いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

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football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【 #Euro2024 】イングランド、自由に素材を選べた立場でなぜこの体たらくなのか

イングランドと書いてつまらないと読む、2試合目もそんな感じなので特に彼らを応援している訳ではないですが、何故だかサウスゲートらにフラストレーションを抱くようになってきた。

 

 

 

 

【Match Review】デンマークvsイングランド

 

前半

ベンチ入り

デンマーク
4 Kjær, 7 M.Jensen, 11 Skov Olsen, 12 Dolberg, 13 Zanka, 14 Damsgaard, 15 Nørgaard, 16 Hermansen, 18 A.Bah, 20 Y,Poulsen, 22 Rønnow, 24 Dreyer, 25 R.Kristensen, 26 J.B.Larsen

イングランド
13 Ramsdale, 14 Konsa, 15 Dunk, 16 C.Gallagher, 17 Toney, 18 A.Gordon, 19 Watkins, 20 Bowen, 21 Eze, 22 J.Gomez, 23 D.Henderson, 24 Palmer, 25 Wharton, 26 Mainoo

 

 

イングランドは初戦と同じ11人でベリンガムトップ下の4-2-3-1だが、明らかに適性の低い使われ方をして機能不全に陥っているトリッピアー、というよりも左利きのバックスを実践復帰出来ていないルーク・ショー1人しか呼ばなかったサウスゲートの俄かに信じがたい決断が案の定この試合でも足を引っ張っている。

 

メンバー選出は今更どうしようもないので、今できる策を考えるならばLWには本質的には中央の選手でハーフスペースに入っていくフォーデンではなく、外からスピードを活かしたドリブルや瞬間的なコンビネーションで崩すアンソニー・ゴードンを起用して少しでもトリッピアーを大外から遠ざけるようなフォローをするべきだろう。

 

一方のデンマークに目を向けると、基本線としてはエリクセンのフリーマンをシステムに組み込んだ3-4-1-2かと思われるが、彼をスリーライオンズのもう1つのアキレス腱であるアーノルドの中盤起用にぶつけたい攻撃面の事情と守備に3-2の前線プレスを採用した事で必然的にベテランのプレイメイカーは左サイドにいる時間が長くなる。

 

また、ヒュルマンド-ホイビェアのセントラルMF2枚は情報処理能力が高く攻守に気が利き、左右のCBも1戦目から並びを変えてアンデルセンとクリステンセンで機動力のある組み合わせになった為、イングランドのボール保持でベリンガムやフォーデンが1列降りてきた際に直ぐに迎撃してフリーにさせない守備が出来ていた。

 

ここで少々脱線するが、柔らかいピッチにウォーカーが足を取られてシューズを変えた後、ABEMAの方でゲスト実況に迎えられていた橋岡大樹と通常の解説の槙野氏がスパイクや足裏のポイントの形状の談義に花を咲かせていたのは現役選手らしいトークで非常に有意義な内容だったと個人的には思う。

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それぞれに与えられた役割が明瞭で後方からのビルドアップも出来るデンマークに対し、タレントでは上回っていても起用法が悪かったり、そもそも特定のシチュエーションにおけるルールがセットプレー以外に存在しないようにすら見える(核を担っているマグワイアが今大会は不在なのでこれも怪しいところ)イングランドは相手にボールを持ってもらった方が都合がよく、カウンターならば選手の質で解決してしまえるのでトーナメントになればより一層この流れは加速するだろう。

 

18分、ベリンガムから右サイド裏を狙ったスルーパスが長くなり、デンマーク左WBクリスティアンセンは余裕をもってルーズボールを処理しようとするが、後ろから猛然と迫ってくるウォーカーのスピードを過小評価していたか、或いは把握出来ていなかったかでボールを掻っ攫われてイングランドにチャンス。

 ボックス内にボールを運んだウォーカーのクロスは一度ゴール前の混戦で軌道が変わったが、丁度その行く先に立っていたケインがこれを沈め、正しくカウンターからスリーライオンズが先制。

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ビハインドになってもデンマークに慌てる気配はなく、徐々にボールを押し進めて攻撃に関与する人数を増やしながらゴール前にボールを運び、イングランドを彼らの陣内深い位置に押し込めるように。

 

34分、アタッキングサードの入り口辺りでクリスティアンセンから横パスを受けたヒュルマンドは思い切って右脚を強く振り切り、地を這うような弾道でゴールポスト左下へ一直線に吸い込まれていったボールが跳ね返った先はイングランドゴールマウスの中だった。信じられない一発でデンマークは試合を振り出しに戻す。

 

初戦からスキャニングの多さからくる盤面把握の正確さと味方のパスコースになり続ける気の利き具合は目立っていたヒュルマンド。まさかこれほどのロングショットまで持っているとは思わなかったので驚かされると共に、一気に彼の虜になってしまった。

 

 

後半

 

53分のイングランド

 左に流れていたアーノルドからサカへ対角線フィードが通ってチャンスになったが、試合後にカルヴィン・フィリップス不在を嘆くような、はたから見れば突っ込みたくなるような迷言を残した点も踏まえて恐らくこれが彼のDM起用にサウスゲートが拘泥する理由なのだろう。

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ただ、相手がボールを持つ時間の方が長い試合展開の中で、スペースや人に対する優先順位のつけ方が良くなく、尚且つ淡白なデュエルも多い彼を起用し続けると前後の分断が酷くなるばかりなので、早めのタイミングでボールチェイサーとして守備時に広い範囲を動き回るコナー・ギャラガーを投入。対するデンマークも直ぐに動きを見せ、メーレを左WBに移動させて右WBに推進力のあるバー、ウィンドに代えてダムスゴーアと右サイドの縦のユニットを一新させる。

 

今のスカッドにおけるベストはウォートンをアンカーに置いてその前にNo.82人をライス,ベリンガムだと思うが、ギャラガーでもそれまでのバランスの悪さはかなり改善したので、指揮官にはそろそろ自分の中の理想?を捨てて現実に合ったアプローチを採用する決断が求められる。

 

イングランドは70分手前にも大胆に3枚の選手交代を行い交代枠を使い切ったが、大舞台での初経験という事もあってエゼはプレー精度が普段よりも低く印象を悪くしてしまった一方、逆にワトキンスは自分の強みである裏への積極性を存分に見せてアピールに成功した。

 

しかし、全ての入れ替えがMFから前のポジションという事でイングランドの真の問題であるバックラインの層の薄さとそれに伴ってトリッピアーが完全に被害者となっている点については全く改善の糸口を見いだせず、結局最後までデンマークのペースで試合は進み1-1のドロー決着となった。

 

【Match Review】スペインvsイタリア

 

前半

ベンチ入り

スペイン
1 Raya, 4 Nacho, 5 Vivian, 6 Merino, 9 Joselu, 10 Dani Olmo, 11 Ferran Torres, 12 Grimaldo, 13 Remiro, 15 A.Baena, 18 Zubimendi, 21 Oyarzabal, 22 J.Navas, 25 F.López, 26 Ayoze Pérez

イタリア
4 Buongiorno, 6 Gatti, 11 Raspadori, 12 Vicario, 13 Darmian, 15 Bellanova, 16 Cristante, 17 G.Mancini, 19 Retegui, 20 Zaccagini, 21 Fagioli, 22 El Shaarawy, 24 A.Cambiaso, 25 Folorunsho, 26 Meret

 

 

両チーム共に1戦目の内容を継続しようという意図が見えるラインナップで、ラ・ロハがナチョに代えてラポルトを左CBで先発させてきた以外は初戦と同じメンバー。

 

イタリアの誤算はニコ・ウィリアムズ、ラミン・ヤマルのスペイン両ワイドに想像以上に後手に回った事であり、ディマルコの攻撃参加を前提に構築したNo.8タイプのペッレグリーニとの縦ユニットは強みを発揮する機会を失った。

 更に、右サイドに至っては守備面に定評のあるディ・ロレンツォが自信を失ってもおかしくない程にニコに蹂躙され、カウンターの矛になるキエーザもスペインLBククレジャの予測力と対人の強さの前に何も出来ず、100:0に近いレベルでこのサイドの主導権をスペインに握られてしまった。

 

 

9分のスペイン、ウナイ・シモンのクリアはやや中央寄りの場所に落ちたがモラタがバストーニとのデュエルに勝ってマイボールとし、落としのパスをペドリが前向きで受けてカウンター始動。ディ・ロレンツォはニコのダイアゴナルラン警戒かつバストーニの穴埋めで中に絞っており、左サイドに流れたモラタがフリーでパスを受けると、質の高いインスイングクロスを放って最後はニコがヘディング。

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スペインは両ウイングと相手フルバックの1on1で優位性を得たのでサイドからの局面打開でチャンスを生み出し、尚且つこれに対応してイタリアも複数枚でニコやヤマルにプレッシャーをかけるのでペドリ,ファビアン・ルイスが浮きやすい状況となってイタリア陣内で押し込んだ状態のポゼッションが実現した。

 

また、マルコス・セナのいたEURO2008を除き、近年のスペインは引いて守る相手に対するミドル/ロングショットの飛び道具が無かったケースが多く、尚且つ背後へのランも少ないor押し込み過ぎてそもそも裏が存在しない為にブロック守備に手をこまねくのが当たり前になっていたものの、両ウイングは足元にこだわってパスを受けたがるタイプではなく、尚且つファビアンの左足が絶好調なのでその心配もない。

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イタリアも前半の終わりごろになって数回ほど得点の匂いがするカウンターを繰り出すようになったが、カウンターの中心になるキエーザは右サイド起用で効き足が相手ゴールから遠い位置にあるので、ドリブル時のルート取りでゴール前に切り込んでいくようなプレーになりづらいという課題を抱えて最初の45分は0-0で終了。

 

後半

 

キエーザのカウンターの威力、及び対ニコ・ウィリアムズの守備という問題に対するルチアーノ・スパレッティの解答はRWに守備的なサイドの選手であるアンドレア・カンビアーゾの投入とこれに伴うキエーザのLWへの移動だった。

 

 

また、ジョルジーニョを下げてクリスタンテを投入してフィジカル的な強度を高めようという意図も見えたが、そのクリスタンテが1分足らずでイエローカードを貰い、尚且つリンクプレイヤーとして輝くバレッラをアンカーに移動させてビルドアップでジョルジーニョという分かりやすい出口を失ったので前半以上にミドルサードの攻防が悪化してしまった事は誤算だろう。

 

更に、カンビアーゾも試合に溶け込めずシンプルなエラーを立て続けに犯し、中盤の構成の変化でファビアン,ペドリへのマーク、ボールが出た後のスライドも遅れ気味になり、カラフィオーリがカバーの為に中盤に上がってケアをし続ける事でDFラインの統制も乱れていく。

 

55分、スペインは押し込んだ状態でボールを左右に散らし、左サイドに入れた所でニコvsディ・ロレンツォの1on1の舞台を整えると、ニコはカットインを思わせてからの深い切り返し→縦突破というスピードを活かしたテイクオンからゴール前に低いクロスを上げ、モラタが薄く頭で触りドンナルンマが何とか左手で弾いた先に居たのは不運にも味方のカラフィオーリ。ラ・ロハがオウンゴールで先制に成功。

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得点の直接的要因についてはカラフィオーリにとっては防ぎようのないディフレクションだったと思うが、問題はクロスボールに対し後ろ向きでアプローチしている事。彼自身の若さが出たプレーかもしれないが、個人的には先述した中盤へのカバーリング過多で思考と肉体の準備時間をジワジワと奪われていった結果だと考えている、

 

結局、アズーリは後半もシュートを3本しか放つことが出来ず、トータルのxGもデータベースによるばらつきはあれどいずれも0.50を遥かに下回る散々なスタッツで完封負けを喫した。

 

オフィシャルのスタッツを確認するとアタッキングサードへの侵入回数自体がそもそも8回しか無かったのでこれではどうしようもない。

参照:Spain vs Italy | Stats | UEFA EURO 2024 | UEFA.com