いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

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football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【 #EURO2020 】 GKロビン・オルセンの奮闘が目立った #ESPSWE

*EURO2020 グループE Matchday1 スペインvsスウェーデン戦の記事です。

 

 

Transfermarkt.comによればスペインとスウェーデンは過去14度の対戦があり、戦績はスペイン6勝-スウェーデン3勝-引き分け5回となっています。

 

この2チームはEURO予選でも同グループでH&Aの2試合はスペインが1勝1分けと優勢でしたが、スウェーデンホームで行われた2019年10月15日の1戦ではポゼッション25%-75%と圧倒的にボール保持を許しながらもホームチームは粘り強く耐え続けて1vs1のドローに持ち込んでいるのでこの試合がスウェーデンにとっての1つのモデルケースになるのではないかと思います。

 

今大会のスペインは絶対的スコアラーがおらず得点力不足の懸念が主に国内メディアで指摘されているのでそれほど大差がつく試合にはならないのではなかろうかと。

 

 

 

スタメン

 

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ベンチ入りスペイン:1デヘア、2アスピリクエタ、3D.ジョレンテ、9G.モレノ、10チアゴ、12E.ガルシア、13R.サンチェス、14ガヤ、17ファビアン、20アダマ、21オヤルサバル、22サラビア

スウェーデン:5ベングトソン、12KJ.ヨンソン、13G.スヴェンソン、14ヘランデル、15セマ、16クラフト、17V.クラエソン、18P.ヤンソン、22クアイソン、25J.ラーション、26J.カユステ

 

EURO2008から南アW杯を挟みEURO2012まで主要国際大会を連勝した無敵艦隊も世代交代の時が迫っており、当時のメンバーの生き残りはセルヒオ・ブスケツ(2010W杯、EURO2012)とジョルディ・アルバ(EURO2012)の2人だけ。

*ブスケツは今回のユーロにも選出されていますが新型コロナ感染によりチームを離脱

 

特に深刻なのがCB。

パウ・トーレスはクラブで盤石の地位を築いておりある程度今後についても計算できますが過去15年をプジョル、ラモス、ピケとスーパーな選手で埋める事が出来てしまったが故の後継者不足が彼らに襲い掛かっています。

今回のスカッドで言えばクラブでほぼ出番なしのエリック・ガルシアが選出されている事からもその苦労が伺える。

 

そしてなんといってもマルコス・ジョレンテのRB起用には?が頭の中をよぎってしまいます。

これまでのキャリアでWB経験があるので恐らく攻撃時を考えてアスピリクエタより彼を優先したのでしょうが、そもそもRB本職と言える選手を1人しか呼んでいないのが理解に苦しむというのは小声にとどめておきましょう……

 

 

スウェーデンは中心選手のデヤン・クルゼフスキを新型コロナの影響で欠いており、攻め手はアレクサンドル・イサクのカウンターかセバスティアン・ラーションのセットプレーくらいという厳しい状況。

それでもタフなDFラインとCM2枚でガッチリ固めた中央のブロックはそう容易く破られるものではないので膠着した試合展開になる事が予想されます。

 

因みに、25番のヨルダン・ラーションはあのヘンリク・ラーションの子供です。

Embed from Getty Images  

(父ヘンリクがヘルシンボリの監督を務めていた2015、2016シーズンには監督と選手の関係性だった事もあります。)

2019年夏に加入したロシアの名門スパルタク・モスクワでは主に2トップの一角や右ウイングを務め、今シーズンは29試合15G5Aと一躍ブレイク。

このスペイン戦で出番が回ってくるかは微妙なところですが彼の名前を覚えておいて損は無いと思います。

 

 

試合内容

 

前半

 

スペインは経験豊富なジョルディ・アルバの攻撃参加などで序盤からスウェーデンペナルティボックス内に複数回ボールが供給され、最初のビッグチャンスは13分に右IHコケのアーリークロスにダニ・オルモがヘディングシュート。

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これはスウェーデンの守護神ロビン・オルセンのファインセーブでした。

 

戦前の予想通りスペインが常に攻め続ける展開が続き、25分を回ったところでのポゼッションはスペイン85%-スウェーデン15%と中々見る事のない衝撃的な数字でした。

ただ、肝心のフィニッシュに至る機会はその数字ほど多くなく25分にはフェラン・トーレスのアウトにかけたスルーパスで抜け出したマルコス・ジョレンテのクロスもギリギリのところでスウェーデンがはじき返しています。

 

因みにジョレンテとコケはインプレーの中で頻繁にポジションを入れ替えていてコケがRBのタスクをこなすシーンも見られました。

29分、そのコケがダニ・オルモのクロスに詰めて13分のプレーとは逆の関係性でスウェーデンゴールに迫るものの、シュートは枠の上。

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そしてアルバロ・モラタが叩かれる原因となったプレーは38分。

ジョルディ・アルバの浮き球のパスにスウェーデン左CBのダニエルソンが対応を誤るとそのままモラタがGKと1vs1になりますがシュートを決めることは出来ず会場からはブーイングも聞こえてきました。

 

防戦一方だったスウェーデンも41分に自陣深い位置のFK オルセンロングフィードから少ないパス交換でボックスまで到達しイサクのシュートはマルコス・ジョレンテの足に当たり更にそのディフレクションがポストに跳ね返って惜しくも得点とはいかず。

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前半はスペイン決定機3回、スウェーデン1回とホームチームが多くのチャンスを作り出しましたが悉くシュートの精度に問題がありスコアは0vs0。

スウェーデンはGKオルセンが3度のセーブを記録したように守備陣の奮闘が目立ちます

 

 

後半 

 

最初のチャンスはスウェーデン

右サイドでイサクのキープから得たFK、名手セバスティアン・ラーションからファーサイド大外のルスティグにボールが通りますがこのベテランRBは転倒してシュートへは持ち込めず。

直後にはスペインお得意の展開から再びモラタにシュートチャンスもやはりシュートは枠外。

このプレーも直前にダニエルソンがディフレクションに上手く対応出来なかった所から生まれているのでこの2人は気が合うのかもしれない。

 

そんな余談はさておき、スウェーデン2度目の決定機は61分カウンターからイサク-フォルスベリ-ベリの前線3枚でパスを繋ぎイサクの懐の深さを活かしたボールキープからベリに決定的なパスが通りますが34歳のベテランストライカーはミート出来ず千載一遇の好機を逃します。

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その後は10分程膠着が続きますが70分を少し越えたあたりからはスペインのチャンスがひたすら続きます。

特に途中出場のチアゴ、サラビアの2名が多くのチャンスクリエイトを記録しており、アスパスを差し置いて招集された事に対する疑問の声が多かった後者は自らのプレーでその価値を証明する事に成功。

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90分にはインスイングのクロスからこちらも途中出場ジェラール・モレノのビッグチャンスを演出しますがオルセンのスーパーセーブがまたしてもスウェーデンを救い、その後もスペインは最後の場面でトラップやシュートが上手くいかず試合はスコアレスで幕を下ろしています。

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Star of the Match(MoM)はリンデロフ

 

9度のクリア、2度のシュートブロックに加え、この試合ではロングスローも担当したアイスマン

スローインのリスタートはマンチェスター・ユナイテッドの課題の1つなので彼のスローはクラブでも使ってみたくなります。

 

 

動画ハイライト

 

 

 

交代選手

スペイン

65分 in:チアゴ out:ロドリ

66分 in:サラビア out:モラタ

74分 in:G.モレノ、オヤルサバル out:ダニ・オルモ、フェラン・トーレス

87分 in:ファビアン out:コケ

 

スウェーデン

69分 in:クアイソン、クラエソン out:ベリ、イサク

75分 in:クラフト out:ルスティグ

84分 in:カユステ、ベングトソン out:K.オルソン、フォルスベリ

 

 

データ

 

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前回対戦(ユーロ予選)と同様のポゼッション比率でスペインは90分を通して相手陣内でボールを回す時間が長かったものの、5度のビッグチャンスを得点に結びつける事が出来ずに終わってみればゴールレス。

 

中でも先発出場のアルバロ・モラタには厳しい批判の声が聞こえてきますが途中出場のジェラール・モレノもこの日は決定機を逃してしまったのでモラタ1人に全ての責任を押し付ける事は出来ません。

 

17本のシュートで枠内へは僅か5つしか放てていないのでドローの要因はスペインのシュート精度、或いはスウェーデンのゴール前のブロックを崩す事が出来なかったチーム全体の課題だと思います。

 

第2戦以降構成を弄るとすればフェランとモラタのところでしょうか。

モラタは言わずもがな、フェラン・トーレスもRBを務めたマルコス・ジョレンテとプレーエリアが被ってしまい、実際に左利きで中に行きたがるサラビア投入後は右サイドの渋滞が解消したように見えます。

 

 

この試合の個人的MVPは勿論ロビン・オルセン

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シュートブロック5回(ボックス内からのシュート3つ)、パンチングによるクリア2回と地上空中両方で見事最後の壁としての仕事を完遂。

クラブでもローマからローンで加入したエバートンではリーグ戦7試合出場ながらシュートストップにおいてジョーダン・ピックフォードを上回るパフォーマンスでしたがそれを証明するかの如く活躍でした。