いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

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football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【 #Euro2024 】GS全日程消化。ノックアウトステージの顔ぶれが決まる

気が付けばもうトーナメントが始まります。EUROのこのスピード感には大会を経るごとにだんだんとついていけなくなりつつある。

 

 

 

【Match Review】ウクライナvsベルギー

 

ベンチ入り

ウクライナ
1 Bushchan, 2 Konoplia, 4 Talovierov, 5 Sydorchuk, 6 Stepanenko, 7 Yarmolenko, 8 Malinovskyi, 17 Zinchenko, 20 Zubkov, 21 Bondar, 23 Lunin, 25 Vanat, 26 Mykhaylichenko

ベルギー
2 Debast, 11 Carrasco, 12 T.Kaminski, 13 Sels, 16 Vranckx, 17 De Ketelaele, 18 O.Mangala, 19 J.Bakayoko, 20 Openda, 23 A.Vermeeren, 25 De Cuyper

 

前半

 

 

ウクライナは5-3-2ベースだが、よくあるローブロック型ではなく2トップが相手のCBを抑える所からスタートしてサイドにボールが出たタイミングで一気に全体をボールサイドに圧縮して相手陣内で奪い切る事を目標とする攻撃的なスタイルで、特にファエス→カスターニュの横パスをハメどころに設定しているように見えた。

 

ベルギーはオナナの相方にティーレマンス、4バックを左からテアテ,フェルトンゲン,ファエス,カスターニュとルーマニア戦で得た収穫をもとにバックスとダブルピボットの人選が固まったようだが、前節先発のルケバキオが出場停止の右ウイングについては、左利きアタッカーのバカヨコではなくトロサールを起用。

 

ウクライナの連動したプレッシングを前にベルギーは思うようにボールを前進させられず、ドクやルカクにボールを配球出来ても相手のスライドの速さと後ろに人数が余っている事の合わせ技で常に2人以上で対応されるため、個での局面打開もこれまでのようにはいかなかった。

 

逆にウクライナの攻撃面は相手MFラインの後ろにタイミングよく現れるシャパレンコ,スダコフの持ち運びやザバルニーからの一発のパスなどで手数をかけずに敵陣深い位置まで侵入出来る手段を持っており、更にドフビクが相手CBの前でパスを受けてからの力強いドリブルでボックス内に入り込む所までは何度か到達したものの、フィニッシュワークで判断が遅れたりキックの精度が伴わなかったりとあと一押し足りず。

 

 

後半

 

サイドの質的優位でチャンスを作ってもボックス内の人数が足らずに決めきれないベルギーとドフビクのキープ力やスダコフの狭いスペースを巧みに切り込んでいくドリブルなどセンターラインの個でゴール前に迫るウクライナ、どちらも決定打に欠けるまま試合は引き分けに終わった。

 

ベルギーの選手交代について、ラウンド16の試合も考えてティーレマンスを60分過ぎに下げたのだが、初戦でチームの閉塞感を生み出す装置になっていたマンガラ-オナナのダブルピボットが再現されると案の定中盤の主導権を相手に奪われるようになり、もしかすると今のレッド・デビルズにとってはティーレマンスの存在がデ・ブライネ並みかあるいはそれ以上に重要な核なのかもしれないと実感するような展開だった。

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3試合で1勝1分け1敗、全くもって恥じる必要のない戦績でグループステージ敗退となったウクライナは得点力を除けばチームとしての完成度が高く、守備の連動性についてはルーマニア,デンマーク,オーストリアといったトーナメントに進出した中堅国たちと同じくらいにまとまっていてイングランド,ポルトガル,ベルギー辺りよりも優れた組織だったので彼らを見れなくなるのは残念。

 

個人ではザバルニー,マトヴィエンコのCB2人が配球力の高さを見せつけ、リンクプレイヤーとしての使い勝手の良さをアピールしたシャパレンコとスダコフは恐らく夏のマーケットでも注目銘柄になるのではないか。

 

特にスダコフは今のところオーストリアのサイヴァルトと並んで今大会で好きになった選手の1人で、グループステージの個人的なベストイレブンは以下のとおり。

 

特別意識した訳ではないものの、1か国1人ずつの構成になったので、改めて今大会は中堅グループの質が高いと実感。ガクポ,ハラスリンのところはジョージアのミカウタゼと迷ったがそれ以外はほぼ即答で埋まった。

 

【Match Review】ジョージアvsポルトガル

ベンチ入り

ジョージア
1 Loria, 5 Kvirkvelia, 8 Zivzivadze 9 Davitashvili, 11 Kvilitaia, 12 Gugeshashvili, 13 Gocholeishvili, 14 Lochoshvili, 16 Kvekveskiri, 18 Altunashvili, 19 Shengelia, 20 Mekvabishvili, 23 Lobjanidze, 24 Tabidze, 26 Sigua

ポルトガル
1 Rui Patrício, 2 N.Semedo, 3 Pepe, 4 R.Dias, 8 Bruno Fernandes, 9 G.Ramos, 10 Bernardo Silva, 12 José Sá, 16 M.Nunes, 18 R.Neves, 19 Nuno Mendes, 20 Cancelo, 21 D.Jota, 23 Vitinha

 

前半

 

キックオフの余韻が残る2分、ポルトガルは相手陣内でのポゼッションでアントニオ・シウバ無人の空間にパスを出してしまい、ミカウタゼへの絶好のお膳立てになってジョージアのカウンター発動。今大会絶好調の相方FWからパスを貰ったクヴァラツヘリアはスピードを殺さない素晴らしいファーストタッチでシュートへの準備を整え、冷静にファー側にボールを流し込んで眠れるエースが3戦目にしてお目覚め。

 

アントニオ・シウバに関してはこのように心ここにあらずというプレーが時折顔を見せるので集中力の維持と「~○○だろう」で判断するのではなくしっかりとスキャニングをして適切な選択をする事。周りのサポートに関して、パリーニャが5-3-2の3-2の間に顔を出したのを見計らってダニーロが立ち位置を斜め右に修正するべきだったと思うので100%若きCBの責任だったわけではない。

 

 

既にグループステージ首位通過を決めていた中での消化試合ではあったが、控えメンバ―中心のポルトガル代表の問題を挙げていくと、まずは右サイドの内外の立ち位置がハッキリしていない事。

 

左はネトが大外を取ってフェリックスがNo.8という形が出来ていたが、こちら側はと言えばダロトとコンセイソンが外外で被るケースが多発しており、特にコンセイソンは内側を取っている時にもどんどんタッチライン際に流れてくるのでここは監督主導でダロト内,コンセイソン外を早急に決めるべきだった。

 

更に、コンセイソンのボールプレーは大外で受けて斜めにドリブルの一辺倒であり、折角自分に複数の相手の意識が集まって近くの味方がフリーになっていてもそれに気づく事が出来ず、上述のポジショニング含め現状では出来るプレーが少ないので代表チームでは試合途中からのジョーカー役止まりになってしまう。

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また、立ち位置に関しては決まっている左サイドにしても、逆足ウイングとして個で局面打開が出来るネトをわざわざ利き足側に持ってきたわりに、アーリークロスをファーポケットに落としてそこから折り返しなどといった起用する意味のある攻撃が無かったため宝の持ち腐れであり、関連する事柄としてポルトガルの中盤~前線にロナウドと連動、或いは彼の作ったスペースに入り込むような縦のオフボールの量がある選手が誰1人としていない為、ジョージア目線だとピッチの深さを気にせず平面的に守れる事からオープンプレーで崩されるシーンはほとんど無かった。

 

こうなってくるとポルトガルとしては相手を前に引き出すためにミドルシュートを積極的に打っていこうという思考になるが、ジョージア守護神ママルダシュヴィリは中長距離レンジのショットストップで神がかったパフォーマンスを見せるので攻略の糸口を掴めず。

 

 

後半

 

パリーニャに代わりルベン・ネベスを起用しネベス-ネベスの中盤構成へ。

 

Wネベス体制になってからは上下に分かれて役割を変えるというよりもそれぞれのサイドで3~4人のユニットを作る意識が強かったように見えたが、結論から言うとパリーニャがいなくなって相手の1stプレスの後ろでパスコースを作る選手が居なくなったデメリットの方が勝った。

 

53分、ジョージアの攻撃を自陣ペナルティボックス内で凌いでカウンターに転じたポルトガルバイタルエリアでパスを受けたダロトのゴール右上を捉える素晴らしいミドルをママルダシュヴィリが横っ飛び右手一本で防ぐというハイレベルな攻防があったが、上述のジョージアの攻撃シーンで左WBロホシヴィリがアントニオ・シウバに倒されたとしてVARはPKの判定を支持し、オンフィールドレビューの結果、前半からポルトガル側に何か恨みでもあるかという位不可解な判定を続けていた主審サンドロ・シェーラーはペナルティスポットを指さす。

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ミカウタゼが3戦連続となる追加点を決めてリードを2点に広げた後、ポルトガルもトーナメントを睨んでロナウドを交代させるなど撤収モードに入り、結局のところパリーニャ,ダロトといった半スタメン級の選手の魅力を再確認するだけに終わり、カタールW杯でのゴンサロ・ラモスのようなブレイクスルーの出現も無く無得点のまま敗戦。

 

 

なお、グループFのもう1試合では早々に退場者を出したチェコに対し、先制しながらセットプレーからの流れで一度は追いつかれる等決め手に欠けていたトルコが後半アディショナルタイムに何とか勝ち越しを決めて滑り込みで2位通過。

 このゴールが無ければ対戦相手がスペインになっていたのでその価値は大きい。