いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

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football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【 #PremierLeague 】22/23のTeam of the Seasonを考える

5月最終週をもって全日程を終了した22/23イングリッシュプレミアリーグ

 

タイトルを手にしたのは、元よりリーグ随一の成熟したスカッドを有していた所にハーランドというここから10年以上フットボール界を先導していくであろうストライカーを手にしたマンチェスター・シティ

 

プレミアリーグ全体を考えると、これで3連覇となったペップ・グアルディオラのチームを何としても止めるというのが残る19クラブにとっての絶対的な来季のテーマになりますが、その前に今回は22/23シーズンを振り返る機会として傑出したパフォーマンスを見せた選手で選ぶTeam of the Seasonを考えてみたい。

 

 

 

 

公式(Alan Shearer)が選んだBestⅪ

 

 

プレミアリーグの通算ゴール数歴代1位となる260ゴールを挙げ、イングランドフットボール史に残るスコアラーとして知られるアラン・シアラーが選出した22/23シーズンのTeam of the Seasonは上記の通り。

 

選手のポジションや所属クラブを明記していくと以下のようになります。

Shearer選出のチーム

マネージャー
Eddie Howe:Newcastle

ゴールキーパー
Nick Pope:Newcastle

ディフェンダー
Kieran Trippier:Newcastle
John Stones:Man City
William Saliba:Arsenal
Pervis Estupiñán:Brighton

ミッドフィールダーフォワード
Rodri:Man City
Kevin De Bruyne:Man City
Martin Ødegaard:Arsenal
Marcus Rashford:Man Utd
Harry Kane:Tottenham
Erling Haaland:Man City

プレイヤーからはストーンズ,ロドリ,ハーランドの3名が名を連ねたマン・シティが最多で、アーセナルニューカッスルが2人ずつでそれに続く。指揮官のエディ・ハウを含めマグパイズから多めに選出しているのは、シアラーの古巣愛も大きく影響している事と推測される。

 

ベストイレブンと銘打った場合はいくつか議論になりそうなところがあるが、今季のPLで25人を選出(シニア登録枠の上限に倣って)しろと言われればそれほど変な名前も無いので大体こんなものだろうという範囲内に収まっていると思う。

 

 

個人的な選出

 

まずはゴールキーパーのアリソンから。

 

CL出場権を獲得出来ず、傍から見れば失敗のシーズンにも見えるリバプールから何故選んだのかという声が聞こえてきそうですが、ファン・ダイクの相方役がとっかえひっかえな上に、その彼自身のパフォーマンスも全盛期からは下降しており、終盤にアレクサンダー=アーノルドのInverted-Wingback及びLBロバートソンが後ろに残る可変システムという答えを見つけるまでは守備に大きな問題を抱えていたチーム状況を鑑みると、ゴールデングローブを受賞したデヘアや他の上位クラブの守護神よりも最終順位に対しての貢献度が高いと判断しました。

 

実際、GKがシュートを防ぐ確率に基づいたゴール期待値であるPSxG(Post-Shot Expected Goals)から実際の失点数(Goal Against)を差し引いたPSxG-GAという指標において、FBrefの算出するモデルでは+10.1というリーグ最高のスコアを記録。期待値よりも10ゴールほどアリソンのセーブによってチームの失点が減少している計算になり、2位がフラムのベルント・レノで+9.0、3位の選手が+5.0である事を踏まえると今季のアリソンのシュートストップは傑出していると言える。

 

更に、ディストリビューションの部分でもショートパス・ミドルパスでのプレッシング回避能力や被カウンターでのボックス外へ飛び出しての処理など高水準で備えていることも選出を後押し。

Embed from Getty Images  

 

 

続いてディフェンダー

 

フルバックにはニューカッスルで全試合に出場し、タイトな対人守備で身体能力に勝る強力なアタッカーにまともにプレーさせず、セットプレーテイカーしての貢献度も非常に高かったトリッピアーと、攻撃時に3CBの左,守備時には通常の4バックのフルバックとして振る舞い、ボールプレーでの違和感が無くなった上に地上空中両方で圧倒的なデュエル勝率を記録し守備面での信頼感も確たるものにしたアケの2名。

 

センターバック部門はライン間への縦パスと自身のボールキャリーで個の力に頼る部分が大きかったマン・ユナイテッドのビルドアップを成立させ、味方を鼓舞できるメンタリティを含めて加入初年度からDFリーダーになったリサンドロ・マルティネス、高さ・強さ・速さとCBに求められる身体的な能力をすべて持ち、念願のタイトル獲得まであと一歩に迫ったアーセナルの躍進を象徴する選手の1人であるサリバをユニットに選出。

Embed from Getty Images  

 

この4人がどんな風にプレーするのかを妄想すると、トリッピアーが1列上がって右外で幅を取り、残り3選手がペナルティボックスのサイズで位置取りする右上がりの可変がまず一番に思い浮かびます。誰からでも配球出来る上にスピード勝負にも負けないので、単なるドリームチームではなく実際に組まれたとしても素晴らしいユニットになることは間違いない。

 

 

ミッドフィールダーからは4-1-2-3のアンカーとDFから1枚が隣に上がる3-2-2-3という全く異なる役割にシームレスに対応する上にCBも問題なくこなせる知性を持ち、ポゼッションを潤滑にするキックの豊富さ&精度と人ではなくスペースを守る守備が出来る点でアンカーとしての能力が抜け出ているロドリが1人目。

 

そして、シーズンを通しプレミアで台風の目になっていたブライトンからは、試合毎の成長力が外から見ても分かるくらいに高く、全身のしなやかさを感じるプレーを随所に見せて狭いスペースでボールスピードの速い縦パスをダイレクトで処理するのは今やお手の物、どのクラブにも適応出来得るポテンシャルを持つモイセス・カイセド。

 

3人目には最早毎年のお馴染みになっているデ・ブライネ。彼に関しては今更語るまでもありませんが、個人的な印象としてはリーグ戦1度目のマンチェスター・ダービーでのチーム3点目、ハーランドに出した短いキックモーションからのプレゼントボールに対する恐怖心が強く残っている。

 

 

ウインガー,ストライカからは3名。 

 

デビュー以降年々ゴール数とアシスト数を増やしており、今季は14ゴール11アシストと大半のクラブでトップスコアラーになれる程の得点を叩き出したブカヨ・サカがいなければアーセナルがここまで勝ち点を積み上げる事は無かったでしょう。ボールプレーで相手の踏み込めない身体の向きと間合いを保つ力が明らかに上達し、bigchances missedが僅か3回(他の主要スコアラーは大体15回以上)とフィニッシュワークの質でも非常に高い水準をキープした。

 

コンテ→ステッリーニ→メイソンと指揮官が入れ替わるなど、特に中盤戦以降は不本意なシーズンが続いたトッテナムの中でチーム総得点の約47%に直接的に関与し、連続無得点の試合は最長でも2戦と後述するノルウェー代表FWのインパクトに隠れているものの、30ゴールの大台に乗せたケインの孤軍奮闘っぷりを考え、私には彼をラインナップに加えないという選択肢を取る事は出来なかった。

 

最後は文句なしでリーグのトップスコアラーに輝いたハーランド。印象とは裏腹に、ゴール前でも味方に預けた方が得点の難易度が下がる場面ではパスを選ぶ事もままあり、決してセルフィッシュではないという事は強調しておきたい。細かい怪我が少なくない点を除けば正直ケチのつけようがないでしょう。

 

 

 

おまけ・あとがき

 

ミッドフィールダーはアンカーのブルーノ・ギマランイス、攻撃的な所ではウーデゴールやブルーノ・フェルナンデスといった選手も選出したいくらいのパフォーマンスを見せていましたがあえなく落選……

 

もう少し選出の幅を広げて、ワールドサッカーダイジェストの企画の"○○-△△シーズンのBEST PLAYER"方式で50人程度を選ぶのも面白いかもしれない。

 

 

最後にオマケ。

次世代のスター発掘と銘打ち、22/23プレミアリーグのシニア登録制限に引っかからない2001年1月1日以降生まれ、なおかつ今シーズンの試合出場が1000分未満の選手で構成したチームを考えてみました。(セインツのロメオ・ラヴィアやイーグルスのミカエル・オリーズのように既に主力としてプレーしている選手は除外されます。そういう意味では、ルールの穴を突く選出もいくつかある事に対しては堪忍を。)

 

長くなるので個別には触れませんが、この中から半数程度が来季チーム内でレギュラーポジションを獲得しても不思議ではないと考えている。現時点の知名度が低いという意味で掘り出し物になりそうなのはジョアン・ゴメスやザバルニー辺りだろうか。