オーレ延長
マンチェスター・ユナイテッドは去る7月24日、オーレ・グンナー・スールシャール現監督との契約延長を発表。
Our past. Our present. 𝗢𝘂𝗿 𝗳𝘂𝘁𝘂𝗿𝗲.
— Manchester United (@ManUtd) July 24, 2021
✍🇳🇴 We are delighted to announce that Ole has signed a new deal with the club! #MUFC
満期を迎えれば2024年6月+1年の延長opで2019年3月の正式就任から数えれば6年を超える長期政権となりますが、チームを率いてからのおよそ2シーズン半で獲得したタイトルは未だに0。
解任直前のチーム崩壊の印象が強い前任のジョゼ・モウリーニョはカラバオカップ、コミュニティシールド、ヨーロッパリーグと3つのタイトルを取っているので後から歴史を振り返るとすれば現状は彼よりも低く見られるのは間違いないでしょう。
内容を見ていけば前政権で不遇だったルーク・ショーを世界最高クラスのLBに引き上げ、アカデミー育ちのラッシュフォードやグリーンウッドも順調に成績を向上させているだけにこの結果は本当に勿体ないです。
個人的には現代の監督、特にメガクラブのボスに求められる能力は戦術よりもチーム管理に比重が傾いていると考えているのでそういう意味では主力は勿論出場機会に恵まれなかった選手からも批判が聞こえてこないオーレを高く評価しているのですが、フルシーズン3季目となる21/22でも無冠が続いた場合にはユナイテッドのクラブ規模を考慮すると後任を考えなければいけない。
(モウリーニョ時代も2シーズン目のオフに契約延長を行って3季目の12月にチームから外されたので、新契約を結んだからと言っても安泰ではないと思います)
プレシーズン:QPR戦
マティッチの重心を低めにおいて2.5列目にペレイラとリンガードを並べるような形を見せたQPR戦は開始早々4分にグリーンウッド→ペリストリとボールを繋ぎ最後はリンガードのゴールで先制するものの、6分にはQPR左サイドからのシンプルなクロスにテデン・メンギがボールの軌道を見誤り見送ってしまう形で失点。
その後もDF陣の粗さが目立ち、53分~58分までの5分間で立て続けに3失点を喫し73分に途中出場アンソニー・エランガがコンパクトながら威力の強いショットで1点を奪い返すものの最終スコア4-2で敗戦。
勿論プレシーズンの段階で勝利が絶対という訳ではありませんがアンドレアス・ペレイラの守備の軽さやメンギの純粋なミス、アーロン・ワン=ビサカの組織守備でのエラーが目立つ場面も多く、よく言えば課題が明確になった-悪く言えば誰が見ても判別できるレベルで欠点が露呈しているといった内容。
ペレイラに関しては元々チーム内での立場が危うい状況だったのでこの体たらくだと本格的に完全移籍での放出が進んでしまう予感。
フレンドリーマッチで好パフォーマンスを続けブルーノ・フェルナンデスの代役1番手として評価が見直されているジェシー・リンガードとは対照的なプレシーズンとなっています。
アタッカーに目を向けると、ファクンド・ペリストリに関してもしかするとダニエル・ジェームズよりも彼の方が今のクラブ事情だと戦力として重宝されるのではないかと思うくらいペリストリが昨季のウィークポイントであった右ウイングで見事なプレーを続けているので、基本線はアラベスへ再ローンだと思っていますがもしかするともしかするかもしれない。
途中出場のエランガ、ショレティレ、ハンニバルはそれぞれ自身の長所を出せたと思いますが、個人的にはショレティレのパスセンスにもしかすると彼はウインガーというよりプレイメーカーとして目を出すのではないかと期待が膨らむ。
私の主観ではユナイテッドのアカデミー出身アタッカーは瞬発力の高さで相手を抜き去るタイプが多いと感じていますが、このプレシーズンでの彼を見ると将来的には4-3-3(4-1-2-3)の中盤2枚もこなせるのではと考えを改めさせられます。
EURO2020でも猛威を振るったフォルスナインも適役だと思うので、彼が数年後トップチームに定着出来ればよりチームの戦術的拡張性が広がるはず。
タフな試合になってしまったメンギは今のアカデミー産CBで最も期待の大きい選手ですが、まだトップチームでの経験が足りない影響からかシンプルな目測ミスが目についたのでほぼローンが決まっているダービー・カウンティで出場機会を手にしてもらう前提で来季以降に期待。
トゥアンゼベか彼のどちらかは最低でもトップチームの主力にしなければならないと私は考えているので、このポジションに関しては長期目線でみていきたいところ。