは左サイドからいきなりビッグチャンス。

裏を狙うスターリングにルーク・ショーから完璧なロブパスがデリバリーされ、10番はループシュートを選択し軌道はゴールマウスへ向かいますがファーポスト直撃で得点にはならず。

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この日のイングランドは前2戦と比較すると低い位置までボールを受けに下がる選手が多く、右側ではカルバン・フィリップス、左ではハリー・ケインがCBからパスを貰いにサポートに回るシーンがよく目につきました。

 

 

そして先制点はあのプレイメーカーから。

12分、イングランドはディフェンシブサードでボールを受けたブカヨ・サカが反転して長い距離をキャリーすると、カルバン・フィリップスとのリターンパスでゴールライン際まで進み中へクロス。

このボールはファーサイドに流れますが、グリーリッシュがリカバリーに入ると今度は左サイドからの折り返しにスターリングがヘディングを決めて今大会2点目のゴール。

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グリーリッシュのパスはふんわりと弧を描くようにDFの上を越えてスターリングにジャストで届く圧巻のお膳立てでした。

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そしてグリーリッシュは守備でも17分にコーナーキック後の被カウンターに全力疾走で自陣へ戻りピンチの芽を摘むなど献身性を見せ、得意のLWではなくとも十二分に優れたプレーが出来る事を証明。

 

 

この日のイングランドのビルドアップの基本形はデクラン・ライスがCBの間に降りて両フルバックが高い位置を取るモノと右のカイル・ウォーカーがCBに吸収される形の2パターンが多かったですが、いずれにしてもルーク・ショーは幅をとって攻撃の起点を任せられる事が多く、左CBがミングス⇒マグワイアに戻った事もあって楔やそこからレイオフで攻撃が発展する機会が飛躍的に増加。

 

マグワイアとライスは強いゴロのパスが出せるので狭いスペースでも思い切ってグリーリッシュやケイン目掛けて縦のボールを積極的に狙い、26分にはマグワイア→ケインのラインが通りここまでノーゴールかつ見せ場無しのケインに決定機。

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これはチェコGKトーマス・ヴァツリークのナイスセーブ👏

 

27分にはここまで有効的な攻撃が出来ていなかったチェコがホレシュのコースを狙ったミドルで応戦しますが、ヴァツリークに負けじとイングランドのジョーダン・ピックフォードもナイスセーブ。

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35分のチェコは右サイドで小気味よくパスを繋ぎ、イングランドディフェンスが同サイドに集まったのを見計らって逆サイドのボジルへロングパスを出し、ボジルの折り返しヤンクト、そのこぼれ球にソーチェクの左足と見事に計算された攻撃でイングランドに冷や汗をかかせます。

 

対するイングランドプレミアリーグで培った縦への推進力を生かし37分、38分と立て続けにカウンター君のチャンスを作ります。

特に後者のプレーの起点となったグリーリッシュのトラップは全てのプレイヤーが手本にしたい教科書のような完璧なプレーで思わず見惚れてしまいました。

 

 

前半はイングランド1点リード、ATはほぼ取らずに終了。

 

 

後半

 

後半に入りイングランドはデクラン・ライスに替えて精神的支柱のジョーダン・ヘンダーソンがピッチに登場。

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前半は攻撃の形が定まらなかったチェコですが後半は右サイドにボールを集め、ツォウファルのクロスを柱にしてシンプルな攻撃でイングランドゴールへ近づく時間が増加。

個人的にこの決断は素晴らしかったと思います。

 

前半のイングランドはボール保持の攻撃は左サイド中心だったので、その中心的存在だったショーの攻撃参加を控えめにさせるという意味でも大きな成果を上げていました。

実際に後半のイングランドはビッグチャンスを1つも作れておらず、そもそもシュート0本という惨状だったのでチェコからしてみればもっと早くこの修正が出来ていればと少し後悔もあったかもしれません。

 

ただ、トーナメントを考慮するとグループ首位通過の場合グループF(フランス、ポルトガル、ドイツ、ハンガリー)の2位通過といきなりラウンド16で戦うハメになるのでもしかすると戦略通りだったかもしれない……

 

ともあれ、後半は明らかに後を見据えた戦いをしていた事は両チーム共に明らかであり、試合としては殆ど起伏がなくそのままイングランド1点リードでタイムアップ。

 

 

一向に起用されない事に対して批判の声も挙がっていたジェイドン・サンチョは84分にこの試合のStar of the Match(MoM)に輝いたサカとの交代でEUROデビュー。

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動画ハイライト

 

 

ゴール⚽12分:ラヒーム・スターリング(👟ジャック・グリーリッシュ)

 

 

選手交代

チェコ

46分 in:シェフチーク out:ヤンクト

64分 in:クラール、フロジェク out:ダリダ、マソプスト

75分 in:ペクハルト out:シック

84分 in:ヴィドラ out:ホレシュ

 

イングランド

46分 in:J.ヘンダーソン out:ライス

67分 in:ラッシュフォード out:スターリン
68分 in:ベリンガム out:グリーリッシュ

79分 in:ミングス out:ストーンズ

84分 in:サンチョ out:サカ

 

 

データ

 

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お互いにリスクをかけてまで点を奪うという意思はなく、どちらかと言えば大人しい試合になりましたが、走行距離という意味では特にチェコにとってタフな結果となっています。

 

優秀なスタッツだったのはハリー・マグワイアルーク・ショーのユナイテッドペア

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この試合イングランドのビッグチャンスは3つ記録されていますが、ショーは開始直後のスターリングへのロブパス、マグワイアは26分のケインの決定機を演出した鋭いグラウンダーでDFながら得点に繋がる見事なチャンスクリエイト。

 

勿論守備でもショーはチーム最多のインターセプト3回、マグワイアもデュエル勝率100%でチェコの攻撃にうまく対処していたと思います。

後半はチェコが右サイドのツォウファルにボールを集め始めてこの2人は守備に追われる時間も増えたので前半ほど目立たなくなりましたが、ユナイテッド同様に代表でもこの2人でビルドアップからチャンスメイクまで完結出来てしまう能力があるのでスリーライオンズとしては非常に頼もしいユニット。

 

 

あとがき

 

メイソン・マウント不在という中で得点に直結するプレーをみせたジャック・グリーリッシュはトーナメントでも出場時間を増やしていきそうな気配。

 

ラウンド16の相手になるグループF2位にはドイツが滑りこみ、いきなり最大の障壁が待ち構えることに。

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ドイツは3-4-2-1で攻撃時には左のゴセンスがウインガーのような位置取りをする可変フォーメーションなのでイングランドもそれに対応するために3バック採用を検討しているかもしれません。

 

幸い、サウスゲート指揮下のイングランド代表では3バックの経験も豊富なので練度という意味では問題ありません。

悩みどころはCB3人目にショーかウォーカーどちらを選択するかという部分ですが、基本的には後者を右CBに配置してショーは起用するならWBというのが無難。

 

ただ、ショーはWBの経験がそれほど多くないのでチェコ戦で推進力の高さをアピールしたブカヨ・サカ、或いはベン・チルウェルの自主隔離からの復帰が間に合えば彼に任せるような気がします。