トレント・アレクサンダー=アーノルドがオーストリアとの親善試合で負傷し、代表から離れた事によって一枠空席になっていたイングランド代表。
その穴を埋める最後の1人は国内外のクラブから高い関心を集めるイングランド期待のホープ。
BREAKING: Ben White replaces injured Trent Alexander-Arnold in England's squad for #EURO2020.
— Sky Sports News (@SkySportsNews) June 7, 2021
ベン・ホワイトのスタッツや傾向
ジェシー・リンガードやジェームズ・ウォード=プラウズが有力な代役候補だと言われていましたが最後にEURO2020スリーライオンズに滑り込んだのはブライトンでチーム最多のプレミアリーグ出場時間を記録したベン・ホワイト。
182cmとセンターバックにしてはやや小柄な方なので空中戦の勝率はクラブのオフィシャルサイトで49%、FBrefのデータで53.1%と芳しくありませんが、その反面インターセプトやタックルなど予測が大切になるプレーやオフェンス時のドリブルや縦パスの精度など現代のCBに要求されている要素は非常に高いレベルで兼ね備えている選手です。
タイプとしてはトッテナムのトビー・アルデルヴァイレルトやレアル・マドリーのラファエル・ヴァランのようなオールラウンダー。
そのフットボールIQの高さが伺える要素として、所属クラブで本職以外にRB、RWB、DMでのプレーを経験しているポリバレント性が挙げられます。
Smarterscoutによればホワイトのプレー領域はピッチ右側のミドルサードまで頻繁に進出しており、マグワイアやストーンズの得意とする後方からの持ち上がりに関しても大きな期待が持てます。
(参照:smarterscout)
地上戦には絶対的な信頼を置ける選手なので、グループリーグで対峙するチェコのアダム・フロジェクのようなアジリティに優れたFWに対処する際には彼のスタメン出場をオススメしたいところ。
一方でJWP不選出やマグワイアの扱いには……
元々、イングランド代表のCBの質と枚数には不安要素があると考えていたので彼の招集自体には特に不満はありませんが、6月7日のルーマニア戦後半から試合に出場したとはいえ100日以上実戦から遠ざかっていたジョーダン・ヘンダーソンや未だにポジティブな情報が1つも入ってこないハリー・マグワイアのメンバー入りには些か疑問を抱いており、特にGLにはほぼ間に合わないであろうマグワイアをスカッドから外してウォード=プラウズを選出した方が今大会に限っては勝算の大きい判断ではないかと思います。
(マグワイアに関してはユナイテッドでも文字通り大黒柱なので代表戦に無理やり出場して怪我を長引かせて欲しくないという気持ちもありますが……)
【追記】大きな期待をかけられる新天地では苦戦中
リーズ、ブライトンでのパフォーマンスが評価され、the athleticによればミケル・アルテタ監督たっての希望でアーセナルへ£50Mという今夏のDFではインテル→PSGのアクラフ・ハキミに次いで2番目高額移籍金で完全移籍したホワイト。
しかし、ノースロンドンでは少し苦戦気味であり、最終日に獲得した冨安健洋がハイボールにも強いと大絶賛されている一方、このイングランド代表CBは記事のタイトル通り空中戦の脆さが露呈してファンベースからの評価は非常に厳しいものになっています。
個人的にはまだ序盤も序盤なのでスールシャールもよく使う「どうなるかしばらく見守ってみよう」という姿勢ですが、一部では彼に関して『ブライトンでは殆ど3CBで出場しており、4バックのCBとしてはプレミアリーグのエアバトルについていけない』という声も散見されます。
確かにシーガルズでは左CBアダム・ウェブスター-中央ルイス・ダンク-右CBベン・ホワイトという形が基本でしたが、彼がブレイクするキッカケとなったマルセロ・ビエルサのリーズでは以外にも4バックの右CBとして使われた試合が一番多かったようです。
*Aerial Wonは90分辺り2.8回
エアバトルに問題があるというより彼の個人能力の部分で何か原因があるのかもしれないですね。(例えば意識しないところでハイボールに少し恐怖心があったり?)
注意点
リーズではアンカーを配置するシステムが基本形だったので、アーセナルでの役割とは内容が違うかもしれないという事は考慮する必要があります。
そして、あくまでTransfermarktの表示なので実際のシステムとは異なるかもしれない。