トッテナム・ホットスパーFCは2021年11月1日、ヌーノ・エスピリト・サント監督及びコーチングスタッフのイアン・キャスロ、ルイ・バルボサ、アントニオ・ディアスの解任を発表しています。
20/21終了~21/22開幕までのオフシーズン、スパーズは主力で生え抜きのハリー・ケインの移籍騒動、そして新たにフットボールディレクターとして10年間ユベントスで11年間マネージメント部門の仕事を務めたファビオ・パラティチを迎え入れるなど大きな動きがいくつかありました。
トッテナムでのヌーノを振り返る
ジョゼ・モウリーニョ前監督の後を受け継ぐ新マネージャーに関しても、当初は前ローマのパウロ・フォンセカがトップターゲットと見られ一時は就任直前とまで言われましたがその後話は流れ、ヌーノ就任が決まったのは6月30日。
その少し前までヌーノはエバートンの新監督就任が有力視されていたので、この動きはプレミアリーグの数クラブ(他には同じくマネージャーを探していたクリスタルパレスやヌーノが昨季まで監督を務めたウルブス)を巻き込む一大人事となりました。
スパーズ2010年代の繁栄には、14/15~19/20途中まで監督を務めたマウリシオ・ポチェッティーノの名を語らないわけにはいきませんが、後になって今回の人事を振り返るとすれば、ポチェッティーノがクラブに浸透させた攻撃的なフットボール哲学,それに伴うハイプレッシングスタイルと、ヌーノの得意とする低い守備位置でブロックを作り(ウルブスでは3CBをベースにしていた),規律とコンパクトを最重要視したカウンターベースのやり方は相性が悪かったのかもしれません。
更に、ヌーノにとって不運だったのは、93/94シーズンのアンディ・コール(当時ニューカッスル)以来2人目となるプレミアリーグでの得点王&アシスト王同時受賞を達成するなどキャリアの絶頂期と思われたハリー・ケインの低迷。
先日の【TOTMUN】でも存在感はなく、90分でシュート1本と精彩を欠いているのは明らか
巷では移籍失敗によるモチベーション低下が最大の原因とも囁かれていますが、昨季リーグ戦で35試合23ゴール14アシストを記録したエースは今季9試合1ゴール1アシストとブレイク以来最低の水準に留まっていて、クラブの得点源はソン・フンミンただ1人。
成績を見てもソンの4ゴールに続くのはケイン含む4選手の1ゴールとその傾向は色濃く出ており、勿論フレームワークの部分でヌーノに何も責任がないかと言われればそうではありませんが、いずれにせよ同情したくなる要素も多かった。
Conte最有力? 次点はFonseca? 後任候補はセリエA人脈からリクルートか
明日にもアントニオ・コンテの就任が発表されるという報道もありますが、2021年11月2日現在新監督の発表はされていません。
*追記
日本時間11月2日PM:9:00過ぎ、アントニオ・コンテの就任が正式に発表されました。
Buongiorno Antonio... pic.twitter.com/26wgcdcYED
— Tottenham Hotspur (@SpursOfficial) November 2, 2021
彼の他に名前が出ているのは夏にもターゲットに挙がってたフォンセカ。
いずれも昨季セリエAの名門クラブを率いていた人物であり、ここにはパラティチFDの意向が強く出ていると考えられます。
今回はコンテが新指揮官に就任するという仮定で今後のスパーズについて予想してみようと思います。
コンテがインテルで使用したフォーメーション{セリエAのみ(参照:https://understat.com/)}
20/21
3-5-2:2850分
3-4-1-2:474分
3-4-2-1:97分
3-1-4-2:95分
4-3-1-2:21分
19/20
3-5-2:1839分
3-4-1-2:1397分
3-4-2-1:83分
3-1-4-2:78分
3-5-1-1:77分
5-4-1:57分
4-3-1-2:27分
このように基本的には3バックを好みますが、4バックを全く使用しないわけではないので今のところ絶対的にこれという確信は持てません。
ただ、代名詞である3-5-2で考えてみると、
IH:運動量+一定水準以上のパス能力
DM:正確なロングパス+創造性
WB:スピード、スタミナ、戦術理解
CB:対人+パス能力(前線にパスを届けられるかどうか)
大まかに分類すると多分こんな感じ
という事で、下記画像は1つの仮パターン。