いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

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football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【 #MUFC 】Welcome Antony!!!! 期待の新戦力に求めたいもの

夏の移籍ウィンドウ最終盤、残り24時間を切っている9月最初の1日、遂にブラジルはサンパウロ州オサスコ出身のサイドアタッカー アントニーの入団動画がクラブより公開されました!!

 

 

クラブ歴代3番目の推定£86Mという移籍金(1位:ポグバ£93.3M,2位:ルカク£90M)を高値掴みと言われれば否定しきれない部分もあり、彼自身にも大きなプレッシャーがかかるかもしれませんが、それを支払ってまでも獲得する価値がある無二の創造性を持つ選手で将来のクラッキだと私は考えているので既にワクワクが抑えきれません。

 

マンチェスター・ユナイテッドの右ウイングですが、一時は生え抜きのアタッカー メイソン・グリーンウッドが希望たり得るもプライベートの問題で頓挫。ジェイドン・サンチョは右サイドでも一定のパフォーマンスを見せるも得点貢献を重視するとカットインが武器になる左サイドへ配置したい。このような背景を抱えるRWにおいて、アントニーにとりわけ期待したい事を今回はいくつか書いてみようと思います。

 

 

 

 

単独でマークを剥がす/タメを作る

 

アントニー,21/22シーズンのヒートマップ
参照:Antony Manchester United videos, transfer history and stats - SofaScore

アントニーの得意/好みの攻撃の形は右ワイドでパスを受けてからのボールプレー。アヤックスでは逆サイドにボールがある時でも幅を取っていたケースが多く、これによって相手フルバックとの1on1を作り得意のドリブル突破やカットインからのシュート等で対戦チームに脅威を与え続けてきました。

 

本来、ボールサイドではないフルバックは中央に寄って最も失点に繋がりやすいバイタルやゴール前のスペースを潰したいところですが、彼のような技術とスピードを兼ね備えたアタッカーが目の前にいるとどうしてもそちらが気になって普段よりも外側にポジションを取る事が多くなりやすい。つまりは右のハーフスペースにポケットが生まれやすくなる可能性が高くなる。

 基本的にはアントニーvs相手フルバックの孤立状態を作り出す事が彼の良さを引き出す事に繋がると思います。

 

ユナイテッドでの彼は左CBやDMからのロングパスを受けてボールプレーを始める機会が多くなると思いますが、1on1でマークを突破出来れば一番良し、それが上手くいかなくともテクニカルなボールスキルで周りのサポートを整える為の時間的猶予を作って連携で崩す。そういう意味でスペースを見つける能力が高いブルーノ,マクトミネイ辺りは相性のいい選手だと考えられ、セインツ戦で見せたような計画された連携プレーもより多く見られるようになるかもしれない。

 

 

フィニッシュワーク

 

グリーンウッドが欠けて以降のRWに入る選手は得点力の面でいずれもマンチェスター・ユナイテッドの水準を満たしているとは言えない。これについてはそもそもトップチームに定着する左利きアタッカーが存在せず、ウインガーの花形の得点パターンである45度からのカットインシュートを使えなかったというのが大きな要因と考えられる。

 

21/22開幕節~22/23 Matchday4まで
参照:

Jadon Sancho | Manchester United | xG | Shot Map | Goal stats | Understat.com

サンチョを例に取ると、得点の内訳は全てボックス内中央~左にかけてのゾーンであり、リーグ戦における全シュートシーンを見ても右45度が極端に少ない。LWの方が3倍ほど出場時間が多いという事も差し引いても右サイド起用においてはカットインからのシュートを打たない/打てないというのが目に見える傾向として表れている。

 

ラッシュフォード,エランガはもう少し右側からのシュートが多いが、前者は今季CF起用が続き後者も使われる側で輝くワンタッチシューター気味のスタイルで共に右利き。

 

一方、20/21以降のアントニーのショット,ラストパスのマップは以下のように右サイドはボックス内外問わず何処からでも積極的に得点を狙い、実際の得点>期待値という結果からも推察できるようにゴール前よりも斜め45度のシュートの方が多いという特徴があります。ボックスに入る前でも隙あらばというスタイルはその反面セルフィッシュになりやすいというリスクも抱えていますが、シュートだけでなくチャンスクリエイトの貢献も高いのでトータルで見れば大幅なプラスになるはず。

 

 

「1st defender」としてのプレッシング

 

昨季の国内リーグ+欧州カップ戦のデータを用い今季の両サイドのウイングの中心になるであろう4選手:サンチョ,アントニー,ラッシュフォード,エランガを比較したとき、FB.refによればアントニーの守備貢献は4人の中で最も高く、特にアタッキングサードにおけるプレッシングの量は他3人の追随を許さぬ差をつけています。勿論チームスタイルの差を考慮する必要がありますが、アントニーは旧来の守備はおまかせというタイプのアタッカーではなくモダンな選手である事は確か

参照:

Player Comparison: Antony vs. Marcus Rashford vs. Anthony Elanga vs. Jadon Sancho vs. Leroy Sané | FBref.com

 

ラッシュフォード,エランガのアカデミー出身組はプレスの質・回数共に試合単位のムラが激しく、特に前者は自身のロストでカウンターの危機に瀕する場面ですら歩いて戻ってくる場面を見かける有り様。それ故に右のフルバックを務める選手は数的不利の状態で守らされる場合も多く、そのフォローに回る形で少しずつバックライン全体にズレが生じ失点の危機に繋がるという事も日常的です。

 3節以降はCBのユニットをヴァラン-マルティネスという機動力に優れカバーリングに長けた組み合わせにする事でフォローしていますが、前述のようにテン・ハフ流が既に体に染みついているアントニーならばバックラインの負担を減らす1人目の守備者としての役割を十分に果たせられるでしょう。

 

 

あとがき

 

彼の代名詞になりつつあるこの連続回転。流石にゲーム中に繰り出せば報復タックルの餌食になりそうですが、これを可能にする足回りの柔らかさとピボットのような動きを連続できる優れた体幹が彼のテクニカルなプレーの源と言えるかもしれない。

 敢えて懸念材料を言うならばサイズの問題とプレミアリーグのコンタクトプレーに身体が耐えられるかという所ですが、この柔軟性をもって上手に乗り切って欲しい。

 

未だ明らかになっていない背番号は21or11が有力候補とかなんとか。