ブラジルvsスペインの五輪決勝戦と時刻が一部被っていたのでそちらを見ていた方も多いかもしれませんが、マンチェスター・ユナイテッドのプレシーズン集大成となる8月7日のエバートン戦は非常に収穫の多い試合となりました。
セットプレー改善の兆し、そしてバックアップのアピールも続く
ルカ・ディーニュのバックパスをファンブルしたスリーライオンズの守護神ジョーダン・ピックフォードのミスによって8分に先制したユナイテッド。
15分には課題であったCKでハリー・マグワイアがパワーヘッダーを決めて2vs0、更に29分にはブルーノ・フェルナンデスの直接FKも決まりあっという間にセーフティーリードで試合を完全に掌握し、後半ATにはディオゴ・ダロトのゴールを背にした芸術的ヘディングシュートも決まってスコアは4vs0の快勝。
DioGOAL 😎🔥#MUFC @DalotDiogo pic.twitter.com/B8R66nK2u9
— Manchester United (@ManUtd) August 8, 2021
ハイライト
何と言ってもまずは2つのゴールに結びついたセットプレーから。
クラブは今オフにチェルシーから選手への個別指導+セットプレー担当のコーチとしてエリック・ラムジー氏を引き抜きましたが、マグワイアのゴールシーンを見るとニアサイドでブルーノ、リンデロフが囮の動きを行ってキャプテンにスペースを空けている事が分かり、チーム全体で約束事があるかのような連携が見られました。
チームで最もセットプレーのターゲットとして優秀なのはマグワイアですから、そんな彼を活かすこの形は今後も伸ばしていって欲しい。
このプレシーズンでもまだ守備に関してはリンデロフ、ワン=ビサカ間の受け渡しの問題が改善し切れていませんが、無秩序だった昨季までとは違い意図自体は分かるプレーが増えたので今季はセットプレーからの失点を昨季比3分の1、得点を2倍以上に増加してくれると嬉しいです。
ブルーノのFKに関しては流石としか言いようがありません。
21/22シーズンもよろしくお願いします🙇♂️
また、ペレイラ、ダロトといったローンバック組も変わらず好パフォーマンスを維持しており、特に後者はクラブのRB補強トップターゲットと目されていたキーラン・トリッピアーが新シーズン以降もアトレティコ・マドリーのEU圏内枠にカウントされる事になったので移籍に関して大きくトーンダウン。
(レアル・マドリー、アトレティコに朗報…ベイル&トリッピアーは契約が終了するまでEU圏外枠に入らず(GOAL) - Yahoo!ニュース)
個人的にも、ムラが大きいとは言えセリエAでの経験が生きているのか守備においての信頼度を以前よりも高く置けると感じています。
ワン=ビサカには無い長所のチャンスメイク力を強くアピールして彼にはこの千載一遇のチャンスを是非とも生かして欲しい。
ローン組の直近情報
バーミンガムに加入したタヒス・チョンはサイドアタッカーではなくIHで起用されるというサプライズでしたが攻守に動き回りタックル7回、シュートブロック2回と新たなポジションで水を得た魚のようにハツラツとプレー。
ブルーズ(バーミンガムの愛称)も降格組のシェフィールド・ユナイテッドに勝利し上々のスタートに成功しましたが、74分に負傷交代したという情報は少し気がかり。
一方、エバートン戦にも出場していたアクセル・トゥアンゼベはかねてより噂されていたアストン・ヴィラへの18/19以来となる再ローンが決定。
ヴィランズでプレーしていた時の指揮官でユナイテッドOBのスティーブ・ブルースが率いるニューカッスルの噂もありましたが最終的にはえんじ色のユニフォームを選び、新天地ではエズリ・コンサ、タイロン・ミングスといった実力者との激しいポジション争いが待ち構えていますが、彼本来の実力を発揮できれば決して勝てない相手ではありません。
ヴィラでのスタメン獲得と怪我のないシーズンを送れるように祈っています。
ファクンド・ペリストリは昨季プレーしたアラベスへ再ローン
プレシーズンでは切れ味抜群のドリブルとスコアラーしても顕著な結果を残し、クラブに留めるのではないかとも目されていましたが、プレー機会を考えてもこの決断は概ね正しいと思います。
アラベスはクロアチアのNKイストラ1961を傘下クラブとしており、ユナイテッドではそのイストラにディラン・レヴィットが昨季後半に半年ローンで加入しています。
このグループとは今後もお互いにとって有益なものが多くなりそうな関係性なので、取引先として大切にして欲しい。