いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

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football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【 #BELSWE 】ブリュッセルで起きた銃撃事件により代表戦が中断

ベルギーは首都ブリュッセル*King Baudouin Stadium(Stade Roi Baudouin)で開催されたEURO2024予選、グループF第8節 ベルギーvsスウェーデンの試合はスタジアムの近郊5キロほどに位置する地域で発生した銃撃事件の影響を受け、深い悲しみの中での試合続行を望まないスウェーデンの選手たちの訴えにベルギーチームも同意した事で前半終了時点で中断される事になった。

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*King Baudouin Stadiumという名称にあまり聞き覚えは無いかもしれないが、この場所はかつてヘイゼル・スタジアム(Heysel Stadium)の名で広く知られていて、1985年5月29日、リバプールvsユベントスの試合前に起きた『ヘイゼルの悲劇』の起きた地でもある。ヘイゼル事件以後は蔓延るフーリガンの一掃にフットボール全体が力を注ぐことになり、フットボール史においても大きな転換点の1つ。

 

 

私自身は同時刻キックオフのボスニア・ヘルツェゴビナvsポルトガルを見ていたのでまさか裏のゲームでこのような許されざる出来事が起きているとはつゆ知らず、のんきに「何故ロベルト・マルティネスは予選突破決定後の試合でブルーノ・フェルナンデスやディオゴ・ダロトをスタメン起用して消耗させるのか」などと軽い愚痴を独り言のように口にしていた…… ベルギーで起きている異常事態に気が付いたのは既に試合打ち切りが決定した後のこと。

 

中断されている間もスタジアムには両チームのサポーター及び観戦しているファンは留まっていたが、これは安全確保のための施策。夜が深まっていく中で、情報が錯綜し何が起きているか分からずただただ不安と恐怖に押しつぶされそうになっていたであろう現地の方々を思うとただただ心が痛い。

 

なにより銃撃の犠牲になった方たちに哀悼の意を表します。

 

 

事件について

 

 凶行に及んだと見られる人物がソーシャルメディアに投稿した動画では、『IS』(自称:イスラム国)に触発されたと語っており、今回の犯行はテロリズムである可能性が高い。

 

ベルギー首相アレクサンダー・デ・クローはこの件の犠牲者の2人がスウェーデン人である事を明かしており、被害者がスウェーデン代表のユニフォームを着ていたという情報(真偽不明)を考慮すると犯人は意図的にスウェーデン人、或いは国家としてのスウェーデンを標的に定めていた恐れもある。

 スウェーデンでは過去数か月に渡りイスラム教への反発が過熱し、コーランを燃やしたり破り捨てるという抗議活動が何度も発生していたが、これらの事象との関連性があるのかどうかについても今後の調査結果が待たれるところ。

 

フランス大統領エマニュエル・マクロンは「ヨーロッパが揺さぶられた」とブリュッセルでの事件を受けて話したが、そのフランスでも今月13日に「アッラーフ・アクバル(神は偉大なり)」と叫んでいた男が刃物を所持して学校に侵入し教師1名を殺害、別の教師と警備員の2人にも重傷を負わせた死傷事件が発生している。

 

上記の背景に加え、既に予選突破を決めているベルギー、予選敗退が決まっているスウェーデンという両チームの事情もあって1-1ドローのまま再試合が行われないという結果になると見られる。

 

参考

www.bbc.com

 

 なお、逃走した犯人のその後の動向については、人物が特定され、死亡したとベルギーの内相Annelies Verlindenが自身のソーシャルメディアのアカウントから発表している。自称IS構成員の容疑者は2019年に難民申請を行ったが認められず、その後不法滞在していた45歳のチュニジア人男性との事で、ベルギーの司法相は「ここ最近は密入国組織との関係していると警察は見立てていた」と発表している。