セルヒオ・レオネル・アグエロ・デル・カスティージョ
通称クン・アグエロ。
マンチェスター・ユナイテッドを応援する私にとってはライバルクラブのエースFWとして時に羨み、またある時には憎しみすら覚える程に強烈なインパクトを与えられ続けたプレイヤー。
そして、これは完全な余談ですが、私にとっては初めて偽物ユニフォームを掴まされた因縁の相手でもあります。(あれはJリーグの試合を見に行く際、スタジアム最寄りの駅近くで地面にビニールシートを敷いて出店していた今思えば見るからに怪しい屋台?での話。今になって考えれば僅か2野口で正規レプリカ品が買える訳が無いのですが、当時の私は気が動転していたのか正常な判断能力を伴っておらず気づけば……)
彼の引退理由に関してメディアでも大きく報道されているので既知の事実だと思いますが、10月末のラ・リーガ vsアラベス戦で胸の痛みと呼吸のしづらさを訴えて途中交代。
後に心臓に不整脈がある事が判明しこれが直接的な引退理由となってしまった訳ですが、突発的な心臓のアクシデントで試合中に命を落としてしまうスポーツ選手の例も過去には多数ある中で、彼が日常生活は滞りなく遅れる状態であるというのは個人的に非常に安堵しました。
彼の今後に関してですが、「KRÜ Esports」というe-Sportsチームのオーナーとしても知られ自らもオフにはTwichでゲーム配信を行うなどゲーム界でも着実に存在感を強めているアグエロ。そのKRÜチームの※VALORANT部門は「2021 VALORANT Champions Tour - Champions」という世界大会でベスト4の成績を収めるなど早くも優秀な結果を残しており、もしかするとこちらでもフットボーラー並みの成功をおさめるかもしれません。
※League of Legendsで知られるRiot Gamesが提供する5対5のシューティングゲーム。
https://www.valorant4jp.com/によれば、全世界でおよそ880万人がプレイしているという人気サービス。
通算スタッツではプレミアリーグ史上No.1ストライカー最有力
このような理由で突如輝かしいキャリアに別れを告げなければいけない彼の悔しさは他の誰にも理解し切れない程のものだと思いますが、その偉大な功績は多くのスタッツにしっかりと記録されています。
例えば、マン・シティで彼はプレミアリーグ通算184ゴールを挙げていますが、これは約30年のリーグ史でアラン・シアラー、ウェイン・ルーニー、アンディ・コールに次ぐ歴代4位の数字。更に、上位3名は複数クラブでプレーしているので、プレミア内の1クラブでの得点記録は堂々の1位であり、1試合でのゴール数もシアラー、コール、ジャーメイン・デフォー、ディミタル・ベルバトフと並び5得点で最多タイ。
また、1ゴール辺りにかかった時間は108分。これはプレミアリーグで通算50ゴール以上を記録した全125選手の中で2位のティエリ・アンリに大差をつけて断トツTOPの結果です(アンリは122min/G)。ハリー・ケイン、モハメド・サラーといった現在進行形でゴールを積み重ねている得点王経験者でもそれぞれ128min/Gと127min/Gなので、彼らと比較するとアグエロの秀逸さがより明確になるかもしれません。
繰り返しになりますが、18年のプロキャリア、本当にお疲れさまでした。
心身の健康、次なるキャリアの活躍を心から祈っています。