英語では股抜きの事をNutmeg、あるいは省略してMegと表現しますが、イングランド、フランス、ドイツ、イタリア、スペインの欧州5大リーグの"股抜き"に関する記録を調べてみたところ、名だたるドリブラーを差し置いてマンチェスター・ユナイテッドのエース、マーカス・ラッシュフォードがナンバーワンである事が分かりました。
因みに、Nutmegと呼称される理由は①ナツメグの種子がキ〇タマに似ている事から発展したという説、②むかし貴重な商品であったナツメグを必要量用意出来なかった商人が偽物を頻繁に混ぜていた歴史から転じて、騙される=フットボールでは足の間を通された選手がNutmegされたという意味になって広がった説の2つが主流です。
(前者の方がインパクト大なので広く知れ渡っているように思います🙄)
TOP6
6位:レロイ・サネ→12回
マン・シティからバイエルンへ移籍し5季ぶりにブンデスリーガへ帰還したサネ。
前十字靱帯の怪我がなければもう一年カムバックが早くなっていたかもしれませんが青→水色と寒色系のユニフォームからキャリアで初めて暖色を纏う事になったこの左利きドリブラーのドイツ王者での初年度はリーグ戦32試合6G9A。
ドリブル成功回数はリーグ5位の74回(因みに6位は68回で堂安律)で成功率も60.7%と上々の出来。
5位:ピオトル・ジエリンスキ→13回
ウディネーゼ時代にチームメイトだったブルーノ・フェルナンデスが”私よりも技術的に優れている”と称し”また彼と一緒にプレイしたい”と絶賛しているナポリのジエリンスキは20‐21セリエAの股抜き王。
ゴールクリエイションはロメル・ルカクに次ぐリーグ2位の23回、リーグ戦8Gのうち右足、左足4点ずつと攻撃面においてはオールラウンダーの彼はドリブルにおいても優秀なスタッツを記録。
オフの移籍ウィンドウでは動向が注目される選手の1人です。
4位:キリアン・エンバペ→15回
彼の名前がここに出てくるのはある意味想像通りで今季は18‐19シーズンに次ぐキャリア2番目のリーグ戦27Gをマークし、3年連続リーグ・アン得点王に君臨。
プロキャリアで主力に定着してからはリーグ戦90分辺りの得点関与率で1.00を下回ったシーズンが僅か1度しかないこのスーパースターは意外にも股抜きでは過去それほど目立った数字を残していませんが今季は後述するネイマールに次ぐリーグ2番目の15度のNutmegを成功しています。
3位:ジェイドン・サンチョ→16回
マンチェスター・ユナイテッドへの移籍が昨年同様に移籍マーケットでのトップニュースになっているイングランドの神童は今季ドイツ・ブンデスリーガのNutmeg King。
得点力、チャンスメイク、ミドルサードでの組み立ていずれも高水準の21歳はオフ移籍のゴタゴタもあり年明けまで低水準のパフォーマンスが続いたため見た目上のスコアはドルトムントで主力になってから最低の数字ですが守備のクオリティやこの股抜きなど一見目立ちにくい所で成長が見られ、選手としてより完成度を高めています。
LWが一番得意なポジションではありますが右サイドでも水準を大きく超える貢献度なので本当にユナイテッドに彼が加わるならばこれ以上ない補強になるでしょう。
2位:ネイマール→18回
怪我の影響でリーグ戦18試合1,415分の出場に留まったネイマールですが、股抜き成立は何と18回。
数字の上ではフル出場すれば一度成功する計算となり、中でも5月9日のレンヌ戦では1試合3度のNutmegを成功させた圧巻のパフォーマンス。{なお、チームは引きわ(ry}
フルシーズンを戦っていた場合間違いなく彼が一位に輝いていたでしょう。
1位:マーカス・ラッシュフォード→21回
19-20に続き2季連続プレミアリーグの股抜き王に輝いたラッシュフォード。
普段のプレーを見ているとどうしてもボールを持ちすぎて結局チャンスを潰してしまう印象も強いプレイヤーですが言われてみれば確かに股抜きは多いなと改めて気づかされました。
そんな彼の今季リーグ戦21度のNutmegの中でベストは間違いなく2月21日のニューカッスル戦のこのプレー。
Precision level: 💯
— Manchester United (@ManUtd) February 22, 2021
🔴 #MUFC
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シーズン終盤はポグバの左サイド起用に伴い右で出場する時間が増加しましたが相手にとって脅威になるのはやはりこちら側なのかもしれませんね。
そうなると来季のスカッドが非常に悩ましい……