いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

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football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【 #MUNFCB 】日替わりヒーロー! 交代選手が結果を残し続ける好循環

※22/23 UEFAヨーロッパリーグプレーオフ 2ndleg

マンチェスター・ユナイテッドvsFCバルセロナ戦の記事です。

 

 

復帰戦で決勝ゴールを決めたアントニー、お見事!!

マンチェスター・ユナイテッド復権を世界に示す絶好のカードで最高の結果を手にして堂々EL決勝トーナメント進出を決めた。

 

 

 

 

【Match Review】

 

Starting lineup

 

ベンチ入りマンチェスター・ユナイテッド
2 Lindelöf, 5 Maguire, 12 Malacia, 15 Sabitzer, 20 Dalot, 21 Antony, 22 Heaton, 28 Pellistri, 36 Elanga, 39 McTominay, 49 Garnacho, 73 Mainoo

バルセロナ
10 Fati, 11 Ferran Torres, 17 M.Alonso, 18 Alba, 24 E.Garcia, 26 I.Peña, 29 M.Casadó, 32 P.Torre, 36 A.Tenas

 

 

前半

 

システムを見ると共に4-1-2-3。配置的には異なる所もあり、やはりブスケツがアンカーにいるバルセロナのプレッシング回避は世界有数のクオリティを有していました。

 

Man United

 

ユナイテッドはサンチョが左、フレッジが右側での組み立てに参加するのですが、フルバックにボールが入った際のサンチョのサポートは所謂"8番の位置"でも何ら問題なくプレー出来る事を証明するに十分で、ポゼッションゲームならばブルーノのワイド込みで寧ろ今回のポジションが合っているとすら感じるほど。

 

逆にフレッジの方はRBワン=ビサカとの兼ね合いも込みであまり上手くいかず、右サイドは後方でのパス交換やタメを作るキープといった点で物足りなさを覚えた。このシステムならばダロトは必須級だろう。

 

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また、ホームチームはカウンター主体の攻撃パターンだったのでヴェフホルストはスピードの部分で展開に適応しにくく、ブルーノも後ろからのロングボールに対しバルデとの走力勝負になるといささか分が悪かった。この辺の起用はその日の戦い方によって適した解答が変化するので、試合途中での修正力を含め指揮官の才覚が試される部分かもしれない。

 

両サイドの配置が高すぎてリチャ,ヴァランへの負荷が高い場面がしばしば存在したが、CB↔FBの距離感は他の試合でも気になるので改善していきたいポイント。

 

Barcelona

 

RB→CBへ位置を変えたアラウホはパスコースが制限されにくい事もあるのかボールプレーでもいい意味で目立たなくなり、対人守備ではラッシュフォードを封じ込めて前回とは別人のようなパフォーマンスを見せた。

 

全体の配置としてはクンデ+2CBをベースにブスケツがサポートに降りて潤滑油の役割。LBバルデは高い位置を取り、LWのセルジ・ロベルトはほぼセントラルMFのような役割で中盤を厚くする。

 

フレンキー・デ・ヨングは動かない事が求められるバルサの底,ピボーテよりもインテリオールと称される今回のポジションの方が攻守両面に良さが出やすく、キャリー能力の高さや上下動の繰り返しに耐えられるスタミナを見てもイングランドで見たい選手。

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試合内容

 

クンデのパスをカゼミロがカットし、右サイドでフルバックの背後の広大なスペースに走るブルーノへスルーパスを通すと、試合最初のチャンスはGKとの1on1だったがブルーノの右足から放たれた一撃はGKテア・シュテーゲンの正面。

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互いのマークが緩めだったブルーノvsバルデのマッチアップは前半のポイントの1つであり、15分にはデ・ヨングの持ち運びから始まったバルセロナのカウンター攻撃から、クロスボールが流れた所に向かっていたこの2者のコンタクトでバルデが倒されペナルティキックの判定。

 プレミアならばまず流れていたプレーに思えるが、レヴァンドフスキのキックはデヘアの右手に触れながらもラインを越え、ユナイテッドは不幸な失点でリードを許す。

 

このPK以外ではバルサも殆どシュート機会が無く、互いに選手間の距離や縦の位置関係で上手く行っていないゲームだったが、カンプ・ノウでも露呈したようにGKの配球でトップ層とは大きく差を付けられている事は紛れもない事実。判断のエラーと技術のエラーの2種類に分類されると思っているが、前者は良くなっている気もするが後者はかなり時間を要しそう。

 

後半の伏線としては、終盤にラッシュフォードが右に移動してバルデの攻撃参加を制限させようとしていた点だろう。結論から言えばポゼッションで優位を取る事は諦め、カウンターの威力を上げるような選手交代が行われた。

 

後半

 

HTの選手交代はヴェフホルスト🔁アントニー

 

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カウンター時に個で仕掛けられるアントニーが入った事で右サイドにも1つ明確な形が生まれ、バルデが上がっている際はクリステンセンとのスピード勝負になるので完全にこちらが上回る事が出来た。更に、少ない手数で攻撃する際は直接的なプレーの多いブルーノのトップ下も非常にフィットするので全体のバランスも良化し、テン・ハフの修正力の賜物とも言える交代策に。

 

そして46分には、デヘアのフィードに対する相手クリアボールを回収し、左サイドでスローインを得るとサンチョ→ブルーノと横にパスを繋ぎ、クリステンセン-バルデ間のポケットに侵入したフレッジの右足(すねに当たったようにも)がゴールネットを揺らして同点に追いつく!

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この場面、バルセロナのマークが一瞬ブレてフレッジに対しバルデが絞ってみるのかデ・ヨングが降りてカバーするのか曖昧になっていたが、フレッジのスペースを見つけ走り込む嗅覚の鋭さは確かな武器。

 

同点弾以降はユナイテッドペースで試合が進み、64分に押し込まれた状態から一度クンデの決定機があったものの、ヘディングシュートをデヘアの見事な反応で凌ぎ流れを相手に渡さない。この場面のサンチョは淡白な守備になってしまったが、アントニーも含め基本的には守備でもサボらず相手フルバックの上がりに対応してくれるので大外のマーカーが足りないというかつての悪癖は顔を出しにくい。

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73分、自陣FKからのリスタートで左右にボールを振りながら相手の守備のズレを誘い、リチャ→ショーのロングパスで一気に左サイドの深い位置まで侵入。ショーのヒールパスをブルーノが収めると、ボックス内でパスを受けたガルナチョのダイレクトシュートはブロックされたものの、こぼれ球を拾ったフレッジが2撃目。これもブロックされたが最後は3度目の正直とばかりにアントニーが左足のコントロールショットを沈めてユナイテッド勝ち越し!

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ディフレクションをマイボールに出来たのもボックス内に人数をかけているからであり、最初の所で対応するハフィーニャを吹っ飛ばしてボールをキープしたブルーノも見事だった。

 

また、途中出場した際のガルナチョの突破力はブスケツイエローカードを誘う等このレベルの相手に対しても質的優位を取れると判明。現状では活躍出来る展開が限られているが、カバーシャドウやプレスバックといった守備面とバタつきがちなボールタッチが改善された場合は状況を選ばず脅威になれる。

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改善点としては最終盤のゲーム運びにおいてコーナーに逃げずまともにシュートまでいった結果、不必要なカウンターを食らって失点危機に陥っている事。これはオーレ時代にも課題として挙げた記憶がありますが、1点差の時はもう少し慎重に勝利を手繰り寄せてもいいのではと常々思っています。

 

 

データ

 

Standard

 

シュート数は12対6でユナイテッドが2倍の数を記録。パス成功率の違いに現れているように、1戦目同様早めにロングボールを入れてそのこぼれ球を拾う直線的なスタイルでバルセロナのマンツーマンディフェンスを突破していった。

 

フレッジアントニーのゴールはどちらも見事だったが、マン・オブ・ザ・マッチを選ぶとすれば対人守備で圧倒し、スルーパスルーズボールへの反応も90分を通し鋭かったヴァラン,リチャ,カゼミロのセンターライン3名の中から選定したいところ。

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終盤に投入され、守備的な10番としてブスケツマンマークを任されたマクトミネイに関してはフレッジ同様にアンカーの適性が低く、このように高いポジションの方が粗が目立ちにくい上に裏抜けのタイミングという長所も発揮されやすい。ただ、比較対象になるであろうヴェフホルストの収める能力と献身性を見せられてしまうと物足りなさは否めない。

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xG

 

 

厳しい判定であったPK(期待値にすると大体0.76~77)を除けばほぼ差の無い内容。

 

前半はブスケツを絡めたバルサの中盤でのダイレクトプレーでのプレッシング回避に苦戦し、ロングボールをサイドに出しても走り負けするシーンが目立ちました。しかし、アントニー投入によりカウンターが更に活きるラインナップに変わった後半は得意のオープンな展開に持ち込む事に成功、精神面と体力勝負ではやはりユナイテッドに分がありました。

 

また、当該シーンに至るまでにオフサイドがあったのでxGでは反映されていないものの、後半アディショナルタイムの被カウンター局面におけるレヴァンドフスキの折り返しをギリギリでブロックしたヴァランのカバーリングは1ゴール阻止にも等しい見事なプレーだった。

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あとがき

 

シャビの交代の遅さにも救われた所はあったかもしれませんが、ユナイテッド最大の天敵とも言えるバルセロナに対し2試合共に五分以上の内容且つ1勝1分けという戦果は見事。

 

 正にこのシーンが象徴的だと思いますが、今のチームにはサー時代の強かった頃のような闘志がみなぎっているので、試合日程の厳しさよりも勝利し続けていく事で得られる自信と誇りの方が勝っているように思います。

 

ニューカッスルとのカラバオカップ決勝も中2日とタフな間隔な上に、ラッシュフォードはソーシャルメディアに怪我を示唆する投稿をするなど困難も依然多いですが、彼らならやってくれるはずです!