いよいよ日本時間6月12日AM4:00からEURO2020の火蓋が落とされます。
オープニングマッチはイタリア ローマはオリンピコで行われるトルコvsイタリア戦。
今大会は11か国11会場に跨って行われる少し変わったスケジュールとなっており、オリンピコではこの開幕戦を含めて計4試合が予定されています。
*表記は全て日本時間
6月12日4:00→グループA トルコvsイタリア
6月17日4:00→ グループA イタリアvsスイス
6月21日1:00→グループA イタリアvsウェールズ
7月4日4:00→準々決勝第4試合
(ベスト16第8試合勝者vs第7試合勝者)
開幕戦プレビュー
まずはホームで戦うイタリア代表 Azzurriについて。
2018年5月にキャリアで初の代表監督に就任したロベルト・マンチーニはその年のワールドカップ(ロシア大会)で60年ぶりに本戦出場を逃し絶望的な状況下だったアッズーリのボスになると、4-3-3をベースに一貫した戦術をチームに与えて同年9月18日のUEFAネーションズリーグ ポルトガル戦の1vs0の敗戦を最後に現在まで続く27戦無敗記録を引っ提げてこの欧州選手権に乗り込みます。
そんなイタリア代表は予選10試合でベルギー代表の40ゴールに次いで全体2番手の37ゴール、守備面でも4失点-90分換算で0.40失点に留めた非常に完成度の高いチームで個人的にはフランス、ポルトガルと並んで今大会の有力な優勝候補だとみています。
チームの得点源もベロッティの4ゴールが最多で3得点が4人とかなり分散されているのでハリー・ケインを封じれば大きく攻撃力の低下するイングランド、クリスティアーノ・ロナウドが全体の5割を占めているポルトガル等とは違って特定の1人への依存度が高くないのでトーナメントではかなり厄介なチーム。
対するトルコ代表 Ay-Yıldızlarも特にCBの充実ぶりで予選最少失点タイの今大会ダークホース。
得点力は優勝候補のチームに比べるとやや見劣り(予選10試合18G)する部分もありますがCBはユベントスのメリフ・デミラルを柱としてレスターで飛躍を遂げたチャグラル・ソユンチュ、シャルケからリバプールにローン加入していたオザン・カバク、その2名を差し置いてレギュラーとして起用されたカーン・アイハンとタイプの異なる好プレイヤーを多数そろえており、フルバックにもリーグアンの優勝クラブで素晴らしいシーズンを過ごしたゼキ・チェリクなど注目選手を抱えています。
チェリクと同じリール所属でリーグ28試合16G5Aを記録した今年で36歳になる大ベテランのブラク・ユルマズに頼り切りの前線はやや迫力に欠けるきらいがありますがチャルハノールがタクトを振るう中盤のクオリティはそれなりに高いので塩試合に持ち込んで一発のチャンスを決めきれば彼らの勝利も十分考えられる。
ジンクス
イタリア代表は自国開催の国際大会に滅法強く1934年のワールドカップから始まり19戦無敗(PK戦の敗北はあるものの、記録上では引き分け扱いになるため)
トルコ代表は日韓W杯で日本が辛酸をなめさせられたように開催国相手に相性が良く、過去4戦全勝。
どちらかの記録がここで途絶えるのは間違いないのでこの矛と矛の行く末にも注目してみると面白いかもしれない。
ファンタジーフットボール
FPLでだいたいやり方は分かったので割とスムーズに選出できました。
今回の15名選考理由については今のところあまり言語化出来ていないので逐次更新していきます🙇♂(スタメン)
GK
- ルーカス・フラデツキー
- マイク・メニャン
主戦GKはフィンランドの守護神フラデツキー。
初戦のデンマーク戦ではエリクセンのアクシデントもあり非常に難しい状況でのプレーになりましたが再開後にはホイビェアのPKをセーブするなど見事な活躍でチームの勝利を手繰り寄せました。
個人的に今大会のフィンランドは密かに楽しみにしていたチームなので彼らの勝ち上がりを期待する意味でもフラデツキーにはこれからもファインセーブ連発を期待。
2ndにはリールで守護神を務め今オフイタリアACミランへの加入が決まっているマイク・メニャンをピックアップ。
フランス代表ではウーゴ・ロリスが君臨しているので出場機会は回ってこないと思いますが今後の期待も込みで彼をスカッドに入れています。
DF
DFは特に絶対的なレギュラーを想定していませんがおそらくルベン・ディアスは固定。
ペペに頼りきりだったポルトガル代表にとって彼の本格化は正に待ちに待ったラストピースで37歳にしてキャリア全盛期を迎えたジョゼ・フォンテとのユニットは欧州でも有数の堅さを誇ると思われます。
今更ですがブルーノ・フェルナンデスと同様に彼の名前は昨夏のターゲットとして頻出していたので贅沢を言うならば彼がユナイテッドに加入した未来を見てみたかった……
ルーク・ショーは今季プレミアNo.1のフルバックと断言してもいいくらいのパフォーマンスで、主に攻撃面で劇的な改善を見せてアシュリー・コールが去ってもスリーライオンズは安泰であると言わしめた頃の期待に応えつつあります。
背番号も3番というイングランド代表の慣例ではレギュラー格に与えられる数字を与えられているので本大会でのスタメン出場が有力。
(開幕節のクロアチア戦ではポジション争いのライバルと見られていたベン・チルウェルがベンチ外、そしてスタメンにはRB本職のキーラン・トリッピアーという予想だにしない結果となりましたが)
スペイン期待の左利きCBパウ・トーレスはマンチェスター・ユナイテッドの主要ターゲットの1人であると専らの噂で、ビジャレアルとユナイテッドがEL決勝で相まみえた際にはソリッドなパフォーマンスで彼への期待値を高めたファンも多かったと思います。
ハイボール対応には不安を残しているのでプレミアに適応出来るかどうかは未知数ですが、今大会のスペインはセルヒオ・ラモス不在のCBで彼がリーダーシップを発揮できるかどうかに掛かっているとみられるので奮起に期待。
ティモシー・カスターニュの初の代表国際大会は悔いの残る結末となりました。
代わりに入ったトーマス・ムニエの大活躍によりベルギー代表は完勝を収めましたが彼は僅か27分で夢の舞台から去っています。
ポイントやコストパフォーマンス的にもかなり優秀な部類だと考えていた彼を失ったのは私個人のチーム的にも結構な痛手。
シモン・ケアーは個人採点の満点を与えるべき素晴らしい対応で1人の命を救った英雄の1人。
クリスティアン・エリクセンが芝の上で意識を取り戻す事ができたのは彼の迅速な舌根沈下への対応や回復体制の確保が大きな役割を果たしたと各メディアで賞賛されています。
残念ながら試合は敗北してしまい彼自身も早い段階で交代していますが、命を救う偉大な貢献の前にはそんな事がちっぽけに思えてきます。
MF
ポルトガル代表におけるブルーノ・フェルナンデスはどちらかと言えば黒子的役回りを請け負う事が多かったですが今大会ではクラブレベルのように彼中心のチームで挑んでくると予想しています。
直近のイスラエル戦ではユナイテッド同様にトップ下の位置に入り2ゴール1アシストの大活躍。
本戦でも多くのゴールに関与してポルトガルのユーロ連覇を見せて欲しい。
今シーズンは左サイドに新境地を見いだしたポール・ポグバ。
代表ではカンテがいるので4-2-3-1でも大きな綻びを見せることなくプレーを続けていますがやはりもう少し攻撃的な役割の方が本領発揮できるのは間違いない。
フランス代表はジルーとエンバペの不仲説などここにきて内部分裂を疑うような報道も出始めているので少し不安が伴いますが、タレント力では他を圧倒している事は間違いありません。
一時はチェルシーでもレギュラーを失いかけていたエンゴロ・カンテ。
しかし、そのカバーエリアと運動量は唯一無二でCL決勝の大活躍によってバロンドールに相応しいとすら言われるまでに名声を取り戻したダイナモはレ・ブルーにおいてポグバとペアを組めば負け知らずという記録が現在29試合で更新中。
初戦の相手はドイツなのでそう簡単に事が運ぶとは考えにくいですが、もしもここで勝利or引き分けなら遂に無敗記録を30試合の大台に乗せることになります。
ファンタジーフットボールではMF登録ですが実際には初戦のマケドニア戦でCB起用だったダビド・アラバ。
オーストリア代表ではキャプテンマークを巻き、文字通りチームの大黒柱である彼は前回大会で1勝も出来ずに帰国の途についた屈辱を晴らす為にも攻守に強い影響力が求められます。
最後の1人は正直に言えば残り予算との兼ね合いが大変でした。
そんな中でドメニコ・ベラルディを選出した理由はプレースタイルもそうですが彼が辿ってきたこれまでのキャリア。
予算規模で言えばプロビンチャにカテゴライズされるサッスオーロでコンスタントに得点を積み重ね、ビッグクラブへの移籍が何度も噂されてもクラブに残り続ける現代では珍しいワンクラブマンという遍歴が好きです。
EUROでも得意の左足カットインから得点を積み上げて欲しい。
FW
- クリスティアーノ・ロナウド
- ハリー・ケイン
- アダム・フロジェク
ロナウドに関しては言及不要でしょう。
年齢的には今大会と来年のカタールW杯が最後の国際大会になる可能性が高いので出来る限り彼の雄姿をその目に焼き付けておきたい。
(FKはブルーノに譲ってほしいと正直思っています)
ハリー・ケインはPKで得点を稼ぐのではないかという打算的な理由でスカッド入り。
クロアチア戦をみた限りではあまりチームスタイルに適合していませんでしたがサンチョ、グリーリッシュといったハイレベルのチャンスメイカーと共にプレーすればクラブでの大活躍をスリーライオンズでも見せてくれると信じています。
今大会のブレイク候補であると期待を寄せているのがチェコのアダム・フロジェク。
18歳ながらチェコリーグで19試合15ゴール7アシストで得点王に輝いた超新星は既に名だたるビッグクラブのターゲットになっていると噂されていますが、私はこの大会で彼が強烈なインパクトを全世界に与えて一気にスターダムへのし上がるのではないかという期待を抱いています。
(ロナウドだけはどうしても外せなかった…… 頭ではルカクの方がおそらくポイントを獲得できるだろうと分かっていますがそれでもだめだった)