いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

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football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【 #WHUMUN 】 ジャッジに大きな疑問が残る試合。最後はデヘアのPKストップで劇的勝利!!

*イングランド・プレミアリーグ第5節 ウエストハムvsマンチェスター・ユナイテッド戦の記事です。

 

 

不慣れな人工芝、そして信じられないようなミスが重なりCL初戦を落としたマンチェスター・ユナイテッド

 

その失意に沈んでいる暇もなく、リーグ5節の相手はチームの元指揮官でもあるデイヴィッド・モイーズ率いるウエストハム

昨季後半にはジェシー・リンガードがローン加入で大活躍し、夏の移籍市場でも彼やデクラン・ライスを巡ってリンクされる事の多かったこの両チームですが直近5戦の対戦成績はマン・ユナイテッド4勝1分けとかなり得意にしている相手。

 

ただ、その4勝の中には僅かな差でモノにした試合も多く相性が良いからと油断する事は決して出来ないクラブです。

 

 

プレビュー

 

ホームにレッズを迎え撃つアイアンズは何と言っても前節サウサンプトン戦でエースのミカイル・アントニオがイエローカード累積2枚で退場してしまい、このビッグマッチに裏抜けポストプレー何でもござれの主軸を欠く事に。

 

また、ミッドウィークはクロアチア遠征でディナモ・ザグレブとのEL初戦を戦っており、試合間隔もウエストハム中二日、マン・ユナイテッド中4日とコンディション面での差が気になるところです。

 

 

とはいえ、2列目の陣容やスタメンの実力はBIG6と遜色ないクオリティなので、ジャロード・ボーウェンやサイード・ベンラーマと言った個のクオリティで局面を打破できる選手は勿論のことRBウラディミール・ツォウファルの攻撃参加やトーマス・ソーチェクの飛び出しも要警戒。

 

 

マンチェスター・ユナイテッドは鼠径部の手術で開幕戦以来暫く離脱していたスコット・マクトミネイが全体練習に復帰し、この試合でも遠征メンバーに入っている事からもしかするといきなり実戦復帰もあるかもしれません。

 

マクトミネイの持ち上がりと運動量はこのチームでは唯一無二。彼を欠いたその後のリーグ戦3試合を見ればその重要性は誰しもが知るところではありますが。

 

 

スタメン

 

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◆ベンチ入りウエストハム
7ヤルモレンコ、10ランシーニ、13アレオラ、15C.ドーソン、16ノーブル、23I.ディオプ、24フレデリクス、26マスアク、33クラール

マンチェスター・ユナイテッド
3バイリー、8マタ、9マルシャル、14リンガード、20ダロト、22ヒートン、25サンチョ、31マティッチ、34ファン・デ・ベーク

 

事前予想は4-2-3-1ミラー。

ハマーズは新戦力ニコラ・ヴラシッチをスタメン起用し、レッズはマクトミネイをなんといきなりスターティングラインナップに加えています。

 

今シーズンのユナイテッドは人数が足りていながらスペースを相手に与えて失点するケースや、センターラインの選手がサイドに釣られて崩されるケースが余りにも目立つのでそれが出なければいいのですが……

 

 

試合内容

 

キックオフ前には、この日死去した事が伝えられたフットボール史に残る名ストライカー ジミー・グリーブス氏への黙祷が行われ、選手は腕に喪章として黒のアームバンドを巻いてプレーします。

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前半

 

ウエストハムはロングボールでユナイテッドの両サイドを狙う立ち上がり。

 

一方のマンチェスター・ユナイテッドには良い変化が生まれました。

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ミッドウィークの試合でルーク・ショーについてこのような指摘をしましたが、この日の試合ではラファエル・ヴァランがボールを持った際にショーが裏のスペースに走る動きを見せて早速改善してくれたようです。

10分には右に流れたポグバ→ショーのサイドチェンジがチャンスにつながっており、これを継続出来れば新たな攻撃パターンとして確立できそう。

 

試合の流れとしてはカウンター狙いで少ない手数の攻撃を狙うホームチームとブロックを崩せずミドルサードで立ち止まるアウェイチームという構図ですが、ユナイテッドの選手はイージーなミスが目立ちます。

 

17分にはマグワイアが左サイドの自陣ゴールに近い場所でリスキーなキープからボールを奪われ失点の危機。更に22分のウエストハムは左→右と大きくピッチを使ったカウンターからボックス内でボーウェンのシュート。

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プラン通りとはいかない時間が続くユナイテッドですが27分には右CKからこの日はキッカーではなく受け手に回っているブルーノのシュートがポスト直撃。

ショーのキックは高弾道でフワッとするようなものが多いので正直コーナーキックのテイカーとしてはそれほど質が高いとは言いづらいのですが、ブルーノがボックス内にいる脅威は捨てがたい。

 

 

30分のウエストハムは右サイドのライン際からフォルナルスの斜めパス→ツォウファルのポスト→ボーウェンとお手本のようなレイオフで好位置に抜け出し、最後は横パスを受けたベンラーマのコントロールショットがヴァランにディフレクションして先制。

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少し前からリプレイすると、フォルナルスにボールが入るタイミングのポグバの守備が非常に緩く、それをカバーする為にユナイテッドの守備が左に1つずつスライド。

マグワイアがサイドに釣り出される形となってしまった事が一番の要因だと思います。

 

また、この日のポグバは攻撃時に余りにも中央に侵入しすぎてスペースを消してしまい、簡潔にいうならばここまで大きく助けられてきたその自由奔放さが裏目に出てしまった形。

 

 

失点後のユナイテッドは思い出したかのように右サイドから複数のチャンスを生み出し、汚名返上を狙うワン=ビサカもマクトミネイとのワンツーで深い位置まで侵入するなどこの日は及第点のパフォーマンス。

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ただ、同点ゴールはその脈絡とは全く関係の無い所からCR7の抜け目の無さによって生まれています。

35分のユナイテッドはCK後敵陣でボールを奪い返し、陣形が崩れている所にブルーノ→ロナウドへのピンポイントクロス成立。

一度目のシュートはファビアンスキに弾かれますが、こぼれ球へのチェックを怠らないロナウドのゴールへの飽くなき執着心が上回り同点ゴール!!

 

その後お互いカウンターから幾度か相手ゴールに近づくチャンスを作りましたが、次のゴールは生まれず前半は1-1で折り返し。

 

フォーメーション

 

試合前予想では両チーム4-2-3-1としましたが実際には恐らくこのような配置でウエストハムは4-4-2ベースに見えました。

(時々4-3-3っぽくもなっていましたが恐らくこの形)

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後半

 

47分、ウエストハムの自陣でのパスミスからユナイテッドはロナウドに決定機。

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後になって振り返ると、この1on1を決めていればもう少し楽な試合展開だったかもしれません。

 

 

前半から問題になっていたフレッジのデュエル。

この日は恐らく50:50を一度も制していないのではないかと思う程に球際が弱く持ち前の粘りも皆無で正直苦しかったです。

 

後半に入ると攻撃の形が個人の即興頼りになってしまったユナイテッド。

73分にはポグバ、グリーンウッドを下げてリンガード、サンチョを投入。

 

更に終盤89分にはフレッジ🔁マティッチで最後のカードを切り、直後のプレーでマティッチの縦パスからリンガードのゴラッソが生まれギリギリで赤い悪魔が勝ち越し!!!!

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ウエストハムサポーターにとってもすっかり愛される存在になったリンガードが彼らを地獄に突き落とすというドラマのような展開でしたが、ハマーズサポはそれでもリンガードにブーイングを向ける事無く敬意をもって接していたのが印象的。

 

 

これで終わりかと思った試合ですが、ATにはルーク・ショーがボックス内で痛恨のハンドを犯してPKのジャッジ。

キッカーを務めるのは直前に投入されたチームの象徴マーク・ノーブル。

デヘアとPKの相性の悪さを考えれば同点決着やむなしという状況でしたがなんと結果はPKストップ成功!!!!!!!!!!

 

リーグ戦では2014年10月にエバートンレイトン・ベインズのキックを止めて以来7年ぶりとなるPK阻止で完全復活をアピールした守護神。

TwitterでGKの分析をしているJohn Harrison氏(@Jhdharrison1)は、これまでジャンプの直前に内股気味になっていたデヘアが今回足を大きく外に向けて力強い一歩目を踏んだ事がこのセービングを産んだとしています。(フットワークに細かく言及している訳ではありませんが、EL決勝の際のTweetと比較するとそれがよく分かる)

 

 

VARのモニタールームは機能しているのか?

 

まずは77分、左サイドからボックス内に侵入したロナウドは目の前のツォウファルをシュートフェイントで交わしますが膝をぶつけられて転倒。

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85分にはブルーノのクロスに位置取りを直した際にオグボンナ接触しますがオンフィールドレビュー無し

 

AT1分にも、今度はクル・ズマの明らかな足払い+背中へのプッシングで倒されます。

こちらに関してはボールへ向かう意思もなく明らかなファウルだったはずですが、またしてもオンフィールドレビューすら無く試合再開。

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3つ目に至ってはこれが正しくPKを宣告されていれば直後のプレーでショーのハンドが生まれることも無かったので危うく審判の手によって勝ち点2を失うところでした。

 

 

主審マーティン・アトキンソン

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VARダレン・イングランド

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アトキンソンのジャッジに関しては言うまでもなく最低水準で、プレミアリーグのファンには悪評が轟いていますが、VARのダレン・イングランドは何故アトキンソンに対しオンフィールドレビューの指示を出さなかったのでしょうか。

 

少なくとも77分とAT1分のプレーはPKに値するファウルだった筈で、アトキンソンがノーファウルとジャッジしてもモニタールームで映像を見ればファウルである事は一目瞭然でしょう。

3つ目に関しては一番悪質なプレーにも関わらずオンフィールドレビュー無しで再開されましたが、要するにイングランド視点ではあれがファウルに見えない?或いはアトキンソンとの年功序列で指示を出せなかったのか、いずれにしても審判として今回の試合に関して説明責任が求められます。

 

この疑惑に伴い、モニタールームと主審間の通信も明らかにされるべきであるという声も今後増えていく予感がありますが、そもそも何故モニタールームにいるのが審判員なのかという疑問が生まれます。

 

審判員を審判する人間・制度がもっとオープンにならない限りプレミアリーグのジャッジは向上しないのではなかろうか。

 

 

ハイライト

 

 

 

ゴール⚽30分:サイード・ベンラーマ(👟ジャロード・ボーウェン)
35分:クリスティアーノ・ロナウド
89分:ジェシー・リンガード(👟ネマニャ・マティッチ)

 

選手交代

ウエストハム

68分 ヴラシッチ🔁ヤルモレンコ

88分 ベンラーマ🔁ランシーニ

90分⁺⁴ ボーウェン🔁ノーブル

 

マンチェスター・ユナイテッド

73分 グリーンウッド🔁サンチョ

73分 ポグバ🔁リンガード

88分 フレッジ🔁マティッチ

 

 

データ

 

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ポゼッションは4-6もシュートの数を見て分かるように決してマン・ユナイテッドの楽な勝利とはいかない苦しい1戦でした。

 

ユナイテッドの枠内シュートは17本中10本と精度はそれなりに高かったですが、この日のファビアンスキはビッグセーブ続きで鉄壁といってもいい相手でスコアは伸びず。

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また、ウエストハムは先述したようにペナルティが与えられておかしくないプレーや激しいチェックも多かったですが、アトキンソンは全く試合をコントロールする意思を見せず結果的に両チームイエローカードは0。

 

試合内容は白熱しただけに、審判によって熱を冷まされる後味の悪い90分になってしまった事が本当に悔やまれます。

試合後のトピックスで選手以上にレフェリーが目立つ事は本来あってはならない。

 

 

xG

 

understat.comのxGは1.67:2.27。

凡そスコア通りですが、ウエストハムとしてはやはりPK失敗が痛かったですね。

マーク・ノーブルはチーム内の一番目のPKテイカーなのであの采配自体は特におかしなことでは無かったと思いますが、投入即キッカーというのはPK戦でなくとも大きなプレッシャーがかかる役割なのかもしれない。

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あとがき

 

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実は次の試合もウエストハム戦(カラバオカップ)なのでまた数日後に顔を合わせるこの両チームですが、カップ戦ではターンオーバーするでしょうから全く違った展開になるかもしれません。

 

今はアトキンソンイングランドへの失望感で頭がいっぱい。

正直彼らには今後プレミアリーグの試合を裁いてほしくない……