いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

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football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【 #MUFC 】プレシーズン3連勝、加速度的に成長していく18歳

※23/24 プレシーズンマッチ inアメリ

アーセナルvsマンチェスター・ユナイテッド戦の記事です。

 

 

流石に同一リーグの上位クラブという事もあってアーセナルのプレッシングは鋭く、これまでよりも思い描いたポゼッションフットボールを出来ない場面が多かったユナイテッド。それでも相手の構造上の欠陥を生み出したメイヌーのオフボールやエラーに付け込んだ追加点と遂に主力組が火を吹いて上々の内容でライバルを下した。

 

 

 

 

【Match Review】

 

アメリカ遠征へトップチームの選手達が移動した後、遂にアンドレ・オナナの加入がクラブ公式よりアナウンスされ、既にオナナはトレーニングセッションへ合流。今回はスカッドに入らなかったが近い内に実戦でのお披露目もあるはず。

 

また、今回の会場メットライフ・スタジアムは通常アメリカンフットボールの球場として使用されているが、今回は『フットボール』仕様に姿を変え、8万人超える観客が詰めかけた別名*メドウランズ・スタジアムは両クラブのテーマカラーである赤一色に染まった。

Embed from Getty Images  

 

*2026年のW杯でも使用予定だが、その際にはFIFAネーミングライツ禁止規定によってこの名称が用いられる

 

Starting lineup

 

ベンチ入りアーセナル
3 Tierney, 4 Ben White, 5 Partey, 9 G.Jesus, 10 Smith Rowe, 13 Rúnarsson, 15 Kiwior, 16 Holding, 19 Trossard, 21 F.Vieira, 26 Balogun, 27 Marquinhos, 31 K.Hein, 32 A.Trusty, 45 Cozier-Duberry

マンチェスター・ユナイテッド
2 Lindelöf, 5 Maguire, 10 Rashford, 14 Eriksen, 16 Amad, 18 Casemiro, 20 Dalot, 28 Pellistri, 30 Bishop, 33 B.Williams, 34 Van de Beek, 39 McTominay, 40 Vitek, 42 Á.Fernández, 44 Dan Gore, 46 Hannibal, 62 O.Forson

 

 

前半

 

ユナイテッドはメイヌー-マウントが横並びの4-2-3-1で前線守備は中央固めの外誘導、アーセナルは2-3or3-2の前5枚が1stプレス隊,新戦力ライスをアンカー,ティンバーを内側に入って行くRBとして起用する4-1-2-3で臨み、序盤から両チーム組織的な守備体系がよく機能していた印象。

 

アーセナルの攻撃に欠かせない左右のCMへのパスコースは念入りに潰し、サイドに出されても冨安-マルティネッリにはカウンター以外での脅威はそれほどなく、流石にサカのテイクオンはルーク・ショーといえど大分後手に回っていたものの、逆にそこ以外からゴール前を脅かされた場面は殆ど無かった。

 

既存戦力中心のユナイテッドと、外部から補強した選手がキーポジションに複数枚いる相手クラブとの完成度の差も勿論あったかもしれないが、昨季のタイトルレースを終盤まで優位に運んでいたクラブに対し五分以上に戦えた事は素直に評価したい。

 

8:36~、バックラインでパスを回すユナイテッドは一度GKを経由し、丁度ハヴァーツ-エンケティア間でフリーになったメイヌーが縦パスを受けるとスムーズに前を向いてキャリー。そのまま右サイド奥で冨安の裏を狙うワン=ビサカへドンピシャのロブパスを通し、ワン=ビサカからマウント→アントニー→サンチョと1,2タッチのコンビネーションでボックス内まで侵入。

 2度のシュートはいずれも相手DFがブロックに成功したが、始動からフィニッシュワークまで一連の流れにデザイン性を感じる良い攻撃。欲を言えばマウントのヒールフリックの所はもう少し確実性の高いパスが理想か。

 

11分、今度はアーセナルのチャンス。内締めのユナイテッドに対し、GKから大外レーンで丁度1stプレス背後に当たる位置のティンバーへロブパスを渡して打開を試みる。前を向いた状態でボールを手にしたサカがアタッキングサードまでボールを運び、ボックス手前で一瞬カットインを意識させてから意表を突いたウォールパスで付いてきていたショーを剥がすが、カバーに入ったリチャがブロック。

 更に直後のスローインでは、ティンバーとの連携でボックス内に侵入したサカのクロスからマルティネッリに決定的な得点機会を許すが、ヒートンのスーパーセーブ2連発でこの危機を凌いだ。

 

29分、ヒートンが相手を誘いながら足裏でボールを舐めてじっくりとキープ。それでもミドルブロックをアーセナルが崩す事は無かったが、降りてきていたワン=ビサカに代わり右サイド奥へ走り込んでいたメイヌーにロングフィードが通る。(恐らく)人に付くマークだったであろうライスは忠実にメイヌーを追い、その余波でDFライン前からアンカーを剥がす事に成功した。

 その後、ハーフスペースでパスを受けたブルーノがプレスバックするハヴァーツをファーストタッチでいなし、ゴール方向に進みながら左足一閃!! 

 アーセナル視点で見た場合最終ラインは2人余っていた為、この状況ならば1人が中盤のフォローに回るかそもそもライスではなく冨安が外へのパスに対処するべきだった。

 相手の対応に救われた感もあったが、それを差し引いてもメイヌーのプレー幅の広さと落ち着き払った身のこなしはとても10代の選手とは思えない。フィジカル的にもこのクラスの相手に通用するならば全く問題ないだろう。

 

更に37分にはメイヌーの(やや苦し紛れにも見えた)前線へのロングキックをマガリャンイスがまさかの空振り。降って湧いたビッグチャンスをフィジカルコンディションの好調さが目立つサンチョが見逃す訳もなく、スピードに乗ってボックス内へ侵入し少し早めに右足を強く振り抜くと強烈な一撃がニア上に刺さった!!

 

ブログではプレシーズン初戦からサンチョのアジリティ改善傾向を触れてきたが、3試合続けば偶然ではなく必然の可能性が高い。明らかに機敏に動けているので元々のボールスキルや守備貢献が生かせるシチュエーションが増しており、純粋に選手としての脅威度が上がっている。

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後半

 ユナイテッドはこれまで通りフィールドプレイヤー全とっかえでアーセナルは冨安に代わりティアニーを投入した以外はそのままのラインナップでキックオフ。

 

カゼミロアンカーの前にエリクセン-マクトミネイの2CMという中盤構成だが、肝心のブラジル代表MFはオーバーウェイトを疑いたくなるほどに身体が重そうで今回は正直参考にならない部分が多かった。

 

また、後半組はローンや完全移籍での放出がありそうな選手の展覧会という側面も持っていたように思えるが、その中からはブランドンの対人守備は良いアピールになったのではないか。

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また、個人的にチームの核になる事を期待しているダロトに関して、周りに素軽い選手が殆どいなかったのでサポートの薄いケースが多かったのは考慮するが、無理にグラウンダーで繋ごうとして失った場面があったり、全体的なキック精度が低かったのは正直手痛い。それでも、展開のあやで前残りしていたのが活きた64分のショートカウンターのように持ち味を発揮したプレーがあったのは幸いか。

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なお、かかとを抑えてピッチ上に倒れ込んだアマドは出場から僅か10分未満のプレータイムとなってしまい、松葉杖をついてスタジアムを後にする姿が動画に納められている為無傷とはいかなそうだ。怪我の状態が軽い事を祈る。

 

 治療でプレーが途切れた後、ユナイテッドはアマドに代わってペリストリ、アーセナルはベン・ホワイト,パーテイ,ジェズスを投入し既存選手ではエンケティアがCF→LWにポジションを変更。

 広範囲でボールに絡むジェズスにCFが変わったため、彼につられる形で他のアタッカーも流動的なポジショニングとなってユナイテッドとしては相手を捉えづらくなった。

 

 更に70分を少し回った所で相手チームは3回目の大幅な選手交代を行い、ラムズデール,マガリャンイス,ウーデゴールの3名は最後まで試合に出場。

 

気がかりなのは契約延長が決まったばかりの背番号10である。

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守備においては前線守備でも撤退守備でもあっさりとボールホルダーを先に行かしてしまうケースを繰り返し、攻撃でもポジショニングやキック精度とそこに至るまでの判断とこのままストライカーとしてのポジションを確約する事が到底出来ない低水準のパフォーマンスで、先述したダロトのクロスボールを決められなかったのは流石に擁護し切れない。(どちらにしろオフサイドだったかもしれないが)

 

 

PK戦

 

試合自体は0-2のままユナイテッド勝利でタイムアップを迎えたが、勝敗に関係なく開催が決まっていたPK戦がその後に行われている。中々こういう機会も無いが、興行としても実戦の為の予行演習としてもこれはアリかも。

 

ユナイテッドはカゼミロ→ダロト→リンデロフと3人目まで順調にネットを揺らし、アーセナルもウーデゴール→トロサールと2人目までは成功したが、3人目のファビオ・ヴィエイラが枠上に飛ばしてしまい失敗。

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そして5人目まで全員がゴールを決めたユナイテッドが最終スコア5-4でPK戦も制した。勝利を決めたエリクセンのキックはサイドネットに爆速で突き刺さるゴールキーパーお手上げの完璧なボールで、公式戦に取っておきたいくらい会心の1発だった。

 

 

データ

 

ファウル数を見ると15:22と合計37回の反則があり、本シーズン並みの激しい球際のバトルが繰り広げられていた事がよく分かるが、そんな中で接触による大きな負傷が無かった点には安堵している。(アマドは単独での怪我とみられる)

 

最終的なポゼッションは55:45でアーセナル優勢であるものの、前半に限っては47:53とユナイテッドペースで試合を進められているので内容としても中々良かった。選手個人ではスコアラーになったブルーノ,サンチョは当然として、パス成功率23/24(約96%),地上デュエル2/2に加え1アシストと中盤として非の打ち所がないスタッツのメイヌーがひと際光っている。

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あとがき

 

まだ4-2-3-1の2DMとしてのマウントにはしっくり来ていませんが、カゼミロのフィットネスがもう少し時間を要しそうな点とエリクセン-メイヌー横並びの場合の強度不安を考えるとこの構成が今のベストなのかもしれない。

 

それと、アーセナルのアウェイキットが個人的にはかなり微妙に見えたのですが彼らのファンダムはこれをどのように評価しているのか気になります。ユナイテッドもユニフォームのデザインに関しては想像の斜め下を行くことが少なくないので謎の親近感を覚えている。

 

また、この試合には大のマン・ユナイテッドファンとして知られる俳優のジュリア・ロバーツが観戦に訪れていたらしく、クラブ公式Twitterには選手や指揮官との写真がアップロードされている。