いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【Premier League】最終盤に差し掛かる前に早くも降格3クラブが決定

 

はじめに 20‐21 イングランドプレミアリーグは35節まで消化しましたが、20位シェフィールド・ユナイテッド、19位WBA、18位フラムが3試合を残した段階で残留ラインの17位ブライトンとの勝ち点差が覆せない状況になったためそれぞれチャンピオンシップへの降格が決まっています。



例えば、昨シーズンの場合は17位アストンヴィラが残留を確定させたのは最終節。それもヴィランズがゴールライン・テクノロジーの誤作動により失点をせずスコアレスドローで勝ち点1を得た28節のシェフィールド・ユナイテッド戦が無ければ順位が入れ替わっていたという大接戦でした。

 

今回はそんな3つのクラブについて今季の戦いぶりや降格の要因などを振り返っていこうと思います。

 

 

 

フラム

 

未だ現役時代のプレーが脳裏に残る元イングランド代表MFスコット・パーカーに率いられプレーオフを勝ち上がってプレミアリーグへ舞い戻ったコテイジャーズ。

Embed from Getty Images  

 

今シーズンはとにかく得点力不足、特にストライカー不在に苦しみ抜いて現時点でのゴール数25は最下位シェフィールド・ユナイテッドの19に次ぐブービー

シュート数自体は408本を記録しリーグ12番目の数字だったので兎にも角にもフィニッシュ精度に難ありというチーム状況が年間を通して続きました。

 

アレクサンダー・ミトロビッチ、イバン・カバレイロはそんなチームを象徴する存在でゴール/シュートは前者0.04、後者0.05という低水準。

冬にボルドーから加入したジョシュ・マジャは13試合3ゴール、G/Sh:0.11とまずまずのペースで得点を挙げているもののゴール欠乏症に陥るクラブの救世主とまではいかず。

彼がシーズン当初からチームに居ればもう少し善戦出来たとは思いますが全体的にチャンスまでは持っていけてもシュート精度に問題を抱えるプレイヤーが多かったのでやはり残留は厳しかったでしょう。

 

一方で守備面に目を傾けると35試合47失点という数字はリーグ12位タイとそれなりに通用していた事が伺えるので今シーズンの降格3クラブの中では最も惜しかったチームだと言えるでしょう。

 

これに関しては期待値を見ても同様の結果が示唆されており、understat.comのポイント期待値は35試合39.82でリーグ14番目に位置している(2021-05-12時点)ので、パーカー監督の手腕に関しては一定の評価を与えられるべき。

f:id:irohasesun-fm-foot:20210512173107p:plain

understat.comより

どちらかと言えばブライトン同様にゴール欠乏症には選手個人の問題が大きな割合を占めていたと言えると思います。

 

また、アルフォンス・アレオラ、アデモラ・ルックマン、ヨアキム・アンデルセンなど中心選手の多くがローンプレイヤーなので来季最短でのプレミア復帰を目指すにしても彼らを維持する事はほぼほぼ不可能。

 

  

 

WBA

 

スラベン・ビリッチ前監督を昨年12月16日に解任し今季一番初めに監督交代に踏み切ったバギーズ。

Embed from Getty Images  

 

後任には監督として1度もプレミアリーグから降格経験のない残留請負人サム・アラダイスを招聘しましたがそのジンクスも敢え無く敗れ去る事になり降格が決定。

ビッグサム就任後は22試合19Ptsと前任より成績が改善されましたがそれでも降格圏から抜け出せるほどの快進撃とはならずフラムと共に35節終了時での降格となりました。

 

このクラブは冬の移籍市場で最も活発に選手補強を行ったクラブでしたが、新たにチームに加えたオカイ・ヨクシュル、エムバイェ・ディアニェは直ぐにチームにフィットして特にヨクシュルはリーグ全体の冬のベスト補強の候補にも挙がる活躍。

 

中盤からフォワードにかけては先述の2人やチームトップの10得点をマークするマテウスペレイラなど粒ぞろいですがDFの質がリーグワーストで3月の代表戦でイングランド代表に招集されたGKサム・ジョンストンをもってしても失点を抑える事は出来ませんでした。

そのペレイラやジョンストンにはプレミアリーグのクラブが熱視線を送っているのでおそらく来季もプレミアリーグに個人残留する事になりそう。

  

 

シェフィールド・ユナイテッド

 

右CBが高い位置をとって攻撃に積極的に参加する独特な3‐5‐2システムが見事にハマり昨シーズンはリーグ最大の番狂わせを起こしたブレーズ。

Embed from Getty Images  

 

しかしながらその昨季より不安視されていた得点力の低さが今季はより顕在化し、頼みのディフェンスもWBAに次ぐ62失点と崩壊してしまい得失点差-44は断トツのリーグワースト。

何が悪かったのかと数多の問題が浮かび上がってきそうですが特にダメージの大きかったと私が思う要素はこの2つ

 

 

ヘンダーソンに関してはローンバックしたユナイテッドでもあのダビド・デヘアから正守護神の座を奪取している事から分かるようにシュートストップ、ロングフィード、スルーパスに対する対処等どれをとってもプレミアリーグ有数の能力を兼ね備える完成度の高いGKです。

Embed from Getty Images  

 

昨季のスタッツを見るとセーブ率はトッテナムウーゴ・ロリスアーセナルのベルント・レノに次ぐリーグ3位の75.2%でゴールキック飛距離は75.7ヤードとキック力も強みの1つ(source:2019-2020 Premier League Goalkeeper Stats | FBref.com)。

 

代役としてボーンマスから補強したアーロン・ラムズデールも決して悪いGKではありませんがヘンダーソンと比べると多くの面で見劣りしてしまっています。

 

 

そしてリバプールからクラブレコードの2340万ポンドで獲得したとされているライアン・ブリュースターはリーグ戦25試合、先発出場は12試合に留まり未だリーグ戦ノーゴールと今季のプレミアリーグワースト補強の最有力候補。

Embed from Getty Images  

リバプールのアカデミー年代では数多くのゴールを挙げ、才能は高く評価されていましたがプロ実績は昨シーズン、スウォンジーへの半年ローンでの20試合10ゴールのみ。今になって考えればそのような経験の少ない若い選手に大金をはたくのはリスキーな判断でした。

 

ブレーズ、もとい前監督クリス・ワイルダーのチームのFWには純粋な得点貢献だけではなく守備時には相手のセントラルハーフに強いプレッシャーを与え続ける事が要求されていたので一般的なクラブよりはゴールを量産する難易度が高くフィットするにも時間がかかる事は考慮しなければいけませんがそれにしてもノーゴールは流石に期待外れと言わざるを得ません。

 

 

振り返り

 

マンチェスター・ユナイテッドのファンである私の目線からするとこの3クラブはいずれも苦戦したチームで特にシェフィールド・ユナイテッドにはホーム オールド・トラッフォードで敗戦しているので体感ではかなり手強い相手でした。

 

また、3チームのうち2つはチャンピオンシップからの昇格クラブだったので1つ上のディビジョンに定着することの難しさが改めて分かる結果でもあります。

仮に昇格シーズンで結果を残しても資金力や選手層の問題で少しでも歯車が狂うと即降格に繋がりかねない(ブレーズ)ので今季久々のプレミア復帰でTOP10入りを狙えそうなリーズも来季以降はどうなっているか予想がつきません。

Embed from Getty Images  

 

 

既に今季のリーグ戦日程を全て消化した(昇格プレーオフ除く)Sky Bet Championshipではノリッジワトフォードと昨季の降格クラブが最短でのプレミアリーグ復帰を既に決めているので、今季の3チームも彼らのように直ぐにこの舞台に戻る事を目標にして再出発を図りたいところ。

 

個人的にはフラムのアンドレ=フランク・ザンボ・アンギサとブレーズのジェイデン・ボーグルの去就が気になります。

ボーグルはノリッジのマックス・アーロンズに引けを取らないクオリティで移籍金も3000~4000万ポンド想定のアーロンズに比べれば安価で交渉可能でしょうから今夏の隠れ良物件。

Embed from Getty Images