いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

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football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【 #MUNCHE 】ベテランの鬼気迫るプレーに若人は何を思う

※21/22イングリッシュプレミアリーグ

マンチェスター・ユナイテッドvsチェルシー戦の記事です。

 

 

プレミアリーグの歴史上最もドローの多いこの対戦カードは通算25回目となる引き分け決着。マン・ユナイテッドからすれば拾った勝ち点1、チェルシーは21本のシュートを放ちながら僅か1点どまりに終わったという意味で勝ち点2を逃したゲームでした。

ある意味、12/13以来続くオールド・トラッフォードにおける対ブルーズ無敗記録という追いなる力に助けられたと言えるかもしれない。

 

 

ハイライト

 

 

 

 

 

 

プレビュー

 

 

欠場{(疑い含む)怪我、病気、出場停止etc.}

マンチェスター・ユナイテッド
ハリー・マグワイア
ルーク・ショー
アーロン・ワン=ビサカ
ポール・ポグバ
フレッジ
ジェイドン・サンチョ
エディンソン・カバーニ

チェルシー
ベン・チルウェル
マテオ・コヴァチッチ
カラム・ハドソン=オドイ

 

 

スタメン

 

 

ベンチ入りマンチェスター・ユナイテッド
3バイリー、4ジョーンズ、8マタ、22ヒートン、26D.ヘンダーソン、46ハンニバル、47ショレティレ、74A.フェルナンデス、75ガルナチョ

チェルシー
1ケパ、9ルカク、10プリシッチ、12ロフタス=チーク、14T.チャロバー、17サウール、22ツィエク、23ケネディ、31M.サール

 

4名のアカデミー選手がベンチ入りを果たしたユナイテッド。

拮抗した試合展開が予想されるため出場機会はあっても終盤の数分かもしれませんが、このクラブはどの時代も下部組織で育成された選手をチームの核として定着させてきたので、彼らも後にそうなる事を願っています。

 

 

試合内容

 

前半

 

WBにまるで対処しない、いや出来ないのか?

 

3-4-2-1で両WBに関しては右のリース・ジェームズがアタッカー並みに高い位置を取るチェルシーに対し4バックのユナイテッドは最終ラインだけで守ろうとすると常に数的不利が生じます。RWのエランガは抜けはあれどまだ対面のWBについていく意識はあったのですが、ラッシュフォードはジェームズがスペースに走り込んでも全く関心を持たず、(主にリュディガーから)サイドチェンジが出てもスライドすら満足に出来ないので常に左サイドから攻撃され続けるという展開。

Embed from Getty Images  

 

実際、この試合のリース・ジェームズは5分のミドルシュートを歯切りにシュート4本、キーパス4本、クロス10本(3回成功)と攻撃で大暴れ。後述するようにラッシュフォードのあまりの守備貢献の低さに選手の配置やシステムを入れ替えたり一応対策はしましたが、結論から言えばその殆どは然程有効的に働きませんでした。

 

序盤からユナイテッドをゴール前に張り付かせるチェルシー。10分を経過した段階で8割近いポゼッションに4本のシュートとアウェイながら完全にゲームを支配しますがフィニッシュの場面で悉く精度を欠いて得点には至らず。

 

次第にユナイテッドもチェルシーのボックス付近まで侵入する機会が増え、12分にはブルーノからスルーパスを受けたラッシュフォードに得意なオープン展開かつ左45度のチャンスが生まれますが、やはり無駄なタッチとマーカーに突っ込むだけのドリブルでコーナーへボールを出されてしまう。そのCKでこぼれ球に反応したロナウドがバイシクルを試みるも枠を捉えず、10分~20分台序盤まで珍しく主導権を握れていた時間帯で先制する事は無かった。

Embed from Getty Images  

 

チェルシーは19分にジョルジーニョがプレッシャーを受けずにボックス内へ侵入。そこからマイナスに折り返してカンテがフリーで中央からシュートチャンスを迎えますがこの決定機をモノに出来ず。失点こそ回避したものの、この場面はこの試合中でも1、2を争う酷いディフェンスだったと考えています。

シューターがカンテで無ければ容易に失点していただろう。

 

その後も30分強で早くも10本の被シュートを許すなど、WB対策のたの字も見えないまま一方的に攻められ続けたユナイテッド。40分にはマティッチの何処にその馬力を残していたのだというGKへの単騎プレッシングから高い位置でボールを奪う場面もみられましたがそれ以外はほぼ見せ場無く折り返し。

 

 

後半

 

左右を入れ替えるがその場しのぎに過ぎず、3人目のCB投入がもっと早ければ

 

全くもって守備タスクをこなせないラッシュフォードに比べれば、まだ貢献度のあるエランガを左に移しリース・ジェームズ対策を図った後半のホームチーム

 

48分には敵陣中央で得たFKから、右に流れたボールをマティッチが拾ってゴールライン際から右足のグラウンダーをメンディの目の前に通すチャンスも赤青どちらの選手もボールに触れずそのまま反対サイドへ。

53分にはマウントのクロスにヴェルナーがゴール前でフリーになる決定機。しかしこちらもボールに届かず互いにもどかしい時間がしばらく続いた。

 

60分、再三に渡りリース・ジェームズを起点に右サイドから深い位置に入っていたチェルシーは、このイングランド代表RBの8本目のクロスをハヴァーツが左に頭で流し、最後はマルコス・アロンソボレーシュートで先制。

Embed from Getty Images  

 

 

スコアが動いて僅か2分後の62分、今度はホームチームが意地を見せる。

相手陣内のスローインからの守備でカンテの縦パスをリンデロフがカット。パスを受けたマティッチのパスはカンテに一度ひっかかりますが、自分でボールを奪い返すとそのまま左足のループパスをDF裏を狙うロナウドへ通し、CR7は完璧なトラップからニアを抜くGKの予想の裏をかく技ありのシュートで同点!!

ベテラン2名の個人技ですぐさま試合を振り出しに戻す。

 

 

 

その後、チェルシーは70分にこの試合決定的チャンスをいくつも決めきれなかったハヴァーツ、ヴェルナーをそれぞれルカク、プリシッチと入れ替え前線の圧力を強め、74分にはホームチームのゴール前を通過する決定的なパスが入るもののテレスがクリア、やはり最後のツメが甘い。また、ルカクはただ1人蚊帳の外といった感じでプレーに関与する場面が殆ど無いままに終わった。

 

対して、ユナイテッドは79分に殊勲のパスを出したマティッチに替えてフィル・ジョーンズ、ノーインパクトのラッシュフォードに替えてマタを投入しチェルシ―の3-4-2-1に合わせるように3CBへ移行。

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80分、自陣でマクトミネイがボールを奪われると、カンテの楔のボールをマウントがヒールフリックで後ろの味方に後を託し、完全フリーのリース・ジェームズが放った左足のカーブキックはデヘアも一歩も動けずゴールマウスを捉えたが、やや曲がり切らなかったかボールは左のゴールポストを直撃しスコアは1-1のまま動かず。

 

配置のズレが解消され、ようやくWBを大人しくさせる事が出来たユナイテッドでしたが次の1点を奪う力は残っておらず同点決着が精一杯。アディショナルタイムにはエランガに替わってアレハンドロ・ガルナチョがプロデビューを飾った。

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スコアラー⚽60分:マルコス・アロンソ(👟カイ・ハヴァーツ)
62分:クリスティアーノ・ロナウド(👟ネマニャ・マティッチ)

 

選手交代

 

マンチェスター・ユナイテッド

79分 マティッチ🔁ジョーンズ

79分 ラッシュフォード🔁マタ

90⁺¹分 エランガ🔁ガルナチョ

 

チェルシー

70分 ハヴァーツ🔁ルカク

71分 ヴェルナー🔁プリシッチ

82分 カンテ🔁ロフタス=チーク

 

 

データ

 

 

嫌な意味でお馴染みになってしまった一方的なスタッツ。

ロイ・キーンがチャンピオンシップのプレミアリーグの戦いのようだと嘆くのも頷ける内容ですが、チェルシーもこの内容で勝ち切れない辺りに順位表の上2クラブとの勝ち点差が開いた理由があるのかもしれない。

 

タッチ数は1位~8位までをチェルシーのプレイヤーが占有し、ユナイテッドはダロトの66回がチーム最多。ラルフによって出場機会を大きく伸ばした彼はテンハフ体制に適応能力が高いと考えられますが、守備時のポジショニングに関してはまだまだ物足りなさが残り、これは超一流になる為に避けて通れない部分。

 

ユナイテッドは得点に関与したロナウド、マティッチの2人、チェルシーは再三に渡り右サイドからチャンスを演出したリース・ジェームズの貢献が目立った。

 

 

xG

 

参照:

Manchester United 1 - 1 Chelsea (April 28 2022) | EPL | 2021/2022 | xG | Understat.com

 

xGホームチームが2点近く低く、これだけ一方的な内容で1-1のドロ―に終わったのはチェルシーの決定力とデヘアのセービング、なにより運の良さによるもの。

 

ボックス内のシュート機会は僅か4つで、ロナウドの同点弾は正に1度しかない決定機。

チェルシーは前半のハヴァーツのゴール前でのヘディングシュート(xG:0.66)を得点に結びつけられなかった事を暫く後悔しているかもしれない。

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あとがき

 

 

ラルフがオーストリア代表監督に就任するという報道が各所より出ており、元から来季以降のコンサルタント業は他の仕事との兼業も前提にあったと自身の口から語られていますが本当に兼務出来るかどうかは少し疑問も残る。

 

他には、エド・ウッドワードの右腕で選手獲得交渉も任されていたマット・ジャッジがクラブを去る事も明らかとなっており、本格的に構造改革が始まったのだと改めて実感させられる日々が続きます。

 

残り試合はアカデミー選手の出番を増やしてもいいかもしれない。