メルボルンでの2試合目はメルボルン・クリケット・グラウンド,通称MGGに場所を移してクリスタルパレス戦。
Erik's Reds make it three pre-season wins from three ✔️✔️✔️#MUFC || #MUTOUR22
— Manchester United (@ManUtd) July 19, 2022
コーナーキックから失点を喫しクリーンシート達成とはなりませんでしたが、3得点を奪っての勝利でユナイテッドはプレシーズン全勝を継続しています。
コンビネーションが光った3得点
右サイドからボールを繋ぎ、10分、マルシャルのこの試合チーム初決定機はジャック・バトランドの好反応に防がれますが、バトランドはこのビッグセーブの代償として指先を負傷し早々に交代。
ある程度のリスクを請け負い2-3-5(2-1-2-2-3)のビルドアップで序盤から攻勢を強めるチームは、ペナルティボックス手前で左フルバック→右フルバック,ハーフレーン間のロブパスで相手守備陣形を崩し、ダロトの左足インスイングのボールにマルシャルがトラップから間髪入れずのボレーシュートで先制。
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— Manchester United (@ManUtd) July 19, 2022
相手の寄せがやや甘かったとはいえ、逆足でミドルレンジのパスを試みる度胸と通す技術を見せたマラシアはこのワンプレーで価値を大きく上げた。
(近い所の三角形もそれなりに距離感が良いので、てっきりそれを使うかと思っていました)
1点リードで前半を折り返し、2点目はGKから8本のパスで相手ゴール前まで進出し最後はファン・デ・ベークのグラウンダーをラッシュフォードが冷静にファーに蹴り込み2戦連発。関与した選手がみな同じフィニッシュを想定しながら動いていたのではと考えさせられる美しい得点でした。
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また、3点目も先程のゴール同様に自陣深い位置から1度もボールを失わず最後はラッシュフォード→マルシャル→サンチョと前線3枚の流れるようなパスワークでDF裏に抜け出し勝負あり。
Another lightning counterattack made it 3-0 in Melbourne ⚡️🌪
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🏴 @Sanchooo10#MUFC || #MUTOUR22
基本的にフットボールでスコアが動くのはミス由来のケースが多いなか、今回の3得点はいずれも自分たち主導で相手の守備陣形を崩して奪ったものなので攻撃面では見た目以上に充実した試合でした。キャンプ前には放出候補であったマルシャルはもうチームに欠かせない存在といっても過言ではないでしょう。
一方、テン・ハフも試合後に語ったようにカウンタープレスの質のバラツキやリザーブ組のパフォーマンスがバイリー1人欠けただけで顕著に落ちた事など課題も多く残されていますが、パースで開催されるアストン・ヴィラ戦でその内のいくつかを解消していって欲しい。
RB補強の噂が再燃する理由
ここに来てデンゼル・ダンフリースの名が度々取り沙汰されるようになったり、オリンピック・マルセイユへ移籍寸前のジョナタン・クラウスの交渉乗っ取り画策(Romanoは否定)という報道も出ているように、現時点で右のフルバックにおいて信用出来る戦力はテン・ハフ流に見事フィットしているディオゴ・ダロトただ1人。ダロト自身は急速にジェイドン・サンチョとの関係性を向上させており、それ以外にもDF裏を狙うブルーノへのロブパスなど随所に好判断が目立ちますが、控え組にまで目を向けるとハッキリと不安要素があります。
3戦ともにリザーブ組に配置されたとはいえ、アーロン・ワン=ビサカは1つ1つのプレーが自分1人で完結してしまう(パス&ムーブやバックパス後の動き直しを怠る)癖が治らず、右サイドの停滞の要因となっており、 イーサン・レアードはローン先で使われた5バックのWBでは無かった事や、昨季後半戦ボーンマスで怪我などもあってほぼ試合に出ていなかった事も影響しているのか持ち味の推進力が鳴りを潜めており、ボールを受けてもほぼ横パス/バックパスでノーインパクト。
また、リバプールとの試合を振り返った際にはビルドアップの1つの例として3-4-2-1の形を取り上げましたが、最後方が2枚のパターンでもフルバックが内に絞りインサイドハーフのような位置を取る事に変わりありません。
なので、マーケットに質の高い選手があまりいないRBに今から手を加えるとなった場合は、それこそペップ・グアルディオラがよく使うパターンである中盤→フルバックへのコンバートというのも選択肢の1つに入ってくるのかもしれない。