11月のインターナショナルマッチまで強敵との対戦が続くマン・ユナイテッド。
最初のレスター戦はCDM問題、そしてコンディションの整っていない選手を起用した事が完全に裏目に出て敵地キング・パワーで4-2の惨敗を喫しました。
あれから100時間を経て、ミッドウィークのUEFAチャンピオンズリーグはイタリア・セリエAのアタランタとの対決。
リーグ屈指、欧州フットボール界でも10本の指に入る破壊力を持ったアタランタの攻撃に対し、毎試合のように失点を積み重ねるユナイテッドがどこまで対応できるかが試合の結果を左右することになりそうです。
マンチェスター・ユナイテッドvsアタランタBC
Transfermarktによれば、マンチェスター・ユナイテッドとアタランタBCの間に公式戦の対戦経験はなく、ユナイテッドが過去に戦った事のあるイタリア勢はユベントス(14試合),ACミラン(12試合),ASローマ(8試合),インテル(4試合),フィオレンティーナ(2試合),ラツィオ(1試合)の5クラブのみ。
1963年にコッパ・イタリアを制した事はあるものの、トップフライトでのタイトルや欧州コンペティションにはあまり縁のない時代が続いていたアタランタ。
潮目が変わったのはジャン・ピエロ・ガスペリーニが監督に就任した2016年以降。
元々アタランタの下部組織はトップリーグに多くの選手を送り出すイタリアきっての名門として知られており、就任後初シーズンはロベルト・ガリアルディーニ、レオナルド・スピナッツォーラ、マッティア・カルダーラ、アンドレア・コンティと多くのアカデミー出身者が台頭。
上記の選手やフランク・ケシエ、ブライアン・クリスタンテといった中心選手が次々により規模の大きいクラブに引き抜かれながらも複数シーズンに渡り安定した成績を残しており、18/19~20/21は3季連続リーグ戦3位でCL出場権を確保しています。
ガスペリーニ体制のアタランタは大半の試合で3-4-3ベースのシステムを採用しており、基本的にはオールド・トラッフォードでの初対戦でも3-4-2-1か3-4-1-2のいずれかで試合に臨んでくると予想されます。
ユナイテッドが普段の4-2-3-1で戦う場合、両サイドのウインガーが守備時に深い位置まで戻らなければWBが空いてしまい、例えるとすればEURO2020のポルトガルvsドイツ戦のような戦術的欠陥が繰り返される危険性をはらんでいます。
ダニエル・ジェームズがいれば片方のサイドに彼を迷わず起用したかったのですが、今のチームのサイドアタッカーは守備意識のあまり高くない選手が多い。
対戦相手とこちらとのバランスを考えるとロナウド-ラッシュフォード-グリーンウッド-サンチョ-マルシャルらの全員同時起用はなるべく避け、ビハインドでない限り一緒に起用するのはこの中から2人くらいに留めたい。
スタメン予想
アタランタは運動量の多いチームで、体力のある前半のうちは彼らに対抗できる走力とインテンシティを持ったメンバーを中心に起用してくると予想。
また、週末にはリバプールとの大一番も控えており、そういう意味でも5人の選手交代が出来る欧州コンペティションは選手のフォームを取り戻させるのに絶好の機会と言えるでしょう。
とはいえ無失点で乗り切れるとはどうにも考えにくく、どちらかと言えば相手より1つでも多くのビッグチャンス、ゴールを奪って勝ち切るという展開が待っていそう。
なので、ロナウド、サンチョ、グリーンウッドといったアタッカーは後半途中にアクセントをつけるカードとして手札に忍ばせておいた方が有効だと考えます。
私の予想は基本的に外れますが、ハリー・マグワイアやルーク・ショーといった些細なエラーが目立ち疲労や怪我の影響が垣間見える選手は温存して欲しいのでここだけは当たって下さい……