今オフ、赤い悪魔の優先的ターゲットの1人と目されていたウルグアイ人ストライカー Darwin Nunezが新天地に選んだのはマンチェスターではなくリバプールでした。
We’ve got some ñews that we think you might like… 🇺🇾#DarwinDay pic.twitter.com/C70mBnzu4c
— Liverpool FC (@LFC) June 14, 2022
報道によれば移籍金€75M+アドオン€25M、合計一億ユーロと当初の予想を遥かに上回る高額決着となっており、FWのみならずDM,FB,CBといったポジションにも手を加えたいユナイテッドにとっては1人の選手に投じられる限度をこえていたのかもしれない。
恨みがましいですが、彼は上背もあってポストプレーもこなせるものの本質的にはクラブ既存のアタッカーのように左サイドからボックス内に仕掛ける事を好む選手なので、需要と100%合致するわけでは無かったという事がせめてもの救い。
【追記】:Nkunku契約延長……CF補強は絶望的か
Christopher #Nkunku bleibt! 🔴⚪#RBLeipzig und der Bundesliga-Spieler der Saison 2021/22 einigten sich, den bis 2024 datierten Vertrag vorzeitig um zwei Jahre bis 2026 zu verlängern 🤝
— RB Leipzig (@RBLeipzig) June 23, 2022
Alle Informationen zur Vertragsverlängerung ⤵️
RBライプツィヒは6月23日、クリストファー・エンクンクと新たに2026年6月末までの新契約を結んだことを発表しました。
各メディアによればこの契約には2023年夏以降に発生する€60M≧のバイアウト(契約解除金)が存在しており、仮に22/23シーズンも高水準の成績を出せば激しい争奪戦になる事はまず間違いないでしょう。
同日、ライプツィヒと同じブンデスリーガを戦うバイエル・レバークーゼからも10代ながら既にドイツ代表常連であったフロリアン・ヴィルツの2027年までの契約延長の知らせが届いており、脂の乗った時期にリバプール→バイエルンへ移籍するサディオ・マネ含めリーグ間の選手取引の関係性に変化の兆しが見られます。
ここ10年、マンチェスター・ユナイテッドは香川、ムヒタリアン、サンチョとブンデスリーガで結果を残したアタッカーを(全てドルトムントから)幾度か引き抜いてきましたが、父親の古巣とはいえHaalandをマン・シティに持っていかれたように蜜月関係とは言い難いものになっています。そういう訳でスカウトがバーミンガム在籍時から熱心にリサーチしており、将来のターゲットと目されるジュード・ベリンガムも大きな苦戦を強いられる事になると思う。
【考察】Nkunkuを射止める事が叶うならば
さて、以前の記事でFW補強はDarwin NúñezかChristopher Nkunkuのどちらか片方になるだろうと予想しましたが、6月の中旬に早くもヌニェスの選択肢が消えてしまったのは仮にエンクンクへ本腰を入れるとなった際にも大きなネックになりそうです。
年齢はウルグアイの次世代エースが2歳若く、移籍前の時点でヌニェスはベンフィカと残り3年、エンクンクはライプツィヒと残り2年と契約年数では後者が1年少ないものの、21/22ブンデスリーガMVPという肩書きを持つエンクンクにも同等或いはそれ以上の金額を要求されるでしょう。
画像をからも分かる通り、この2者は体格もプレースタイルも全く異なっていて、更にエンクンクはセントラルMFから徐々にポジションを前に移してきた選手です。FWとしての昨シーズンの彼は攻撃面は勿論守備貢献や空中戦含めケチをつける場所がほぼ存在せず、流石にターゲットマンを任せるのは厳しいですが逆足でも正確なキックが蹴れてセットプレーのテイカーになれる事も魅力的。
(重厚感のある身体から繰り出される戦車のようなプレーは時折ユナイテッドのレジェンド ウェイン・ルーニーを彷彿とさせるものがある。)
ここ20年で最も強かった2007~2008シーズンのスカッドでは、CFらしいCFを起用せずロナウド-ルーニー-テベスの3人が流動的にポジションを変えながら4-4-2 or 4-3-3の形を即興的に組み上げていましたが、仮にエンクンクがユナイテッドに入団した場合は正にこの時のテベスのように前線最後のピースになるかもしれません。
とはいえ、大前提としてこのレベルの選手がCL出場という甘い蜜の無い状態で今のユナイテッドに加入してくれるのだろうかという疑問は常に頭に付きまとっており、当初私が彼よりもNúñez寄りだった理由が正にそれ(結果的にあちらにもそっぽを向かれたわけですが……)。
いずれにせよ、アタッカーの件は最優先で取り掛かっている(と見られる)フレンキー・デ・ヨングのオペレーションが一段落終えてから本格化するだろうと考えられるので、まずはそちらが無事に完了する事を祈っています。