いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

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football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【 #MUFC 】4-3-3(4-1-2-3)採用で直面するかもしれない問題

ジェイドン・サンチョに続きレアル・マドリーラファエル・ヴァランについても獲得の見込みが大分高くなってきたマンチェスター・ユナイテッド

 

報道によればオーレ・グンナー・スールシャール監督は昨季までの4-2-3-1からよりオフェンシブな4-3-3(4-1-2-3)への転換を図っているようで、ヴァランとの契約が成立すれば本格的に新フォーメーションへの挑戦が始まるかもしれません。

 

そこで、今回は現状のスカッドで4-3-3への互換性のある選手がどれほどいるのか、或いは主力選手がそれに対応できるのかどうかを考えていきたいと思います。

 

個人的な感覚で言えば大きく問題になりそうなのは2箇所。

 

 

 

 

①逆三角形の頂点(アンカー、ピボーテハーフバックetc...)

 

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現状のスカッドから言えば中央の守備的MFのタスクを任せる事が出来る選手はスコット・マクトミネイ、ネマニャ・マティッチの2人でしょう。

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マティッチに関しては経験という意味では全く問題なし。

19/20シーズン、新型コロナによるリーグ中断以降の無観客試合では彼とポグバを4-2-3-1のDM2枚でユニットを組ませ、ポゼッションではマティッチが真ん中でバランスを取りポグバが攻撃に関与するような形で可変ながら実質的には上記のような配置で戦った経験があります。

 

ただ、不安要素としては元々広くなかったカバー範囲が加齢による衰えもあってかここ1、2年は顕著に狭くなってきていて連戦が続くとパフォーマンスの低下が著しい事。

コンディションが万全ならば頼れる選手なのは間違いありませんが年間を通して彼に絶対的な信頼を置けるかといえばそうではありません。

 

 

マクトミネイはクラブレベルではボックス・トゥ・ボックスのようなタスクを負う事が最も多く、本人の適性もここにありますが、スコットランド代表では右CBでの出場も時折見られるのでおそらくアンカーとしてもそれなりの水準は期待できるはず。

 

ただ、CBとしての経験が中盤に生かされているのかといえば自信をもってYesとは言えず、ビルドアップでCBのフォローをしてくれる時とそうでないときのムラが激しいので逆三角形の頂点で独り立ちするには少し時間がかかりそうな予感。

 

 

組み立てでは3バック化

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チームの強みであるマグワイア-ショーのラインを活かしつつ、選手それぞれの特性を考慮するとおそらくこのような形で低い位置からの組み立ては進行していくだろうと考えています。

 

マティッチの場合はそのまま3CBの中央に入って配球の中心となり、マクトミネイならば右CBとして振る舞うような形。

こうすれば後者のウィークポイントでもあるミドル~ロングのパスを蹴る際のモーションの大きさもそれほど目立ちにくく、スムーズなビルドアップが可能でしょう。

 

カバーニは昨季のプレーを見る限り比較的ボールを引き出す為に低い位置まで下がってくる傾向があるので、自陣~ミドルサードではトップ下のような役割を与えれば自然にチームに組み込めると思います。

 

 

②ブルーノのIH適性

 

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IHを採用する場合、ポール・ポグバ或いはフレッジにとっては天職とも言える役割なので水を得た魚のように活躍するだろうと思いますが、その一方で赤い悪魔を再生させたブルーノ・フェルナンデスが果たしてこの場所でこれまでのような得点関与を維持できるかどうかについては疑問が浮かびます。

 

ブルーノのプロキャリアを見るとデビューから5シーズンはイタリアで丁度CMとAMで半分半分といった起用法が続いていますが、リーグ戦の個人成績は毎年G+で10ゴールに届くか届かないかというものでした。

▼当時の選手名鑑が手元にあったのでその文章を引用します(一部補足あり)

華麗な身のこなしと創造性溢れるパス、強烈なミドルなどから、母国の英雄ルイ・コスタにも譬(たと)えられる技巧派。ストラマッチョーニ(当時のウディネーゼ指揮官)はレジスタ起用も視野に。

2014-2015 ヨーロッパサッカー・トゥデイ シーズン開幕号より

 

 この短い紹介文の中からも彼の起用法に関してまだ定まっていない部分が多かったことが伺えると思います。

 ご存じの通り彼の攻撃に関する能力が完全に開花したのはスポルティングCPへ加入してトップ下起用が大幅に増加してからの事で、同クラブでは2シーズン半で137試合63G52Aを記録し、ユナイテッドに入団してからもこのハイペースを維持しこれまで80試合40G25A。

 

ブルーノが4-3-3で直面するであろう問題は正対守備とプレーの制限。

ユナイテッドファン/サポーターの方ならよく分かっていると思いますが、ブルーノは守備面でも決して手を抜く選手ではなく、後方からのチェイシングや追いついてからのタックルに関しては優れたものを持っています。

ただ、正面からボール保持者に対応する状況関してはやや苦手という傾向も出ており、特に対ドリブルは20/21プレミアリーグで90分辺り2.12回の突破を許しており、fbref.comによれば、この数値は攻撃的MF/ウインガーのプレイヤーと比較しても最低クラスの数字でパーセンタイルにして7という低水準。

 

 

攻撃面でも気がかりな要素があり、IHで起用される場合はおそらく右側になると思われますが、ボールを奪われた後のことを考えるとこれまでのように左右上下ボールのある方向へ自由に動く事が許可されるとは考えにくく、そうなると必然的にボールタッチの数も減って最大の長所である得点関与能力の高さを生かせなくなってしまうのではないかと私は危惧しています。

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20/21 ブルーノ・フェルナンデス ヒートマップ
-Sofascoreより-

 

この問題に関しては代表チームで顕著に表れており、ポルトガル代表ではクリスティアーノ・ロナウドという文字通り絶対的な象徴が最前線に構えているのでクラブ時ほどブルーノに自由は与えられていません。

 

それゆえ、どうしてもスコアが伸び悩み先日のEURO2020でも(チーム内最多チャンスメイクだったとはいえ)ゴール・アシスト共に0。

ラウンド16で敗退したチームのスケープゴートにされてしまう本人にとって悔しい大会となりました。

▼EURO2020 ポルトガル代表について


グループステージ

vsハンガリー戦

vsドイツ戦

vsフランス戦

トーナメント

ベルギー戦

 

 

あとがき 

 

一見すると、とても魅力的な要素ばかりに見えた新システムも思わぬ落とし穴があるので注意は必要。

正直に言えばこのフォーメーションで戦うならばライス、エンディディを筆頭にアンカータイプの補強が必須だと考えています。

 

まだトレーニング段階なので断定は出来ませんが、仮に4-3-3をメインにしてシーズンを戦う事になった場合序盤はかなり苦戦しそう。

ただ、ブルーノ欠場時を考えるとファン・デ・ベークの右IHはフィットしそうなのでプランBとしてこの形を考えるなら現状のスカッドでも素直に楽しみ。