ほほを軽くつねってみても自らの身にしっかりと痛みが伴っています。
どうやらこの話は夢ではなく今まさに現実で起こっている出来事らしい
王の帰還
つい先日、トッテナムのエース ▶ハリー・ケインの今夏の残留宣言に関して書いた記事の中でケインを逃したマンチェスター・シティは代役としてクリスティアーノ・ロナウドの獲得に向かっている?という報道を取り上げましたが、あれから数日で状況は180度変わり日本時間8月27日の夜にかけてロナウドがシティではなくユナイテッドと取引が纏まりそうだというタレコミが様々な著名記者から我々フットボールファンに伝え届けられるところとなり、日付が変わって8月28日0:50にはマンチェスター・ユナイテッド公式から「クリスティアーノ・ロナウドの移籍について、個人的な条項、ビザ、メディカル面がクリアになることを条件に、ユベントスとの間で合意に達した」
と発表されました。
確かにこの移籍劇だけを見ればシティからユナイテッドがハイジャック、そして共に背番号7が代名詞という事でアレクシス・サンチェスと関連付けられて彼のようにロナウドも失敗に終わるのではないかと論じられていますが、アレクシスにとってユナイテッドが心のクラブとなる事は無かった事実とは対照的に、クリスティアーノにとってのレッズは6年という長い月日を過ごした思い入れ深いふるさとですのでその心配は杞憂に終わると思います。
また、彼の復帰を後押ししたのはサー・アレックス・ファーガソン、リオ・ファーディナンド、パトリス・エブラ、ブルーノ・フェルナンデスらとされていますが、今思えばウルブス戦のプレスカンファレンスでオーレ・グンナー・スールシャール監督の発したこの言葉は伏線になっていたように感じられます。
“Cristiano Ronaldo? We've always had a good communication. Bruno has been talking to him as well and he knows what we feel about him. If he was ever going to move away from Juventus, he knows WE ARE HERE”
Manchester Evening Newsによればロナウドは今のユナイテッドに対して"過去4年間無冠に終わっているものの、新たな成功に向かって着実に歩みを進めている"と信じており、彼のユナイテッド第一次時代には個人タイトルもチームタイトルもほぼ全ての名誉を手にしましたが、『unfinished business』-やり残した事があるといいます。
この言葉は痺れますね😊
キャリアの終盤に入りもう一度自らの成功のキッカケとなったユナイテッドに黄金期をもたらそうというこの意欲こそ彼を彼たらしめるエネルギーの源なのかもしれない。
週給はチーム最高額の£480,000とされていますが彼のもたらす勝利のメンタリティと得点能力、そしてユニフォーム益を含め様々な収入を考えれば全くもって問題にはならないとみてよろしい。
Why Cristiano Ronaldo rejoined Manchester United - Manchester Evening News
また、移籍金は€15M+8Mのアドオンとされており、これはユベントスがレアル・マドリーか彼を獲得した際の€117Mという金額から在籍3年分を減価償却した残りの分を1つの基準にした数値だと考えられます。メディアによっては今回、総額€30Mと推定しているケースもあるので、ある程度信憑性のある説。
チーム編成について
クリスティアーノ・ロナウドと言えば自身のブランド展開にも密接に関わる背番号7を各クラブで身に着けてきましたが、マンチェスター・ユナイテッドの現7番は昨季加入し即チームの重要な選手になったエディンソン・カバーニ。
プレミアリーグでは特例が降りない限り選手の退団が絡まないシーズン開始後の背番号変更に関して認められていません。
ただ、『CR7』はフットボール界全体のアイコニックでもあるのでカバーニが背番号を譲る意思をみせた場合には特別に許可が降りる可能性は十分考えられます。
7にならなかった場合の有力候補は28。
ユナイテッドに17歳で加入する直前にスポルティングCPで背負ったナンバーで、他にはルイス・フィーゴがまだ現役だった頃にポルトガル代表で17番を身に着けていますが、こちらはフレッジが既に背負っているので上記の理由で7がダメだった場合同じく選択肢から外れます。
そして、気になるロナウド加入後のスカッドですが、4-2-3-1ベースで考えた場合このような感じになるのではないかと思っています。
マクトミネイをしばらく起用できず、残りのDM~CMは運動量や献身性に少し難のある選手ばかりなので、必然的にキーマンはフレッジになりそう。
ですので、ここから余剰人員の整理と中盤の補強を望んでいますが実際はクリスティアーノ帰還で恐らく手一杯。
折角ハマっているポグバLWを辞めるのも勿体ないのでファン・デ・ベークのブレイクスルーに期待したいですが、正直今すぐ彼がそうなるとは思えないのでシステム変更も含め中盤の構成のベターな案を見つけ出すことは喫緊の課題。
≪追記≫ロナウド背番号7、カバーニ背番号21に決定
気になっていたクリスティアーノ・ロナウドのマンチェスター・ユナイテッドで背負う番号についてですが、マーケット最終日に21番を背負うダニエル・ジェームズが兼ねてより高い関心を示していたリーズへ完全移籍し空白となった為、ウルグアイ代表でこの番号を背負うカバーニがスライドする形で決着。
▼移籍期間最終日の動き
この一連の動きからジェームズの移籍決定は背番号を空ける為ではないかと疑うファンもいるようですが、どちらかと言えばユナイテッドの給与体系が他クラブとは大きく異なり、殆どのプレイヤーが市場の基準を超える賃金を受け取っている状況なので、短い時間で売却オペレーションに移行出来たのがチーム内では比較的安い週給だったジェームズくらいというのが事実に近いと思います。