いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

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football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【 #COPMUN 】まさかの4失点負け。2点リードの余裕がレッドカードで一変

※23/24 UEFAチャンピオンズリーグ GroupA 第4節

FCコペンハーゲンvsマンチェスター・ユナイテッド戦の記事です。

 

いや~なんというかこんな負け方もあるのかと逆に関心させられるくらいに「それだけしかない」負け筋をピンポイントで引き当て続けたコペンハーゲンとのリターンマッチ。開幕前から適性や能力面で厳しいと思っていた何人かの選手たちがその通り試合を台無しにするプレーを連発してしまった。

 

 

 

 

【Match Review】

 

Starting lineup

 

ベンチ入りコペンハーゲン
6 C.Sørensen, 8 Tanlongo, 11 J.Larsson, 15 K.Babacar, 28 Óskarsson, 20 N.Boilesen, 21 T.Sander, 27 V.Lund, 39 O.Højlund, 40 Bardghji, 41 A.Dithmer, 47 Froholdt 

マンチェスター・ユナイテッド
1 Bayındır, 2 Lindelöf, 4 S.Amrabat, 7 Mount, 9 Martial, 15 Reguilón, 19 Varane, 22 Heaton, 28 Pellistri, 46 Hannibal, 62 O.Forson 

 

 

前半

 

 オールド・トラッフォードでの対戦と同様にGKにまでプレッシャーをかける激しい前線プレスを採用するコペンハーゲン。一方のユナイテッドは両CBに対してチェックをかけず、ミドルブロックで楔のボールに対し全力と少しやり方を変えてきた。

 

3分、コペンハーゲンのサイドに追い詰めていくプレッシングに苦戦し、自陣左サイドのタッチライン際に追い込まれたユナイテッド。ただ、ダロトが瞬発力でプレスを交わし、そのままディフェンシブサードを抜け出す辺りでブルーノにパスを通す。

 

ブルーノはやや雑になりながらも早さを重視して右サイドのラッシュフォードにロングフィードを試み、背番号10も抜群のトラップで応えるとアンダーラップしてきたワン=ビサカにスルーパス。更に、ボックス角付近でバックパスからの2次展開に備えたマクトミネイがタイミングを計ってぽっかりと空いたニアポケットに勢いよく走り込むと、ワン=ビサカもフェイクを入れながらこの場所にボールを届け、最後はマクトミネイのクロスをファーのCB裏でフリーになっていたホイルンドが無人のゴールに蹴り込んでユナイテッドが先制!!

Embed from Getty Images  

 

この瞬間だけを抜き取った切り抜き動画が無いので説得力が伴わない事が残念であるが、マクトミネイの動き出しやホイルンドのプルアウェイなど、今季の中で最もデザイン性と再現性のある美しい得点であった事は間違いない。

 

順調な出だしに成功したユナイテッドだが、ここでトラブル発生。10分を少し回った所でエヴァンスが負傷し、更に観客の急病も相まってここで試合が5分以上ストップ。再開後は右CBにヴァランが入り、マグワイアが左へスライドするが、ここで入ったヴァランのパフォーマンスレベルの酷さが後の悪夢の伏線となる。

 

ただ、もうしばらくは夢のような時間が続き、28分に生まれた追加点はボールが縦に行き来する混沌とした展開の中で、ボールを前方に飛ばそうとしたデニス・ヴァヴロのヘディングがミスコントロールになった所をブルーノが見逃さず、数的優位のカウンターからガルナチョのシュートのこぼれ球にホイルンド!! またしてもオープンゴールでこの日2点目。

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偶然の要素も大きい得点であったが、MF-DFライン間を狭くしたミドルブロックで相手のバックスからの縦に付けるボールをターゲットにするという守備の仕方は試合開始当初からある程度一貫されていたので狙いがハマった形だと思われる。

 

下記画像は36:56~のプレーの切り抜き。

参照:MUTV | Manchester United
研究・批評目的の引用であり、著作権侵害の意図はありません

 ホイルンドがポストプレーエリクセンからのパスを戻し、大外にいたワン=ビサカがフリーで斜め45度絶好の位置のチャンスになるのだが、ニアかファーポケットのどちらに通すかの択こそあれど、どう考えてもキックするべきだろうとタイミングで余分なボールタッチを入れた為、プレスバックするアシュリが間に合ってしまってブロックされるという最悪の判断。MUTVの実況音声が思わず「Oh……」と嘆いているのも当然である。

 

39分、問題の場面はコペンハーゲンのポゼッションで左サイドのアシュリにボールが入った所から。珍しくプレスバックしているラッシュフォードとその後ろのワン=ビサカがボールプレーの巧みなアシュリに対し2人で挟み、ラッシュフォードはボールを奪い返した。しかし、そこに寄せてきた相手LBのジェラートからボールを守ろうとした際、踏ん張った左足に丁度ジェラートが突っ込んでくる形でスタンプの状況が生まれてしまい、明らかに意図しないファウルであったのだがその瞬間の映像から判断されて背番号10は一発レッドで退場の憂き目に……

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普段はラッシュフォードのプレーを批判的にばかり見ている私としても、今回ばかりはあまりに不憫な状況なので全面的に彼を支持する立場に回るし、ハーグリーブススコールズも「TNT Sports」に出演した際に同様の意見を述べている。

 

怒り、落胆、動揺といった負の感情と向き合う時間と余裕もないまま、ユナイテッドは直後の相手FKからブルーノのディフレクションが自陣ゴールのクロスバーに直撃するなど一気にゲームのコントロールを失い、飛距離の長いクロスをファーサイドで折り返してゴール前に持っていくという11vs11のときから一貫していたコペンハーゲンのフィニッシュワークから最後はエルユヌッシが決めて一点差。

 

更に、2度に渡る中断でアディショナルタイムが13分という長さであった事もユナイテッドにとっては追い討ちとなり、AT7分にはクロス対応で普段の癖で相手を抱えに行くマグワイアの手に丁度ボールが向かっていった事で不運にもPKの判定を誘ってしまい同点に。正直これも大分厳しい判定だったと思うが……

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後半

 

HTの変更はエリクセンを下げてアムラバト。システムはラッシュフォード退場後からブルーノが右に移動しトップ下のいなくなった4-2-3で、ビルドアップ時は2の中でアムラバトが降りてマクトミネイは前に残るという縦関係に変化する。

 

この際、ダロトはアムラバトと入れ替わる形で中盤に入ったり、或いは下がったままバック3形成などその場に応じて動きを変化させられるのだが、ワン=ビサカはサイドにいて初めて効力がある選手である事と自身のポジショニングがどんな時でも大外よりなので、ここを経由するとどうしてもビルドアップが窮屈になりがちだった。

 

数的不利の中でもボール回しのテンポを上げて素早く相手を左右に振りながら、守備陣形が乱れたりカウンター局面になった際の攻撃ではゴール前に迫る惜しい場面も作ってはいたが、単純なミスキックの多いヴァラン,ワン=ビサカ,アムラバトらに由来するボールロストなどもあって試合の主導権を取り戻すとまでは行かず。

 

このまま同点で何事もなく終わるならばまだマシかなどと考え始めていた64分、オナナのゴールキックに対し競り合ったホイルンドがファウルを誘いフリーキックを勝ち取ると、ブルーノのバックスピンをかけたパスに対して折り返しを狙ってファーで待っていたマグワイアが相手のハンドボールの反則を誘い、望外のPKがアウェイチームに。

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これをブルーノが勢いよく蹴り込んで再びマンチェスター・ユナイテッドが活気づいたパルケン・スタディオン。残念ながらその希望は防げたはずの失点の連続で消える事になるのだが。

 

 勝ち越し点の少し前に入っていたスウェーデンのワンダーキッド、ルーニー・バルドグジを含め一気に選手が変わったコペンハーゲンは元々LBだったジェラートを右に回し、プレイメイカータイプで内側に入って行くことを好むバルドグジが空けたスペースに上がっていく事で右肩上がりの可変が常となって前線への圧力が増した。

 

更に、一貫してプレー内容の良くなかったヴァヴロに替えて左利きのボイレセン、フレッシュさを求めてアシュリ🔁ジョーダン・ラーションと的確に交代策を打ってくるコペンハーゲン

 

すると、82分にはコーナーキックからの2次攻撃でボールホルダーのラスムス・ファルクに全くプレッシャーがかからなかった相手の緩慢な守備に付け込み、ファルクのインスイングクロスに大外で待ち構えていたルーカス・レラガーがダイレクトでボールを押し込んで再び試合を振り出しに戻す事に成功。

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なお、このCKはワン=ビサカのあまりにも受け手の事を考えない最低のバックパスから始まっており、ボールホルダーへのプレスを怠った当事者である事も踏まえるとあまりにも責任の重いエラーの連続であった。

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ホームチームの攻勢は続き、87分にはビルドアップでマグワイアからのパスをミスコントロールして浮かせてしまったヴァランの中途半端な謎のキックに乗じてボールを奪うと、直後のチャンスではバルドグジからのクロスをオナナが防いだその先にいたクラーソンのミスキックで得点に繋げる事が出来なかった。

 

しかし、強烈な回転がかかってラインを割らずに戻ってくるボールに対して完全に集中を切っているマクトミネイ,ヴァラン,ワン=ビサカの散漫な守備に助けられてボールを保持し続け、ボイレセンのクロスをヴァランがクリアし切れずこぼれ球にバルドグジ。

 

やる気がないなら帰ってくれと嘆きたくなるような気の抜けた対応の連続でユナイテッドは勝ち点を失い痛恨の敗北を喫した。

 

データ

 

Standard

 

最終的なスタッツで1人多い中で50分以上戦ったコペンハーゲンの方に軍配が上がること自体は許容範囲。ただ、ラッシュフォード退場から前半の内に同点に追いつかれてしまうチームの精神面の弱さと、人数不利が原因ではない失点の仕方で4回もゴールネットを揺らされている事に関しては大いに問題があるだろう。

 

何故ベンチスタートなのかと疑問の声が上がっていたヴァランは悪い意味で指揮官の決断が正しかった事を証明し、ワン=ビサカも集中力,フットボールIQ,クロス対応と以前から質の低かった部分で失点に直結するエラーを繰り返した。

Embed from Getty Images  

 

ただでさえポゼッションフットボールへの適応力に問題を抱えるこの2人が、本来強みとしなければいけない守備面で失敗を連発するとなってはチーム内での信用度も大きく低下する事は避けられない。

 

余談だが、決勝ゴールのバルドグジはFootball Manager 2024でもワンダーキッドの称号を貰っている超有望株でゲーム開始から1年後のデータでも既にこの強さ。契約解除金も比較的安価なので、それなりの高年俸を要求されるところにさえ目をつぶれば殆どクラブで需要があるのでは。

 

 

xG

 

 

なんとmarkstats算出のゴール期待値では2.08 - 2.61でユナイテッドがコペンハーゲンを上回っているから驚きだ。ただ、もう一度よくデータを観返していくと、確かにアウェイチームは9本のシュート機会でうち8つをゴールマウスの範囲内に飛ばしていて、ホイルンドの2得点はいずれも崩しきったところからのオープンゴールによるものであったのだからそう言われてみれば確かに納得出来る。

 

あとがき

 

チャンピオンズリーグの4試合で11失点、流石に酷すぎやしまいませんか?

しかもエヴァンス負傷でCBに関しては左足でパスを出せる選手が誰一人存在しなくなってしまうという追い打ちも食らっており、中2日のルートン戦でテン・ハフがどのようなラインナップを構成してくるのか気になるところ。