BrexitとCovid-19の合わせ技によってイギリスの長期的問題となっている大型トラックドライバー不足問題。
これによってもたらされ、英国で今起きている深刻なガソリン枯渇は人々の日々の生活だけでなくフットボール界にも大きな影響を与えています。
ガソリン不足問題の概要
BBCによれば、この騒動の直接的なキッカケは大手石油会社『BP』が去る9月23日、
トラックドライバー不足によって一部のガソリンスタンドを一時的に閉鎖しなければならないと発表したことに起因するとしています。
同誌によれば、イギリス国内では10万人以上の大型トラックドライバーが不足。
スーパーマーケットからファストフードに至るまで様々な業界で問題が引き起こされており、イギリス政府もこれに備えて流通が大きく増加するクリスマスに向け5000人の運転手に一時的なビザを発給しますが、一部経済団体は「不十分」と一括。
トラックドライバー不足は欧州全体、そして日本でも問題となっています。
この国においても、2027年には24万人の運転手不足が発生するという調査結果(BCG)が出ており、決して対岸の火事ではありません。
参考
フットボール界ではノンリーグに大打撃
先述のように、主に都市部を中心に起きているガソリン不足によってイングリッシュ・フットボールでも試合を成立させられないケースが数多く出ており、ナショナルリーグの下部ディヴィジョンであり、7部~8部にあたるIsthmian LeagueとSouthern Leagueでは一部試合が中止。
更に9部~10部に相当するSouthern Combination Football Leagueではこの燃料問題によって全日程が延期されています。
参考
イギリス政府はこの燃料問題に対し供給側の不足は起きておらず、あくまで市民のパニックによる急激な需要増によるものとしていますが現在でも小売りではガソリンの圧倒的不足が続いており、ノンリーグが正常に機能するまでにはもう少し時間がかかりそうです。
あとがき
ノンリーグの話題になった事もあり、改めてイギリスのフットボールピラミッドを見ていくと文化としてのフットボールがここまで根付いているのは凄い。
唐突な自分語りになってしまいますが、私の育った場所には街クラブという文化・概念がそもそも浸透しておらず、最も近いJクラブも物理的距離が離れていたので地元とサッカーが密接に結びつく環境とは言い難かった。
(マイフェイバリット・クラブがマンチェスター・ユナイテッドになったのはそういう意味ではある種必然だったのかもしれない。)