いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

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football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

Greenwoodのチーム復帰に賛同できない理由

 

 

 

 

プレッシャーや厳しい批判の声などによるストレスで再びDV行為に及ぶ恐れ

 

グリーンウッドと彼のガールフレンドは件のビデオがソーシャルメディアで拡散された後、関係が途切れたようにも見えましたが、2023年に入って『重要な証人の取り下げと明らかになった新しい資料の組み合わせ』からこの一件に対する告発が取り下げられると、7月にはグリーンウッドとの間に新たな命が生まれ、パートナーになった事を示唆する内容が彼女のインスタグラムから投稿されている。

どうやら現在両者はよりを戻しているらしい。

 

ただ、一般論としてDVの再犯率は非常に高い事で知られており、DV被害者は未練,恐怖,経済面,そして認知が歪んでしまった結果として起きる共依存など、一見すると適切な関係性が構築されているように見えても実情は分からない。

① 加害者のイライラが溜まる緊張状態
加害者は些細なことでもイライラが溜まっていき、言動が荒くなっていきます。
そしてその結果、被害者の緊張も高まっていく状態です。
② 暴力を振るう状態
加害者のイライラがピークに達して怒りが爆発し、被害者に対して激しく暴力を振るいます。
③ 謝罪や愛情表現をする状態
『ハネムーン期』と呼ばれるもので、DV加害者は暴力を振るった後 一転して被害者に対して「過剰なくらい優しく」接します。
「俺が悪かった」「もう二度としない」「俺はお前がいないとダメなんだ」と大げさに謝罪をし、愛情を表現をします。

 

しかしまたすぐにイライラが溜まり、また最初から同じ事を繰り返し、それが無限のループとなっていきます。
その際「また同じ程度の暴力を振るっても、あまり効き目がなくなる」という思考から、その暴力形態は回を重ねる毎にエスカレートしていく事になります。

(
「共依存」の心理 | SDIトータルサポートより引用)

 私が危惧しているのは上記3項目の中の①、「加害者のイライラが溜まる緊張状態」である。

 

仮に禊は済んだとクラブが判断してメイソン・グリーンウッドがマンチェスター・ユナイテッドのトップチームに復帰したとしても、スタジアムに来るサポーターの大半は彼の帰還に対して好意的なアクションを見せる事は無いと容易に想像がつく。

 厳しいブーイングやメディアのバッシングに晒され続け、更にプロフットボーラーとして試合に出場するで積み重なるストレス等が限界を越えた時、再び暴行が起きてしまうケースは十分に考えられる。

 

そのように感じている理由としては21/22シーズンのピッチ上での振る舞いにある。

 

本格的なプロデビューから2シーズン、チーム内での立場を作り上げていく過程においてグリーンウッドのプレーは理知的で献身性も備えているように感じたが、クリスティアーノ・ロナウドが加入した2021年夏から逮捕までの約半年間の彼はファイナルサードでのセルフィッシュや守備面で手を抜く場面が明らかに増加した。また、思い通りに行かなかったプレーの後、フラストレーション抑えきれず感情を露わにすることもそれまでより増えていたように感じる。

 

謹慎が始まってからはチームメイトに対する汚い言葉の数々や日常生活における態度までもがタブロイドの格好のネタとなり、現地ファンの多くが彼の復帰に反対または懐疑的な態度である点もこれらの情報を鑑みれば合点がいく。アカデミー出身の多くの先輩たち同様Ashton on Mersey Schoolに通い卒業した彼の素行について、直接的に彼と関わった方も少なくないであろうマンチェスターの地域コミュニティでは以前から実体験に基づく良くない評判が立っていたのかもしれない。

 

 

私は彼に更生の機会が与えられるべきだと思っているが、上記の理由から再出発の場所としてマンチェスター・ユナイテッドが適しているとは考えていない。仮にもう一度DVを犯した場合今度こそ本当の意味で終焉を意味するので、心機一転自分を律し一からやり直せる環境でプレーして欲しい。

 

 

1年半以上のブランク

 

復帰に賛成するファンが思い描くグリーンウッドは2022年1月、既に1年半以上前の姿である事をまず最初に触れておきたい。

 

 

 確かに、かつての彼はペナルティボックス内外を問わず正確にゴールマウスを捉えられるキック精度、特に左足から放たれるシュートには並外れた質を有しており、サイドからダブルタッチ等でディフェンダーを交わしゴール方向へ侵入する仕掛けのドリブル(テイクオン)も年々向上していたが、試合経験が何より大切な20代前半にこれだけの空白期間が発生した選手が復帰して直ぐに以前のパフォーマンスを取り戻せるだろうか?

 

前の項でも少し触れたが自分たちがボールを保持していない局面において、戦術的にも意識の面でも守備の粗が目立っていたのが在りし日のグリーンウッドで、それこそマーカス・ラッシュフォードと同様にdecision makingにやや難がある為、得点貢献が出来ない場合にはただただマイナスを積み上げていくだけの存在になりがち。

 決してオールラウンダーではなく、ある意味では尖った選手である彼だが、以前のようなフィニッシュでの脅威を発揮出来ずウィークポイントだけがそのまま残るというケースは十分に考えられるだろう。

 

よって、戦力的に見てもこのままユナイテッドのトップチームに復帰させてシニア登録25枠の1つを消費する事に対して、私は批判的な立場を取る。将来的な話は別として、今すぐ彼をチームに戻すのはあらゆる面でデメリットや不安要素が浮かび上がるので、本人にとってもクラブにとっても得策とは到底思えない。