いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【 #MUFC 】RBの地殻変動。ダロトはこのままレギュラー奪取?

 

 

 

 

 

概要

 

25日にアントニー・マルシャルのセビージャへのローンが決まり、27日にはアマド・ディアロがグラスゴー・レンジャーズに同じくローンで加わる事が決まるなど、戦力補充というよりは人員整理の方に注力している2022年冬の移籍マーケットのマンチェスター・ユナイテッド

 

 

 

 

 

21/22シーズンの開幕からの3カ月弱までに顕在化した大きな問題の1つは、右フルバックにおけるアーロン・ワン=ビサカへの依存度の高さと彼自身のパフォーマンス低下からくる同ポジションの質の大幅な低下。

 

 

そのような状況下、夏の市場でも関心が伝えられたキーラン・トリッピアー(1月のマーケットでニューカッスルに加入、早速RBレギュラーとして活躍中。)、またはEFLチャンピオンシップのスウォンジー・シティにローン中のイーサン・レアードのローンバックなど、何かしらの形でこの位置にテコ入れが加わるのはまず間違いないと考えられていました。

 

そんなRB情勢に変化の兆しが見えたのは12月2日のオールド・トラッフォードでのアーセナル戦。この試合はオーレ・グンナー・スールシャール前監督の後にチームを暫定的に率いたマイケル・キャリックのユナイテッドでの最後の試合でもありましたが、ワン=ビサカは手の怪我という前情報が入り結局この試合を欠場。

 

代わりにラインナップに入ったのはディオゴ・ダロト。

その少し前まで主にセリエA方面からのローンや完全移籍の噂が頻繁に流れチーム内の立場は非常に低くなっていましたが、リーグ戦においては今季初先発となった試合で彼はワン=ビサカ不在の影響を感じさせない活躍を披露。攻撃面では迫力不足でしたが、どちらかと言えば苦手とされていた守備面ではクリア.タックル3回ずつ、エアバトルでは4戦4勝。ユナイテッドの右サイドはそれまで多くの試合で空中戦のターゲットにされ失点に繋がるプレーも多かったので、この結果はシンプルかつ効果的なアピールになりました。

 

f:id:irohasesun-fm-foot:20211204180300p:plain
↪【MUNARS】詳細

 

 

今回はそんなダロトとワン=ビサカのポジションを争う2人をスタッツから比較し、現状どちらがスタメンに相応しいのか、或いはそれぞれの改善すべき要素は何であろうかを考えてみようと思います。

 

 

スタッツ比較

 

f:id:irohasesun-fm-foot:20220129162635p:plain

 

上記はSTATS BOMBの統計データを使用したデータサイト、FBref.com内のスカウティングレポートからパーセンタイル値を引用しチャート化したものです。

 

このスタッツから簡潔に両者の特徴を出すと、ダロトは攻撃・守備両面で前への推進意欲が強く、ワン=ビサカはどちらかといえば待ち構えて相手の対応を見てから動くタイプと言えるでしょう。

 

ライバルと比較した際の強みとしては、ダロトはオフェンス面,特にゴールに貢献するような縦方向のチャンスメイクと守備面ではインターセプトと空中戦、ワン=ビサカは(パス,シュート)ブロックとボールキャリーとなっています。

 

過去数シーズン、ワン=ビサカといえば(主にスライディング)タックル、タックルといえばワン=ビサカというくらいには彼の長い脚を活かしたタックルはリーグ全体に知られていたので、このスタッツで彼がライバルの後塵を拝している点は予想外だった。

 

因みに、今季含め直近3季の彼の守備スタッツを比較すると

 

(19/20→20/21→21/22)

  • タックル数:4.05→2.85→1.88
  • プレス:17.9→12.8→10.5
  • インターセプト:1.44→1.94→1.81
  • ブロック:2.96→3.32→3.02

タックル数とプレスの回数は大きく減少に転じており、これは彼が警戒されたことによって相手のアタッカーが右サイドから仕掛けてくる回数が減ったからかもしれません。

ですので、今度は別のデータベースを使って守備の質を比較していこうと思います。

f:id:irohasesun-fm-foot:20220129171529p:plain

参照:smarterscout.com


smarterscoutはシュートクリエイションモデル、ボールプログレッシングモデルという2つのモデルから攻撃と守備のレーティングを算出しているサイトですが、ワン=ビサカの守備の質と量は今季になってどちらも大きく数字を落としています。


19/20→83:81

20/21→76:93

21/22→38:46

 

試合を見た直感としても今季彼のタックルは以前よりも効果的ではなく、元々のウィークポイントであった攻撃貢献含めRBとしての信頼度は12月以降のダロトが勝っているように感じていましたが、データでもその結果は変わらないようです。

 

守備においてもブロック以外はダロト優勢という結果になりましたが、その1点においてはダロトは他のフルバックと比較しても非常に数値が悪いので、彼が更にポジションを不動のものに近づけるには失点の危機が迫る場面で記憶と記録に残るブロッキングを見せる事かもしれません。

 

 

おまけとして両者のスタメン出場試合(カップ戦込み)の戦績は

ワン=ビサカ:8勝5分け7敗、33得点31失点

ダロト:7勝2分け1敗、15得点8失点

 

勿論、守備崩壊に陥っていたオーレ末期にはバックアップで、ラルフに変わってから出場が増えたダロトの事情を考慮する必要があるものの、ファン心理としても彼のスタメンを推す声が日に日に高まっているのは自明の理であったのかもしれない。

 

とはいえ、ワン=ビサカの対人守備の強さはビッグマッチや強烈なドリブラー相手には必ず必要となります。彼もここで腐らず、まずは怪我を癒して自らの長所を更に伸ばし、弱点を少しずつ改善していって今後もハイレベルなポジション争いをして両者切磋琢磨していって欲しい。