いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【 #MUFC 】 日本vsブラジルから考えるフレッジの活かし方

 

国立競技場で行われた日本vsブラジル戦は強い雨の中、戦前の見立て通りブラジルが多くのチャンスを作り日本は低い位置でブロックを敷いて守る展開となりましたが、相手のフィニッシュ精度に助けられたとはいえ失点をペナルティの1点に抑える事が出来たのはひとまず収穫と言えるでしょう。

 

試合全体の分析やサムライブルーの巧拙に関しては既に多くの著名人・メディアが行っていると思うので、今回は来季のマンチェスター・ユナイテッドの戦い方にもヒントになりそうなあの選手に視点を絞って考えていこうと思います。

 

 

【Fred】ホールディングMFとの好相性、右サイドでの躍動

 

当初、セレソンはオーソドックスな4-4-2フラットで攻撃時にはバック4+DM2枚を後ろに残し4人のクリエイターで仕留めるという戦い方を選択しました。

 

しかし、試合序盤の決定機を外した後、日本の3センターに捕まり得点が生まれないまま15分を過ぎるとチッチ監督の判断かピッチ上のアドリブかは不明ですがネイマールが中盤に吸収され、中央カゼミロ,左ネイマール,右フレッジの4-3-3へフォーメーションを変更します。

 

DM→IHへ役割を変えた後のフレッジはユナイテッドでも常々見せる広いカバー範囲で中央エリアやダニ・アウベスに気を配り続け、71分間の出場ながらタックル数は試合最多、パス成功率34/37(91.9%)と攻守に渡って高い貢献を果たしました。

 

代表チームで彼が高い品質のプレーを安定して続けられる要因として考えられるのは

①ペアを組むDM(主にカゼミロ)との補完性

②逆足サイドでの起用

 

 

①ユニットを組む選手との相性

 

①は主に守備面。レッズファンなら既知のようにフレッジは自分からボールホルダーに積極的にプレッシャーをかけるタイプで、読みを利かせながら相手を自分の範囲に誘い込むカゼミロとはチャレンジ&カバーのバランスが非常に良好。一方でボールプレー、特に前方への推進力という意味では課題を残していますが、こちらはバックラインのビルドアップ能力やアタッカーの質で補う事が出来ているように見える。

 

クラブでフレッジが右サイド起用された例

irohasesun-fm-foot.hatenablog.com

 

irohasesun-fm-foot.hatenablog.com

 

補完性というのをユニットを組む前から選定するのは非常に困難ですが、今回は"ゲームメイク能力"と"守備の能力・傾向"という2点に絞って噂に上がる選手達を見ていこうと思います。(参考:fbref)

 

Frenkie de Jong

Embed from Getty Images  

 

ゲームメイク:◎

守備:△

先日のUEFAネーションズリーグでは縦横無尽にピッチを駆け回り、ベルギー相手の大勝の立役者。この試合でもダレイ・ブリントと並ぶ最多タイのキーパス4を記録するなどキャリー・パスの両面でトップクラスの能力を有している事に最早疑問はありません。

 一方、守備スタッツはリーグ戦過去3シーズンまで遡ってもいずれも低水準で、質と量の両面においてプレミアリーグのDMが直ぐに務まるのかどうかは微妙なところ。分類するならBox-to-Boxタイプなので、フレッジとの相性という点だけで見ればあまり良くは無さそう。獲得した場合は彼中心にもう一度中盤を一から再構成する事になると考えられる。

 

Declan Rice

Embed from Getty Images  

 

ゲームメイク:○

守備:◎

ライスは21/22シーズンに入ってプレー傾向が大きく変わった選手の1人で、それまではエンディディやイヴ・ビスマといった他クラブのホールディングMFに近いスタッツでしたが、今季はミドルサードアタッキングサードにかけてタックルに及ぶ回数が大きく減り、プレスの数も前シーズン比で90分辺り8回減少するなど飛び込まない守備に変わっている事が伺える。また、ゲームメイクでは特にパスの部分で大きな向上を見せており、2シーズンの比較を見ると顕著な結果として表れている。

参照:Declan Rice Stats, Goals, Records, Assists, Cups and more | FBref.com

 

Rúben Neves 

Embed from Getty Images  

 

ゲームメイク:○

守備:○

中長距離のパスにおいては3人の候補の中で抜きん出ており、カウンター向きのアタッカーが多いユナイテッドでもその特徴を存分に発揮できると思います。プレースキッカーとしても過去には直接FKでデヘアからゴールを奪う等優秀で、CKテイカーの確保に手間取っているチーム事情からしても需要は高い。ただ、fbrefによれば今季のショートパスの成功率が85.5%とミドルレンジ(89.6%)よりも悪く、プレッシャーのかかる場面への対応力には一抹の不安が残る。

 守備に関しては評せばトップリーグの平均レベルで、ドリブルへの対処にやや難がある以外は概ね問題ないだろう。

 

 

②逆足サイドでの起用

 

②に関してはシーズン中にも何度か言及したように思いますが、左利きの選手が中央から左サイドにボールを受けにいく場合、(1)大きく分けて左足前にボールを置いてゴール方向や中央に向けてターンをしようとすると時計回りに大きく回転するか、(2)左肩を開いてややマイナス方向に進むかの2通りとなります。

 

時計回りのターンは体幹とボディコンタクトの強さが必要となり、プレミアにおいてマークを背負った状態でこれを易々と行えるのはポール・ポグバやネマニャ・マティッチに代表される体格に恵まれ懐の深い選手。それに比べれば受ける足の方の肩を開くターンは難易度が下がりますが、上述の条件の場合ゴール方向とは反対側に一度ボールを戻す事になるので攻撃のスピードが損なわれるデメリットがある。

 

2000年代後半からウインガーに利き足と反対の選手を置く事が増えたことと同じ理屈で、密集地でのプレーを多く求められる選手はターン→次のプレーにスムーズに移行する事が可能かつゴール方向に向いた際にラインブレイクのパスを出しやすい逆足の起用がハマりやすいという事なのだろう。

 逆に、ある程度余裕があってブロックの外からボールを配球する事が多い選手に関しては順足サイドで起用するメリットがそれを上回るので、左利きCBを欲している今オフの動きも同じ理由で説明がつく