【 #GRIMUN 】システム以前の問題が山積。最早Amorimに猶予はない
グリムスビー・タウンvsマンチェスター・ユナイテッド戦の記事です。
システム以前の問題でCBを3枚起用している意味がないくらいにクロスボールに対して完全にボールウォッチャーと化してマークを見失っていたのでかなり深刻な状況。バーンリー戦にも負けるようならばアモリムは解任されるかもしれない。
Onana can't keep out Burns' effort. Mbeumo's hits the bar.
— Manchester United (@ManUtd) August 27, 2025
The Reds exit the Carabao Cup.
Grimsby: ✅
United: ❌ pic.twitter.com/BP7uptPA2v

【Match Review】

Starting lineup

前半

リーグ戦2試合で明らかになったはずの課題に対して本当に向き合ったのかと疑問を抱くような構成とそれぞれのプレーが序盤から目立ったカラバオカップ2回戦。ルベン・アモリムという指揮官を一言で評するならば、「自らの型にはめようとし過ぎる男」というのがしっくりくる。
例えばこのグリムスビー戦ではスプリントが致命的に弱点であるマグワイア、彼ほどではないが足が遅めのフレデリクソンとCBの3分の2がダッシュ力に不安を抱え、残るヘヴンも経験不足で細かいポジショニングや身体の使い方は粗い。そのような状況でも細やかなラインコントロールを要求すればその背後がおぼそかになる事は想像に難くないのだが、選手の特徴に合わせて戦い方を微調整するというのはアモリムにとって一番の苦手分野らしい。思えば試合開始直後のファーストプランが相手に対応された後の修正が遅い、あるいは無い点に関してもこの型にはめようとし過ぎるという特性を踏まえると腑に落ちる。
そして残念ながらマンチェスター・ユナイテッドの選手の大半はそのような指揮官の事細かい要求、特にポゼッション時の立ち位置についてのルールを遂行しながら普段のプレーが出来るほど処理能力が高くないので、パス&ムーブ、レイオフ、押し込んだ際のニアゾーンへのランニングといった瞬間的なアドリブも要求される動きへの瞬発力が損なわれている。完璧を求めたい気持ちは理解できるし彼が間違っているとは全くもって思わないが、現実問題として無理なものは無理なのでアモリムは良い意味での諦めを身につけて欲しい。
また、ウイングバックに関しては何度も言っているように順足WBで攻撃時にバリューを出せるほどこのペアは個人での打開力がある訳では無く、プレー選択も委縮しているかの如く消極的である為、ポゼッションで半身になって後ろからのパスを受けた後の選択肢が圧倒的に広がる逆足起用に戻すべき。
これに対してアップセットを狙うグリムスビーはかつて世代最高クラスの評価を受けていたジョシュ・マクイクランの7歳下の弟でこちらもアンダー世代のスリーライオンズ常連だったジョージ・マクイクランがバックスの前でコントロールを握る4-5-1(4-1-4-1)で高い位置を取る赤い悪魔のWBに対してはフルバックがマークに付いた。
全体として守備ブロックがコンパクトであり、ボールホルダーに対して圧をかける際の網の狭さも非常に優秀。組織的な守備に関して言えばハッキリとマン・ユナイテッドよりも優れている。
そして、オフサイドラインと駆け引きをしているダロトやドルグの空けた背後のスペースを両サイドのアタッカーが突き、なおかつミドルサードではFBに対してのチェックが甘くなるところを起点にするなどワイドレーンの攻防で優位性を握り、22分にはカウンターから右サイド,ダラー・バーンズのクロスを逆サイド完全にノーマークだったチャールズ・バーナムがファーストタッチで冷静にボールをコントロールし、2タッチ目でニアを抜き先制弾をマーク。
ファーサイドネットに綺麗に流し込まれたならともかくとして狭いニアを抜かれたオナナの対応は落第点で、何故シューター対して正面を向いていなかったのかよく分からない。そして、完全にバーナムをフリーにしてしまったフレデリクソンのボールウォッチャーっぷりも残念だ。オナナについては後述する2失点目でも大いにやらかしており、似た風貌の別人なのではないかというレベルで全体的なプレーの質が低かった。
30分、左サイドでCKを獲得したグリムスビーはショートコーナーから角度を付けてバーナムがインスイングクロスを上げ、ゴール前の競り合いでタイレル・ウォーレンが完全にノーマークになると、それを気にしたのかオナナはリスキーな飛び出しでパンチングを試み、弾き出せずに無人となったゴールを割られて2-0……
Hard work and dedication paying off for Ty Warren! 😤
— Grimsby Town F.C. (@officialgtfc) August 28, 2025
Moments like this reminds you why we all love football! 🫶
#GTFC pic.twitter.com/OBsQ6jqVmU
そもそもゴールエリア外に飛び出す状況ではなかったが、ゴールを空けるにしても味方にカバーへ入れという指示すらなかったのは一体どういう事なのだろう。
後半

上空に雷が轟く中、本当に試合続行で良いのかと若干不安になりながら始まった後半。ユナイテッドは一挙3選手を入れ替えてようやくウイングバックの運用が逆足2人に。ボールホルダーに食いつき過ぎて簡単に自分のマークを逃がしてしまうという守備面の振る舞いを見れば不向きである事は明白ながら、ブルーノがCMで起用される理由は局所的な数的優位を生む3人目のランを行える点が大きいのかもしれない。
依然としてポゼッション時に相手ゴールを背に向けて静止状態でボールを待つだけの選手の多さが気になる局面は多いが、配置の改善やスペースへ走る意識の強いブルーノの投入などもあって全体的なバランスは前半よりマシになった。しかし、上述のように天候が悪く、後半は時間が深まるにつれて雨足が強まり特殊なピッチコンディションになった為、ショートパスを繋いで敵陣ボックス内まで運ぶというのは困難に。
なお、60分過ぎからはヘヴンに代えて投入したマウントを左WBに持っていった起用が見られたが、アモリムのWB論は大分MF的なボールスキルが要求されるので適性としてはアリだと思う。が、プレシーズンなりで試験運用してから実行するべきだった。
71分にはマグワイアが相手のパスをブロックしようとして出した右足が逆に絶好球となりキャメロン・ガードナーが狙いすました一撃でファーサイドネットを揺らすがオフサイド。正直VARがあればオンサイドだったかもというくらいに疑惑の判定なので本来ならば後述するPK戦にすら到達していなかった可能性もある。
2点ビハインドのユナイテッドはメイヌーのボールキャリーから右サイドでプレッシャーの薄い状態でパスを貰えたエンベウモが高い個人能力を見せつけるボックス外からのコントロールショットで反撃ののろしを挙げる。内→外の斜めのランでエンベウモの運ぶスペースと相手DFの警戒を集めて一瞬の猶予を生み出したアマドのオフ・ザ・ボールも褒めたいところ。当初はかみ合わなかった左利き技巧派の両者も徐々にかみ合わせが良くなっている。
🚨🚨| GOAL: MBEUMO SCORES HIS FIRST MANCHESTER UNITED GOAL!!
— Goals Side (@goalsside) August 27, 2025
Grimsby 2-1 Manchester Unitedpic.twitter.com/Uur9D1udQd
悲観的にならざるを得ないこの試合でポジティブな事象を探すと、良い意味で裏切られたのはデ・リフトのファイナルサードでのオフボールの優秀さ。当初は右CB、途中から左に移ったがどちらでも大外で味方がボールを保持する際にしっかりとポケットに侵入して更にはボールを受け取ってシュートorクロスで終わる、チームメイト特に中盤と前線の選手にも見習ってほしい動きを見せた。
1点差になると、かねてよりクラッチ・スコアラーっぷりを発揮しているマグワイアがCKから同点弾を奪って勝ち上がりはPK戦の結果に委ねられた。
🚨🚨| GOAL: HARRY MAGUIRE EQUALIZES FOR MAN UNITED!!
— Goals Side (@goalsside) August 27, 2025
Grimsby 2-2 Manchester Unitedpic.twitter.com/8aWiZorqcH
動き出しが早いせいで簡単に逆を突かれ、更に読みを当てても手首の強さが足りずボールを外に弾き飛ばせないオナナとユナイテッドのキッカーのシュートコースが良く中々ボールに振れられないピムという両GKの情勢で進んだPK戦。
先にストップしたのは不振のカメルーン代表GKで、グリムスビー3人目クラーク・オドゥアーのシュートを右手で触れセーブ成功。助走中にGKの動きを見ないタイプのキッカー相手ならば破綻しない。
その後マウント→ストーントン→ダロト→ヘンリー・ブラウンと両チーム失敗する事無くゴールネットを揺らし、迎えたユナイテッド5人目はクーニャ。GKの逆をつこうとステップを踏んだがピムは動じず、十分な助走が無い状態で放たれたシュートは利き足側のグラウンダーという最も威力が無く止められやすいものとなってしまい赤い悪魔は寸前で3回戦への切符を手放してしまった。
そしてここから稀に見る長期戦となり、両クラブGKまで全員成功させて2巡目に突入という異常事態が発生。
最後はユナイテッドの13人目、合計26人目のキッカーとなったエンベウモ(2周目)のキックがクロスバーに跳ね返されてリーグTwo(4部相当)のグリムスビーがマンチェスター・ユナイテッドを撃破というアップセットで試合の幕は閉じた。
データ

Standard

3カテゴリー下の相手と戦って二桁のシュートを打たれてポゼッション7割というのが思うような試合運びが出来なかった事を如実に表している。何ならアタッキングサードへの侵入回数では52vs50でグリムズビーが上回っているため、如何にホームチームが効率的にゴールに迫ったか、アウェイチームが見るに堪えない試合運びをしたのかというのがスタッツからもハッキリと読み取れる。
あとがき

スキル面の不安が無く、それでいて運動量と最低限の守備時のセオリーを身につけているセントラルMFを下さい(切実)。それを現スカッドでどうにか無理やり埋め合わせるならばマウント、ダロト、マズラウィが候補か。。。