いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

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football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【 #EFL 】23/24チャンピオンシップ開幕。 ゲームに大きな影響を与える新たなルールも

 

日本時間の金曜深夜、或いは土曜早朝ともいう午前4時キックオフのシェフィールド・ウェンズデイvsサウサンプトン戦で幕開けとなった2023/2024 EFLチャンピオンシップ。

 

今回は開幕戦の振り返りと新たに採用されたプレータイムに関するルールについて書いてみようと思う。

 

 

 

 

試合を振り返る

 

リーグOneからの昇格組アウルズとプレミアリーグからの降格組セインツ、対照的な背景を持つ両クラブの試合は前評判通り圧倒的なアウェイチーム優勢で進み、特にカイル・ウォーカー=ピータースとネイサン・テラの縦関係にジェームズ・ウォード=プラウズや外に流れてきたアダム・アームストロングがリンクする右サイドはこのカテゴリーでは反則級の威力を誇っているように見えた。

 

 先制点も左サイドから素早く右ハーフスペースで中盤化していたKWPへの横パスを始点に、ペナルティボックス角でマイナスのパスを受けたテラの狙いすました左足で生まれている。(アームストロングの身体を掠めていたので後に彼の得点に修正)

 

昨シーズン、トップフライトへの切符を断トツの勝ち点で手中に収めたヴァンサン・コンパニ率いるバーンリーでリーグ戦39試合17ゴールと既に一流の成績をマークしていたテラが今季もチャンピオンシップでプレーすると思っていなかったであろうセインツ以外の23チームは、早くプレミアや他国のトップリーグへ移籍してくれないかと願うばかりかもしれない。

 

また、スパニッシュスタイルに強い影響を受け、ポゼッションを重視する攻撃的なフットボールを志向する新指揮官ラッセル・マーティンにとっては、最重要ポジションといってもいいアンカーに周りを動かしながら自らは動き過ぎず、攻撃のテンポを司って左右前後へボールを散らしながら、チームが押し込んでいる際の被カウンターケアも一通りこなせるウィル・スモールボーンがいるのは幸運である。

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ローン移籍を経験し飛躍的に成長した選手達の貢献もあって一方的なゲーム展開になろうかと思われたが、アウルズも慌てる事無く4-4-1-1ブロック守備とトップ下バリー・バナンが前へ飛び出す4-4-2フラットを併用しつつ、自陣ゴール前の人数だけは絶対に確保しながら最少失点で相手の隙をじっくりと待つ。

 

すると54分、左サイドからのCKでウィル・ヴォ―クスが高い軌道でファーサイドを狙った右足のキックに長身CBのDominic Iorfaが落下地点へ入り中央に折り返し、このボールにプルアウェイの動きでマーカーを引きはがしたリー・グレゴリーがダイレクトボレーで合わせて同点。

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一方のチームが試合を支配しながらも、セットプレー守備で多数がボールウォッチャ―と化し失点というマン・ユナイテッドのファンとしては既視感を覚えるようなゲーム展開になったチャンピオンシップ開幕戦。

 

それでも終盤87分、GKから丁寧にショートパスで繋ぎながらアタッキングサードにボールを進めたセインツはSamuel Edozieの横方向のドリブルでアウルズ守備を揺さぶり、素早く反対サイドへボールを移してKWP→ダイアゴナルランでボックス内のニアポケットを突くウォード=プラウズ→足元ドンピシャに折り返したパスを途中出場チェ・アダムスが決めて再び勝ち越し。

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追加タイムの取り方に大きな変化

 

このゲームのアディショナルタイムは前半6分、後半9分と非常に長く取られており、実際のプレータイムを90分へ近づける為の時間の計り方を採っていた。勘の鋭い方は既に気付いたかもしれないが、2022 カタールW杯で採用され、現在開催中の女子ワールドカップでも継続されている条件と同様である。プレミアリーグでは23/24シーズンから新レギュレーションを実施すると既に発表があったが、チャンピオンシップもこれに続くようだ。

 それだけでなく、ファウル宣告後に離れた場所から審判に詰め寄っての抗議やタッチライン際で遠くにボールを飛ばす事による時間稼ぎ等、ボール・イン・プレーの時間を浪費する行為に対しての罰則もより厳しくなるとのこと。

 

チャンピオンシップに所属するクラブはリーグ戦46試合に加えてEFLカップFAカップの2つのトーナメントを戦う必要にあり、1試合辺り10分~15分程度の増加が予想される新たなルールではファン人気&オーナーサイドのバックアップや、過去数年に遡るプレミアリーグ昇格経験によるパラシュート・ペイメント等で豊富な資金力を誇る一部のクラブ以外は損害を被るケースの方が増えるかも。

 

特にゴール前にバスを止めて耐え凌ぐような戦い方や、ロングスプリントが多くなるカウンター主体のチームにとっては精神的にも肉体的にもこれまでよりも格段に厳しい戦いが待ち受けている事は容易に想像がつく。

 時間対効果を重視する流れが世界中で強まり、強い言い方をすれば無駄も多かったフットボール観戦をより楽しめるようにしたいという想いが根底にあるのであろうこの変化が実際にどのような結果をもたらすか、暫くは注意深く見守っていきたい。