いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

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football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【 #WorldCup 】Day14、決勝トーナメントがはじまる

 

いよいよ一発勝負の決勝トーナメントが始まり、初日はオランダとアルゼンチンがそれぞれ準々決勝へ駒を進めました。個人的にはオランダの先制点に見どころが詰まっているように見えたので、今回そこに焦点を当てています。

 

 

 

 

オランダ vs アメリ

 

決勝トーナメント1回戦最初の試合はGroupA首位のオランダ対GroupB2位通過のアメリカ。どちらも基本的なシステムはこれまでと変わりませんが、オランダの配置はいつも以上に相手の並びがっちりハマっていたように見えます。とはいえ、最序盤はカウンターやライン管理の失敗から寧ろアメリカの方にチャンスが多かった。

 

得点が生まれたのは10分、オランダは自陣にボールを戻しGKノペルトから時間をかけてショートパスを繋いで行くと、左サイドでのコンビネーションから前線のガクポに前向きでのパスが入り、更にガクポから右で幅を取っていたダンフリースへ。最後はこの超攻撃的WBの折り返しにメンフィス・デバイがダイレクトショット、エースの得点で先制点。

 

 

オランダ先制点の流れるようなパスワークでカギとなったのはクラーセンからメンフィスへの短い距離のダイレクトパス。一見すると何でもない地味なプレーに見えますが、ここで一度ボールを後ろに戻した事でほとんど人の残っていない右サイドへのルートが開通しています。普通、カウンター局面ではなるべく縦に速く進みたいのでデ・ローンが走り込む左サイド大外へのボールを選択したくなる所でしたが、2手先を考えて後ろを選択できるクラーセンの冷静さと空間認識能力の高さはお見事。

 

プランが崩れてしまったアメリカだが、ボール保持の各選手の動きを見るとこれまでとは若干の違いが生まれている。というのも、グループステージの試合では一列上がって大外に張っていたアントニー・ロビンソンは1つ中に入る事が多く、その際は主にマッケニーがライン際に開いていた。ロビンソンは内側でも縦に突破してボックス内まで到達するシーンがあったように、私が思っている以上に柔軟な選手なようだ。

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失点後はもう一度立て直し、アディショナルタイム突入までよく踏ん張っていたアメリカだが、前半終了直前にセルジ・デストの範囲外からタイミング良くボックス内に入ってグラウンダーのボールに合わせたブリントのシュートでオランダに追加点。

 

オランダにボールを握られたキッカケはリームからプリシッチへの楔がズレた所からなので、たった1つのミスから一気に展開が変わるフットボールの恐ろしさがよく現れている失点ともいえる。立ち上がりとHT直前という失点のシチュエーションも最悪な結果になってしまった。

 

2点リードのオランダはHT明けに先制点のパス回しで重要な役割を果たしたデ・ローン,クラーセンを下げてコープマイネルス,ベルフワインを投入、そしてガクポがクラーセンの位置にスライド。アメリカも中央でほぼ何も出来なかったヘスス・フェレイラに変えてジョバンニ・レイナを投入し、レイナは少し下がり目でフォルスナインのように振る舞った。

 

70分を越えた辺りから両チームの疲労もあってオープンゲームになり始め、アメリカにもミス由来の決定的シーンが訪れるが最後の所でカバーが間に合うダンフリース。隣にいたティンバーは完全に足を止め、他のバックスも全力疾走出来ていなかった場面でこの走りが出来るのは素晴らしい。

 

棚ぼたのチャンスを逃したアメリカだが、直後のCKからの二次攻撃でハジ・ライトの再現不可能なスライスショット(偶然の産物かもしれないが美しい軌道でした)で1点差に迫る。

 

ここからしばらくアメリカの押せ押せムードが続いたが、5分後にはブリントのクロスからダンフリース、2点目と逆の形でオランダの3点目が生まれており、アメリカチームは皆ボールウォッチャーになって大外のダンフリースが見えていなかった。上背のあるガクポに気を取られた事は考慮したいが余りにも痛恨過ぎる一瞬のエラー。

 

終結果は3-1でオランダ勝利、準々決勝進出一番乗り。

 

 

アルゼンチン vs オーストラリア

 

 

4-4-2フラットでDFラインを高めに設定し、縦の幅もコンパクトに纏めて守るオーストラリアを前に殆ど何も出来なかったアルゼンチン。当初は上記のような4-1-2-3でゲームに入ったものの、25分辺りからLWのパプ・ゴメスが常に右サイドに映り、左はマック・アリスターとアクーニャの2人で担当するように変更。

 

34分のアルゼンチンは相手陣内右サイド深い位置からのスローインでパプ・ゴメスが直前にメッシとやり合って興奮状態にあったオーストラリアRBベヒッチのファウルを誘いFK獲得。GKに向かう軌道のメッシのキックはハリー・サウターが頭ではじき返したものの、セカンドボールを拾って再びアルゼンチンの攻撃となり、最後はオタメンディのトラップを奪い取るような形で自ら左足を振り抜きボールはゴール左下隅へ。

 

当初はモリーナが右サイド幅を取り、左はパプ・ゴメスがウインガーとしてプレーしていたものの、両フルバックを比べると突破力のあるアクーニャが高い位置を取る方がチャンスに繋がりやすいので、そういった意味でもこのスライドは有効だった。

 

後半のオーストラリアは3-4-3にシステム変更を加え、高い位置を取るアクーニャの背後を狙うと共に、守備ではスペイン戦の日本を彷彿とさせるようなハイラインハイプレスも敢行。ただ、混乱に陥ったラ・ロハとは違いアルゼンチンは50分という早いタイミングでパプ・ゴメスに変えてリチャを投入しこちらもCBを1枚増やしてしっかりと対処してきました。

 そんな中で58分にはこちらも仕返しとばかりにGKへの厳しいチェックを入れて、デポールの見事な長距離プレッシングがマット・ライアンの判断ミスを誘うと最後はフリアン・アルバレスが追加点。

 

正にしてやったりという2点目で勝利を盤石にしたと思っていたのですが、グッドウィンのミドルシュートがエンツォ・フェルナンデスにディフレクションして1点差に迫られるとオーストラリアが息を吹き返し、ベヒッチのテイクオンからの決定機はリチャのカバーリングに救われていなければ間違いなく同点弾になっていたでしょう。

 

終盤にはラウタロ・マルティネスが連続してダメ押し点の好機を逃し、最後の最後まで守備陣にとっては一息付けない緊迫のゲームになった。リチャがゴールライン上にカバーに入っているのは流石です。