いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

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football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【 #DCFC 】罪深きMel…… ダービー・カウンティ破産申請

「~誠に遺憾である。」

政治家の専らの常套句となっている言葉をこんな形で使うハメになるとは……

 

 

 

 

オリジナル12のダービー・カウンティが破産申請

 

 

イングリッシュフットボールの実質2部に相当するSky Bet Championship所属の古豪 ダービー・カウンティFCはクラブ及び子会社の全てが破産管財人を任命する意向を通知したと発表しました。

 

クラブ側の発表によれば今回の決断に至ったのはCovid-19のパンデミック、それに起因ロックダウンなど予測不可能の事態が原因で収益とキャッシュフローに多大な打撃を受けた事と数年来続いていたクラブ買収案がいずれも失敗に終わった事が理由とし、Covidが無ければ財務的に持続可能な状況が整っていたと主張しています。

 

ラムズは既にスタジアム売却益問題、これに伴う2016~2018年の会計規則違反の疑いで勝ち点‐9の措置が濃厚とされており、ここに管財人管理下に入る事による-12Ptsが重なれば最大勝ち点-21。

現在のラムズ(ダービーの愛称)は7試合を終えて1勝4分け2敗 勝ち点7。

最低でも-12Ptsは決まっているので良くて勝ち点-5、残留圏からは10点離されるとすれば最早チャンピオンシップ残留は絶望的。

(同じような状況下にあった昨季のシェフィールド・ウェンズデイを見るにスタジアム売却の方は-6Ptsに減るかもしれません)

 

チームの方に目を向けると、元々昨年10~12月にかけての給与未払いのペナルティで今夏の移籍禁止処分を下されていたウェイン・ルーニーにとっては泣きっ面に蜂。

厳しい給与制限キャップ下で唯一許されたフリーエージェントの獲得からフィル・ジャギエルカラヴェル・モリソンと2人の主力級を掘り当てて何とか残留圏にチームを留めている手腕には正直感銘を受けていたのですが、こうなってしまっては最早覆水盆に返らず手遅れ。

Embed from Getty Images  

そんな状況下でもルーニーは両者を戦力にする事に成功し、特にポグバ、リンガードを越えるとされたモリソンの才能を再び輝かせられそうな兆候を見せていただけにユナイテッドファンの1人としても非常に悲しいニュース。

 

 

ダービーという街、そして名称は競馬のダービーステークスフットボールでも随所で使われるダービーマッチの由来となっている事など日本にいる私たちにとっても非常に目にする機会の多い言葉ですが、ラムズ自体も長い歴史を持つクラブで1888年に始まったイングランドフットボールリーグの創設メンバーの一員でもあります。

 

Original12

 

アクリントン(Accrington)

アストンヴィラ(Aston Villa)

ブラックバーン(Blackburn Rovers)

ボルトン・ワンダラーズ(Bolton Wanderers)

バーンリー(Burnley)

ダービー・カウンティ(Derby County)

エバートン(Everton)

ノッツ・カウンティ(Notts County)

プレストン・ノース・エンド(Preston North End)

トーク(Stoke 1926年にストーク・シティに名称変更)

ウエスト・ブロムウィッチ・アルビオン(West Bromwich Albion)

ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズ(Wolverhampton Wanderers)

 

 

今回の一報を受けてギャリー・ネビルが"We have got to stop this happening. It has to stop. That can't happen to an institution like Derby County."(私たちはこのような事態が起こらないようにしなければならない。ダービー・カウンティのような組織にこのような事は起こってはならない。)とコメントしたのも単にチャンピオンシップのクラブであるからという事だけに留まらずこのような背景もあるのではないでしょうか。

 

オリジナル12の中にはラムズと同じように近年破産申請をしたクラブも含まれていますが、歴史と伝統のあるチームがこのような失態を犯してしまうのは本当に残念。

 

メル・モリスが2015年に会長に就任して以降のダービーは出費が膨らみ、フットボール財政の専門家キーラン・マグワイア氏によれば2014年に£16Mだった賃金が2018年には約3倍の£47Mにまでなっているそうですから、仮にCovidが無かったとしてもラムズ財政問題は近い将来同じような結末を迎えていたのかもしれません。

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@dcfcofficial より引用

 

 

EFLクラブで管財人が任命された過去のケース

 

ポーツマスFC

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2006年1月にアレクサンドル・ゲイダマク(Alexandre Gaydamak)がクラブ買収をした頃から始まった散漫な財政と毎年のように入れ替わるオーナー。

チーム自体はハリー・レドナップの下スレイマニムンタリ、シルバン・ディスタン、ニコ・クラニチャルグレン・ジョンソンなど国内外から優秀な選手を集めて一時は欧州カップ出場権を得るほどまでに成長。

 

しかし、上記のようにピッチ外のトラブルに兎に角悩まされたポンペイは2010年2月に破産申請。その後紆余曲折あって市民クラブとして再スタート。

 

今季はSky Bet League One(3部)でプレー。

 

 

 

オールダーショット・タウン

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大株主が脳卒中を起こして衰弱してしまい、給与未払い問題が発生。

最終的に100万ポンドの負債を抱えていたクラブはEFLから降格してから僅か5日後に管財手続きに入る。

今季はVanarama National League(5部相当)でプレー

 

 

ボルトン・ワンダラーズ

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ポーツマス同様00年代はプレミアリーグ常連クラブだったボルトン・ワンダラーズも深刻な経営難から2019年5月に破産手続きを行っています。

 

以後2シーズン連続で降格を喫し、昨季はLeague Two(4部相当)でプレーしていましたがシーズン終了時に自動昇格圏内の3位につけ、今季はLeague Oneでプレー。