※22/23 EFLカップ準々決勝
マンチェスター・ユナイテッドvsチャールトン・アスレティック戦の記事です。
週末にはマン・シティとの対戦を控えている事もあってバックアップ組中心のスカッドで挑んだチャールトンとの試合。アントニーの十八番で前半に先制するも、中々追加点の生まれない苛立ちの募るゲームでもありましたが、今のラッシュフォードは全てを解決する力を持っていました。
In the hat for the final four 🤩🎩#MUFC || #CarabaoCup
— Manchester United (@ManUtd) January 10, 2023
【Match Review】
Starting lineup
前半
試合勘を考慮したのかダロト,リチャは先発。アントニーもここにいる理由は詳しく知りませんが、右サイドのユニットをより成熟させる為には丁度いい実戦の機会でもある。
これがプロデビューとなったメイヌー。普段はブルーノが君臨しているNo.10の位置で起用され、信頼を掴めていない事もあってプレーに関与する回数は少なく、得点チャンス供給,プレッシングの指示といった所では貢献出来なかったものの、ボールプレーで悪目立ちする事は無かったのでまずまずの船出になったのではないでしょうか。
アンダー世代の試合を見る限り、クイックネスやダイレクトプレーで違いを作るというよりも前にスペースがある状態での持ち運びや一発でライン間を突破するパスが持ち味だと思うので、それこそ比較対象にされるポグバのように今後はDeep-Lying Playmakerとしてスケールの大きい選手に成長していって欲しい。
4-3-3と言いつつも実際には両ワイドがかなり低い位置まで戻ってブロック形成に参加し4-5-1で守るチャールトン。マンチェスター・ユナイテッドはガルナチョの個とサイドからサイドへの素早い展開で守備組織を崩し2分のダロトの左足を歯切りに幾つもの大きなチャンスを作った。
先制点はマグワイア→マラシアへの対角線のロングフィードから左サイドでボールを保持し、フレッジのパスで逆サイドのアントニーに1on1の形を作る事に成功すると得意のファーサイド狙いの左足カーブキック。
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— DAZN Japan (@DAZN_JPN) January 11, 2023
アントニーが違いを見せる😎
美しきコントロールショット🌈
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🏴カラバオカップ準々決勝
🆚マンチェスター・U×チャールトン
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23番のブラケット=テイラーを押し下げたダロトのデコイランも見事で、この自信が囮になって味方を活かす動きはここのところチームとしてかなりみられる頻度が高くなっているようにも感じる。
そのダロトは30分を少し回った所、チャールトンのファウルで試合が止まった際にピッチに座り込んでしまいそのままワン=ビサカと交代でピッチの外に。これがどの程度の負傷だったのかは今のところ分からないが、筋肉系のトラブルと想定されるので、無理をして癖になる事を避ける為にも週末のマンチェスター・ダービー出場は見送るかも。
再開後、フレッジの直接FKは完璧な軌道でゴールマウスを捉えるもポストに直撃、正直期待していなかったがあと数㎝内側だったらという惜しいキックで驚いた。
後半
リードしたとは言え1点差、内容からすれば物足りない45分を終えて折り返しに入ったゲームは、未だ改善しきれない立ち上がりの緩さからスコット・フレイザーに正面からのシュートを許す等ヒヤリとする入りに。
また、プレッシャーが無ければ先述のようにロングレンジのキックで強みを発揮するマグワイアに関してもボールの受け方及びその前の予備動作(具体的に言えば身体の向きを変えたり、ポジションを修正したり、首を振って周りを確認等)が殆ど無い事には変わりなく、ここの改善が無ければヴァラン,リチャの牙城を崩す事は不可能であると早く当人に気付いてほしいところ。
丁度60分でメイヌー,アントニー,フレッジは仕事終了で交代要員にはカゼミロ,エリクセン,ラッシュフォード。追加点を狙うべく主力を一挙投入。
特に危ういシーンもなく、問題はオンターゲットの少なさと得点が無い事くらいで終盤に突入したゲームはガルナチョのチェイス→横パスを受けたカゼミロの地を這うロングパスでオープンな右サイドにボールが入ると、ペリストリは斜めにドリブルしていって最後はラッシュフォードに完璧なお膳立て。
6試合連続ゴール中の生え抜きエースストライカーは飛び出てきたGKの横を抜いて冷静にネットを揺らしその記録を更に伸ばした。
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— DAZN Japan (@DAZN_JPN) January 11, 2023
ラッシュフォード絶好調🔥
カゼミーロの低空ロングパスも……😱
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🆚マンチェスター・U×チャールトン
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更にアディショナルタイムにはカウンター攻撃からカゼミロのアウトにかけたロブパスを中央で受け取り、お手本にしたいファーストタッチで態勢を整えるとしっかりとコースを狙ったインフロントキックでニア上を撃ち抜いてダメ押しの3点目。
また、ペリストリの囮の動きも効果的で、それこそ1点目のダロトもそうだがこのように味方を活かせるオフ・ザ・ボールが出来る選手はチームにもたらす利得が大きい。これまでベンチ入りはあれど中々出場機会に恵まれなかったが、一気に信頼を掴んだであろうことは試合後のテン・ハフのコメントにも表れている。
データ
Standard
シュート数21本はW杯中断を挟み再開した後の試合では最多だが、一方でオンターゲット5本は最も少ない数字。フィニッシュワークに課題を覚える内容で、CFで起用されたエランガは放ったを2本とも相手にブロックされるなど結果を残す事が出来なかった。
逆に3本中2本をネットに沈めたラッシュフォードは無双状態。オールド・トラッフォードでは昨年10月下旬のシェリフ戦以降8試合続けてゴールを奪っており、ウェイン・ルーニーが2010年に樹立した連続記録に並んだ。
8 - Marcus Rashford is the first Man Utd player to score in eight consecutive home appearances in all competitions since Wayne Rooney in March 2010. Revitalised. pic.twitter.com/WPzXPl9mhp
— OptaJoe (@OptaJoe) January 11, 2023
あとがき
リーグOneで中位のチームとは思えない位チャールトンは良いチームに感じました。
監督のディーン・ホールデンはシーズンチケットホルダーである位熱狂的なマン・ユナイテッドのサポーターとしても知られ、試合後にはテン・ハフが彼を自身のオフィスに迎え入れたそう。更に、ホールデンはキャリントン(ユナイテッドの練習施設)でのトレーニングセッションにも招待されたようで、今後良好な関係性を構築出来れば若手選手のローン等でも積極的な取引が生まれるかもしれませんね。