※21/22UEFAチャンピオンズリーグ グループリーグ第6節
マンチェスター・ユナイテッドvsBSCヤングボーイズ戦の記事です。
プレビュー
マンチェスター・ユナイテッド
ラファエル・ヴァラン
ポール・ポグバ
エディンソン・カバーニ
アントニー・マルシャル
ヤングボーイズ
ウリセス・ガルシア
クリスティアン・ファスナハト
ジャン=ピエール・エンサメ
エステバン・ペティニャ
スタメン
マティッチは恐らくCB起用、純粋なDMが1人もいないなかでどのような陣形を選択するかは不明ですが、アマド、エランガ、グリーンウッドの若手アタッカー3枚は非常に楽しみにしているファンも多いのではないでしょうか。
突破は決めているとはいえ、オールド・トラッフォードで無残な敗戦を見せるわけにはいかないでしょう。ここは是非とも勝利してラルフに自分たちも戦力であるとアピールして欲しい。
試合内容
前半
どうやらファン・デ・ベークがアンカーに入り、マタとリンガードは一列前で所謂インサイドハーフの4-1-2-3(4-3-3)のようなシステム。ただ、アマドとエランガもそれほど高い位置を取っている訳では無かったので実質的には4-1-4-1だったかもしれませんが、この試合はバックラインよりも前線の見定めがメインのように感じました。
9分、CB起用のマティッチ→リンガードへ縦パスが通ると一気にテンポアップ。
そこからエランガ→ショーと左サイドでパスを繋ぎ、ショーのクロスをグリーンウッドがバイシクル気味のダイレクトボレーで見事先制点!!
🤸♂️ @MasonGreenwood's fifth of the campaign is 𝙙𝙚𝙛𝙞𝙣𝙞𝙩𝙚𝙡𝙮 worth another look 🤯#MUFC | #UCL
— Manchester United (@ManUtd) December 9, 2021
改めて末恐ろしい才能だと実感させられる天性のゴールゲッターっぷりを発揮したグリーンウッド。エランガやアマドがヤングボーイズの選手の激しいチェックに苦しむ様子を見せる中、31分には右サイドから中央にミドルパスを通してその後の決定機を演出、34分には高い位置でボールを奪い、そのままDFを背負いながらボックス内にドリブルで侵入とその能力が既にスタメンレベルである事を再び証明。
この日は今季少しマイナスに出る事もあった独善的なプレーも無く、20代後半より上の経験の多い選手がイマイチ乗り切れない中で完全にチームを牽引していました。
また、待望論の大きかったディーン・ヘンダーソンもエリック・バイリーの突発的な自陣でのリスクの高いプレー選択から生まれたピンチに素早くボックス外に飛び出てこれを処理するなど守備範囲の広さをアピール。
しかし、42分、ファン・デ・ベークとワン=ビサカの意図が合わず低い位置でショートパスのミスが出たユナイテッド。ファビアン・リーダーにミドルシュートを決められて試合は1-1で折り返す事に。
シュートの軌道が完璧すぎてこれはGKにとってはノーチャンスのボール。
控え組は試合勘も鈍っている選手が多いでしょうからこの試合だけで評価を決定づける事は無いと思いますが、個人的な意見を言うならばアマド、エランガはやや控え目なプレーが目立ち、特に前者の31分のプレーではシュートを撃って自らをアピールするくらいがちょうどいい。やり過ぎればセルフィッシュと批判されてしまうようにこの辺のバランス感覚は本当に難しいですが、一方でボールを持った際のプレーには独自性と創造性を感じたので、冬のウィンドウでローン移籍を経験させトップチームでの継続的な出場機会を確保させたいところ。
後半
59分、リンガード→アマド→エランガと繋いでカウンターを成立、ビッグチャンスを作りますが基本的にはどちらも攻撃の糸口を掴みきれないまま時間だけが経過。
61分にルーク・ショー🔁メンギで最初のカード、68分にはヘンダーソン🔁ヒートン、アマド🔁ショレティレと続々とピッチ内にアカデミー出身選手を投入していき、89分にはU-9から共にクラブに所属している生粋のユナイテッドアカデミー育ちのジダンとサベージがCLの舞台でトップチームデビューを飾っています。
フットボールクラブは地域コミュニティの中心でもあり、そういう意味でこの2人のデビューは2人の若手選手のデビュー以上という傍から見た事実以上に大きな意味合いを持っています。これはどの選手に対しても思っていますが、是非ともトップチームでチャンスを掴んで欲しい。
途中出場の選手に関して、最も印象に残ったのはテデン・メンギの対人守備の強さ。
たまたま(Football Managerの縁)、私は昨季のラムズを見ていたので彼にはその実力があると知っていましたが、ポジショニングが完全にCB仕様でクロスを容易に入れられた事はマイナスであるもののデュエルは全勝。ヴァラン、リンデロフ、マグワイア、バイリーと壁は厚いですが、チャンスを与えれば大きく化けそうな気配。
ハイライト
選手交代
61分 ショー🔁メンギ
68分 D.ヘンダーソン🔁ヒートン
68分 アマド🔁ショレティレ
89分 リンガード🔁ジダン・イクバル
89分 マタ🔁C.サベージ
ヤングボーイズ
62分 アエビシェール🔁シエロ
62分 F.リーダー🔁ヘフティ
62分 シエバチュ🔁W.カンガ
77分 M.カマラ🔁ラウパー
87分 M.エリア🔁N.マイヤー
データ
スタッツを見ると1-1で終わったのは不思議なくらいヤングボーイズにシュートを許していた事が分かります。
マティッチ、ファン・デ・ベーク、リンガード、マタに関してはあえて本職以外の場所で使ってポリバレント性を試していたのかもしれない。
ラングニックもこの試合に関しては選手を見極める試合と割り切っていたでしょうし、実際にクリスタルパレス戦のスタメンは誰1人としてベンチにも入っていません。
個人のパフォーマンスではドリブル成功2/3、1ゴールのグリーンウッドがベストプレイヤー。この試合で多く出場した同年代の若手と比べるとその成長スピードの異常さがよく分かります。
あとがき
試合終了後、ピッチにうずくまっている様子がカメラに捉えられ、その後担架にのせられていたことから心配されていたワン=ビサカに関してですが、少し前から負っている手の怪我が悪化したとのことで週末の試合は出場できないと見られています。
ただ、その後の会見によればそれほどの大怪我ではなく、今のところ打撲である可能性が高いという事で来週以降の試合ではスカッドに復帰できそう。
次の試合はキャロウ・ロードでのアウェイマッチ、vsノリッジ戦。
監督交代後4試合は1勝2分け1敗とやや戦績が上向いているとはいえ、降格圏のカナリーズには完勝を求めたい。
主力は1週間間隔が空いたのでコンディションも整っているでしょう、ここは得失点差を稼ぐために最低でも3点差以上の勝利が必要。