*ブレントフォードFCで加入初年度からエースストライカーに定着したノーサンプトン出身のストライカーイヴァン・トニー(Ivan Toney)に関する記事です。
irohasesun-fm-foot.hatenablog.com
2020年12月に当ブログでも紹介したビーズのゴールスコアラーIvan Toney
当時は16節終了時で14ゴール2アシストの成績をマークしていましたがその後も得点に関与し続け、残りリーグ戦1試合を残した段階で30ゴールの大台に到達しました。
(参照:Championship top scorers 2020/21 | Football News | Sky Sports)
ここまでのG+Aは30+10で40、出場時間は合計3796分でこれは90分換算で42.2試合分。
なので40÷42.2でおよそ0.95。
一試合辺り0.95ゴールに直接関与している事になり、これはボーンマスのアルノー・ダンジュマ、ノリッジのエミリアーノ・ブエンディア、ブラックバーンのアダム・アームストロングといったリーグ有数のアタッカーと比較しても0.1点以上多い数字なのでトニーの傑出度がよく分かるデータ。
(詳細はChampionship Player Stats | FBref.com)
なお、FBref.comではトニーのゴール数が29と1ゴール少なく記録されていますが、こちらに関しては7得点を奪いブレントフォードが大勝し、トニー自身もハットトリックをマークした2021年1月30日の第27節ウィコム戦のホームチーム2点目をタリク・フォスの得点だと判断しているからでしょう。
動画でも分かるようにトニーのシュートがゴールラインを割るのとフォスが押し込んだタイミングはかなり際どかったです。
ブレントフォード公式の出しているこのハイライト動画の概要ではトニーのハットトリック(つまりチーム2点目はトニーの得点)と紹介されているので今回はそちらに従いました。
アワード
そして、シーズンを通して安定したゴールを積み上げた事が評価されブエンディア、プッキのカナリーズホットラインと共にチャンピオンシップの最優秀選手の候補にノミネートされました。
Some 𝐛𝐢𝐠 performances this season.
— Sky Bet Championship (@SkyBetChamp) April 26, 2021
Here is your #SkyBetChampionship Player of the Season shortlist 👀#EFL | #EFLAwards pic.twitter.com/mL4h4juSic
実際に受賞したのはブエンディアでしたがそれでもチャンピオンシップ初挑戦でプレミアリーグでも活躍した2名に並んでリストに入った事は称賛に値します。
また、シーズンベストイレブンにはダンジュマ、プッキと共にカーディフのキーファー・ムーア、先述のアームストロングなど並みいる猛者を抑えて無事選出されました。
It’s time to introduce your @SkyBetChamp Team of the Season! #EFL | #EFLAwards pic.twitter.com/OLtWgODkIZ
— EFL (@EFL) April 29, 2021
私個人の考えとしてはGKはベゴビッチよりスウォンジーのウッドマン、CBにはモリソンに替えてワトフォードのシエルラルタかバーンズリーのヘリク、中盤にはトッテナムからノリッジにローン中のオリヴァー・スキップを入れたくなったりと思うところはありますが。
プレミアリーグのクラブからは冬に続き強い関心を持たれる
冬に続き彼の獲得に強い関心を持っていると伝えられているのがエバートン。
そしてジェイミー・ヴァーディが1月の怪我以降ややパフォーマンスを落としているレスターの興味も噂に上がっており、PL昇格プレーオフを戦うブレントフォードの結果次第でニール・モペイ、オリー・ワトキンスら近年のビーズのストライカーの後を追うように彼も高額な移籍金を残して新たなクラブへ加入しているかもしれません。
全体的な傾向として前2人と共通する部分もありますが、トニーは両者よりややボックスストライカーとしての性質が強い選手で今シーズンのPKを除いたゴールは全てペナルティボックス内で記録されています。
流石データ重視のスカウティングで結果を残すビーズ。
公式ページの選手紹介にも様々なスタッツが載っており、ここを見るだけでも楽しめるような作りになっています。
因みに、リーグTwoで二桁ゴールを記録した19歳の彼を最初に見出したのはニューカッスル・ユナイテッドでしたが、当時のクラブは(今年もですが)残留争い真っ只中でそのような状況ではどうしても経験のある選手が重用されるのでほぼ出場機会を得られず下部リーグへローンを繰り返し2018年夏にはリーグOneのピータバラへ完全移籍。
同じようにニューカッスルのアカデミー出身で高い期待をかけられながらもローン続きの後にブラックバーンへ完全移籍したアダム・アームストロング(今シーズンのチャンピオンシップ45節を終えた時点で25ゴール)のケースと共にニューカッスルの行き当たりばったりな短期的なチーム作りを象徴するような経歴だとThe Athleticに論評されています。
(Did Toney fail at Newcastle or did Newcastle fail Toney? – The Athletic)
実際この2人が今シーズンのスカッドにいたとすればカラム・ウィルソン不在時の深刻な得点力不足も防げていた気がします……